勉強法

社労士試験の過去問は何年分解くべき?解くタイミングも併せて解説

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過去問

社会保険労務士試験(以降、社労士試験)の勉強を進めるにあたり、「過去問の検討」は極めて重要です。

しかし、多くの受験生が過去問の使い方や検討の仕方を誤っている現状があります。
社労士試験の勉強において過去問は「最高の素材」であるにもかかわらず、その素材の調理(使い方)を誤ってしまえば、せっかくの素材を台無しにしてしまいます。

そこで、本ページでは、過去問という素材の特徴や使い方だけでなく、社労士試験における正しい「過去問の検討」の仕方を紹介していきます。

また学習時に使う過去問集の種類についても触れていきます。

本ページを参考に、過去問をしっかり活かしていただくことで、同じ素材から得られる効果を何倍にもし、今年の合格を勝ち取っていただければ幸いです。

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過去問の重要性

アガルートアカデミーの池田光兵講師が、社労士試験における過去問の重要性を動画でも解説しています!

まずは過去問の重要性を正しく認識することから始めましょう。

「過去問」とは、過去の社労士試験で実際に出題された問題です。
すなわち、今年の社労士試験で出題される問題と、最も近いものが過去問です。

過去問を解くことを通じて、現在の自分の実力が今年の社労士試験に通じるかどうかを把握することができます。

また、過去の社労士試験で実際に出題された問題に触れることで、テキスト(基本書)で勉強している内容が、問題の形式になるとどのような形で出題されるのかがわかります。

覚えなければならない項目の、結局どの部分をきちんと覚える必要があるのかがわかります。

他にも、どのくらいの頻度で出題されているのかを過去問を通じて把握することで、具体的な勉強の優先順位を設定することができ、テキストに掲載された項目間でメリハリを利かせることができるようになります。

以上のように、過去問は、自分の客観的な実力判断の材料になるばかりか、社労士試験の勉強を進めるにあたっての方向性を定めるための重要なツールにもなります。

これでは過去問の検討をやらないわけにはいきません。

社労士試験における過去問の焼き直しとは

「過去問の焼き直し」とは、過去の社労士試験において出題された問題が、形を変えて再度出題されることをいいます。

過去問の焼き直しは、社労士試験でも見られます。

ここで具体例を見てみましょう。

①使用者は、賃金を通貨で支払わなければならないが、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、通貨以外のもので支払うことができる。(平成20年度 択一式 労働基準法問題3肢A)

②労働基準法第24条に定めるいわゆる賃金の通貨払の原則は強行的な規制であるため、労働協約に別段の定めがある場合にも、賃金を通貨以外のもので支払うことは許されない。(平成25年度 択一式 労働基準法問題7肢ウ改題)

この2つの選択肢は、いずれも「賃金の通貨払の原則」という規定に関する問題です。

いずれの選択肢も、「労働協約によっても、賃金を通貨以外のもので支払うことは許されない」という知識を問うています。

このように、以前出題した内容を、形を変えて再度出題するというのが、「過去問の焼き直し」です。

「過去問の検討」は、このような「過去問の焼き直し」が出題された場合に、確実に正誤を判断できるように備えるためにも行う必要があるのです。

何年前の過去問まで解くべきか

市販されている社労士試験の過去問集を見てみると、「過去7年分」、「過去10年分」、「過去15年分」、「厳選過去問+予想問」というように、取り扱う過去問の掲載年度や、内容にバラつきがあります。

すると、「過去問が大事なことはわかったが、結局どのくらい過去にさかのぼって解けばよいのか」が気になりますが、ここは「過去10年分」を目安にしてください。

「過去7年分」だと「過去問の焼き直し」がうまく掲載できていない場合がありますので、おすすめはできません。

また「過去15年分」だと、法改正によって制度が大きく変わったにも関わらず「改題」と称して無理矢理掲載した結果、本試験とは大きくかけ離れたものになってしまっている場合がよくあります。

