法律事務所インターン用のエントリーシートの作り方と注意点
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このコラムでは、法律事務所のインターン用のエントリーシート(ESとも呼ばれます。)の書き方について書いていきます。
民間企業のエントリーシートの作成は、書籍や先輩からの話などでノウハウを得られたりしますが、法律事務所のエントリーシートは、そのイメージすら掴めていない方も多いかと思います。
そこで、少しでもイメージを掴んでいただければと思い、このコラムを作成します。
もちろんエントリーシートの内容、各事務所が要求する内容は千差万別なので、ここ述べることはあくまで一例として読んでいただければと思います。
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エントリーシートの記入する内容
法律事務所のインターンで使用されるエントリーシートは、事務所ごとに細かく項目が指定されており、書くべき内容も指示されています。
事務所によって項目の細部は変わりますが、共通して問われやすいのは以下の4つです。
- 志望動機
- 法曹を目指す理由
- 興味のある分野
- 自己PR
これらの項目は単独で評価されるのではなく、一貫したストーリーとしてつながっているかが重視されます。
ここでは、それぞれの項目で押さえておきたいポイントを順に解説していきます。
志望動機
志望動機では、「なぜ数ある法律事務所の中でその事務所のインターンに参加したいのか」を具体的に書く必要があります。
事務所のホームページや所属弁護士の論文・書籍、取扱事案、育成方針などを下調べしたうえで、自分が関心を持っている分野や働き方とどのように結びついているのかを示しましょう。
「貴所の業務に強く惹かれました」といった抽象的な表現に終始してしまうと、他の事務所にもそのまま使い回せる志望動機と受け取られてしまいます。
事務所固有の特色(取扱分野・規模・国際性・パートナー弁護士の専門領域など)を一つは具体的に挙げ、それに対する自分の関心や問題意識を結びつけて書くことを意識してください。
法曹を目指す理由
法曹を目指す理由は、ロースクール入試や口述試験でも問われる重要なテーマであり、インターンのエントリーシートでも頻出の項目です。
「正義感に駆られて」「困っている人を助けたい」といった抽象的な動機だけでは、他の志願者と差別化できず印象に残りにくくなってしまいます。
自分が法曹を志すに至った具体的なきっかけ(身近な人のトラブル、ニュースで見た事件、大学での講義、書籍との出会いなど)を一つ挙げ、そこからどのような問題意識を持ち、なぜ弁護士という職業を選んだのかを論理的につなげて書きましょう。
原体験を出発点に、「現在の自分」と「将来なりたい法曹像」が一本のストーリーでつながると、説得力のある内容になります。
興味のある分野
興味のある分野については、「企業法務」「M&A」「知的財産」「労働」「家事」「刑事」「国際取引」など、自分が関心を持っている分野を明示しましょう。
事務所の取扱分野とまったく重ならない分野を書いてしまうと、「なぜこの事務所を選んだのか」という志望動機とも矛盾してしまうため、事前のリサーチが欠かせません。
分野そのものを挙げるだけでは不十分で、「なぜその分野に興味を持ったのか」を自分の言葉でストーリーとして語れることが求められます。
ゼミや授業で扱った具体的な判例、アルバイトやボランティアでの体験、社会的なニュースなど、自分の関心の出発点となった出来事を盛り込み、「現段階でどのような問題意識を持ってその分野に取り組みたいのか」まで踏み込んで書けると、他の志願者と差をつけることができます。
自己PR
自己PRでは、「法律事務所のインターンの場で、自分のどのような強みが活きるのか」という視点で書くことが大切です。単に学業成績やTOEICの点数を並べるだけでなく、ゼミでの研究、模擬裁判、リーガルクリニック、サークル、アルバイトなどの具体的なエピソードを通じて、自分の強みがどのように発揮されたのかを示しましょう。
法律事務所の業務で評価されやすい強み(粘り強さ、論理的思考力、文章作成能力、コミュニケーション能力、リサーチ力など)と、自分のエピソードを結びつけると説得力が増します。可能であれば「○人のメンバーをまとめた」「○か月かけて完成させた」といった具体的な数字を入れ、再現性のある強みであることが伝わるように書きましょう。また、自己PRで述べた強みが、志望動機・興味のある分野で書いた内容と整合しているかも最後に確認することをおすすめします。
エントリーシート作成の準備
(1)参加する事務所の情報収集
まずは、自分の参加する事務所の情報を集めることが不可欠です。
法律事務所と一口にいっても、刑事事件を中心に扱う事務所から、家事事件に強い事務所、また、企業法務専門の事務所まで幅広く存在します。
また、分野以外についても、勤務弁護士の教育方針や事務所の規模、事務所の理念など多種多様です。
そのため、エントリーシートに書くべき内容も、当然事務所によって変わってきます。
例えば、自分の志望分野(例えば「労働事件がやりたい」等)として記入した分野にあまり力を入れていない事務所に、その分野をやりたい理由を熱く語っても、「その分野に力入れている事務所に行きなよ」と思われてしまうだけですよね。
そのため、その事務所の特徴と矛盾しない内容を書くためにもまずはその事務所について徹底的に調べましょう。
当該事務所のHPを全て読むのは当然のこと、弁護士事務所について特集した雑誌や、日経新聞などが発表している「企業が選ぶ活躍した弁護士ランキング」など外部からの情報も参考にするとよいかもしれません。
(2)エントリーシートのダウンロードと添付書類の収集
まず、ほとんどの事務所はメールやエントリーフォームからエントリーシートを提出する方式を採用しているので、提出するエントリーシートの内容を各事務所のHPなどで確認します。
そして多くの場合、証明写真(撮影から6か月以内などの指定がある場合が多い)や、大学の成績証明書、司法試験、予備試験の成績表などのスキャンデータの提出が要求されます。
そのため、発行に時間のかかる書類はあらかじめ集めておきましょう。
エントリーシートを作成する際の注意点
(1)法律の勉強をしてきたのは志願者全員
学生時代に力を入れてきたことや長所などを問われることも多いでしょうが、これを書く際に考えなくてはいけないのは、志願者全員が司法試験を通過し、弁護士として入所するということです。
学生時代に頑張ったこと「司法試験の勉強」では何も書いていないに等しいのです。
(2)嘘は書かない
エントリーシートに嘘は書いてはいけません。
これは倫理的に書いてはいけないということではなく(もちろん倫理的にもいけませんが)、その嘘は見抜かれる確率が高いし、見抜かれたときに大きく信頼関係を失うということです。
書類審査通過はゴールではありません。
多くの場合、このエントリーシートを題材に面接をしたり、対面で会ったときにいろいろと突っ込まれます。
事務所の(就活も兼ねた)食事会では弁護士が近くの座席の就活生のエントリーシートに事前に目を通してから参加することもあり、その内容を話題にしてくれることもあります。
嘘を書いてしまっては、そこから話を膨らませることは出来ませんよね。
以上の理由から、エントリーシートは質問に正面から嘘無く答えていくことが必要なのです。
※関連コラム:法律事務所インターンのために揃えておくべき物と参加時の持ち物
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