ドラマやニュースなどで見かけることの多い弁護士。
弁護士という職業自体はよく知られていますが、実際にどの様な仕事を行っているかご存じの方は少ないのではないでしょうか。

このコラムでは、弁護士についての仕事内容・やりがい等、弁護士の基本的な部分をわかりやすく解説していきます。

弁護士になりたい方などの参考となれば幸いです。

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弁護士とは?役割は?

弁護士とは、様々な憲法や法令を使って基本的人権を擁護し、社会正義の実現を使命としている人のこと。
弁護士法1条1項より

具体的には、紛争の予防に向けての活動、法廷での訴訟活動、国会などの立法や制度の運用改善に関わる活動、個人の権利を守る人権擁護活動などがあります。

社会生活を営むにあたって、ある人とある人の両者の主張が対立することがあります。

対立をどのように解決するべきか、世の中にたくさんある法律の中で、この対立に関係があるのはどの法律のどの条文か、もし法律を使って解決するとしたら、自分にはどのような権利があるのか、それとも義務を負うのか…。

このようなことを、争いのただなかに置かれ、かつ、法律の専門家ではない当事者が、適切に判断することは、多くの場合困難です。

弁護士は、このような立場の方に対し、法律の専門家の立場から、対立の法律的な問題点を明らかにし、今後の見通しや適切な対処方法のアドバイスを行います。
また、個人であれ会社であれ、対立が最初から起こらないに越したことはありません。

弁護士は、紛争を防止するという、予防的観点からも助言を行うことがあります。

このように、弁護士は、社会生活について法律に基づき様々なアドバイスを行っており、法律職における高度専門化としての役割を果たしていると言えるでしょう。

弁護士の主な仕事内容

弁護士は法律の専門知識を活かし、民事分野、刑事分野を問わず様々な活動を行っています。
2つに分けて、詳しく解説します。

弁護士の主な仕事内容の種類

  1. 民事ー個人の困りごとから企業間の取引まで、依頼者の求めに応じ紛争の防止、解決を行う
  2. 刑事ー被疑者・被告人の権利を擁護する弁護人となる

①民事ー個人の困りごとから企業間の取引まで、依頼者からの求めに応じ紛争の防止、解決を行う

依頼者の求めに応じ、個人間(一般民事事件、家事事件)や企業活動(企業法務)、個人と企業間(労働事件)や対行政機関(行政事件)など、様々な相手方とのトラブルに対応します。

一つの事務所が全ての分野を平等に取り扱っているわけではなく、一般民事中心、企業法務中心といった傾向があったり、事務所にとっては労働事件の労働者側に特化、離婚事件に特化、など、さらに専門性を打ち出している事務所もあります。

どの分野であっても、依頼者の立場に立って、法律の専門家として、法的な見地から活動を行うことが必要です。

まずはトラブルが何か、法律上の問題点は何かをしっかりと把握することが大切です。

その上で、依頼者の要望や事案の性質を踏まえ、相談に対しアドバイスを行う、書面の添削や作成を行う、依頼者の代理人として和解や示談交渉を行う、訴訟に出廷するなど、適切な手段を選択し、活動していくことが仕事となります。

また、事案によっては、トラブルを抱えた当事者ではなく、裁判所から選任されて手続を行うこともあります。

②刑事ー被疑者・被告人の権利を擁護する弁護人となる

刑事事件では、ある人が逮捕されると、被疑者(マスコミ用語で容疑者)と呼ばれ、その後起訴されると被告人と呼ばれるようになります。
弁護士はこのような被疑者・被告人の弁護活動を行い、権利を擁護します。

被疑者・被告人になったとしても、必ずしも犯罪を行った人、つまり犯人であるとは限りません。

無実であるにも関わらず逮捕・起訴されてしまう冤罪の可能性もあるためです。

そこで、被告人の立場から法的にアドバイスを行い、無罪の可能性を追求する弁護人が必要となるのです。

また、仮に被疑者・被告人が犯人であった場合でも、被害者との示談交渉を行うなど、被害の回復に努めたり、被疑者・被告人が社会復帰するための環境を整えるなど、情状に関する活動を行い、少しでも被告人に有利な判決を得ることも大切です。

