ハラスメントに関する法律一覧!法改正による義務化・対策・罰則について解説

ハラスメントに関する法律一覧!法改正による義務化・対策・罰則について解説

ハラスメントの法律がたくさんあって、お困りではないですか?

ハラスメントの種類によって関連する法律が違うので、以下のお悩みをお持ちの方もいるかもしれません。

  • ハラスメントの法律には、どんなものがあるか?
  • 法改正で何が義務化されたのか?
  • 企業が取るべき対策は?
  • ハラスメントの法律に違反したときに罰則はあるのか?

このコラムでは、ハラスメントの法律についてわかりやすくご紹介していきます。
最後まで読むと、ハラスメントの法律と法改正で義務化されたことや対策がわかります。ハラスメントの法律について知りたい人事担当の方はぜひご参考にしてください。

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目次

ハラスメントに関する法律とその定義

ハラスメントに関する法律は、ハラスメントの種類により関連する法律が違います。

ハラスメントの種類と関連する法律を表にまとめました。

種類関連する法律
パワーハラスメント労働施策総合推進法
セクシャルハラスメント男女雇用機会均等法
妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント育児・介護休業法男女雇用機会均等法

それぞれのハラスメントの定義や法律の内容について順番にご紹介します。

パワーハラスメント(パワハラ)に関する法律

パワーハラスメントに関する法律は、労働施策総合推進法です。

通称:パワハラ防止法とも呼ばれる労働施策総合推進法は、事業主へのパワハラ防止対策を義務付け、2020年に改正されました。2022年からは、中小企業にも適用されています。

パワーハラスメント(パワハラ)に関する法律の種類

労働施策総合推進法では、雇用管理義務として以下のように定めています。

職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されることがないよう防止措置を講じること
(労働施策総合推進法第30条の2関係)

引用:あかるい職場応援団(厚生労働省)

労働施策総合推進法は、事業主に対してパワーハラスメントで労働者の職場環境が悪化しないよう防止することを義務付けています。

職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)の定義とは

厚生労働省は、下記3つを満たすものを職場における「パワーハラスメント」と定義しています。

  1. 優越的な関係を背景とした言動
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
  3. 労働者の就業環境が害されるもの

ただし、客観的に見て業務上必要であり、適正な範囲で行われる業務指示や指導は、職場におけるパワーハラスメントではありません。

関連コラム:労働施策総合推進法とは?改正ポイントや罰則もわかりやすく解説

セクシュアルハラスメント(セクハラ)に関する法律

セクシュアルハラスメント(セクハラ)に関する法律は、男女雇用機会均等法です。

男女雇用機会均等法は、事業主に対して職場でのセクシャルハラスメント防止措置を取ることを義務付けています。
異性間のみならず、同性間のセクシャルハラスメントも防止措置を講じなければなません。

また性的指向や性自認に関する偏見からの発言もセクシャルハラスメントとなります。性的志向や性自認への理解を深めることで、差別的発言の防止が期待できるでしょう。

セクシュアルハラスメント(セクハラ)に関する法律の種類

セクシュアルハラスメント(セクハラ)に関する法律は、男女雇用機会均等法のみです。
男女雇用機会均等法では、セクシャルハラスメント防止について下記のように定めています。

職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者が労働条件について不利益を受けたり、性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることがないよう防止措置を講じること
(男女雇用機会均等法第11条関係)

引用:あかるい職場応援団(厚生労働省)

男女雇用機会均等法は、事業主に対してセクシャルハラスメントで労働者の労働条件が不利になったり、性的な言動で職場環境が悪くなることがないように防止措置をとることを義務付けています。

職場におけるセクシュアルハラスメント(セクハラ)の定義とは

職場におけるセクシュアルハラスメントは、以下の4つの点を満たすものです。

  • 「職場」において行われること
  • 「労働者」の意に反していること
  • 「性的な言動」な言動であること
  • 上記3点により、労働条件で不利益を受けたり、職場環境が害される

例えば、社内で上司が部下に対して性的な関係を持つよう要求したが、断られたため部下を降格したなどがあげられます。

関連コラム:男女雇用機会均等法とは?改正の目的や罰則もわかりやすく解説!

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関する法律

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関する法律は、育児・介護休業法と男女雇用機会均等法です。

育児・介護休業法では、事業主に対して育児や介護する労働者へのハラスメント防止措置を取ることを義務付けています。

関連コラム:【2023年4月施行】育児介護休業法とは?改正ポイントや罰則もわかりやすく解説

また、男女雇用機会均等法でも、妊娠・出産等をした労働者の職場環境が悪くならないように防止措置をとることを義務付けています。

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関する法律の種類

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関する法律には、以下の2つがあります。

  • 男女雇用機会均等法
  • 育児・介護休業法

2つの法律では妊娠・出産、介護休業等に関するハラスメント防止について、下記のように定めています。

上司・同僚からの妊娠・出産等に関する言動により、妊娠・出産等をした当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう防止措置を講じること
(男女雇用機会均等法第11条の3関係)

引用:あかるい職場応援団(厚生労働省)

上司・同僚からの育児・介護休業等に関する言動により、当該労働者の就業環境が害されることのないよう防止措置を講じること
(育児・介護休業法第25条関係)

引用:あかるい職場応援団(厚生労働省)

男女雇用機会均等法と育児・介護休業法は、事業主に対して妊娠・出産、介護休業等に関する言動で、労働者の労働環境が悪化しないように防止策を取ることを義務付けています。

