司法書士は20代にこそおすすめ?少ない理由と成功への道筋を徹底解説
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司法書士は、20代の若手にとってキャリアを築くうえで大きな可能性を秘めた資格です。
この記事では、司法書士が少ない理由や20代で司法書士を目指すことの利点や具体的な方法、キャリアパス、将来性について詳しく解説します。
目次
20代の司法書士は本当に少ない?現状とデータ
司法書士業界において、20代の若手司法書士は非常に少ないのが現状です。
司法書士全体の20代の割合は0.9%
2023年の司法書士白書によると、登録している20代の司法書士の割合はわずか0.9%です。
30代を足しても14%にも満たない現状において、20代で司法書士として活動することはそれだけで競合との差別化につながるでしょう。
司法書士試験合格者の20代の割合は15.8%
2025年度の司法書士試験において、合格者の15.8%は20代でした。最年少は17歳です。
合格者の20代の割合は、登録司法書士の割合よりもはるかに高くなっています。
合格者数と登録者数の間に大きな隔たりがあることから、試験に合格しても司法書士として登録していない人が多数存在すると推測することが可能です。
20代の司法書士が少ない理由
20代の司法書士が少ない背景には、おもに以下の3つの理由が考えられます。
- 法科大学院へ流れてしまう
- 一般企業・業界に就職してしまう
- 司法書士業界に馴染めなかった
法科大学院へ流れてしまう
20代が司法書士として登録しない理由のひとつとして、弁護士になるための司法試験へ進路を変更するケースが挙げられます。
近年、司法試験の合格が以前よりも容易になったことで、司法書士試験に合格したものの、さらに上位資格である司法試験に挑戦しようと考える20代が多いです。
このような人々の中には、司法書士の登録をせずに、あるいは登録後に業務を行わずに抹消して、法科大学院(ロースクール)へ進む者が少なからず存在します。
実際に、司法書士の道を断念して司法試験の受験準備を始めた人もいます。
法科大学院は、原則として司法試験の受験資格を得るために2~3年間の通学と勉強が必要です。社会に出て一定の地位や収入を得ている中年世代にとっては、これらを投げ打って通学するのは困難でしょう。
しかし、比較的しがらみの少ない20代であれば、新たな挑戦に踏み出しやすい環境にあるといえます。
一般企業・業界に就職してしまう
司法書士試験に合格した若者の中には、すでに一般企業に勤めており、すぐに司法書士として働くことを考えていない人もいます。
司法書士になることだけが人生の選択肢ではないため、一般企業で働き続けることは当然の選択肢です。
試験合格者は法律の知識を習得していることの証明となり、履歴書にも保有資格として記載できます。専門知識を評価する企業であれば、採用される可能性は高まるでしょう。
たとえば、企業の法務部門への就職もひとつの道です。司法書士資格を取得しながらも会社を辞めることなく「定年退職後のセカンドキャリアとして司法書士の業務を行うつもり」という合格者もいます。
若い世代は多様な就職機会に恵まれているため、司法書士以外の職種を選ぶことも珍しくありません。
司法書士業界に馴染めなかった
司法書士業界に足を踏み入れたものの、その環境に馴染めずに別の道を選ぶ人もいます。逆に、業界から離れて一般企業などで数年間働き、その後再び戻ってくるというキャリアパスも珍しくありません。
もし司法書士業界が自分に合わないと感じたのであれば、無理にその道を続ける必要はありません。これまで培った法律の知識は、仕事だけでなく人生のさまざまな場面で役立つはずです。
20代で司法書士を目指すのは「今」がチャンスな理由
20代で司法書士を目指すことは、現状の業界構造を考えると大きな利点があります。
- 若手司法書士が圧倒的に不足しているから
- 若いうちから専門性を確立できるから
- キャリアの選択肢が広がるから
若手司法書士が圧倒的に不足しているから
前述の通り、20代の司法書士は極めて少数です。
これは、若手司法書士に対する需要が高いことを意味します。
司法書士資格を取得することで、法律事務や企業法務、司法書士の補助者といった多岐にわたる業務に携わることができます。
また、自身の経験やスキルと組み合わせて独立開業するといったキャリアを築くことも可能です。
若手司法書士が不足している現状は、この分野でキャリアを築きたい20代にとって、まさにチャンスといえるでしょう。
若いうちから専門性を確立できるから
司法書士資格は、若いうちから法律の専門家としての道を確立できる魅力的な資格です。
社会人経験を積む中で資格を目指す人もいますが、20代のうちに法律の専門家としての地位を確立できれば、その後のキャリアを有利に進めることが可能です。
ワークライフバランスを保ちながら専門職として安定した収入を得たいと考える人にとって、司法書士は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
若いうちから独立して経験を積み、その後自身の事務所を開業するというキャリアパスも描けます。
キャリアの選択肢が広がるから
司法書士試験に合格し、法律の専門知識を身につけることは、将来のキャリアにおいて多様な選択肢をもたらします。
司法書士事務所で勤務するだけでなく、自身の事務所を開業することも可能です。
また、法律知識は履歴書に記載できる強力な資格となり、一般企業の法務部門など、法律の専門性を評価する職場への就職にも有利にはたらきます。
たとえば数年間司法書士として勤務したあと、一般企業に就職して経験を積み、その後改めて独立・開業することも選択肢になるでしょう。
法律の学習で得た知識は、仕事や人生のさまざまな場面で活用できる普遍的な価値を持っています。
20代から司法書士を目指す方法
20代から司法書士を目指すには、計画的な学習と適切な学習方法の選択が重要です。
以下について、それぞれ解説します。
- 未経験からでも司法書士になれる?