なお、民事、刑事問わず、事案の内容や関係者の所属が日本にとどまらない、国際的な事案が増加しています。

取り扱う業務によっては、英語をはじめとする外国語の能力や、国際法や諸外国の文化への理解が必要ですし、国際業務においてはこれらの能力が存することを前提に、諸外国との調整、連携が求められることになります。

※参考:弁護士について

弁護士の就職先

上記で見たように、弁護士は様々な分野で活動しているため、就職先も様々です。
主だった就職先をご紹介します。

弁護士の主な就職先

  • 法律事務所
  • 独立開業
  • 自治体内弁護士
  • 企業内弁護士
  • 公設事務所弁護士

法律事務所

司法修習を終えて弁護士登録を終えた弁護士の多くはは法律事務所に所属します。

新任弁護士は法律の知識はあっても、書面や尋問の手法といった点についてはノウハウがありません。
法律事務所に所属して先輩弁護士から作成した書面の添削を受け、また尋問技術について学ぶことにより一人前の弁護士としてのスキルを磨いていきます。

法律事務所の規模は大小様々です。

また、海外に多数の拠点を有する事務所も少なくありません。

個人経営の事務所では、所属弁護士が1人又は数人で、一般民事をはじめとする様々な業務を行っているところが多くあります。
市民の生活と密接に関連しながら、幅広い業務を経験できるという点が魅力的だと言えるでしょう。

一方、日本最大級の法律事務所では500人以上の弁護士が所属しています。
大手企業に関する企業法務など、専門的な法律知識が必要な分野について分担して業務を行っています。
取り扱い分野は多岐にわたり、先端的な議論も多いため、全ての分野を完璧にこなせる必要はありません。

事務所や先輩弁護士の取扱分野などから、興味のある分野、向いている分野を見つけていき、磨くことで、自らの専門を作っていくことができるでしょう。

弁護士事務所への就職活動を行う際には、各事務所の特色や働き方など、事前の情報収集をしっかり行いましょう。早い段階からサマークラークや説明会を行っている事務所も少なくなく、インターネット上の発信に注目です。できる限り情報を得た上で、自分に合った事務所を探すことが大切です。

独立開業

独立開業するという選択肢もあります。

弁護士は、法律事務所に就職してスキルを磨き、その後に独立するというケースが一般的です。

しかし、法律事務所での勤務を経ず、すぐに独立するというケースもあれば、ごく短期間で法律事務所を退所し、自らの事務所を立ち上げるケースもあります。
特に前者は、「即独」と呼ばれる就職形態であり、一人で法律事務所を構えるということになります。

先輩弁護士からノウハウを学べないというデメリットはありますが、弁護士会等のサポートを得ることも可能であり、自由に働くことが可能です。

従前の人間関係を活かして紹介を得たり、インターネットによる集客を行うことなどで、即独で活躍している弁護士もいます。

自治体内弁護士

都道府県や市区町村などの自治体の職員として、主に各自治体の法務部や労働委員会といったところで働く弁護士です。

業務内容は、規則や条例の策定や、各種の法律相談及び住民対応など、自治体職員だからこそ携わることができる法律の仕事があります。

自治体内弁護士は公務員なので兼業が禁止され、原則として自治体の職務以外の弁護士の活動が出来ません。
自治体によっては許可を得て兼任が可能なこともありますので、就職を検討する際には種々の条件をきちんと確認することが大切です。

企業内弁護士(インハウスローヤー)

会社の法務部などで会社員として働く、企業内弁護士という就職先もあります。

企業の法務部や総務部などに勤務し、企業の取引に関する契約書や、知的財産の管理などに関する業務、紛争の予防や不祥事への対応といった業務を行います。

法律事務所では都度クライアントが変わるのに対し、企業内弁護士として働く場合、所属する企業のために働くこととなります。

また、法律事務所の場合、契約形態が業務委託であることが多いのに対し、企業に所属する場合には雇用契約を締結することが多く、会社員としての福利厚生を得られる点はメリットといえるでしょう。

近年は企業内弁護士が急増しています。
2014年の企業内弁護士の数は1,000人ほどだったのが、2022年には2,965人まで増加しています。

※参考:企業内弁護士数の推移(2001年~2022年)

公設事務所弁護士

公設事務所は、弁護士過疎を解消するため、日弁連などの支援を受けて開設・運営される法律事務所です。

公設事務所では、都市部にある法律事務所では受任する機会が少ない事件に携わることも多く、弁護士過疎地ならではの事件に関わる機会を得ることができます。

※参考:弁護士を知る、弁護士を目指す

弁護士のやりがいとは?

