通関士は未経験の30代・40代・50代でもなれる?何歳までなら目指せるか解説
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実務未経験の30代から通関士を目指せるのか、不安に感じる方も多いでしょう。
結論として、通関士試験に年齢・学歴・実務経験の制限はありません。
40代でも50代でも、試験を受ける段階では条件が同じです。
ただし合格後に通関士として働くには、勤務先の申請にもとづく財務大臣の確認が必要となります。
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通関士は未経験の30代・40代・50代でもなれる?何歳まで目指せる?
通関士は未経験の30代・40代・50代でも目指せます。
- 試験に年齢・学歴・実務経験の制限はない
- 「何歳まで」は試験ではなく求人の応募条件で決まる
- 受験できることと、通関士として採用されることは別
通関士試験に年齢・学歴・実務経験の制限はなく、未経験の30代でも受験できます。
40代と50代についても、試験の側に上限はありません。
何歳まで働けるかを決めるのは、試験ではなく求人の応募条件です。
合格後は通関業者で財務大臣の確認を受けて、通関士として通関業務に従事します。
通関業法は営業所ごとの通関士の設置を原則とし、政令で定める通関書類の審査を通関士に求めます。
受験の段階と、通関士として働く段階は別。
あわせて、3つの論点を順番に解説します。
試験に年齢・学歴・実務経験の制限はない
通関士試験に、年齢・学歴・実務経験の制限はありません。
第60回通関士試験の受験案内は、受験資格を次のように定めています。
「学歴、年齢、経歴、国籍等についての制限はありませんので、どなたでもこの試験を受けることができます。」
※引用:「第60回通関士試験受験案内」財務省
30代でも40代でも50代でも、試験の入口は同じです。
学歴も問われないため、高校卒業後すぐでも定年後でも受験できます。
国籍についての制限も置かれていません。
実際の受験者の年代を、アガルートアカデミーのアンケート結果で見てみます。
アガルートの講座を利用して令和7年度通関士試験に合格したユーザーへの調査です。
調査期間は2025年11月11日から12月2日で、有効回答数は38でした。
| 年代 | 割合 |
| 10代 | 1.23% |
| 20代 | 39.51% |
| 30代 | 17.28% |
| 40代 | 30.86% |
| 50代 | 9.88% |
| 60代以上 | 1.23% |
30代から50代を合わせると、回答者の6割近くを占めています。
特に、40代は30.86%で20代に次ぐ割合でした。
税関が公表した数字ではなく、アガルート受講生に限った結果です。
それでも、30代以降の受験が例外ではないことは読み取れます。
「何歳まで」は試験ではなく求人の応募条件で決まる
通関士を「何歳まで」目指せるかは、求人の応募条件で決まります。
税関の資料でも、通関士として従事できる年齢の上限は確認できた範囲では見つかりません。
※参考:「8002 通関士になるには(通関士試験について)」税関
一方、実際に採用されるかどうかは求人ごとに変わります。
見るべき項目は、応募資格に書かれた年齢・資格の有無・実務経験の3点です。
同じ職種でも、未経験可の求人と経験必須の求人が並んでいます。
年齢を理由に諦める前に、応募資格の欄を1件ずつ読んでみてください。
「何歳までなら転職できる」と線を引くことは避けます。
線を引けるのは求人の側だけです。
受験できることと、通関士として採用されることは別
通関士試験を受けられることと、通関士として採用されることは別です。
試験は年齢や未経験を問いません。
採用のほうは、応募する求人が資格の有無と実務経験をどう扱うかによります。
資格ありで実務未経験可の求人なら、合格が応募の条件を満たします。
実務経験が必須の求人では、資格だけでは要件に届きません。
そのため、試験対策と求人の読み方は分けて準備しましょう。
未経験からのルートと財務大臣の確認の手続きは、記事の後半で扱います。
求人の条件を先に見ておけば、合格後に迷わず応募できます。
未経験の30代・40代・50代から通関士を目指せる人の特徴3つ
