本ページでは、社会保険労務士(社労士)試験の労働基準法(労基法)、労働安全衛生法(安衛法)の勉強法・学習法について解説しています。

コラムでは、社会保険労務士試験(社労士試験)合格に役立つ情報をご提供して参ります。

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労働基準法とは

労働基準法(労基法)は、労働者が働く場面において、労働者を保護するために設けられた法律で、「賃金の支払い」や「労働時間」などの労働条件の最低基準を定めたものです。

社会保険労務士試験(以降、社労士試験)では、法律や命令だけでなく、「判例」と呼ばれる最高裁判所の裁判の先例で一定の規範性をもった判決の趣旨も出題されます。

また、「通達」と呼ばれる行政上の解釈なども出題されます。

労働基準法(労基法)の出題範囲は広いため、社労士試験のなかでも難易度の高い科目です。

【動画】労働基準法の勉強法・攻略ポイントを解説

労働安全衛生法とは

労働安全衛生法(安衛法)は、労働条件の一つである安全及び衛生について、「職場における労働者の安全と健康を確保し、さらには快適な職場環境を形成すること」を目的として制定された法律です。

労基法が労働条件の最低基準を定める法律なのであれば、安衛法は「労働災害を防止するための最低基準を定めた法律」です。

この「最低基準」という考え方は労基法と同じ。安衛法は、元々労基法の中にあった法律だからです。

労働安全衛生法(安衛法)は、関連法令を含めるととてつもない量になりますが、社労士試験で出題されるのはごく一部なため、ポイントを絞って勉強すれば問題なく知識を身につけられるでしょう。

【動画】労働安全衛生法の勉強法・攻略ポイントを解説

労働基準法と労働安全衛生法の出題数

選択式

「労働基準法」(労基法)と「労働安全衛生法」(安衛法)は、2つで1問出題されます。

例年、空欄5つのうち、3つが「労働基準法」から、3つが「労働安全衛生法」から出題されます。

救済:H18(2点)、H21(2点)、H23(2点)

択一式

「労働基準法」(労基法)と「労働安全衛生法」(労衛法)は,計10問出題されます。

具体的には、労働基準法から7問、労働安全衛生法から3問出題されます。

救済:H18(3点)

労働基準法と労働安全衛生法の対策・勉強法

労働基準法

「労働基準法」は、労働者を保護するための法律のひとつで、受験生が比較的なじみやすい科目です。

しかし試験では労働基準法そのものだけでなく、判例や先例も出題されます。出題の範囲が広いため、実際に問題を解くと思った以上に解けないケースが多いです。

まずは、労働基準法の規定でどのような規制がされているのかを正確に理解・記憶しましょう。判例や先例は、実際の規定を土台として展開されるため、まずは実際の規定を理解しなくてはなりません。

その際、「誰が」や「何を」といった箇所を意識するようにしてください。

また、「労働基準法」のなかにも頻出の項目があります。具体的には「総則(各種の原則などを学習します)」「労働契約」「賃金」「労働時間,休憩,休日」「年次有給休暇」「就業規則」です。

ほぼ毎年出題される項目なので、優先的にテキストや過去問での学習を行っていきましょう。

労働安全衛生法

「労働安全衛生法」は専門用語が多く、覚えてないと話にならない暗記色の強い科目になります。

「労働基準法」(7問)と「労働安全衛生法」(3問)という問題数のバランスや、両者の難度を考慮すると、「労働安全衛生法」は、択一式に限っていえば、それほど時間をかけるべきではありません。

頻出の項目である「総則(法の目的や用語の定義などを学習します)」「安全衛生教育」「安全衛生管理体制(特に「一般的安全衛生管理体制」)」「健康の保持増進のための措置(特に「健康診断等」)」を重点的に勉強し、出題されたら確実に正解できるようにしておきましょう。

また労働安全衛生法は、選択式問題が重要な科目です。

「労働基準法」(空欄3つ)と「労働安全衛生法」(空欄2つ)という空欄の数のバランスから、合格基準(正解3つ)をクリアするにはどうしても「労働安全衛生法」は最低一つは正解しなければなりません。

テキストを使ったインプットの際は、文脈を正確に把握しながら読み進めるなど、常に選択式を意識した勉強を心がけましょう。

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この記事の監修者 池田 光兵講師

池田 光兵講師

2000年に、中央大学経済学部を卒業。同年より広告代理店で企画営業職に従事。
2006年より、大手人材紹介会社2社にて、キャリアアドバイザー、研修講師、転職セミナー講師などを幅広く経験。
2020年に社会保険労務士試験に合格後、2021年より株式会社アガルートに入社し講師として従事。
2024年に、第一種衛生管理者試験に合格。

社会保険労務士試験は、ほぼ独学で就業しながらも毎日コツコツと勉強し、三度目の挑戦で合格した苦労談も面白く、また、三度やったからこそ教えられる「やっていいことと駄目なこと」も熟知している。
合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため,株式会社アガルートへ入社後は自らの受験経験で培った合格のノウハウを余すところなく提供する。

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