受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

社労士試験を目指した理由・契機

もともと法律を勉強してみたいという気持ちがあり、様々な事情であるとき士業という仕事に興味を持ちました。
法律や各種の制度は難解なものが多いですが、だからこそ専門家としてそれらの本質を理解し、顧客に寄り添い、頼られる存在になれたら素敵なことだなと思ったからです。
その中でも、働き方改革や少子化対策等、社会的な要請が強く、自身の関心も高い分野だったため社労士を選びました。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

通学できる予備校等のある地域ではないので、オンラインの講座を受講しようと考えました。
アガルートと他校の資料請求をしましたが、アガルートは「テキストが自分に合う」と感じました。
私は「法律を学ぶ」ということに興味があったので、テキストの体裁として、「まず条文」があり、それに趣旨や図解が付され、さらに混同しやすいポイント等が記載されている、という「条文ベース」の学習ができるテキストが決め手でした。

合格体験記・学習上の工夫

私がまずはじめにしたことは、勉強の「進め方」をしっかり検討することでした。
考えずに、とにかくガーッと始めてしまうのは、絶対に効率的でない、と感じたからです。
予備校各社の講師の方や、社労士の合格経験者の方、または資格試験に精通されている方のブログやYouTube等を見て、「どう勉強するのがいいのか」を検討したところ、結局は「丁寧に理解」し、「インプットとアウトプットを反復する」ことに尽きる、その王道こそが最適なんだ、という結論を得ました。
具体的な勉強方法については、まず講義動画を視聴し、単元ごとに該当箇所の過去問に取り組む。
1科目終われば頭から再度解く。次の科目に進む。全部の科目が終わったらまた過去問を1科目目から解く。講義動画は、2周目以降は分からないところだけ再視聴する。
これを繰り返し、とにかく理解→忘れる→理解を反復し、知識の定着に努めました。
問題を解いたら、必ずテキストの該当箇所を確認し、知識を結びつけることを意識しました。
過去問を4周したくらいで直前期が来ました。

一つひとつ丁寧に理解していると、3周終わったくらいで、なんとなく自分が理解できているところとできていないところが分かるようになりました。
4周目は、何回やっても曖昧なところだけ解いたと思います。
直前期には、直前に来る講座と各社の模試を受けました。
これらを通して、問題を解く感覚をつかむことと、自分が苦手な分野を絞ることができました。

工夫というか、大切だと思ったことがあります。
それは問題を解いているとき、問題文をざっと読んで感覚的に「嫌だな」と思うことがあると思いますが、その「感覚」です。
無意識に「苦手と思っている」ということを理解できるからです。
直前期にはそういった「嫌」な問題を徹底的に潰していきました。
社労士試験は全科目に基準点があり、例えば選択式で「嫌」な問題が出て、結果を出せなければ悔やんでも悔やみきれません。
もちろん、これは感覚的な話なので、模試の結果等を分析して、自分の正答率が低い分野の対策も同様に大切です。
とにかく苦手な分野を認識し、潰していくことが重要だと思います。

基礎講義のご感想・ご利用方法

基礎講義は、早めに全体を1周することを意識しました。
先生が「コースの下見のようなもの」とおっしゃっていたとおり、この講義があったことで、後の総合講義でも「今どの辺にいるのか」がなんとなく分かったのではないかと思います。

また、基礎講義で扱われた箇所は、総合講義では2周目となるわけで、総合講義の深い論点に入る前にすでに1周している部分があるというのも、総合講義の理解を助ける要因だったと思います。
基礎講義の受講時は、講義動画を視聴し、過去問もその段階でざっくりと取り組んでみましたが、やはり出題される細かい論点までは触れられていないので、あまり解けませんでした。
しかし、その過程で、社労士試験というのはどういう科目があって、どういう問題が出るのかがなんとなくでも把握でき、また本試験を迎えるころには、この問題を相当解けるようになっているのかな、と未来を想像することは楽しくもありました。

総合講義のご感想・ご利用方法

総合講義は、この講座の一番の軸だと思います。
竹田先生の講義は各種条文や制度の趣旨など、本質に迫る話をしてくださるため、「丁寧に理解する」ための本当に大きな要素となりました。

