宅地建物取引士（以下、宅建）は、数ある不動産系資格の中でも知名度が高く、就職に役立つことでも知られています。

しかし、試験の難易度を正確に把握している方は少ないのではないでしょうか。

宅建を取得するかどうか迷っている方は、試験の難易度が気になりますよね。

本コラムでは、宅建試験の難易度を大学入試の偏差値に例えて解説します。

偏差値と資格試験の関連性についても触れるため、ぜひ参考にしてください。

宅建試験の偏差値は55~56！

宅建試験の難易度を大学の偏差値で例えると？

宅建試験の偏差値は55〜56で、難易度としては測量士や管理業務主任者試験などと同じくらいと言えるでしょう。

また、宅建試験の合格に必要な勉強時間は300〜400時間ほど。

資格試験の難易度と大学入試の難しさは比べられるものではないという前提がありますが、あくまでひとつの目安としてイメージが湧きやすいように参考にしていただければと思います。

資格の難易度と大学入試の難易度を、以下の表にまとめました。

大学	偏差値	試験
東京大学・京都大学	68~	司法試験・予備試験
慶應大学・早稲田大学・ 上智大学	65~67	不動産鑑定士・司法書士・ 弁理士
明治大学・立教大学・ 中央大学・法政大学・ 青山学院大学	60～64	土地家屋調査士・中小企業診断士・社労士・ 行政書士・技術士二次試験・通関士・ マンション管理士・ケアマネジャー
日本大学・東洋大学・ 駒澤大学・専修大学	55～56	技術士一次試験・宅建・測量士・ 管理業務主任者・社会福祉士・ インテリアコーディネーター

※上記の表は、資格試験の合格に必要な勉強時間をもとに作成しています。宅建の難易度をわかりやすく知っていただくためのイメージとして参考にしていただけましたら幸いです。

宅建試験の難易度を大学入試に例えてみると、あくまでイメージにはなりますが早稲田大学や慶応大学、青山学院大学の入試よりは、難易度が高くないと考えられます。

大学に例えるならば、日本大学、東洋大学、駒澤大学などの大学入試と同等の難易度と考えられます。

また、宅建試験とよく比較される他の不動産資格には、マンション管理士や管理業務主任者といった資格があります。

マンション管理士試験の難易度を大学に例えると中央大学や明治大学、法政大学と同じ位の難しさであり、マンション管理士の方が宅建よりも難易度は高いといえます。

宅建と管理業務主任者の難易度は、近いところにあるといえるでしょう。

宅建と難易度を比べられることの多い行政書士と比較すると、宅建よりも行政書士の方がやや難しいと考えられます。

そもそも偏差値とは？

偏差値とは、自分の成績が「集団の中でどれくらいの位置にあるか」を相対的に示すための指標です。

単なる得点の高さだけでなく、「ほかの人と比べて自分の成績がどのくらい良いのか・悪いのか」を数値で表したい時は、偏差値が用いられます。

偏差値は平均点を基準に設定され、平均点は偏差値50です。

つまり、偏差値が50を上回っていれば平均以上の成績、50未満であれば平均以下の成績といえます。

偏差値はテストの難易度や集団の成績分布によって変わるため、自分の学力を公平に把握できる指標といえるでしょう。

宅建試験の大学別の合格率は？

結論から述べると、大学別の宅建試験の合格率は不明です。

令和6年度宅地建物取引士資格試験結果の概要によると、令和6年度宅建試験の合格者の11.4%を学生が占めています。

そのため、宅建試験の合格に有利な大学を知りたいと考える方もおられるでしょう。

しかし、合格者に関する公式なデータは職業別の分類に留まっており、残念ながら大学名に関する項目はありません。

一方で、学生の宅建資格取得の支援に取り組む一部の大学は、学生の合格実績を公表しています。

例えば、追手門学院大学が実施する資格対策講座では、令和5年度宅建試験を受験した141名の学生のうち、115名が合格しました。

合格率は81.56％と、同年における全国平均合格率17.2％を大きく上回る結果となっています。

このような大学に進学し、資格対策講座を利用すれば、試験に合格できる可能性が高まるでしょう。

そもそも自分の偏差値と宅建合格には関係がある？

宅建合格の可能性と、大学入試における自分の偏差値とは、まったく無関係であるとは言い切れません。

一般的に、資格試験では偏差値の高い大学の出身者が有利であると言われています。

なぜなら、大学入試と資格試験には、目標のために勉強するという共通点があるからです。

大学入試の偏差値が高い方は勉強の方法がある程度身についていると考えられるため、資格試験でも勉強のスキルを活かせるでしょう。

つまり、大学入試の偏差値は、「勉強が得意かどうか」を測るためのひとつの目安として、ある程度有効といえます。

ただし、大学の偏差値と宅建試験の合格に相関があるという公式のデータは存在しないため、あくまで参考程度にお考えください。

一方で、偏差値が低いと資格試験に合格できないわけではありません。

宅建の試験には学歴による受験資格が設けられていないため、中卒や高卒の方も受験できます。

十分な対策を行えば、偏差値や学歴を問わず合格を目指せるでしょう。

自分の偏差値や学力自信がない場合、予備校利用の検討を

宅建試験の難易度を大学入試の偏差値に例えると、日本大学、東洋大学、駒澤大学などと同程度であると考えられます。

こうした大学よりも偏差値が低い大学に出身・在学している方は、「自分の偏差値や学力では宅建試験に合格できないのでは？」と不安に思われるかもしれません。

自分の学力に自信がない方や、独学での合格が難しいと感じている方は、予備校の利用を検討してみましょう。

例えば、資格試験予備校アガルートアカデミーの宅建講座は、令和6年度受講生の合格率が66.26%と、全国平均合格率の3.56倍の数値となっています。

自分一人の力では合格が難しくても、予備校の力を借りることで、合格の可能性を高められるでしょう。

まとめ

本コラムでは、宅建試験の難易度を大学入試の偏差値に例えて解説しました。

本コラムのまとめは、以下の通り。

• 宅建試験の難易度は大学入試の偏差値55〜56に該当する
• 宅建試験の難易度は日本大学・東洋大学・駒澤大学などと同レベル
• 大学入試の偏差値と宅建合格には、ある程度の関連があると考えられる

宅建試験は、決して簡単な試験ではありません。

特に、大学入試の偏差値が低く、学力に自信がない方は、合格に時間がかかる可能性があるでしょう。

一方で、通っている大学の偏差値が高いからといって、必ず宅建試験に合格できるとは限りません。

最短かつ確実な合格を目指したい方には、資格予備校の利用がおすすめ。

アガルートの宅建試験講座なら、合格に必要なポイントだけを効率的に学べます。

サポート体制も充実しているため、不明点をスムーズに解決しながら学習を進められるでしょう。

興味をお持ちの方は、講座の無料体験から始めてみてはいかがでしょうか。