宅地建物取引士（以下、宅建士）は、独立開業を目指せる国家資格。

宅建士の仕事に興味がある方は、以下のような疑問をお持ちではないでしょうか。

「未経験でも宅建士として独立できる？」

「宅建士として独立すれば年収があがる？」

本コラムでは、宅建士の独立開業について解説します。

独立開業のメリットや、未経験での独立が可能かどうかについても触れているため、ぜひ最後までご覧ください。

宅建士の独立開業は可能？

結論から述べると、宅建士の独立開業は可能です。

ただし、宅建試験に合格し、宅建士として登録しただけでは開業できません。

自分の事務所を設け、宅地建物取引業免許を取得すれば、宅建士として独立できます。

実際に、宅建士として独立開業している人は全国に存在します。

国土交通省が提供する建設業者・宅建業者等企業情報検索システムでは全国の宅建業者の情報を検索できるため、興味をお持ちの方はチェックしてみてください。

宅建の独立開業のメリットは？

宅建士として独立開業する主なメリットは、以下の通り。

• 年収のアップを見込むことができる
• 自由な働き方を目指せる
• 規制産業であるために無からの独立よりもライバルが少ない可能性も

年収のアップを見込むことができる

宅建士として独立開業するひとつ目のメリットは、年収アップが期待できることです。

独立せず会社員として勤務すれば、労働法に守られながら比較的安定して働けるでしょう。

しかし、会社員の給与は就業規則に基づいて支給されることが一般的。

多くの会社では昇給のタイミングが決まっているため、短期間で大幅に年収を上げることは難しいと考えられます。

対して、宅建の資格を活かして独立開業すれば、自分の努力がそのまま収入に反映されます。

労働者としての権利や安定性を失う代わりに、会社員を大幅に上回る年収を得られる可能性があるでしょう。

自由な働き方を目指せる

宅建士として独立開業する二つ目のメリットは、自由な働き方が可能なことです。

会社員の場合、会社が決めた場所で働く必要があります。

多くの会社では、勤務時間や休日、定年年齢などもあらかじめ決まっているでしょう。

独立開業すれば、会社の経営方針や人間関係に囚われず、自分のペースで自由に働けます。

プライベートを優先したり、売上の拡大に注力したりと、自分の生活に合わせて勤務時間を設定できることは、独立開業の大きなメリットのひとつ。

また、定年に関係なく仕事を続けられるため、体力が許す限り宅建士として活躍できるでしょう。

規制産業であるために無からの独立よりもライバルが少ない可能性も

比較的ライバルが少ないことも、宅建士として独立開業するメリットのひとつです。

一般的に、事業で成功するためには周囲のライバルとの差別化が必要です。

簡単に参入できる業界はライバルが増えやすいため、激しい競争の中で生き残るためにより一層工夫や努力が求められます

しかし、宅建士は独占業務を有しており、資格がない人は宅建士の業務を行えません。

つまり、宅建士の独占業務に関するライバルは宅建士のみであり、無資格者と比べてライバルが少ないといえるでしょう。

また、宅建士はほぼすべての不動産取引に必要な業務を独占しているため、比較的需要が安定していると考えられます。

需要の安定性が高く、法的な規制が厳しい業界で独立開業できるため、比較的仕事のチャンスを得られやすいでしょう。

宅建士として未経験でいきなり独立は可能？

実務が未経験でも、宅建士としての独立開業は可能です。

宅建士としての開業に関して、実務経験に関する法的な制約はありません。

つまり、必要な条件を満たしていれば、まったくの未経験者であっても独立開業できるでしょう。

ただし、法的には可能であっても、実務の面で問題がないかは不明です。

宅建は専門性が高い資格であるため、経験豊富な宅建士の方が顧客からの信頼を得られやすいと考えられます。

そのため、未経験で開業しても、思うような収益を得られない可能性があるでしょう。

実務経験に不安がある場合は、まず不動産系企業で宅建資格を活かした業務に従事し、ある程度仕事を覚えてから独立するという方法もあります。

まとめ

本コラムでは、宅建士の独立開業について解説しました。

本コラムのまとめは、以下の通り。

• 宅建は独立開業を目指せる資格である
• 宅建士として独立開業するメリットは、年収アップや自由な働き方を目指せること
• 宅建士は無資格者よりもライバルが少なく、仕事を得られやすい傾向がある
• 実務未経験でも宅建士として独立開業できる

宅建は、不動産業界への転職や就職に役立つだけでなく、独立開業も目指せる資格です。

実際に働きながら宅建を取得し、実務経験を積んでから開業する人も少なくありません。

宅建士として開業すれば、自分の努力次第で大幅な年収アップを目指せるほか、ライフスタイルに合わせた自由な働き方を実現できます。

最短で宅建を取得したい方には、資格予備校や通信講座の利用がおすすめ。

何から始めていいかわからない場合は、アガルートの無料受講相談を活用してみてはいかがでしょうか。