最初に条文を読んだときに、「つまりどういうことなんだろう」、という疑問を持った箇所は、必ず「つまりこういうことです」という解説があり、一つひとつ確実に腑に落ちることができました。
そして、2周目に入るころになるとほとんど頭から抜けてしまっているのですが、一度は「理解している」ことなので思い出しやすく、繰り返し学習することで確実に定着していく実感がありました。
また、総合講義のテキストは大変ボリュームがあったですが、重要な条文についてはたった1文についても多くの解説が付されており、その趣旨や言葉の定義、具体例、さらにコラムなどを通じて理解が促進される内容になっていました。
もちろん読むのに時間はかかりますが、その分本質に迫ることができ、むしろ淡白に条文だけ記載されるよりも知識の定着という面では早かったと思います。
また、例えば試験で見たことのない通達等が出題されても、制度の趣旨を理解していれば、選択肢の内容が「明らかにおかしい」と判断できることもあると思います。
とにかく「丁寧に理解」する。そのためには、この総合講義は抜群でした。

選択式集中特訓講座のご感想・ご利用方法

選択式講座は、正直に言ってそこまで活用しませんでした。
ざっくりと1周しただけだったと思います。
大変失礼ですが、市販で評判のいい選択式の問題集を入手する機会があり、救済等の制度面から言っても、選択式については受験生の多くが取り組んでいるもので学習するのが良いかと思ったからです。
ただ、冒頭の目的条文については、直前期におそらく10周以上して、定着を図りました。
総合講義の中でも「目的条文で得点できない人は合格しない」と言われ、いつかはすべて覚えないといけない、という意識があったため、直前期に詰め込んだ格好です。
科目横断整理講座と併せ、理解で対応できる箇所は理解に努め、そうはいっても暗記する場所は気合で暗記しました。
その際に、選択式形式になっているこのテキストは有用でした。
また、平野先生の「解き方」の解説はためになりました。

まず語群を見る前に、自分で書いてみる、ということです。
語群は誤答を誘うために作られるためでしょうか、自分で書くよりも、語群から選ぶほうがはるかに迷うものです。
まずは自分で埋める、無理なら語群から選ぶ、全く知らないなら20択をまず4択に絞る、など、「解き方」は演習から学べると思います。

科目横断整理講座のご感想・ご利用方法

横断学習は、社労士試験において極めて重要だと思います。
科目ごとに似た内容のものが多く、混同しやすい一方、比較することで知識の定着につながるためです。

給付制限や不服申立てなどの頻出事項は、制度間でなぜ違いがあるのかなど、先生が講義でおっしゃったことや自分なりに理解したことを書き込み、何度も見直しました。
また、このテキストを本試験会場にも持ち込み、直前まで見ていました。
この横断学習をするのとしないのでは、知識の定着の効率が大きく異なっていたと思います。
また、この講座の比較の仕方等を参考にし、テキストに載っていないような横断事項(「生計維持」か「生計同一」か等)についても比較学習をし、効率的に押さえることができました。

法改正対策講座のご感想・ご利用方法

法改正事項は、すでに総合講義で法改正マークが付されているため、この講座を受けることで改正事項に特化して2周目を学習する気持ちで学習することができました。
また、テキストとして1冊にまとまっているためとても活用しやすく、重要度が★マークで表示されているためメリハリをつけた学習ができ、重要度の高いものは10回以上繰り返し読み込みました。

こちらも、本試験会場に持ち込んだものでした。
法改正事項はそれ以外の範囲と比べて出題されやすいため得点効率が高く、確実に押さえておくことが重要であると思います。
また、受験の話からは逸れますが、この法改正対策講座は、数多くの労働社会保険法令の改正のうち試験対策上重要なものだけがピックアップされているものだと推察しますが、それでも一定のボリュームがあります。
つまり、自分が社労士になった暁には、毎年この程度の法改正はキャッチアップしていかなければならないのだ、という覚悟が副次的に身につくと思います。

過去問マスター答練のご感想・ご利用方法

過去問マスター答練については、模試的に活用しました。
各1回ずつ解きましたが、肢別の問題集で見たことのある問題であり、予想以上に点が取れたと記憶しています。
ここで重要だったのは、見たことがあるにもかかわらず解けなかった問題であり、そこは確実に押さえなおしました。
本試験は五肢択一であり、実際は五肢中確実に正誤が判断できるものが1つだけということも多くありますが、ここではやはり見たことのある問題なので、すべて解答できることが必要になると思います。
知識の定着は、それまでの総合講義と過去問(肢別)が最も効率的だと思いますので、この答練はやはり模試的に活用して、見たことがある問題だったらどの程度得点できるのか、どんな問題が解けないのかという現状把握のために使うのがいいかと思います。

