司法書士や司法書士試験に興味がある方は、受験者はどれくらいいるのだろう?と興味を持つことがあるかもしれません。

昔と比べると、司法書士試験の受験者数は減少傾向にあります。その理由はいかなるものなのでしょうか。

このコラムでは、司法書士試験の受験者数の紹介と、傾向について解説していきます。

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司法書士試験の受験者数はどれくらい?

2025年度(令和7年度)の司法書士試験の受験者数は、14,418人でした。

出典:法務省:令和7年度司法書士試験の最終結果

近年の受験者数は11,000~13,000人強となっています。

司法書士試験の受験者数の推移

下記は2011年以降の司法書士受験生数の推移です。

司法書士試験の受験者数の推移
年度受験者数
2011年度(平成23年度)25,696人
2012年度(平成24年度)24,048人
2013年度(平成25年度)22,494人
2014年度(平成26年度)20,130人
2015年度(平成27年度)17,920人
2016年度(平成28年度)16,725人
2017年度(平成29年度)15,440人
2018年度(平成30年度)14,387人
2019年度(令和元年度)13,683人
2020年度(令和2年度)11,494人
2021年度(令和3年度)11,925人
2022年度(令和4年度)12,727人
2023年度(令和5年度)13,372人
2024年度(令和6年度)13,960人
2025年度(令和7年度)14,418人

司法書士試験の受験者数推移を参照すると、年々減少傾向にあります。

特に、2011年度と2020年度を比較すると、受験者数は半数以上も減少していることがわかります。2022年以降は、若干増加しました。

司法書士試験の難易度・合格率推移は下記ページをご覧ください。

2020年まで司法書士の受験者数が減っている理由は?

では、司法書士試験の受験者数が減少傾向にある理由は、いかなるものなのでしょうか。

以下、考えられる理由を3つ挙げます。

  1. 安定志向の高まり
  2. 一般企業の就活状況の改善
  3. 少子高齢化に伴う新規受験参加者層の母集団の減少

1.安定志向の高まり

リーマンショック以降、日本を含めた世界全体が不景気となりました。

景気は回復傾向にはありつつも、いまだ好景気といえるほどの経済状態ではありません。

そのため、安定志向が高まっているといえます。

司法書士においては、将来性や安定性を心配する情報も一部でみられることから、受験者数が減少した可能性が考えられます。

2.一般企業の就活状況の改善

リーマンショックに伴い、2008年以降の一般企業の就職活動は氷河期と呼ばれるほど厳しい状況でした。

しかし、徐々に景気も回復傾向となり、企業の求人数も増加しました。

一般企業に就職するという選択肢をとることが十分可能となってきたことから、難関資格を取得するよりも一般企業3.就職する選択をする方が増え、受験者数が減少した可能性が考えられます。

3.少子高齢化に伴う新規受験参加者層の母集団の減少

日本は少子高齢化の状況にあり、年々出生数が減少しています。

これに伴い、新規に司法書士試験を受験しようとする新規参加者層(およそ20代~30代)の母集団自体が減少しています。

そのため、司法書士試験の受験者数も当然減少していると考えられます。

以上3つの理由を挙げましたが、それぞれの理由は相反せず、密接に関連していると思われます。

このようなそれぞれの理由が複合的に重なったことで、司法書士試験受験者の数が年々減少傾向にあるものと思われます。

2020年から受験者数が増加した理由は?

前述のとおり司法書士試験の受験者数は長らく減少傾向にありましたが、2020年度(令和2年度)の11,494人を底に、2021年度以降は増加に転じています。

下記は、減少期の底であった2020年度以降の受験者数の推移です。

年度受験者数前年比
2020年度(令和2年度)11,494人
2021年度(令和3年度)11,925人+431人
2022年度(令和4年度)12,727人+802人
2023年度(令和5年度)13,372人+645人
2024年度(令和6年度)13,960人+588人
2025年度(令和7年度)14,418人+458人

2020年度を起点に、受験者数は5年連続で増加していることがわかります。出願者数で見ても、2020年度の14,431人から2024年度まで増加が続き、近年は17,000人台の高い水準を維持しています。

※出典:法務省:令和7年度司法書士試験の最終結果

減少期と何が変わったのか、増加に転じた背景として考えられる理由を3つ挙げます。

  1. 合格者数の確保と合格率の上昇
  2. 社会人の資格・キャリア需要の高まり
  3. 働き方の見直しと独立志向

1. 合格者数の確保と合格率の上昇

司法書士試験は相対評価の試験ですが、合格者数は近年600~750人程度で安定的に確保されています。

受験者数が減少した時期も合格者数は大きく削られなかったため、合格率はむしろ上昇しました。
合格率は2020年度(令和2年度)に5%を超えて以降、一度も5%を下回っていません。
直近では2024年度に合格者数737人・合格率5.3%、2025年度に合格者数751人・合格率5.21%と、いずれも高い水準を保っています。

「受験者数が減っているのに合格者数は維持されている=相対的に合格しやすくなっている」という情報が受験を検討する層に伝わったことが、2022年以降の受験者数増加を後押しした可能性が考えられます。

2. 社会人の資格・キャリア需要の高まり

減少の一一因とされた「一般企業への就職のしやすさ」とは対照的に、近年は将来への備えとして手に職をつけたいと考える社会人が増えています。

物価上昇や雇用環境の不透明感を背景に、年齢や学歴の制限なく挑戦でき、合格後は独立も可能な国家資格としての司法書士の価値が見直されています。
実際に合格者の半数近くが法学部以外の出身者で、社会人経験を経て合格する人も多いことから、社会人の学び直し(リスキリング)需要が受験者数の回復につながったと考えられます。

3. 働き方の見直しと独立志向

新型コロナウイルスの流行以降、テレワークの普及などを通じて働き方を見直す動きが広がりました。

勤務時間や場所に縛られにくい働き方や、組織に依存しない独立・開業という選択肢への関心が高まったことも、独立可能な専門職である司法書士を志す人を増やした要因として挙げられます。
在宅で勉強時間を確保しやすくなったことも、社会人受験者の参入を後押ししたと考えられます。

これら3つの理由は単独ではなく、合格しやすさという数値的な変化と、社会人の資格需要・働き方の見直しという社会的な変化が複合的に重なったことで、減少期から増加期へと転換したものと思われます。

まとめ

たしかに、司法書士試験の受験者数は直近10年間の推移を見て明らかなとおり、減少傾向にあります。

もっとも、それは新規受験者層の減少や、不景気に伴う敬遠や安定志向が可能性として考えられ、決して司法書士という職自体の魅力がなくなったからではありません。

司法書士は不動産登記手続や成年後見事務、多重債務者の救済など、日常生活における法的手続や法的助言をする重要な役割を担う職です。

国民生活にとって不可欠な職であり、強いやりがいのある職であることは現在においてもなんら変わることはありません。

受験者数が減少しているとしても、司法書士は大変魅力的な職業です。

また、受験者数が減少していることは一概に悪いことともいえません。

司法書士資格を得た後、実務家として働くうえで業務の案件を十分に確保できる機会が増加するからです。

以上のように、司法書士試験合格を目指すことは十分に魅力的で価値の高いものだといえます。

ぜひ司法書士試験を目指してみてはいかがでしょうか。

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