働きながら勉強をする社会人受験生が、そのような本試験とは大きくかけ離れたものを、貴重な勉強時間を費やしてまで取り組む必要性はほとんどありません。

そもそも「過去15年分」だと、問題量が多すぎて、復習が破綻する可能性があります。効率的な勉強から大きく外れたものとなる可能性があります。

以上のような理由から、「過去15年分」もおすすめできません。

「厳選過去問+予想問」に関しては、量的には過去10年分と比べると少ない傾向ですが、近年の出題傾向を踏まえた厳選がされており、予想問題もあるため、今後の出題が予想される内容もある程度はカバーできると思います。

ただ、10年分と比べると、出題確率の低い内容は網羅されていない場合もあるため、追々自分でメモをしていくことや問題を追加記載していくなどの作業は発生するでしょう。

社労士試験においては、「過去10年分」又は、あまり時間が取れない方には「厳選過去問+予想問」が一番バランスがよいです。

これらを選んでいただければ、本試験の傾向から大きく外した勉強をすることはありません。

過去問を解く(使う)タイミング

過去問集をお手元に用意したら、次に気になるのが「いつ使えばよいのか」という「過去問を解くタイミング」ですが、「過去問を解くタイミング」は、「テキストの該当する項目の勉強が終わり次第」です。

例えば、テキストの項目が章立て(第1章、第2章、第3章……)の場合、第1章が読み終わったら、その章の内容を扱っている過去問を解きます。

一般的なテキスト・問題集の場合、テキストの掲載順に沿って問題集の問題は掲載されているはずですから、その順序に沿って解き進めていただければよいです。

テキスト第1章⇒問題集第1章⇒テキスト第2章⇒問題集第2章……というように、テキストと問題集を往復するイメージで進めましょう。

すると、テキストで勉強した内容が本試験でどのような形式で出題されるのか、テキストのどの点をしっかりと覚えれば本試験で出題される問題が解けるのかを把握できます。

また、問題集にすぐに挑戦することにより、テキストのどの箇所が抜けてしまっているのかがすぐに分かりますから、すぐに抜けてしまっている箇所の補強(修正)を図ることができます。

このように「テキストと問題集を往復する勉強法」は、テキストと問題集で勉強する様々な事柄を、抜けるところなく確実に前へ進めることができる極めて効率的な勉強法と言えます。

1問1答問題集とは

社労士試験の過去問集は、一般的に「1問1答問題集」です。

「1問1答問題集」とは、社労士試験において出題された問題で扱われた5つの選択肢をバラバラにして、テキストの項目順に編集した問題集です。

「1問1答問題集」のよいところは、選択肢をバラバラにし、テキストの項目順に編集していますから、テキストの順番通りに解き進めていただければ、テキストの順番通りに問題を解くことができる点にあります。

つまり、まだ勉強していないことが突然出てくるといった心配がありませんから、「テキストと問題集を往復する勉強法」をしっかりとこなすことができます。

また、同じ情報に関する選択肢が、一気に何度も出てくることにもなりますから、前から順番に解くだけで、「何の情報が、どれくらいの頻度で出題されるのか」がすぐに把握できます。