未経験の30代・40代・50代から通関士を目指せる人の特徴は、次の3つです。
- 正確さと期限が求められる仕事を続けられる人
- 仕事と並行して学習時間を確保できる人
- 資格と実務経験の求人条件を分けて見られる人
3つはいずれも、年代ではなく仕事の進め方に関わる条件です。
年代で分けていないのは、試験にも実務にも年齢の線がないためです。
年代よりも、続けられる働き方かどうかが判断の軸となります。
ここから、自分に当てはまるかどうかを確かめながら読んでみてください。
順番に詳しく解説します。
正確さと期限が求められる仕事を続けられる人
通関士に向くのは、正確さと期限が両方求められる仕事を続けられる人です。
通関業法は、税関官署に提出する通関書類のうち政令で定めるものを対象にしています。
通関業者は、通関士にその内容を審査させ、記名させなければなりません。
書類の内容を確かめて名前を残す立場となります。
審査の対象は政令で定められ、通関士の記名まで求められます。
そのため、記載の誤りが後工程へ響きやすい仕事です。
審査の対象になる書類は政令で定められているため、範囲は無制限ではありません。
細かい確認を毎日積み重ねる働き方に抵抗がないかが、判断の材料。
逆に向かない人を断定できるほど、業務の幅は狭くありません。
現在の仕事で締切と精度を両立できているなら、素地はあります。
※出典:「通関業法」e-Gov法令検索
仕事と並行して学習時間を確保できる人
通関士試験は、仕事と並行して学習時間を確保できる人に向きます。
税関の説明では、通関士試験は昭和42年以来毎年1回実施されています。
年1回のため、逃すと次の機会は翌年となります。
学習時間は、通勤や休憩の時間まで含めて洗い出しておきます。
30代から50代の社会人は、仕事や家庭の予定が先に埋まりがちです。
週あたりの学習時間を先に押さえておきましょう。
1日単位ではなく週単位で枠を決めると、残業のある週も立て直せます。
なお、合格に必要な学習時間の目安を税関は公表していません。
学習の進め方で注意したい点は、注意点の章で扱います。
資格と実務経験の求人条件を分けて見られる人
通関士を目指すうえでは、資格と実務経験の条件を分けて読める人が有利です。
「資格があれば必ず採用される」と考えると、応募先の選び方が定まりません。
分けて読めれば、合格後にどの求人へ出すかを自分で決められる形です。
逆に一括りにすると、要件を満たさない求人にも応募しかねません。
特に、募集要項を読んで必須条件を書き出せるかが目安です。
必須条件を書き出すと、応募先の優先順位も決めやすくなります。
書き出す作業は、募集要項1件から始めてみましょう。
求人の見分け方そのものは、注意点の章で扱います。
未経験の30代・40代・50代が通関士になるルート3つ
未経験の30代・40代・50代が通関士になるルートは、次の3つです。
- 先に通関士試験に合格してから転職する
- 通関補助・通関事務で入り、働きながら合格を目指す
- 科目免除は実務年数が条件で、未経験の最初のルートではない
3つのうち現実的な入口は、前の2つです。
どのルートでも、財務大臣の確認までは同じ流れです。
3つ目は、未経験の最初の一手にはならない選択肢。
あわせて、どちらの入口でも合格が起点となります。
順番に詳しく解説します。
先に通関士試験に合格してから転職する
未経験から通関士を目指すなら、先に合格しておく形が動きやすくなります。
資格があれば、資格ありで実務未経験可の求人の土俵に乗れる形です。
税関の説明では、通関士試験は昭和42年以来毎年1回実施されています。
在職中に合格しておけば、転職の時期を自分で選べます。
なお、書面で出願する場合は第60回から原則郵送のみとなりました。
ただし合格しただけで通関士として従事できるわけではありません。
勤務先の通関業者の申請にもとづく財務大臣の確認が、別に必要です。
確認の手続きは、注意点の章で扱います。
経験必須の求人で落ちることがある点も、同じ章で整理します。
通関補助・通関事務で入り、働きながら合格を目指す
もうひとつのルートは、通関補助や通関事務として現場に入る形です。
資格を取る前に業界へ入り、働きながら合格を目指します。
書類の流れや貨物の動きを先に覚えられる点が利点となります。
一方、入社した時点では通関士ではありません。