- 司法書士試験の勉強法と勉強時間は?
- 独学と通信講座、どちらが20代におすすめ?
未経験からでも司法書士になれる?
司法書士試験は、学歴や国籍に関係なく、誰でも年に一度受験できる「一発勝負」の試験です。
そのため、法律に関する知識や実務経験がまったくない未経験者であっても、十分に司法書士を目指すことが可能です。
社会人としてすでに生活している人にとっても、受験のハードルは低いといえるでしょう。
大切なのは、学習の継続と効率的な対策です。
司法書士試験の勉強法と勉強時間は?
司法書士試験の合格には、一般的に約3,000時間の学習時間が必要とされています。これは決して短くない時間ですが、計画的に取り組むことで着実に実力をつけることが可能です。
学習方法としては、専門の通信講座を利用することが一般的。
通信講座では、専門的な知識を効率よく習得するための体系化された講座が提供されています。社会人でも仕事と勉強を両立できるよう、無理のない学習スケジュールを組むことが可能です。
また、多忙な人でも学習を継続できるよう、サポート体制が整っている通信講座もあります。
独学と通信講座、どちらが20代におすすめ?
司法書士試験の学習において、独学と通信講座のどちらを選ぶかは、個人の学習スタイルや経済状況によって異なります。
通信講座を利用する場合、たとえばアガルートでは「〇〇年合格目標」と年度ごとの講座が用意されています。目標を明確に定め、効率的に学習を進めることが可能です。
独学でも合格は不可能ではありませんが、効率性やモチベーション維持、最新情報へのアクセスといった点で通信講座のメリットは大きいでしょう。
20代司法書士のリアルな働き方とキャリアパス
20代で司法書士資格を取得した場合、多様な働き方とキャリアパスが考えられます。
以下について、それぞれ見ていきましょう。
- 20代司法書士の主な就職先と仕事内容は?
- 20代から独立・開業することは可能?
- 20代の司法書士の年収はどのくらい?
20代司法書士の主な就職先と仕事内容は?
司法書士の就職先は、おもに司法書士事務所に勤務するか、独立して自身の事務所を開業するかの2つです。
仕事内容は、不動産登記、商業・法人登記、供託、成年後見、簡裁訴訟代理関係業務など多岐にわたります。
20代の若手は、まず司法書士事務所に勤務し、実務経験を積むのが一般的です。これにより、法律知識を実務でどのように応用するか、多様な案件をどのように処理するかを学びます。
経験を積む中で、企業法務や法律事務、司法書士の補助者といった他の分野のキャリア形成も可能です。
20代から独立・開業することは可能?
20代で資格を取得し、すぐに開業することも不可能ではありませんが、実務経験の不足からくるハードルは存在します。
多くの若手司法書士は、まず事務所に勤務して経験を積みます。数年間の勤務経験を経て、独立・開業を果たすのが一般的なキャリアパスです。
また、一度司法書士として勤務した後に一般企業に就職してビジネス経験を積み、その後に改めて独立開業するという選択肢もあります。
社会人としての経験は、依頼者との対話の内容を豊かにし、業務の幅を広げるうえで役立つものです。
20代の司法書士の年収はどのくらい?
厚生労働省の運営する職業情報提供サイト「jobtag」によると、司法書士の平均年収は765.3万円です。
司法書士の年収は、働き方(勤務司法書士か開業司法書士か)、経験年数、地域、専門分野などによって大きく異なります。
一般的に、資格取得直後の勤務司法書士の場合、経験を積むにつれて収入も上昇していく傾向にあり、独立開業すれば自身の努力や経営手腕次第で高収入を得ることも可能です。
司法書士の将来性は?20代が長く活躍するポイント
司法書士は法改正や社会情勢の変化に応じて業務内容が拡大する可能性を秘めた資格であり、20代の若手が長く活躍できる分野です。
若手司法書士に求められるスキルは?
