司法書士試験は7月の第1日曜日に筆記試験が行われ、5月以降はいわゆる直前期となります。緊張感が高まったり、逆にモチベーション維持が難しくなったり、不安定な精神状態になりやすいのもこの時期です。

では、直前期にはどのようなことを意識して、どのように過ごせばよいのでしょうか。この記事では、本試験で自分の実力を出し切れるようにするための直前期の過ごし方や勉強法について、講師による解説動画とともに解説いたします。

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直前期の過ごし方は?確認しておきたいこと3つ

いよいよ司法書士試験まであと少し!直前期には、改めて以下のことを押さえておきましょう。

1.司法書士試験の昨年度のデータ

直前期には、試験の傾向を把握しておきましょう。

そして、一番直近のデータである昨年の本試験のデータをチェックしておくのがおすすめです。

昨年度の合格率を改めて確認

令和4年度の試験のデータから分かることは、合格率が5%超えの「5.17%」と数年前と比べて急上昇していることです。

令和4年度は前年度よりも受験生の数はやや増えたにもかかわらず、合格率は5%を超えを維持しているため、今年も5%超えになることが期待できます。合格率が高止まりすれば、もちろん受験生の合格可能性もアップします。

この情報をモチベーションアップに役立てましょう!

関連コラム:司法書士の難易度とは?合格率・偏差値・試験内容を他資格と比べてわかる司法書士試験の難しさ

昨年の基準点は最低限超えておく

動画「【司法書士試験】5月・6月・7月の超直前期に押さえておくべき3つのポイント!法改正への対応は?|アガルートアカデミー」より

また、昨年の基準点は、午前のマークシート方式(択一式)が35問中27問、午後のマークシート方式が35問中25問、記述式が70点中35点でした。

基準点のレベルは近年はある程度一定しているため、今年も同じくらいが見込まれます。

そのため、最低でも昨年の基準点は超えること、できるだけ基準点+2~3問は正答できることを目指しましょう

基準点と合格点との差は25点くらいあります。

そのため、午前の択一式で+2~3問、午後の択一式では3~4問上乗せできることが望ましいでしょう。

記述式よりも択一式の方が採点方法が明確なので、択一式で確実に上乗せできることを意識するのがおすすめです。午前の択一式は基準点自体が高めの27問ですが、午後の択一式は25問なので、午後の択一式は午前の択一式よりもさらに上乗せできる余地があることを意識するとよいでしょう。

関連コラム:司法書士試験の合格ラインは何点?知っておくべき合格基準点も解説!

2.生活サイクルは今までのままでOK

動画「【司法書士試験】5月・6月・7月の超直前期に押さえておくべき3つのポイント!法改正への対応は?|アガルートアカデミー」より

生活サイクルを整えたほうがよいのか、というのも気になるかもしれません。

特に、夜型の生活をしていた人は、試験に向けて朝型の生活に変えるべきではないかと思う人も多いでしょう。

結論としては、無理して今までの生活サイクルを変える必要はありません

朝型の生活は健康にも良いので、無理なく変えられる人は変えればよいですが、試験のために急に無理矢理直そうとすると、かえってストレスが溜まったり、心身ともに不調をきたしてしまう場合もあります。

今までの自分の生活サイクルを否定する必要はなく、真剣に試験勉強に取り組んできた自分を信じて今まで通りの生活を規則正しく続ければ問題ありません。

新たな教材に手を出す必要もなく、今まで使ってきた教材で今まで通りのペースで学習を続ければ大丈夫です。

試験前日・当日

試験前日に眠れないのではないか、心配という人もいるでしょう。

これについては、ほとんどの人が感じている不安であり、自分だけではないので気にする必要はありません

たとえ眠れなくても、体を横にして休めるだけでも大丈夫です。

過去の合格者の中には、前夜は一睡もできなかったという人も大勢います。

前夜に眠れなかったという理由だけで、それまで勉強してきたことが無になることや実力が発揮できないことは決してありません。

ただし、眠れないからと、前夜に遅くまで勉強をしようとするのはやめましょう。できるだけリラックスすることが重要です。

前日は、試験会場へのアクセスを今一度確認し、受験票などの持ち物は事前に用意しておきましょう。

当日の朝は、いつも通りの朝食をとって、時間に余裕をもって会場に向かいましょう。

関連コラム:司法書士試験合格に必要な勉強時間はどれくらい?勉強スケジュールを解説!

3.法改正は気にしない

動画「【司法書士試験】5月・6月・7月の超直前期に押さえておくべき3つのポイント!法改正への対応は?|アガルートアカデミー」より

司法書士試験は試験科目が11科目と多いため、毎年何かしらの法改正があります。

そのため、常に自分の知識を最新の情報にアップデートしておく必要があります。

ただし、直前期に入ったら法改正については、過度に気にしないことをおすすめします。

もちろん全く無視していいということはなく、最低限の情報は知っておく必要がありますが、あまりそこに気をとられてしまうと、これまで勉強してきたことへの不安が生まれてしまったり、混乱してしまう可能性もあります。

実際の試験でも法改正が出題されるのはごく一部であるため、過度に意識する必要はありません。

それよりは、今まで勉強してきた基礎的な知識や過去問を完ぺきに仕上げる方が、試験対策としてはより効果的です。

直前期は、とにかく今まで通りの学習のペースを守り、それまで自分が積み上げてきた知識を確実なものにして、自分を信じることが大切です。

直前の法改正の対応が少し不十分だからといって、それだけで不合格となることはありません。

直前の法改正については、今まで身に付けてきた知識へのプラスアルファの情報、という位置づけぐらいでもよいでしょう。

ただ、法改正の情報を最低限押さえておくためにも、通信講座や予備校などを利用することがおすすめです。

それらを利用することで、自動的に重要な法改正情報が届く体制になるので安心です。

司法書士直前期の勉強はどうする?講師のQ&A

ここからはアガルートの司法書士講座担当、三枝講師が直前期の勉強についてよくある質問にお答えしていきます。

Q.直前期にはどのような勉強をするべきですか?