通関士の名称を用いて通関業務に従事するためには、合格と財務大臣の確認が必要です。
入口の職種名と、通関士の資格上の立場は別に考えてください。
実務の中で学習時間を確保できるかが、通関補助から入る場合の分かれ目です。
合格後に同じ勤務先で確認を受ければ、転職せずに通関士になれます。
30代以降の転職では、未経験可の職種から入る形も選択肢となります。
科目免除は実務年数が条件で、未経験の最初のルートではない
科目の一部免除は実務年数が条件で、未経験の最初のルートにはなりません。
第60回通関士試験の受験案内は、免除の要件を従事期間で定めています。
通関業者の通関業務または官庁における関税その他通関に関する事務に通算15年以上従事したとき。
関税法等と通関実務の2科目が免除されます。
通関業務または官庁における通関事務に通算5年以上のときは、通関実務の1科目です。
免除の申請は、受験願書と一括して税関へ提出します。
いずれも実務に従事した年数が前提となります。
そのため、未経験の初回受験は全科目受験が原則です。
免除があるから楽になる、と考えないでください。
免除の要件は改正されることがあるため、出願前に最新の受験案内を確認しましょう。
30代・40代・50代未経験から通関士を目指すときの注意点3つ
30代・40代・50代未経験から通関士を目指すときの注意点は、次の3つです。
- 試験合格だけでは通関士として従事できない
- 資格があっても実務未経験だと、経験必須の求人では落ちる
- 学習時間の確保を先に見る(試験は年1回)
3つはいずれも、合格の前後で見落としやすい論点です。
3つのうち2つは、合格後の動き方に関わります。
先に知っておけば、合格後の動き方に迷いません。
特に、資格と職業上の立場の違いは押さえておきたい論点です。
順番に詳しく解説します。
試験合格だけでは通関士として従事できない
通関士試験の合格だけでは、通関士として通関業務に従事できません。
税関の説明では、通関士となるための資格要件が国家試験である通関士試験の合格です。
そのうえで、通関士として通関業務に従事するためには財務大臣の確認が要ります。
確認は、勤務先の通関業者の申請にもとづいて行われます。
根拠は通関業法第23条、第27条、第31条です。
通関業法第31条は、通関業者が合格者の氏名と営業所の名称を届け出ると定めています。
つまり、合格は入口で、名称を使って働くには勤務先を通じた手続きが続きます。
確認を受けた通関業者の通関業務に従事しなくなると、通関士でなくなります。
転職活動の計画には、確認の手続きの時間も入れておきましょう。
※出典:「通関業法」e-Gov法令検索
資格があっても実務未経験だと、経験必須の求人では落ちる
通関士の資格があっても、実務経験が必須の求人では要件に届きません。
求人には資格ありで実務未経験可のものと、実務経験必須のものが混在します。
資格があれば必ず採用されると考えると、応募先の選定を誤ります。
反対に、資格がなければすべて無理というわけでもありません。
応募前に、必須条件として書かれた資格の有無・実務経験・年齢を読みます。
そして、必須と歓迎のどちらに書かれているかで扱いが変わります。
書類で落ちた経験談を、すべての会社の事実として一般化しないでください。
会社ごとに求める経験が違うため、母数を増やして応募するほうが確実です。
学習時間の確保を先に見る(試験は年1回)
通関士試験の対策では、学習時間の確保を先に見ます。
税関の説明どおり、試験は昭和42年以来毎年1回の実施です。
年1回のため、計画が崩れると次の受験は翌年となります。
特に、社会人は週あたりの枠を先に決めてから教材へ進む順番が有効です。
合格に必要な学習時間の目安は、税関が公表していません。
第59回通関士試験の合格率は、受験者6,322人に対して15.1%でした。
独学か講座かは、質問できる相手が必要かどうかで選びます。
3科目すべてを受験した人に限ると、合格率は13.9%でした。
科目別の勉強法や週次の計画は、別の記事で扱います。
通関士を未経験の30代から目指すときによくある質問
通関士を未経験の30代から目指すときに残りやすい疑問を、3つ取り上げます。
英語の必要性、年収の見方、科目の持ち越しの3点です。
あわせて、いずれも受験案内と税関の資料で確かめられます。
ひとつずつ確認していきましょう。
英語は必須?できると有利?