若手司法書士が長く活躍するためには、法律知識だけでなく、クライアントとのコミュニケーション能力や問題解決能力が不可欠です。
社会人経験は、クライアントとの会話をより豊かなものにし、共感や信頼を築く上で役立ちます。
また、これまで培ってきた法律の知識は、仕事や人生のさまざまな場面で活用できるため、多角的な視点から問題に取り組む資質が求められるでしょう。
時代の変化に対応しよう
現代社会は変化が速く、法律や制度も常に更新されます。
司法書士として長く活躍するには、これらの変化に柔軟に対応し、常に新しい知識を習得していく姿勢が重要です。
AIやテクノロジーの進化も業務に影響を与える可能性がありますが、専門家としての深い知識や倫理観、対人対応能力は、機械には代替できない強みとなります。
自ら情報収集を行い、新しい業務分野にも積極的に挑戦することで、司法書士としての将来性を高めることができるでしょう。
20代司法書士に関するよくある質問
20代で司法書士を目指す人からよく聞かれる質問について回答します。
- 司法書士は20代の女性(男性)でも活躍できる?
- 20代に司法書士を含むダブルライセンスはおすすめ?
司法書士は20代の女性(男性)でも活躍できる?
司法書士は、性別に関係なく活躍できる専門職。20代の女性や男性でも、実力と努力次第でキャリアを築き、独立して成功を収めることが可能です。
ワークライフバランスを重視しながら、専門家として安定した仕事と収入を得たいと考える人にとって、非常に魅力的な資格といえるでしょう。
20代に司法書士を含むダブルライセンスはおすすめ?
20代で司法書士の資格を取得することは、将来的にダブルライセンス(複数の資格を持つこと)を目指す上での強力な基盤となります。
司法書士の業務と合わせて、法律事務、企業法務、会計事務所などの異なる専門分野の知識や実務経験を積むことで、より多様なキャリアを築くことが可能です。
これにより、特定の分野に特化した専門家として、あるいは幅広い業務に対応できるジェネラリストとして、自身の市場価値を高めることができます。
ダブルライセンスは、キャリアの選択肢を広げ、安定性を高める有効な手段です。
20代で司法書士試験を目指した合格者の体験談
アガルート合格者の体験談から、20代で司法書士を目指した理由についてまとめました。
これから司法書士を目指すか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
司法書士試験を目指した理由・契機
30代を迎える目前、これまでのキャリアはこれといったものを築いてきておらず、人生の立て直しを図るために司法書士を目指しました。
司法書士は、地位のある資格であり、死ぬまで困らず働くことができるだろうと直感的に感じました。
出典:合格者の声|努力を積み重ね、科目満点も獲得!3つの決め事で最短合格! 武若 苑子さん
司法書士試験を目指した理由・契機
大学を中退してダラダラとフリーターをしていたが、コロナを機にそろそろまともに働くかと思い立つ。学歴もコミュ力もないので資格を取ることにした。
司法試験は予備試験ルートでも就職まで時間がかかりすぎると感じ、20代が少なく就職しやすいという情報もあったため、司法書士を目標に設定。
しかし勉強をしたことがないため習慣が作れず、1~2年間で100時間程度の勉強しかしないまま、全く別件で体調を壊してしまった。
療養して1年ほどたった昨年の春ごろから自分の時間が持てるようになり、読み物として市販の行政書士テキストを1冊購入。それを暇な時間に読むなどしていたら6月ごろには概観が掴めたため、宅建のテキストを友人から貰う。
療養期間があと1年ほどあり、せっかくなので司法書士試験の学習も検討し始めた。
出典:合格者の声|三枝先生の軽妙な語り口のおかげで、講義を退屈せずに聞くことができた 山本 理貴さん
まとめ
20代の司法書士は登録者・合格者ともに少なく、希少性の高い存在です。これは、司法試験への転向、一般企業への就職、あるいは業界への不適合といった要因が影響しています。
しかし、この若手不足の現状は、20代で司法書士を目指す人にとって大きなチャンスです。若いうちから専門性を確立し、多様なキャリアパスを築ける可能性を秘めています。
未経験からでも挑戦可能であり、約3,000時間の学習時間を確保すれば合格が見えてきます。
学習方法としては、通信講座を利用するのがおすすめです。アガルートの講座は無料体験もできるため、興味のある方はぜひチェックしてみてください。