本日は、台風が関東にも接近しており、皆さんどうぞお気をつけてください。私も雨風の音を聞きながら、自宅付近の目黒川の様子を伺いながらブログを書いています。

さて、前回は2021年7月のG検定試験の振り返りを書き始めましたね。

今日はその続きとして、SNS上の受験者の声を分析した情報、そして、合格通知情報の様子も併せてお見せしたいと思います。

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分野ごとの得点率はどんな感じ?

前回の投稿で述べたように、2021#2回目の試験から、合否の情報のみならず、初めて、「出題分野ごとの得点率」も受験者に知らせるようになりました。

G検定受験後に、下図のような結果がメールで送られてきます(受験後2週間程度)。試験の出題分野はこのように区切られています(情報提供に同意した受講者・匿名)

以下でお見せするTwitterの分析も、分野ごとの得点率に関与する内容を提供してくれた方の情報を可視化したものです。

SNSから見た皆さんの感想

「受験者の方々はどういう試験問題を特に難しく感じているのか」の感覚を知りたいですよね …

Twitter上の声を収集し分析してみました。収集したデータの該当期間は、試験当日から2週間(7月17日~30日)です。そのデータの中からさらに、「分野ごとの得点率に関与する内容」を提供してくれた投稿のみ抽出し、可視化してみました。ご好意で情報提供を受けた2021#2を受験した知り合い数名の点数も加えてあります。

以下で見せる分布は、合計63名の得点率を表したものです。

【注意】

  • グラフの横軸は「得点」ではなく「得点率」
  • 63名は十分なデータとはいえないし、当然(結果が悪く公表しない方など)バイアスがあり、よって、この分析結果は受験者全体の様子を正しく反映しているとは言えない。とはいえ、出題分野間の難易度のラフな相対評価にはなると思う
  • グラフの横軸の細かさはその分野の出題数を反映

【分析結果・簡単な考察】

分野1(人工知能の定義・歴史などを中心に問う)分野2(機械学習の基礎的な考え方と個別のアルゴリズム)に関しては、「しっかり学習すれば点数を取りやすい」とよく講座の場ででも申し上げております。得点率からでも比較的高得点に偏っていることがわかりますね。

分野3(ディープラーニングの仕組みや応用技術)分野4(ディープラーニングの最新の研究分野)は、問われる内容が比較的複雑で細かい、正しい理解がマストである設問内容の多いことから、得点率の分布は真ん中にピークする形に見えます。

分野5(AIの社会実装に伴う法律・倫理の問題、プロジェクトの進め方など)は、かなり難易度が高く感じられた方も多いでしょう。試験勉強の段階からこの分野に苦手意識を持つ方も多いと聞いております。それでも、講座や参考書で特に力を入れて対策し、可能の限りこの苦手分野を克服することで、満点をとることは難しくても、合否が危うくなるほどの低い点数を免れます

分野6(数学・統計学)は比較的基本的、かつ過去の試験にも出題された問題が出されたからか、満点をとるのは難しかったようですが、全6問のうち半分以上は取れた、という方は少なくないでしょう。

ツイート投稿から抽出した受験者の声

以下引用です。

  • 「そういえば、人物名は出題されなかったような。より実用的な問題になった?」
  • 「広く技術や法制度、社会動向が問われて…」
  • 「昨日のG検定は、「中国語の部屋」を忠実に再現した実験」(←個人的にかなり面白く感じた発言です)

そういえば、去年2020#3の試験後も同様なSNSの分析をしました。

一年前は、「とにかく難しかった」の声が多かったのです。

今回は「超難問だ!」の発言がさほど多くはないのです。私が上記で述べた感想「法律や理論の中身に関する深い知識」よりも、「社会に悪い影響を与えずに、技術をビジネスなどに正しく応用するための知識」に出題アプローチを転向させていますね。

個人的によい変化だと思います。今後はG検定試験を受験したい方も増えていくのでしょう。

次の投稿では、これからG検定を受験される方のための学習Tipsを出させていただきます。また次回お会いしましょう!

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この記事の著者 ヤン ジャクリン

ヤン ジャクリン (講師紹介はこちら

2015年 東京大学大学院 理学系研究科物理学専攻 修了(理学博士)
2015年 高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所(博士研究員)
2017年 株式会社GRI(現職) 講師 兼 分析官
2019年 Tableau Desktop Certified Associate 資格取得

・英検1級
・TOEFL IBT試験満点

北京生まれ、米国東海岸出身(米国籍)、小学高学年より茨城県育ち。

万物の質量の源となるヒッグス粒子の性質を解明し、加速器実験による新粒子発見に関する研究を行い、国際・国内学会発表20件以上、査読論文5件以上。
10年以上に渡り、幅広い年齢層の学習指導を学習塾や大学などで実施(5科目、英会話、受験指導、素粒子物理など)。
現在は、株式会社GRIにて、データ分析官(データ前処理、可視化分析、マーケティング施策の分析 他)
公開講座および法人研修を多数開設。

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