通関士試験に英語の受験資格はありません。
第60回通関士試験の受験案内が定める科目は、通関業法と関税法等、そして通関実務の3つです。
英語だけを問う試験科目は置かれていません。
配点は通関業法が45点、関税法等が60点、通関実務が45点です。
試験時間は通関業法が50分で、関税法等と通関実務は各100分となります。
一方、実務では英語表記の書類に触れる場面があります。
そのため、英語ができると求人で歓迎される場合もあるでしょう。
ただし必須と公式に示されているわけではありません。
目標とする点数のラインも、公式には示されていません。
英語の資格を要件とする記載も、受験案内にはありませんでした。
未経験30代の年収はどれくらい?
未経験30代の初任給を、この記事では断定しません。
通関士の年収は、勤務先の規模・地域・担当する業務で幅が出ます。
求人情報に載る職種全体の平均は、未経験30代の初任給ではありません。
平均値は在職者全体の数字のため、入社時の水準とは別に読みます。
そのため、平均値をそのまま入社時の見込みとして読まないでください。
確かめるべきは、応募する求人に書かれた想定年収の幅です。
求人ごとの想定年収は、必須条件の欄と併せて確認します。
資格手当の有無も、募集要項で確認しておきましょう。
募集要項に資格手当の記載があるかどうかも、比較の材料となります。
一度落ちたら、合格した科目は翌年に持ち越せる?
合格した科目を翌年に持ち越す制度はありません。
第60回通関士試験の受験案内は、掲げる試験科目すべてで合格基準を満たす必要があると定めています。
受験する回ごとに、その回で受ける科目の基準を満たします。
科目の一部免除は、持ち越しとは別の仕組みです。
第59回では通関業法・関税法等・通関実務のいずれも満点の60%以上が合格基準でした。
免除は通関業務等に従事した年数を条件とするため、未経験の初回受験には使えません。
受験する科目を減らせるのは、免除が認められた場合だけです。
なお、合格基準は合格発表の際に公表され、事前には公表されていません。
最新回の受験案内と試験結果で、そのつど確かめましょう。
まとめ
通関士試験に年齢・学歴・実務経験の制限はなく、未経験の30代でも受験できます。
40代と50代についても、試験の側に上限はありません。
アガルート受講生のアンケートでは、30代から50代が回答者の6割近くを占めました。
何歳まで目指せるかを決めるのは、試験ではなく求人の応募条件です。
このように、合格後は財務大臣の確認を受けて通関士として働く流れとなります。
まずは週あたりの学習時間を決めて、次の1回に間に合うか確かめてみてください。
【令和7年】通関士試験に合格した人のアンケート調査概要
| アンケート概要 | 通関士試験合格者のアンケート |
|---|---|
| 調査期間 | 2025年11月11日~2025年12月2日 |
| 調査機関 | 自社調査 |
| 調査方法 | アガルートアカデミー内でのアンケート調査 |
| 調査対象 | アガルートの講座を利用して令和7年度通関士試験に合格したユーザー |
| 有効回答数(※) | 38 |
| 調査対象地域 | 日本国内 |
アンケート回答者の属性
| 年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 割合 | 1.23% | 39.51% | 17.28% | 30.86% | 9.88% | 1.23% |
通関士試験受験者の職業
| 職業 | 割合 |
|---|---|
| 会社員 | 78.75% |
| 学生 | 10.00% |
| アルバイト | 6.25% |
| 公務員 | 2.50% |
| 派遣 | 1.25% |
| 自営業 | 1.25% |
通関士試験の合格を
目指している方へ
- 通関士試験に合格できるか不安
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