行政書士は定年後も働ける職業です。令和7年度に行われた行政書士試験の最年長合格者は77歳と、高齢になってから行政書士として活動する方は数多くいます。

本記事では、定年後に行政書士を目指すのがおすすめな理由を解説します。苦労することについても紹介するので、ぜひ本記事を参考に行政書士を目指すか検討してみてください。

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行政書士は定年後も働ける?

行政書士は定年後も働ける?
行政書士は定年後も働ける?

行政書士は定年後も働ける職業です。

実際に、会社員を勤めあげたあとセカンドキャリアとして行政書士を選ぶ人や、公務員を退職し、試験を受けずに行政書士資格を得る「特認制度」を利用して行政書士になる人もいます。

行政書士試験の最年長合格者は77歳

一般財団法人行政書士試験研究センターが公表しているデータによると、令和7年度に行われた行政書士試験の最年長合格者は77歳です。

また、50代の合格者は7,292人中1,445人(19.8%)、60代以上の合格者は474人(6.5%)と、50代以上の合格者が全体の30%近くもいるとのデータも出ています。

属性受験者数合格者数
10代以下723人66人
20代8,294人1,517人
30代9,907人1,923人
40代12,161人1,867人
50代12,330人1,445人
60代以上6,748人474人
合計50,163人7,292人
参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター

行政書士試験合格者の年齢はさまざまで、中高年の合格者も多いことがわかります。

受験者数も、50代以上が38.0%を占めています。

弁護士や社会保険労務士など、他士業試験の中には実務経験などの受験資格が設けられているものもありますが、行政書士試験には受験資格がありません。

もちろん年齢制限もないため、誰でも目指せる点が行政書士の魅力といえるでしょう。

定年後に行政書士を目指すのがおすすめな理由

定年後に行政書士を目指すのがおすすめな理由は以下のとおりです。

  • 行政書士という資格に定年や年齢制限はない
  • 独立開業すれば会社の定年もない
  • 定年後なら資金の心配なく独立できる
  • 依頼人から信用してもらいやすい
  • これまで築いてきた人脈が活かせる

行政書士という資格に定年や年齢制限はない

「行政書士」という資格に定年や年齢制限はありません

一度資格を取得すればいつでも行政書士会に登録でき、行政書士になれます。

また、資格に有効期限は設けられていないため、取得後行政書士登録を行わなかったとしても資格が消えることはありません。

例えば、会社員時代に行政書士試験を受験し資格を取得しておいて、10年後、20年後会社を定年退職したあとに行政書士登録を行うことなども可能です。

行政書士試験は難しい試験ではありますが、行政書士登録にも年齢制限はないため、資格があれば何歳からでも始められます。

独立開業すれば会社の定年もない

行政書士として独立開業すれば、定年退職もありません

行政書士資格を企業の法務部などで活かす選択肢もありますが、行政書士は独立開業しやすい職業です。

一度行政書士として行政書士会に登録すれば、自ら登録抹消したり抹消されたりといったことがないかぎり、いつまでも行政書士として働けます。

また、独立すれば会社に縛られることなく自分のペースで働けるため、ほかの予定や体調にも合わせられます。

そのため、結果的に長く働ける職業といえるでしょう。

定年後なら資金の心配なく独立できる

定年退職後に独立する場合、資金の心配をせず独立できることがメリットとしてあげられます。退職金や年金といった収入があり、本来であれば働く必要のない人が多いためです。

金銭的に余裕があれば、精神的にもゆとりをもって業務に取り組めるでしょう。

独立開業したものの、なかなか安定した収入が得られず生活費の心配をしなければならないケースは珍しくありません。思うように稼げないことが原因で、廃業に追い込まれてしまう可能性もあります。

しかし、定年まで企業に勤めていた人であれば、当面の間収入を気にしなくてよい場合が多いのではないでしょうか。資金面に不安なく開業できることは大きなメリットといえます。

依頼人から信用してもらいやすい

ある程度年齢が落ち着いていたほうが、依頼人から信用してもらいやすいというメリットもあります

若くして開業した場合、業務経験だけでなく人生経験も少ない傾向にあります。そのため、依頼人が「本当にこの人に依頼して大丈夫なのか」と不安になるケースも少なくありません。

しかし、定年後であれば年齢を重ねている分、それまで歩んできた人生の中でさまざまな経験をしてきていると考えられます。例えば相続なども、自ら体験している人が多いのではないでしょうか。