直前期の学習で最も大事なのは「新しいものに手を出さない」ことです。

この時期になると、緊張感が高まったり、逆にモチベーション維持が難しくなったり、不安定な精神状態になりやすいです。

そのせいで「この教材では足りないのでは」又は「総復習には多すぎるのでコンパクトなものを」と新しい教材や講座を求め勝ちです。

しかし、ここまで使ってきた教材をないがしろにしていては、合格は遠のくばかりです。

アガルートアカデミー司法書士講座のテキストを筆頭に、いわゆる「基本テキスト」と呼ばれるものには、試験合格に必要十分な情報が含まれています

手持ちの教材を丁寧に反復して完璧に仕上げていきましょう。

「新しいものに手を出さない」の例外2点

「新しいものに手を出さない」の例外は2点あります。

1.答案練習会(模擬試験)

1つ目は、「答案練習会(模擬試験)」です。直前期の答練は、積極的に受講しましょう

直前答練の最大の意義は「本番シミュレーション」です。今年の司法書士試験を予想した新作問題を、できるだけ試験当日と同じスケジュールで受験してみてください。

可能であれば、「試験当日に着ていく洋服を着用し昼休憩時間は当日と同じ昼食を摂る」くらい徹底してやることをお勧めします。

バカバカしいくらい本番を意識することが合格へ繋がります

2. ズバリ予想!択一出題分析講座

2つ目は、アガルートアカデミー「ズバリ予想!択一出題分析講座」です。

先ほど「手持ちの教材を反復して」と書きましたが、「全部はやりきれない!」という受験生さんは受講してみてください。

本講座では「最低限絶対やるべき=今年出題可能性高い」部分をピックアップしてるので、それに基づいて、かいつまんで自身のテキストをすることが可能です。

▼ ズバリ予想!択一出題分析講座 はこちら

Q.直前期に基準点に届いていない場合に、特にするべき対策を教えてください。

基準点に届いていなからといって諦めることはありません。学力は試験前日まで伸びます

私は、平成12年の司法書士試験に2度目の受験で合格していますが、2年目の直前答練でもD判定が多かったです。

それでも「絶対に今年合格するんだ!」という負けない気持ちで最後の最後まで試験勉強を続けました。

直前まで成績がイマイチな受験生さんの多くは、「教材すべてをもう一周おさらいする」余裕がないのではないかと思います。

気持ちに余裕のない状態でテキストを読んでも、字面を追うばかりで身につかない可能性は高いです。

それならば、「過去問題集のみ」に絞り込んで、過去問演習をメインに学習計画を立ててみてください

その際は、「何問を何分で解く」または「1時間で何問解く」など自身で設定して、「時間と分量」を意識しながら取り組んでください。

司法書士試験は、手続法を中心に過去問再出割合が高いですし、時間との戦いなので、このやり方は効果的です。

何はともあれ、諦めず、できる範囲でできることだけ最後まで努力をし続けること。これが合格へ繋がります。

トップ合格でもギリギリクリアでも、合格証書の色は同じです。

Q.基準点を超えた人が直前期にしておくべきことはありますか?

昨年の司法書士試験で、すべての基準点を超えることはできたものの惜しくも涙を飲んだ受験生さんは、約500名います。

これらの受験生さんは、今年の合格の有力候補者といえます。

しかし、平成12年の私がそうだったように、前年の試験で箸にも棒にもかからなかった人が大逆転で合格を目指しています。

直前答練で成績が良かったからと言って最後までたゆまず走りきりましょう

こちらに該当する受験生さんは、基礎知識がほぼ仕上がっている状態です。

とはいえ「忘れちゃっているかも」と解ける過去問を何回も解き直ししている受験生もいるようですが、こちらはお勧めしません。

直前期になったら、過去問については「2回正解に達している問題はもうやらない」ようにしてください。解ける論点を何回やろうと得点は増えません。

3つの選択肢の判断ができて正解でも、全肢の正誤がわかって正解でも、択一式3点は3点です。

基礎ができているため、マイナー論点で手薄になっている分野、論点まで手を出していい時期です。

択一式問題で基準点に3問から5問を上積みするためにも、いわゆる「丸暗記系」も含めて細かいところを詰めていきましょう

それから、ここから先は体調管理を最優先にして、自信を持って試験に臨んでください。

まとめ

司法書士試験の直前期は、急に何かを変える必要はなく、これまで通りに淡々と勉強を続けていきましょう。

試験当日、これだけやり切ったんだから大丈夫、と自信をもって臨めるように、規則正しい勉強のサイクルを維持することが大切です。

直前の法改正や前夜眠れるのか、などといった自分が感じている不安は、他の受験生も同じなので気にする必要はありません。

これまで頑張ってきた自分を信じて、悔いのないように残り時間を乗り切りましょう!

▼アガルートの司法書士講座担当 三枝講師による動画もぜひ参考にしてください。

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三枝講師

この記事の監修者 三枝 りょう講師

三枝りょう講師



合格直後から予備校制作スタッフとして受験業界に携わり、翌年にプロ講師としてデビュー。

以来20年以上、プロ合格請負人として各資格スクールから講義を全国に配信し,安定して合格者を輩出。

受験指導総時間1万2000時間のベテラン講師。

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