困っている人を助けることができる

弁護士は、困難な状況に置かれている人に対し、法的な観点から適切な助言を与えることができる職業です。

借金、相続、離婚、傷害、横領…単語を聞いただけでも憂鬱になりませんか?

まして、自らがその当事者となった場合、そのストレスは非常に大きいものです。実際に、トラブルの中にいる当事者は心身ともに疲弊しておられることが多く、自分自身ではどのように解決すればいいのか見当もつかないことが珍しくありません。

弁護士であれば、このような方々のために専門知識を駆使して、トラブルを解決し、依頼者が新たに歩き出すためのお手伝いや、企業活動への一助ができます。

借金返済の目途が立った、相続人の納得の行く形で遺産が分割できた、恨み合うことなくそれぞれの人生を踏み出した、十分な慰謝を行い被害者のお許しを得て不起訴となった、犯人から弁償を受け、再発防止のための社内体制を構築した…このような解決ができるのは、弁護士ならではです。

また、依頼者の中には、弁護士を心から信頼してその後のことを連絡してくれたり、継続的なご依頼に至ってくださる方もいます。
「先生に相談して良かった」など、ありがたい声をかけてもらうこともあり、依頼者の納得や満足を得られることは、弁護士になって本当に良かったことと言えるでしょう。

このように、困った人を助けることができるのは、弁護士の大きなやりがいです。

様々な人に会うことができる

弁護士は、人と接し、人から話を聞くことが必須の仕事です。

事案の解決のために必要であれば、年齢、性別(生物的にも社会的にも)、職業、その他あらゆる属性を問わず、たくさんの人に出会います。

そして、その中で、普段は決して目にすることができない、人や企業の営みに触れることも少なくありません。

多くの場合、弁護士は1年目からプロとして扱われ、頼りにされます。

依頼者がどのような方であっても、臆せずに専門家の役割を果たすことが期待されているからこそ、自分の親のような年齢の依頼者とも、著名な方々とも、出会うことが許され、頼られているのかもしれないですね。

このように、色々な人に出会いたいと思っている方にとって、弁護士はとても魅力的な職業となります。

自分ならではの働き方を目指すことができる

弁護士の就職先の選択肢は広がっています。

また、生涯一か所の就職先で弁護士人生を終えなければならない、ということはなく、所属先の事務所を変えたり、事務所から企業に移籍したりすることは自由です。

弁護士資格は法律職の中では最上位の資格といえ、自らの働き方を考えるとき、資格の存在が転職を容易にしたり、自由な働き方を可能にすることが多々あります。

場当たり的な働き方は良くありませんが、自らのライフステージに合わせ、働き方や所属先を変えることがネガティブになりにくい職業といえるでしょう。

やりがいそのものとは少し違いますが、このような、資格の強みがあることも弁護士の魅力です。

※関連コラム:弁護士になるには?予備試験ルートを推奨する6つの理由~年齢や費用など~

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まとめ

弁護士についてまとめると、以下のようになります。

  • 弁護士とは、法律の専門家で、 高度な専門化としての役割を果たしている
  • 弁護士は、民事、刑事の両分野において、法律に関するあらゆる業務を行う
  • 法律事務所への就職が多数だが、働き方の多様性が広がっている
  • 弁護士のやりがいは、専門的な知識を駆使することで困っている人を助けられる、様々な人に出会うことができる

など

弁護士になるには、司法試験に合格し、司法修習を経て登録を行う必要があります。
弁護士に魅力を感じた方は、司法試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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江原佐和講師

この記事の監修者 江原 佐和 講師

江原 佐和 講師

法科大学院を首席で卒業し、司法試験に一発合格した後、検事として刑事実務の最前線で走り続けてきた実績を持つ。

あらゆる犯罪、あらゆる人と向かい合ってきた経験を活かし、講師として、今向かい合っている受講者に対し、オーダーメイドの指導を行う。

江原講師の紹介はこちら

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