「行政書士は時間の無駄」って本当?言われる4つの理由と無駄ではない理由を解説
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行政書士を目指して勉強しているものの、「取っても時間の無駄」という声を見て不安な方もいるのではないでしょうか。
難関資格の勉強中は、このようなネガティブな言葉にモチベーションが揺らいでしまうのも無理はありません。
本記事では、「行政書士は時間の無駄」と言われる理由や、本当に無駄になる可能性があるケースについて解説します。
行政書士資格が無駄ではない理由や、試験を受験すべき人の特徴なども紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
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「行政書士は時間の無駄」と言われる理由4つ

「行政書士は時間の無駄」と言われてしまう背景には、資格に対する誤解や、不合格者のネガティブな感情などが絡んでいます。具体的には、以下の4つの理由があげられます。
1.誰でも取れる資格だから時間の無駄
「行政書士は時間の無駄」と言われる理由のひとつに、「誰でも取れる資格だから」というものがあります。
たしかに、同じ士業でも弁護士や司法書士などと比べれば、行政書士試験の難易度は下がるでしょう。
そのため「行政書士=簡単」と思い込んでいる人もいますが、それは事実とは異なります。
なぜなら、ほかの難関資格より難易度が下がるといっても、合格率約10〜15%程度の難しい試験に違いはないためです。
100人受験して10〜15人ほどしか受からないと考えれば、いかに価値のある資格かがわかるのではないでしょうか。
また、行政書士試験に合格するために必要な勉強時間は600〜1,000時間だといわれています。
受験経験者で約600時間、初学者で約1,000時間です。
期間にすると、初学者の場合毎日1時間勉強したとしても3年はかかります。
1年で合格しようと思ったら、毎日2〜3時間は勉強時間を確保しなければなりません。
慣れない勉強を年単位で続けるためには、相当の努力が必要です。
合格を目指して努力し続けることが、無駄なはずがありません。
2.なかなか合格できないから時間の無駄
前述の「誰でも取れる資格だから時間の無駄」だと思っているケースとは対照的に、何度受験しても合格できず、合格者を妬む気持ちから「時間の無駄」と言っている場合もあります。
つまりは負け惜しみです。
何年も勉強を続けているにもかかわらず一向に合格できないケースは、勉強の仕方が間違っている可能性が考えられます。
しかし、合格できない原因がわからず今後も合格できる気がしないため、「これ以上行政書士試験に時間を割くのは無駄」だと思い込みたい気持ちがあるのでしょう。
3.就職の役に立たない、稼げないから時間の無駄
行政書士資格が「就職の役に立たない」または「稼げない」ため、時間の無駄だという意見もあります。
たしかに、行政書士として就職できる機会はかぎられています。
一般企業に就職する場合、法務部や総務部などでは重宝される可能性もありますが、アピールポイントにすらならないこともあるでしょう。
また、行政書士として就職できたとしても年収が低かったり、資格があってもなくてもたいして収入が変わらなかったりということもあります。
しかし、行政書士資格はどこかに就職するよりも、独立開業に向いている資格です。
独立開業して稼げるかどうかという問題は、行政書士にかぎったことではありません。
例えば飲食店にも繁盛している店舗とそうでない店舗があるように、行政書士にも稼いでいる人とそうでない人がいるということです。
なお、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」によると、行政書士の令和7年の平均年収は583.3万円であるという結果が出ています。
国税庁の民間給与実態統計調査結果で発表された令和6年度の給与所得者全体の平均給与(職業全体の平均年収)が478万円であることを考えると、行政書士=稼げないという認識が正しくないことがわかります。
行政書士のうち10%以上が年収1,000万円以上稼いでいるというデータも存在するため、決して「稼げない」とはいえないのではないでしょうか。
4.行政書士の勉強は実務の役に立たないから時間の無駄
「行政書士の勉強は実務の役に立たないから」という理由で時間の無駄と言われることもあります。
なぜなら、行政書士の試験内容と実務があまりにもかけ離れているためです。
例えば土地家屋調査士の試験では、登記申請書や建物図面を作成する問題が出題されます。
それらは実際に業務でも作成する書類であるため、実務に直結しているといえます。
