行政書士試験において、政治経済社会は対策が難しいといわれる分野です。試験合格に向けて、対策方法で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、行政書士試験の政治経済社会についてわかりやすく解説します。勉強法もまとめたので、ぜひ最後まで読んで試験対策に役立ててください。

一般知識で一番多く出題されるのが、政治・経済・社会

アガルートアカデミーでは、「政治経済社会」のポイントを、YouTubeにて無料で公開しております。

一般知識の中の政治経済社会の位置づけ

行政書士試験の一般知識は14題出題され、そのうち6問以上正解しないと足切りになってしまいます。

法令科目で点を取れても、一般知識で6問以上正解しないと不合格になるということです。

一般知識の14題のうち、政治経済社会の問題は7問程度出題されます。一般知識は文章理解が3問と情報系が毎年だいたい2問程度出題されますが、すべて正解しても足切りラインの6問にはとどきません。

つまり、政治経済社会の7問中、最低1問は正解しないと不合格になってしまうということです。

この7問全てを運と勘に頼るのはあまりにもリスキーなため、7問中2～3問は自信をもって正解できるレベルには仕上げていくことが重要です。

政治・経済・社会の出題範囲と傾向

政治・経済・社会は範囲が広く、「政治経済社会の内容ではないのでは？」という問題も散見されます。

よって、捨て問題が存在するのは確かです。

しかし、逆の視点から考えると、しっかり対策していれば正解できる問題も数題あります。それは「大学入試の『政治・経済』『現代社会』の範囲から出題される問題」と「時事問題」です。

「大学入試の『政治・経済』『現代社会』の範囲から出題される問題」では、だいたい大学入学共通テストのレベルのものが出題されます。

ただし、大学入学共通テストのように細かい知識を問われるわけではない点で、大学入学共通テスト対策よりも短い時間で完成させることが可能です。

「時事問題」は試験の年の数年前から話題になったテーマから出題されることが多いです。

したがって、新聞やニュース検定の対策本を使って対策していきます。

法令科目で手一杯のところ、大学入試の政治経済社会や新聞・ニュース検定の対策本まで手が回らないと考えている受験生も多いと思いますが、実はこれらの対策はそれほど時間をかけずにできます。

政治・経済・社会の勉強法

政治経済社会はセンター試験（共通テスト）用の「政治経済」の参考書を活用するとよいでしょう。

注意点は、「重要用語を中心に全体の流れに注意する」ということです。細かい用語や数字等を意識するのではなく、全体の流れと、太字や赤字になっているものを中心に暗記してください。

行政書士試験の「政治・経済・社会」は、残念ながら「センター試験（共通テスト）用の参考書」からそのまま出題されるという可能性は低いですが、類似問題は数問出題されます。

そのため、全体の流れを知っていれば消去法を使う際に格段に正答率を高めることが可能です。

これらの参考書を使って学習する目的は、「政治経済社会」の問題へのセンスを養うということ。したがって、細かい用語や数値の暗記よりも、赤字や太字のみ覚えて、何度も繰り返し読むことが重要です。

時事対策について

次に時事対策については、ニュース検定用の参考書を活用しましょう。

具体的には、当該年度の『ニュース検定発展編』（毎日新聞出版）を読むのがおすすめです。さらに万全で臨みたいのであれば、『朝日中高生新聞』を活用してください。

中高生新聞はゴシップネタなど、不要なものがなく、時事問題などを完結にまとめてくれています。

これらを使って学習する際にも、大切なのは細かい用語よりも全体の流れをつかむことです。

また、より効率よく知識を身につけるなら、通信講座を受講することがやはり一番の近道になります。

アガルートアカデミーでは、無料で「豊村慶太の政経社ポイント講義」を配信中。

豊村慶太の政経社ポイント講義

また、田島講師による【無料】直前対策講座もおすすめです。

行政書士試験全体で見た際の優先度

政治・経済・社会は、行政書士試験全体や一般知識全体から見て優先度の低い分野です。

対策しても数題しか類似する問題が出題されないため、費用対効果も低い分野となっています。

そこで、この分野は行政書士試験の勉強をはじめた日から毎日5～10分やることが重要になるのです。重点的に短期間で対策をするより、広く薄く何度もふれることで最低限の得点を確保できます。

要するに、「この選択肢はどう考えても違うだろう」というセンスが磨かれるわけです。

毎年一般知識で高得点をとっている受験生に話を聞くと「よくわからないけど消去法で当たった」といった意見を耳にします。

これらは実は当たったのではなく、「政治・経済の学習」や「時事対策」を行ったことにより、選択肢の数個を推論から根拠をもって潰すことができているのです。

まるまる的中を狙うというよりも、このセンスを磨くことが重要になります。

まとめ

今回は、行政書士試験の政治経済社会について解説しました。

• 政治経済社会は一般知識14問中7問程度出題される
• 下記の問題が狙い目
  • 大学入試の『政治・経済』『現代社会』の範囲から出題される問題
  • 時事問題
• 重要用語を中心に全体の流れに注意することが大切

政治経済社会は重要度は低いものの、最低1問は正解できなくては足切りとなってしまいます。他の分野に集中しすぎるあまり、おろそかにならないよう注意しましょう。