技術士第二次試験は、技術士になるための最終試験です。

受験が視野に入ってきたら、受験資格や試験内容の確認を始めましょう。

このコラムでは、これから技術士第二次試験を受けようと考えている人を対象に、受験資格や試験科目、合格基準などの概要を紹介します。

出典:公益社団法人 日本技術士会

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技術士 第二次試験 試験概要

技術士第二次試験とは、技術士になるために必要な試験のひとつでです。「二次試験」と呼ばれることが多いですが、正確には「技術士 第二次試験」といいます。

まずは技術士第二次試験の受験資格や試験の流れについて解説します。

技術士第二次試験の受験資格

技術士第二次試験の受験要件は、次の2つです。

1. 技術士補となる資格を有していること(修習技術者となっていること)

受験申込みの時点で技術士第一次試験に合格しているか、または指定された教育課程(JABEE認定課程)を修了している必要があります。言い方をかえると、受験申込の時点で技術士制度の修習技術者になっている必要があります。

関連コラム:一次試験の試験概要について

(技術士補となる資格を有していることが要件であり、技術士補登録自体は必須ではありません。)
関連コラム:技術士補とは?

2.規定の業務経験を有していること

受験申込みの時点で4年~10年の業務経験が必要です。

業務経験の期間は、業務経験の積み方と受験する技術部門で変わります。

例えば、「総合技術監理部門以外の20部門を受験」で「独自に業務経験を積む場合」は、7年を超える業務経験が必要です。

第二次試験の受験に必要な業務経験の期間は、次の表のような決まりがあります。

 総合技術監理部門以外の20部門を受験総合技術監理部門を受験
指導技術士や監督者の下で業務経験を積む場合4年を超える期間7年を超える期間
独自に業務経験を積む場合7年を超える期間10年を超える期間

業務経験の期間には、大学院での研究経歴も2年を限度に算入することができます。
ただし、受験者が大学院修士課程・専門職学位課程(理系)を修了している場合か、または大学院博士課程(理系)に在学していた場合に限られます。

参考:公益社団法人 日本技術士会

関連コラム:技術士とはどんな資格?受験資格・仕事内容・技術士になるまでの流れを解説

第二次試験の流れ

第二次試験は、筆記試験と口頭試験があります。
試験は、筆記試験→口頭試験の順で実施され、筆記試験の合格者だけが口頭試験を受験できます
同一年度に筆記試験と口頭試験の両方に合格すると、第二次試験合格になります。

第二次試験の試験日程

2024年度(令和6年度)の筆記試験の日程は、下記の通りです。

総合技術監理部門の必須科目:2024年7月14日(日)
総合技術監理部門を除く技術部門及び総合技術監理部門の選択科目:2024年7月15日(月・祝)

(開始時間等は受験者に別途通知されます。)

筆記試験の合格発表日は2024年10月上旬です。

筆記試験に合格した人を対象に行われる口頭試験は、2024年11月~25年1月の間に実施されます。口頭試験の日時は、受験者によって異なります。

申込から最終(口頭試験)合格発表までは例年、次のようなスケジュールとなっています。

受験申込書の配布開始3月下旬から4月中旬
受験申込書の受付4月初旬から4月中旬
筆記試験7月第3月曜日(祝日)とその前日の日曜日
筆記試験合格発表10月下旬頃
口頭試験11月~翌年1月頃
最終合格発表 翌年3月中旬頃

関連コラム:技術士試験日&申し込み方法完全ガイド!第一次・第二次試験日程は?

二次試験の受験料

二次試験の受験手数料は14,000 円 (非課税)です。

同一年度に総合技術監理部門とそれ以外の20部門を併願する場合は28,000円(2部門分)です。

二次試験の試験会場

筆記試験は、次の12都道府県で実施されます。

北海道・宮城県・東京都・神奈川県・新潟県・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県

筆記試験の受験地は、第二次試験の申込み時に受験者が選択します。
試験会場などの詳細は、筆記試験の前に届く受験票で受験者に通知されます。

令和5年度は下記が会場でした。

■北海道

ロイトン札幌 札幌市中央区北一条西11丁目

TKP札幌駅カンファレンスセンター(試験日:7月17日のみ) 札幌市北区北七条西2丁目9番

■宮城県

サンフェスタ 仙台市若林区卸町2丁目15番地2

TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口(試験日:7月17日のみ) 仙台市青葉区花京院1丁目2番15号

■東京都

東京大学 駒場1キャンパス 目黒区駒場3丁目8番1号

亜細亜大学 武蔵野キャンパス(試験日:7月17日のみ) 武蔵野市境5丁目8番

國學院大學 渋谷キャンパス(試験日:7月17日のみ) 渋谷区東4丁目10番28号

成蹊大学(試験日:7月17日のみ) 武蔵野市吉祥寺北町3丁目3番1号

神奈川県

関東学院大学 横浜・金沢八景キャンパス 横浜市金沢区六浦東1丁目50番1号

■新潟県

ANAクラウンプラザホテル新潟(試験日:7月16日のみ) 新潟市中央区万代5丁目11番20号

朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(試験日:7月17日のみ) 新潟市中央区万代島6番1号