実力確認答練のご感想・ご利用方法

こちらも、模試的に活用しました。
基本的かつ重要な論点が多く含まれているため、確実に押さえておきたい問題が多かったと思います。
答練を通して、五肢択一の問題の解き方も身につけていきました。

つまり、選択肢で「絶対に正しいもの」「絶対に誤りのもの」「分からないもの」を検討していく作業です。
私は比較的余裕のある点数で合格できたのですが、それでも本試験では五肢のうち全く見当もつかない選択肢も相当数ありました。
しかし、基本論点を押さえていれば判断できる肢もあり、それが正解肢であることも多く、得点を積むことができました。
その感覚は、答練や模試等を通して身につきました。
正誤が判断できる肢は確実に判断し、自分が分からない論点の肢があった時は動揺してしまうのではなく、むしろ「分からない」と迅速に判断することが重要だと思います。

白書対策講座のご感想・ご利用方法

この白書対策講座は、取り組み方がかなり悩ましい講座でした。
平野先生の講義は分かりやすかったのですが、何しろテキストのボリュームも相当あり、数字は細かく覚えだすと本当にキリがなく、途方に暮れました。
過去の受験生のSNS等での発信を見ていても、労一・社一の選択式で1点に泣いた受験生がとても多く、白書対策は絶対に軽視できないと思っていただけに、直前期になってこのボリュームが送られてきたのは正直困惑しました。
それは、結局本試験まで解決されず、知識がしっかり入っていたかどうかは今振り返っても微妙で、正直運が良かったと感じる部分もあります。
一般常識科目はどこから出題されるか分からず、やはり全体を網羅するしかないのか、と思うこともあり、この点については一受験生である私には解決できない課題であると感じました。

模擬試験のご感想・ご利用方法

前述しましたが、模擬試験は、自分が苦手としている分野の絞り込みに非常に有効です。
私は、7月にアガルートの模擬試験を受けた段階で、選択式の雇用保険法で5点中1点しか取れませんでした。
再就職手当に関する、基本的な問題であったにもかかわらずです。
そこで、自分は雇用保険法の給付のうち、基本手当以外の給付について支給要件や期間等、基本的なことが押さえられていないと認識できました。
模試で出題された再就職手当については、もちろん基本から学習しなおし、それ以外の給付についてもすべて押さえなおしました。
結果、本試験では、選択式で技能習得手当と日雇い労働者求職者給付金の問題が出題され、すべて正解することができました。
アガルートの模試がなければ、改めて基本的な数字を押さえなおそうと思うことはなかったかもしれません。
他に意識した点は、実力確認答練と同様です。
模擬試験は苦手な分野の把握のため、とても重要だと思います。

定期カウンセリングオプションの受講有無

なし

社労士試験合格を目指す方へのメッセージ

社労士試験は、「丁寧な理解」と「インプットとアウトプットの繰り返し」という王道で、合格できます!
そして、アガルートの講座ではそのルートが整備されていると言えます。

私はアガルートの講座と、選択式のみ市販の問題集、各社の模擬試験に取り組んで、選択式37点、択一式で53点を取れました。
テキストに書いてあることを中心に確実に理解し、むしろそれ以外の細かすぎる論点に決してとらわれず、繰り返すことによって定着させれば、基本論点の問題は解けますし、本質を押さえられるので事例問題等にも対応できます。
王道=最短ルートです。

ぜひ、信じて頑張ってください。

講師へのメッセージ等

アガルート社労士講座の先生方のおかげで、一発合格することができました。
心より感謝を申し上げます。
学ぶことよりも、教えることは何倍も難しいと聞きます。
竹田先生があのように分かりやすい講義をなされるのは、陰で尋常ではない勉強を続けられているからであると推察します。
先生の本質を突いた講義、また時に実務のお話等、大変参考になりました。

余談ですが、本試験前日のYouTubeのショート動画で、竹田先生が武装(?)して激励のメッセージを発信されていました。
講義では生真面目な方であるという印象を持っていたので、意外性があり面白く、それでいてメッセージの中身はとても力強く、緊張の中にあった本試験直前に見て良かったです。ありがとうございました。