社会保険労務士（以下、社労士）に興味があると、合格に必要な勉強時間について知りたい方は多いのではないでしょうか。

「3ヶ月の勉強期間でも合格できるか」など、短期合格の情報を探している受験生もいるでしょう。

本コラムでは、社労士試験に3ヶ月間の勉強で合格できるのかについて詳しく解説します。

短期間で試験に合格できる人の特徴や学習スケジュールも紹介するため、短期合格を目指したい方はぜひ最後までご覧ください。

社労士試験は3ヶ月の勉強時間で合格できる？

社労士試験に3ヶ月で合格することは不可能ではありません。

「3ヶ月で社労士試験に合格した」など、短期合格を叶えた話を実際に耳にすることがあるでしょう。

しかし、3ヶ月での合格は非常に限られた例です。

短期合格するためには、毎日の長い勉強時間を継続できる環境と、効率的な学習の両方が求められます。

社労士試験は、仕事や家庭との両立の中で十分な学習時間を捻出することが難しい受験生が多いため、毎日長時間にわたって勉強することは現実的ではありません。

一般的には、基礎から応用までのスキルを身につけるためには約1年間の勉強が必要とされています。

着実に合格を目指すのなら、余裕をもった学習計画を立てることが合格への近道です。

以下、「第57回（令和7年度）社会保険労務士試験にアガルートの講座を使って合格した人の学習期間」を集計したグラフを紹介します。

※令和7年度社会保険労務士試験合格者向けアンケート結果の社会保険労務士試験合格者の学習期間から引用

グラフでは、13ヶ月以上の学習期間で合格した人が59.0％を締めています。

2番目に多い層は10ヶ月の10.2％となり、3番目は8ヶ月の7.0％です。

1ヶ月〜3ヶ月で合格した人は1.0％しかいないため、社労士試験の合格には十分な学習期間が必要だとわかります。

社労士試験を短期間で合格できる人の特徴4選

社労士試験に短期間で合格できる人の主な特徴は、以下の4つです。

• 勉強時間を確保できる
• 社労士の基礎知識がある
• 勉強することに慣れている
• 通信講座で効率的に勉強している

勉強時間を確保できる

社労士に短期間で合格した人には、毎日の勉強時間を長く確保できる特徴があります。

一般的に社労士試験に合格するためには、最低でも1,000時間の勉強時間が必要です。

3ヶ月で合格を目指す場合は、1日11時間以上の勉強が求められるでしょう。

つまり、起きている時間の大半を勉強に充てられる生活が前提となり、まとまった勉強時間を確保できる環境が整っていなければ短期合格は難しいといえます。

どうしても3ヶ月で合格したい場合、仕事を休職する、家事を誰かに任せるなど、生活全体を社労士試験合格のために最適化する必要があるでしょう。

社労士の基礎知識がある

すでに社労士にかかわる基礎知識をもっている人は、短期間での合格に有利です。

例えば、過去に社労士試験に挑戦したことがある人や労務管理・人事管理の仕事をすでにしている人などは、試験合格への土台ができあがっています。

知識がある分、基礎のインプットに多くの時間をかける必要がなく、学習をスタートしてから短期間で過去問演習や応用問題に取り組む余裕があるでしょう。

法律や制度をすでに知っているなど試験範囲に見覚えがあるだけで、受験へのハードルは大きく下がります。

勉強することに慣れている

社労士試験に短期合格できる人の特徴のひとつが、勉強することに慣れている点です。

例えば、過去ほかの国家試験に合格している場合は、学習計画を立てる力・集中力の持続・効率的な暗記方法などのスキルが身についています。

そのため、スケジュールの組み方や勉強方法などで悩むことが少なく、短期間でもスムーズに学習を進められます。

特に難関資格を乗り越えた経験がある人ほど、自分に合った学習スタイルを把握しているため、無駄のないスピーディな学習が可能です。

通信講座で効率的に勉強している

短期間で社労士試験に合格している人の多くは、通信講座を活用した学習を取り入れています。

限られた時間で合格を目指すためには、効率的な学習法が鍵です。

通信講座であれば、プロの講師が作成したカリキュラムやテキストで、試験に必要な知識だけを効率良く学べます。

そのため、独学でありがちな「何から手をつければ良いかわからない」状態を防ぎ、サポート体制が整った環境で勉強だけに集中できます。

中でもスマホでいつでもどこでも学べる通信講座は、通勤中などのスキマ時間の有効活用に最適。

勉強時間の確保が難しい方でもスマホで手軽に学習できれば、毎日の学習量を約30分〜1時間、通勤時間がもっとかかる方はその時間も勉強時間として増やせるでしょう。

時間を最大限活かしながら合格を目指したい方は、通信講座の活用が非常に効果的です。

社労士試験を3ヶ月で合格を目指す勉強時間とスケジュール

ここでは、社労士試験合格を3ヶ月で目指すスケジュールを紹介します。

社労士試験に合格するためには、最低でも1,000時間の勉強が目安です。

目安の時間を3ヶ月間で達成するためには、1日あたり11時間以上の勉強が必要となり、平日働いている人が短期合格することは現実的に難しいでしょう。