一方行政書士試験では基礎法学や憲法、行政法といった法律の知識が問われますが、実務に直結しているとはいえず、試験に合格したからといってすぐに第一線に立てるわけではありません。
むしろ、そこから実務の勉強がスタートします。
とはいえ行政書士を目指すのであれば、基本的には行政書士試験に合格しなければなりません。
実務の役に立たなくても、行政書士になるためと割り切って勉強するしかないでしょう。
行政書士の試験勉強が無駄になる可能性があるケース
行政書士の試験勉強が無駄になってしまうのは、せっかく合格したのに資格を活かさないケースと、誤った勉強法で途中で挫折してしまうケースの2つです。
明確な目的を持たずに挑んだり、非効率なやり方で時間と費用だけを消費してしまったりすると、これまでの努力が水の泡になりかねません。
行政書士登録をしない
行政書士資格が無駄になるといえるケースのひとつは、結局行政書士登録をせずに終わることです。
行政書士試験に合格しても行政書士登録をしない人は多く、以下のような道を選択する人もいます。
- より難易度の高い試験に挑む
- 一般企業に就職する
司法書士や弁護士など、より難易度の高い試験を受験するための足がかりとして行政書士試験を受ける人もいます。
また、そもそも行政書士になることを目的としていたわけではなく、自己啓発の一環として受験し、そのあと一般企業に就職する人もいます。
ただし、どちらのケースも一概に「無駄」とはいいきれません。
行政書士試験合格を目指して積み重ねた努力や経験は本物であり、何かの糧になっていることが考えられるためです。
たとえ自己啓発のために受験しただけであったとしても、そのことが自信につながったり何かを変えるきっかけになったりしたのなら、必ずしも無駄とはいえないでしょう。
間違った方法で勉強を進めて諦めてしまう
行政書士を目指したことが無駄になるケースとして考えられるのは、間違った方法で勉強を進めた結果、合格できずに諦めてしまうことです。
中には予備校に通っただけ、教材を購入しただけで勉強した気になり、途中で辞めてしまう人も。
予備校に通うためには高い授業料がかかります。教材も、たとえ市販のものであってもテキストや過去問など何冊か揃えればそれなりにかかるでしょう。
そのような場合、「無駄」とまではいかなくても、いろいろな意味でもったいないといえます。
費用面ももったいないですが、何よりもったいないことは「正しい方法で勉強していれば合格できていたかもしれない」ことです。
行政書士試験は、正しい方法で勉強すれば合格できる試験です。一度合格を目指したなら、ぜひ正しい方法で最後までやり抜いてみてください。
行政書士が時間の無駄ではない4つの理由
行政書士資格の取得が時間の無駄ではない理由は、「独占業務を持つ一生モノの国家資格」として、将来の働き方や収入の選択肢を大きく広げてくれるからです。
社会的な価値が高いだけでなく、実生活でも直接役立つ知識が手に入るため、費やした努力は自分へ還元されます。
- 行政書士は価値のある仕事である
- 独立開業ができる
- 法律知識が身に付く
- 本人次第で年収は上げられる
行政書士は価値のある仕事である
行政書士が行う業務は、非常に価値のあるものばかりです。
例えば行政書士の独占業務には、「官公署に提出する書類の作成」があります。
独占業務とは、特定の資格を保有している人にしか扱えない業務のことです。
官公署に提出する書類は複雑で、素人が自分で行うにはハードルの高いものがほとんどです。
日々の業務をこなしながら、申請の準備を行うことは至難の業でしょう。
また、何とか自分で書類を揃えたとしても、ミスや不備によってうまくいかない可能性もあります。
そのような時こそ行政書士の出番です。
その分野に精通した行政書士になれば、依頼人も安心して仕事を任せてくれるでしょう。
中には行政書士であっても難しいと感じる申請もあり、「自分がミスをすれば許可が下りない」「依頼人に迷惑をかけてしまう」という重圧もあります。
そのため責任は重いですが、無事許可が下りた時や依頼人から感謝の言葉をもらった時などはやりがいを感じられる仕事でもあります。
まさに社会や人のためになる仕事であるといえるでしょう。
独立開業ができる
前述のとおり、行政書士資格は独立開業に向いています。
そのため、独立願望のある人には特におすすめの資格です。
一度取得した資格は一生ものです。
会社勤めをしているなどで試験合格後すぐには開業する予定がなくても、資格はいつでも活かせます。
例えば、現在勤めている会社を定年退職したあとに開業することも可能です。
早いうちに資格を取得しておいて、仕事をしながらゆっくり開業に向けて準備していくとよいでしょう。
そのほか、産休中に資格を取得し、子育てが落ち着いてから開業することもひとつです。
「行政書士資格がある」というだけで将来の選択肢が増え、可能性が広がります。