さらに妊娠・出産・育児休業等の申出や休業の取得を理由として解雇するなど、労働者の不利益取扱いも禁止しています。

職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントの定義とは

職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントは、次の通りです。

制度等の利用に対する嫌がらせ

出産・育児・介護に関連する休暇や時短勤務などを利用するときに、労働者が諦めるしかないような言動で制度利用を妨げることです。

例えば、妊婦健診に行くために休暇を申請したところ、上司から「病院には仕事が休みの日に行くのが当たり前だ」と言われたなどです。

状態への嫌がらせ

妊娠・出産などで、以前とは働き方が変化したことに対して嫌がらせをすることです。

例えば、「妊婦はすぐに休むから任せられない」と言われて、大事な仕事を与えられない
などがあげられます。

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ハラスメントに関する法律に違反した際の罰則

ハラスメントに関する法律に違反した際の罰則を表にまとめました。

法律名罰則
労働施策総合推進法なし
男女雇用機会均等法育児・介護休業法20万円以下の過料

労働施策総合推進法

厚生労働大臣が必要と認めた場合、事業主に助言や指導、勧告が行われることがあります。
事業主が勧告に従わない場合には企業名を公表するとされています。

育児・介護休業法、男女雇用機会均等法

厚生労働大臣は、必要があると判断した場合、企業に対して報告を求めたり、助言、指導、勧告を行うことができます。厚生労働大臣の報告の求めに応じなかったり、虚偽の報告を行った事業主には、過料(20万円以下)が科されます。勧告に従わない場合は、企業名公表の対象となります。

いずれの法律においても企業名が公表された場合、社会的信用のダメージは甚大となると予想されるでしょう。
事業主にはハラスメントの法律の遵守が求められます。

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ハラスメント法改正による義務化で企業が取るべき対策とは

ハラスメント法改正により、事業主には4つの雇用管理義務が科されました。

  1. 事業主の方針等の明確化および周知・啓発
  2. 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  3. 職場におけるパワハラに関する事後の迅速かつ適切な対応
  4. 上記3つに併せて講ずべき措置

以下で順番にご紹介します。

ハラスメント法改正によって義務付けられたこととは

1.事業主の方針等の明確化および周知・啓発

事業主は、職場において「ハラスメントは許さない」と明確に示します。
就業規則等でハラスメント禁止やハラスメントを行った際の処分を規定し、全労働者へアナウンスしましょう。

2.相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

職場でのハラスメントの相談をできる窓口を設置し、労働者にもれなく知らせましょう。
相談窓口担当者が相談に適切な対処ができる体制を整え、相談に迅速に対応します。

3.職場におけるパワハラに関する事後の迅速かつ適切な対応

職場でハラスメントが起こった場合、相談窓口担当者は迅速に事実確認をします。
ハラスメントの事実が確認できたら、配置転換や被害者と加害者の関係改善の援助など適切な措置を取りましょう。ハラスメントの事実が確認できなかった場合も再発防止対策を講じます。

4.1~3と併せて講ずべき措置

ハラスメントの相談者や被害者、加害者のプライバシーを守るための措置を講じることを労働者に知らせましょう。またハラスメントの相談をしたことや、相談の対応に協力したことを理由に解雇などの不利益な取り扱いはしないことを定め、労働者に周知します。

ハラスメント法改正で企業が取るべき対策

事業主は、どのようにハラスメント防止に対応していけばいいのでしょうか。
企業が取るべき対策方法を3つご紹介します。

労働者への周知

労働者へのハラスメント防止の周知には、繰り返し目に触れる環境を作ると効果的です。

ハラスメントは許さないという事業主の明確な方針を全労働者に周知するために、就業規則等に定めるだけでなく、啓発のための資料配布を作成しましょう。

啓発資料には次のようなものがあります。

  • 社内報
  • パンフレット
  • ホームページ
  • ポスターの掲示など

ハラスメント防止について、繰り返し目に触れいつでも見返せる環境を作ると、労働者の意識に浸透しやすくなるでしょう。

ハラスメントを正しく理解する

事業主は、ハラスメントを全社員が正しく理解できるように対策を取らなければなりません。

ハラスメントが起きる原因には、どういった言動や行為がハラスメントにあたるのかがよくわからないことがあげられます。

例えば、先輩は後輩の成長のためと思い厳しく指導したが、後輩にとってはパワハラだと感じたというケースがあげられます。特に管理職の方は職位上優位な立場になることが多いため、指導とパワハラの境界線を正しく理解することが重要です。

また、上司や同僚が育児・介護等の休業制度をよく知らないため、制度利用や申請の際にハラスメントを受けることもあります。

いずれのケースも労働者がハラスメントを正しく理解することで、ハラスメント防止につながります。
全社員参加の研修や講習を実施し、ハラスメントを全社員に周知し、正しい理解を深めましょう。

相談窓口の充実

ハラスメント相談窓口で取り扱う事案は、個人情報を含むセンシティブな内容が多くなります。

相談窓口担当者は相談業務やプライバシー保護の専門的知識がある方が望ましいですが、社内に適任者がいないこともあるでしょう。
その場合は社外研修を受けるなどして、スキルを身に着けることが可能です。

また相談マニュアルを作成し、ハラスメントの相談時にすぐに対応できる体制を整えましょう。
相談窓口を社内に設置することが難しい場合は、法律事務所等に委託することもできます。

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ハラスメントは時代の流れにより多様化し、ハラスメントの法律も時代に即して度々改正されてきました。

今後も時代とともに、ハラスメントの法律は改正されていくでしょう。
企業は法改正の度に対応しなければなりません。

しかし、法改正を自社で確認し対応することは困難です。

アガルートでは最新の法改正に対応したハラスメント研修を行っています。

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