つまり、前から順番に解くだけで、試験の勉強において重要な情報に自然と何度も接することになり、自然と覚えられるというわけです。

「1問1答問題集」は、特に勉強の初期段階から活用することで、勉強の効率を飛躍的に高めることが可能です。

今年の社労士試験に初めて挑戦される方ほど、積極的に「1問1答問題集」による問題演習に取り組みましょう。

選択式問題集とは

社労士試験の出題形式には「択一式」と「選択式」があります。

「択一式」が5つの選択肢で1問を構成する形式の問題であるのに対して、「選択式」はいわゆる穴埋めの形式の問題です。

「選択式問題集」は、「選択式」の問題を取り上げた問題集です。

「選択式」は、テキストや択一式の問題集で勉強することを、長文の形式にしたうえで穴埋め問題とすることにより作成されます。

つまり、元々の出題ネタは、テキストの内容や択一式でも問われることのある内容です。

つまり、択一式の勉強を進めていくのが選択式対策の一番の近道です。

また、そもそも選択式は穴埋め問題ですから、文章の内容が理解できないことには、適切な語句を選び出すことができません。

文章の内容を理解するには、まずはテキストの内容をしっかりと理解・記憶する必要があります。

そして、テキストの内容を理解・記憶したかどうかを確認するには、択一式の問題(特に「1問1答問題集」)で力試しをするのが、効率がいいです。

さらに「選択式」は出題形式が特殊なため、数がとても限られています。

数が限られているところは、「選択式問題集」を一通りこなしたとしても、テキストに掲載されている内容を網羅できるわけでなく、知識に抜けができてしまいます。

知識に抜けができるのは、とても危険なことで何としても避けるべきことです。

以上より、「選択式問題集」に取り組むとすれば、テキストや択一式の問題を一通り勉強した後で構いません。

テキストや択一式の問題を一通り勉強した後、次のステップとして「選択式問題集」に取り組むことを検討してください。

※関連コラム「社労士試験の独学におすすめのテキスト・問題集8選

社労士試験に合格するのに必要な過去問の正答率は?

社労士試験は、毎年合格基準が変わります。

全受験生のなかで上位何%を合格させるという試験であるため、毎年受験生が変わる以上、上位何%というラインも毎年変わるのです。いわゆる競争試験です。

競争試験において重要なのは、「他の人ができない問題を、自分はできる」ではなく、「他の人ができる問題を、自分もできる」です。

つまり、「差をつける勉強」ではなく「差をつけられない勉強」が重要です。

人は誰もが必ずミスをします。知識に抜けがあります。

すると、ミスした問題・抜けていた知識を題材にした問題で、1人、また1人と、失点し、競争から脱落していきます。これが競争試験の本質です(「脱落ゲーム」と捉えていただけると分かり易いかと思います)。

そのような競争試験において、いかに脱落せずに生き残っていけるかが、一発合格・短期合格において重要なポイントになります。

仮に「自分ができない」問題が出たとしても、「他の人もできない」のであれば、みんな一斉に脱落しますから、差にはなりません。

これに対して、「自分ができない」問題が出たが、「他の人はできる」のであれば、自分と他の人との間に「1問分の差」が生まれます。

これが積み重なれば、「合格・不合格」という結果になります。

大事なことなのでもう一度言いますが、競争試験においては、とにかく「他の人ができる問題を、自分もできる」ことが重要です。

では、「他の人ができる問題」というのは、どうやって把握すればいいのかと言えば、答えは簡単。「過去問」です。

また、模試において正答率が高い問題なのに、自分は間違えた時なども把握ができると思います。

その中でも、勉強開始時から手に入る「過去問」は、全受験生に等しく与えられた情報であり、各予備校・講師も過去問に準拠して教材製作・講義を行います。

つまり、社労士試験における唯一絶対の基準は「過去問」なのです。「過去問」は全受験生に等しく与えられた情報である以上、過去問で出題されたことのある話は、全受験生が当然のように勉強するでしょう。

したがって、社労士試験に絶対に合格するのであれば、過去問の内容はパーフェクト(完璧)に仕上げる必要があります。

以上より、求められる過去問の正答率は「100%」(全問正解)です。

※関連コラム「社労士は独学だと無理?その理由と独学合格が難しい人の3つの特徴

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この記事の監修者

池田 光兵講師

広告代理店で、自らデザインやコピーも考えるマルチな営業を経験後、大手人材紹介会社で長年キャリアアドバイザーを経験、転職サポートを行う。

面接対策のノウハウや数々の自作資料は現在でも使用されている。

その後、研修講師や社外セミナーの講師などを数多く経験。

相手が何に困って何を聞きたがっているのかをすばやく察知し、ユニークに分かりやすく講義をすることが得意。

ほぼ独学で就業しながらも毎日コツコツと勉強し、三度目の社労士試験で合格した苦労談も面白く、また、三度やったからこそ教えられる「やっていいことと駄目なこと」も熟知している。

合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため,株式会社アガルートへ入社。

自らの受験経験で培った合格のノウハウを余すところなく提供する。

 

 

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