法律知識が身に付く
行政書士試験の勉強によって法律知識が身に付くことも、時間の無駄ではないといえる理由のひとつです。
試験勉強で得られる知識の中には、知っておくと日常生活に役立つことがたくさんあるためです。
例えば相続や遺言をはじめとする民法の知識は、実際に身近で相続が発生した時に活かせます。
法律は、生活していくうえで大切なことであるにもかかわらず学ぶ機会がなく、ほとんどの人が知識をもっていないのが現実です。
試験勉強で学んだことは、法律の知識をもたない人たちの助けになるでしょう。
実務で使えない知識であっても、勉強した知識が無駄になることはありません。
本人次第で年収は上げられる
行政書士は、本人の努力や戦略次第で年収を大きく伸ばせる点も「無駄ではない」と言える理由です。
資格を取っただけで自動的に稼げるわけではありませんが、他の行政書士と差別化を図ることで高収入を目指せます。
たとえば、宅建や社労士などの資格を取ってダブルライセンスとして対応できる業務の幅を広げたり、単なる書類作成だけでなく、顧客のビジネスに踏み込んだコンサルティング業務を掛け合わせたりする方法があります。
自分次第で付加価値を生み出し、青天井で収入を上げていけるのは、独立開業しやすい行政書士ならではの大きな魅力です。
「時間の無駄」と言われても行政書士試験を受けるべき人の特徴3選
「時間の無駄」という根拠のない声に惑わされず、迷わず行政書士試験の勉強を続けるべきなのは、「明確な目的を持ちコツコツと努力を継続できる人」です。
以下のような特徴を持つ人であれば、費やした時間や取得した資格を活かし、自分自身で「価値あるもの」へと変えられます。
- 目的が明確な人
- 地道な努力ができる人
- 行政書士という仕事の価値を理解できている人
それぞれ解説します。
1.目的が明確な人
「独立開業したい」「人のためになる仕事がしたい」など、目的が明確な人は「時間の無駄」と言われても行政書士試験を受けるべきです。
これまで解説したとおり、「時間が無駄」という言葉には何の根拠もなく、行政書士資格やその仕事内容を正しく理解していない人の無責任な言葉にすぎません。
また、時間の無駄かどうかは他人ではなく自分が決めることです。
自分の中で行政書士として独立開業し、人のために働きたいという強い意志があるのなら、行政書士資格は間違いなく必要なものです。
周囲の言葉に惑わされず、信念を貫くべきでしょう。
2.地道な努力ができる人
地道な努力ができる人も、ぜひ行政書士試験を受けることをおすすめします。
コツコツと地道に勉強できる人であれば、試験に合格できる可能性が高いためです。
また、行政書士の仕事は、まさに地道な努力の積み重ねです。
たとえば許可ひとつ取るにしても、相談のために役所に赴き、必要書類を集め、申請の種類によっては現場を確認するなどして許可を取るための障害を一つひとつ潰します。
地道な努力ができる人にこそ、行政書士は向いているといえるでしょう。
3.行政書士という仕事の価値を理解できている人
行政書士という仕事の価値を正しく理解できている人も、行政書士試験を受験すべき人です。
行政書士の仕事にどのような価値があるのかがわかっている人こそ、顧客のニーズに合わせた価値のある仕事ができるためです。
反対に、価値をよく理解できていない人は、試験に合格できても専門分野の選択や方向性を間違ってしまい、資格のもつ価値をうまく発揮できない可能性があります。
行政書士の価値をきちんとわかっている人なら、顧客のニーズを正しく汲み取り、顧客の気持ちに寄り添った仕事ができるでしょう。
まとめ
行政書士資格が「時間の無駄」と言われる理由や実際に時間の無駄になる可能性があるケース、時間の無駄と言われても試験を受けるべき人の特徴について解説しました。
最後に、コラムの要点をまとめます。
- 行政書士資格は「誰でも取れる資格だから」「就職の役に立たない、稼げないから」などの理由から「時間の無駄」と言われることがある
- 結局行政書士登録をしない人もいるが、だからといって行政書士資格を取得したこと自体が無駄になるとは言い切れない
- 実際、行政書士の仕事には価値があり、独立開業できるという強みがある
- 目的が明確な人や地道な努力ができる人は、「時間の無駄」と言われても試験を受験するべきである
行政書士資格の取得は「時間の無駄」と言われることもありますが、コラムの中でも解説したとおり、決してそのようなことはありません。
受験生の中には何年もかけて資格を取り、独立して成功している人もたくさんいます。
ただ、合格は早くできるに越したことはありません。
勉強した期間が無駄にならないにしても、やはり早く行政書士資格を取得したいというのがどの受験生にも共通する思いでしょう。
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