これまでの経験を活かし、より依頼人の気持ちに寄り添った対応ができるでしょう。

これまで築いてきた人脈が活かせる

これまで何十年もの間築いてきた人脈を活かせる点も、定年後行政書士になる大きなメリットです。例えば営業職なら、多くの取引先や顧客との付き合いがあるでしょう。

また、学生時代の同級生が相続や遺言といった悩みを抱え始める年代でもあります。

「定年退職したら行政書士になる」ということを周囲に宣言したり、開業前に挨拶状を送ったりしておくと、あとあと仕事に繋がる可能性があります。

定年後に行政書士を目指すのは簡単ではない

定年後に行政書士を目指すのはおすすめですが、実際に目指す難易度は「簡単」とはいえません。

理由は以下のとおりです。

  • 資格の取得に苦戦する可能性がある
  • 資格を持っているだけでは稼げない
  • 求人が少ない

資格の取得に苦戦する可能性がある

定年後に資格を取得する場合、合格までに何年もかかってしまい、開業時期が遅くなる可能性があります。

令和7年度のアガルート行政書士講座受講生を対象に行ったアンケートでは、合格までの受験回数は1回目で合格した人は39.7%、2回目以上で合格した人が60.3%との結果が出ています。

※令和7年度行政書士試験合格者アンケートの結果より

中には5回以上受験してようやく合格を手にした人も。

もちろん、高齢だからといって合格できないというわけではありません。

記憶力の低下を気にする人がいることも確かですが、正しい方法で勉強すれば合格できる試験です。

しかし、合格までモチベーションを保ち続ける精神力や、「合格して行政書士になる」という強い意思は必要でしょう。

資格を持っているだけでは稼げない

定年後に行政書士を目指すなら、資格を持っているだけでは稼げないことを肝に銘じておくべきでしょう。

行政書士登録して事務所を構えても、ただ待っているだけでは依頼は舞い込みません。

金銭的に余裕がない場合は稼ぐ必要性に迫られて仕事を得ようと努力しますが、金銭的に切羽詰まっていないことがかえって裏目に出てしまう可能性があります。

資格の取得はゴールではなくスタートです。そこからどのような工夫や努力をしたかによって、行政書士として稼いでいけるかどうかが決まります。

ただ、資格だけで稼げないことは、定年後行政書士になった人に限ったことではありません。開業するまでに勉強し、戦略を練っておくとよいでしょう。

求人が少ない

独立開業も難しいですが、行政書士として再就職することもまた簡単なことではありません。

行政書士の求人自体が少ないためです。

多くの行政書士は、1人で事務所を運営しています。補助者がいたとしても数人で、その数人も家族であるケースが多いです。

事務所に1人行政書士がいれば補助者でもある程度は行政書士業務を行えるため、一定の規模がある事務所でない限り、もう1人行政書士を募集しようとはなかなかならないでしょう。

まとめ

行政書士が定年後も働ける職業であることや、年齢に関係なく行政書士を選ぶ人が多い理由について解説しました。

最後にこのコラムをまとめます。

このコラムのまとめ

  • 行政書士資格に定年や年齢制限はないため、資格があればいつでも行政書士登録ができる
  • 行政書士試験受験にも年齢制限はないため、何歳からでも資格取得が目指せる
  • 行政書士として独立開業することには、資金面での心配が不要・依頼者から信用してもらいやすい・人脈が活かせるといったメリットがある
  • ただし、定年後行政書士になることは簡単ではなく、これまで培ってきた人脈やマーケティング力を活かし、稼げる工夫をする必要がある

記事の中で解説したとおり、行政書士試験への合格や行政書士としてやっていくことは簡単ではありません。

しかし、行政書士は何歳からでも挑戦できて定年後も働ける、魅力的な仕事です。

人のためになる仕事であるため、やりがいも感じられるでしょう。

合格を目指すのであれば、正しく効率的な勉強が必要です。

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行政書士として第二の人生を歩んでみたいなら、まずは試験合格を目指してみてはいかがでしょうか。

【令和7年】行政書士試験に合格した人のアンケート調査概要

アンケート概要行政書士試験合格者のアンケート
調査期間2026年1月28日~3月18日
調査機関アガルートアカデミー
調査対象アガルートの行政書士試験講座を利用し行政書士試験に合格した受講生
有効回答数335名
調査方法アガルートアカデミー内でのアンケート調査(自社調査)
調査対象地域日本国内
※アンケート回答に許諾いただいた一部の方のみ実施

アンケート回答者の年代

20代30代40代50代60代以上
48名109名97名67名14名

行政書士試験合格者の合格までの受験回数

受験回数割合
1回目39.7%
2回目26.3%
3回目17.0%
4回目9.3%
5回目以上7.8%

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