紹介するスケジュールは、3ヶ月間のすべての時間を社労士試験の勉強に費やせる方を想定しています。

すでに社労士に関する基礎知識のある方や勉強することに慣れている方でないと、スケジュールどおりに進めることは難しいです。

それを踏まえた上で参考にしてください。

社労士試験を半年で合格するスケジュール

5月末～7月初旬

最初の約1ヶ月は、全10科目のテキストと過去問を2週し、試験に必要な基礎知識を徹底的に固めましょう。

インプットとアウトプットを交互に行いながら、頻出分野を重点的に学習することがポイントです。

最初は完璧を求めず、広く浅くでも全体像を掴むことが重要になります。

7月初旬～7月末

基礎を身につけたら、横断整理・法改正・白書・判例といった周辺分野の対策に移りましょう。

並行して模試を活用し、実践形式に慣れておくことも大切です。

7月初旬〜7月末は応用力を高めると同時に、自分の理解の抜けをチェックして強化する期間にしましょう。

7月末～8月中旬

最後の約3週間は、全10科目を再度総復習し、知識の定着と演習力アップに集中します。

過去問や模試の復習を通じて、自信のない箇所や苦手な分野を徹底的に潰していきましょう。

本番を想定した時間配分の練習を取り入れるなど、実践感覚を養うことも大切です。

直前1週間

試験直前の1週間はこれまでの学習を総点検し、弱点の克服に集中しましょう。

新しいことに手を出さずに、これまでに身につけた知識を整理・確認する時間です。

直前期は焦りやすいため、精神面や体調面を整えながら自分の力を最大限発揮する準備を行うことが重要です。

【合格体験記】3ヶ月の短期間で社労士試験に一発合格！

3ヶ月の準備期間で社労士試験に合格することは、非常に困難です。

しかし、短期間で合格を果たす人も実際に存在しています。

ここでは、3ヶ月で社労士試験の一発合格を果たした合格者の体験談を紹介します。

3ヶ月という短い期間に焦りはありましたが、これまでの人生でこれと言って本気で勉強に打ち込んだことがなかったので、まずは様々な効率的勉強法と言われるものを試し、自分に合った勉強法を確立していきました。

その中でも、教材の中で難しく暗記に頼るべきところや、数字などの語呂合わせ等について、声に出すことによって記憶を促す発声記憶法についてはかなり具合が良く、みるみる覚えることができたのを感じています。

その他では、僕は元々集中力が低い事を自覚していたのですが、アガルートの短くまとめられた講座とは相性が良く、休憩を取りながら、学習を進めることが出来たので、効率よく学習できました。

講座の中で、特に大事だと思う部分をノートに虫食い問題のようにして書き、それを次の講座の前に解いて内容を思い出すことで、前の講座の内容を忘れないようにしながら進めたので、それも良かったと思います。

引用：自分に合った勉強法を確立し3ヶ月間の追い込みで一発合格！

紹介した合格者は短期間での合格に不安を抱えつつも、まずは自分に合った勉強法の模索から始めました。

通信講座を活用して効率的に学習し、自分に合った学習法を確立できれば、短期合格は不可能ではありません。

まとめ

本コラムでは、3ヶ月の勉強時間で社労士試験に合格できるのかについて解説しました。

最後に、コラムの要点をまとめて紹介します。

• 3ヶ月で社労士試験合格を目指すことは不可能ではないが、非常に困難
• 合格に必要な勉強時間の目安は最低でも1,000時間であり、一般的に約1年間の学習期間が必要
• 長時間の勉強時間が確保できる人・社労士の基礎知識がある人・勉強することに慣れている人は短期合格しやすい
• 社労士の短期合格できた人は、通信講座で効率的に勉強している

社労士試験の最短合格を目指したい人は、まず勉強時間を確保できる環境を整え、自分に合った勉強法を確立しましょう。

効率良く知識を身につけるためには、通信講座の活用も有効です。

中でもスマホでのスキマ学習が可能なアガルートは、忙しい社会人の方でも学習が継続しやすい通信講座です。

アガルートのカリキュラムを有効活用して、社労士の最短合格を目指しましょう。

【令和7年】社労士試験に合格した人のアンケート調査概要

アンケート概要	社会保険労務士試験合格者のアンケート
調査期間	2025年10月1日～2025年10月22日
調査機関	自社調査
調査方法	アガルートアカデミー内でのアンケート調査
調査対象	アガルートの講座を利用して令和7年度社会保険労務士試験に合格したユーザー
有効回答数(※)	87
調査対象地域	日本国内

※アンケート回答に許諾いただいた一部の方のみ実施

アンケート回答者の属性

年代	20代	30代	40代	50代	60代以上
割合	14.9%	33.3%	31.0%	17.2%	3.45%

社会保険労務士試験合格者の学習期間

学習期間	割合
1ヶ月	0%
2ヶ月	0%
3ヶ月	1.0%
4ヶ月	0.5%
5ヶ月	1.4%
6ヶ月	2.8%
7ヶ月	3.3%
8ヶ月	7.0%
9ヶ月	3.3%
10ヶ月	10.2%
11ヶ月	6.51%
12ヶ月	5.12%
13ヶ月以上	59.1%