■石川県

石川県地場産業振興センター 金沢市鞍月2丁目1番地

■愛知県

名古屋大学 東山キャンパス 名古屋市千種区不老町

名古屋工業大学(試験日:7月17日のみ) 名古屋市昭和区御器所町

■大阪府

大阪大学 豊中キャンパス 豊中市待兼山町1番16号

大阪学院大学(試験日:7月17日のみ) 吹田市岸部南2丁目36番1号

森ノ宮医療大学(試験日:7月17日のみ) 大阪市住之江区南港北1丁目26番16号

■広島県

広島工業大学専門学校 広島市西区福島町2丁目1番1号

■香川県

英明高等学校 高松市亀岡町1番10号

サン・イレブン高松(試験日:7月17日のみ) 高松市松福町2丁目15番24号

■福岡県

福岡工業大学 福岡市東区和白東3丁目30番1号

沖縄県

沖縄大学 那覇市国場555番地

出典:令和5年度 第二次試験筆記試験会場について|公益社団法人 日本技術士会 

口頭試験は東京都のみで実施されます。
試験会場や試験日時などの詳細は、筆記試験の結果を知らせる第二次試験筆記試験合否通知書で受験者に通知されます。

技術士 第二次試験 試験科目と配点

筆記試験と口頭試験の科目と配点を詳しく解説します。

技術士第二次試験 筆記試験の内容

筆記試験は、論文形式で答案を作成する試験です。総合技術監理部門とそれ以外の20部門で試験内容が異なります。

【筆記試験】20部門の試験内容

技術部門 試験科目 試験内容 試験方式 試験時間 配点 合格基準
20部門 必須科目 「技術部門」全般にわたる専門、応用能力、問題 解決能力及び課題遂行能力知識 記述式 2時間 40点 60%以上の得点
選択科目 「選択科目」についての専門知識及び応用能力 記述式 3時間30分 30点 60%以上の得点
「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力 記述式 30点 60%以上の得点

筆記試験(20部門)のポイントは次のとおりです。

  • 必須科目と選択科目がある
  • 必須科目は、受験申込時に選択した技術部門に関する内容の試験
  • 選択科目は、受験申込時に選択した選択科目に関する内容の試験
  • 必須科目の問題数は1つ、選択科目の問題数は2つ
  • 問題の答案は、600字×3枚以内の論文として作成
  • すべての試験で配点の60%以上を得点すると筆記試験に合格

試験内容にある「選択科目」は、受験申込み時に選択する技術部門のより詳細な技術分類です。各技術部門の選択科目の詳細は、第二次試験の申込み案内に記載されています。

【筆記試験】総合技術監理部門の試験内容

技術部門 試験科目 試験内容 試験方式 試験時間 配点 合格基準
総合技術監理部門 必須科目 総合技術監理部門に関する課題解決能力及び応用能力 択一式 2時間 50点 60%以上の得点
記述式 3時間30分 50点 60%以上の得点
選択科目 筆記試験(20部門)の必須科目+選択科目と同じ

 筆記試験(総合技術監理部門)のポイントは次のとおりです。

  •  必須科目と選択科目がある
  •  必須科目と選択科目は、2日に分けて試験が実施される
  •  選択科目の内容は、20部門の筆記試験(必須科目+選択科目)と同じ
  •  総合技術監理部門としての必須科目が追加されている
  •  必須科目に択一式の試験がある
  •  必須科目の記述式の問題数は1つで、答案は600字×5枚以内の論文として作成
  •  すべての試験で配点の60%以上を得点すると筆記試験に合格

受験する総合技術監理部門と同じ技術部門/選択科目の第二次試験に合格している場合は、選択科目の受験が免除されます。

技術士第二次試験 口頭試験の内容

口頭試験は、面談形式の試験です。筆記試験と同様に、総合技術監理部門とそれ以外の20部門で試験内容が異なります。

【口頭試験】20部門の試験内容

技術部門 試問事項 試験時間 配点 合格基準
20部門 技術士としての実務能力 コミュニケーション、リーダーシップ 20分 30点 60%以上の得点
評価、マネジメント 30点 60%以上の得点
技術士としての適格性 技術者倫理 20点 60%以上の得点
継続研さん 20点 60%以上の得点

20分間の試験中に試験官が試問事項を質問し、受験者は口頭でその質問に解答します。すべての試問事項について配点の60%以上を得点すると口頭試験合格となります。

関連コラム:口頭試験でよく聞かれる質問と答え方について

【口頭試験】総合技術監理部門の試験内容

技術部門 試問事項 試験時間 配点 合格基準
総合技術監理部門(必須科目) 総合技術監理部門の必須科目に関する技術士として必要な専門知識及び応用能力 経歴及び応用能力 20分 60点 60%以上の得点
体系的専門知識 40点 60%以上の得点
総合技術監理部門(選択科目) 口頭試験(20部門)と同じ

20部門の口頭試験に総合技術監理部門としての必須科目が追加された内容です。

すべての試問事項について配点の60%以上を得点すると口頭試験合格となります。

試験時間は、必須科目と選択科目でそれぞれ20分ですが、受験する総合技術監理部門と同じ技術部門/選択科目の第二次試験に合格している場合、選択科目の受験は免除されます。

技術士 第二次試験は独学で合格できる?

技術士第二次試験の概要を紹介しました。

第二次試験に合格するには、受験する技術部門の知識の習得に加えて、合格点を取るための答案記述や口頭試験の受け答え対策が必須です。

関連コラム:技術士試験の難易度は?一次・二次試験の合格率全部門総合&部門別にまとめ

独学での合格は不可能ではありませんが、第二次試験合格者のアドバイスがないと対策に時間がかかる場合があります。効率良く合格を目指すなら通信講座を使った学習もおすすめです。

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一次試験60.00%(全国平均の1.42倍)、二次試験77.78%(全国平均の6.65倍)!

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