今回は、行政書士法人第一綜合事務所の藤澤 勇來様にインタビューを行いました。

行政書士業務の内容やスケジュールなど詳しくご回答いただいています。

これから行政書士を目指す方は、ぜひ参考になさってください。

なぜ司法試験から行政書士の資格を取得しようと思ったのですか?

司法試験に合格しなかったとしても,自分の知識を用いて仕事をしたいと考えたところ,行政書士であれば,それが実現できる可能性が有ると調べて知ることができたので,行政書士の資格を取得しようと思いました。

司法試験の勉強で、行政書士試験や行政書士業務に活かせることがあれば教えて下さい。

業務にもよると思いますが,司法試験での勉強は行政書士試験や行政書士業務全般に活かせると感じています。

行政書士試験との兼ね合いでいうと,行政書士試験の択一問題は,司法試験の択一問題と範囲がかぶるので,行政書士試験のために新たな範囲を勉強する必要はなく,記述対策など司法試験にはない行政書士試験独自の問題への対策だけで大丈夫です。

行政書士業務との兼ね合いでいうと,相続などの民事系の業務は,民法の知識が必要になりますし,入管業務などで行政書士が作成する説明書は,法的三段論法を意識して作成するので,司法試験の勉強は非常に役に立つと感じています。

主にどのような業務をされているのですか?

国際業務の中でも帰化許可申請(日本国籍取得)業務を担当しています。

1日の簡単なスケジュールを教えて下さい

6時起床

家事・当日の業務の整理など

9時始業・19時終業(12時~13時休憩)

業務時間内で行っていることは主に,以下のようなことです。

・申請書類の作成

・会議

・外出(主に法務局)

・お客様対応

・作成物の提出前チェック

20時帰宅

家事・業務に関する調べもの・趣味に没頭

なぜ行政書士法人 第一綜合事務所に入所をしようと考えたのですか?

母校のキャリアプログラムの一環で,行政書士法人第一綜合事務所のお話を聞く機会があり,初めて事務所を知りました。

お話を聞いてから数年後,自信のキャリアを考えた際に,行政書士という分野を調べるにあたり,自分が唯一知っていると言っても過言でなかった行政書士法人第一綜合事務所のホームページを見ました。

私は,もともと会社関係に携わる仕事がしたいと考えていたところ,行政書士でも会社設立に関われると知り,一気に興味を持ちました。

また,日本の今後の社会を考えた際,外国人の力は必ず必要になるとも感じており,そのような方々の力になりたいと思い,入所しようと考えました。

行政書士法人 第一綜合事務所に入所した後の印象は?

一言でいうと,洗練されたプロ集団という印象を持ちました。

国際業務の専門家であるので,知識があるのは当然ですが,業務効率を考え,どうすれば無駄な工程がないスケジュールで進めることができるのか,そのために,常に自身の業務改善を考えている姿は,非常に格好よく,今でもそのように感じています。

仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい

私が担当している帰化許可申請業務は,国籍の変更という依頼人にとって人生に一度の手続きです。

そのため,結果が許可で出た時は非常に嬉しいですし,お客様からも「ありがとう」と感謝されるので,非常にやりがいを感じています。

その他にも,自身が今まで司法試験で学んだ知識を駆使できるので,今までの頑張りが報われたと感じていますし,日々新しいことを学ぶことができるので,自身の成長を感じることが出来る点についても魅力的でやりがいを感じています。

印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい

印象に残っている仕事と案件のエピソードをわけてお伝え致します。

印象に残っている仕事としては,毎回行う法務局での相談業務です。

帰化許可申請においては,事前に法務局と申請に必要となる書類の協議が必要となります。

その協議をする際に,法務局の方の考え方を聞けたり,逆にこれはどうなんですかと法務局の方から聞かれたりして,勉強にもなるし,専門家同士の話ができるので,毎回楽しいです

印象に残っている案件のエピソードは,初めて自分が受任した台湾人の方の帰化許可申請で許可が出たことです。

このお客様には,お付き合いをしている日本人の方のお仕事の関係で日本国籍を取得してからでないと結婚できないという事情がありました。

そのため,帰化許可が出て,結婚することが出来たというお言葉を頂戴したときには,初受任案件ということもあり,自分にとって忘れられない案件となりました

また,帰化許可申請業務における台湾戸籍は,法務局の方でも難儀するくらい難しいものです。

私がその書類を読めるようになったのもこの案件がきっかけなので,自分の成長にもなった案件ということで印象に残っています。

これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします

私は,司法試験に挑み続けてきましたが,結果として,30代にして初めての就職活動を経験することになりました。

法科大学院を卒業するまで社会人経験がありませんでしたので,履歴書に書ける職歴はありませんでした。

その時には,司法試験に挑み続けた自分を否定することもありました。

しかし,行政書士の資格を取得することによって,自身の将来の選択肢が広がりましたし,現在では,過去の自分が頑張ってきたことを肯定して,仕事をすることが出来ています。

これから,資格取得を目指す方にも,資格取得を目指す背景が色々とあると思いますが,断言できるのは,「資格取得=将来の選択肢が増える」ということです。

自身の将来の選択肢を増やし,少しでも自身が思い描いている未来に近づくためにも,資格取得を頑張って下さい!

この記事の著者  行政書士法人第一綜合事務所 藤澤 勇來

幼少期から兵庫県宝塚市で育ち,関西学院大学司法研究科を卒業。同研究科卒業後は,高校生の時からお世話になっていたゴルフ場でのアルバイトを続けながら司法試験に挑戦。2021年4月に行政書士法人第一綜合事務所に入社。現在は日々の業務と趣味のゴルフの両立を目指しながら毎日業務に励んでいます。

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