「大学生だけど、通関士の資格は取れるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。

結論からいうと、大学生でも通関士の資格は取れます
試験には年齢制限や学歴・経歴の制限がなく、志望すれば誰でも試験を受けられます。

複数の業界で需要のある資格でもあるため、一度取得すれば就職にも有利かもしれません

通関士資格取得を目指す大学生の方向けに、通関士の就職先や将来性などを解説します。

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大学生でも通関士の資格を取ることは可能?

大学生でも、通関士の資格は取得可能です。

通関士試験は、受験者に学歴(学部・学科)や経歴・年齢・国籍の制限を定めていません。

そのため大学生でも受験可能で、合格すれば通関士資格の取得も可能です。

試験の内容も、テキストなどでしっかり学んでおけば対処できるものばかり。

試験科目の中には、「通関書類の作成要領その他通関手続の実務」という科目もありますが、これは通関業法・関税法などについての知識をもとに作るものです。

通関業務を実際に行ったことがなくても、知識を身に付けておけば問題ありません。

ただし、事前の学習は抜かりなく行わなければなりません
通関士資格は国家資格で、試験の合格率はおおむね15%の難関試験です。

合格のためには、通信講座などで着実に学習を積み重ねる必要があることは知っておきましょう。

通関士資格は就職に有利になるのか?

通関士資格を取得することで、貿易関連業界への就職に有利になる可能性があります

通関士資格を取得するためには、関税法や通関業法といった法律について知識を付けなければなりません。

つまり通関士資格を保有していることは、そういった法律に通じている証明にもなります。

また通関士試験対策として学んだことは、ほかの貿易関連の資格取得にも役立つはずです。

例えば「貿易実務検定」に合格すれば、貿易実務の知識が身についているという証明が可能です。

「安全保障輸出管理実務能力認定試験」に合格すれば、あらゆる輸出管理業務への対応力があることの証明になります。

特に近年は、輸出入件数は増加傾向です。

そのため、通関業務を行う企業はもちろん、物品の輸出入を広く扱う企業も、通関士資格のある人材を探し求めるはずです。

貿易関連の知識を幅広く身に付けておけば、就職に有利になる可能性は大いにあります

通関士の主な就職先

通関士の主な就職先としては、以下の2つが挙げられます。

  • 通関業者
  • 貿易会社や商社・メーカー

それぞれどんな企業なのかと、主な仕事内容を解説します。

通関業者

通関業者とは、輸出入をする物品の通関手続きを専門で行う企業です。

財務大臣の許可を受けて通関業を営んでおり、主に空港や港湾に営業所を設けています。

通関業者に就職した場合、物品の輸出入に必要な書類の作成およびそのチェックから、関税額の確認・納付、税関に対する不服申し立ての代理など通関業務全般を担います。

通関業務を行うために特別な資格はなく、個人でも通関手続きは可能です。

しかし上記の通り対応すべき内容が幅広く、時間的・技術的に困難な点も多いため、通関業者に委託されることが多いのが現状です。

貿易会社や商社・メーカー

貿易会社とは海外からの物品の輸入・または海外への物品の輸出を専業とする企業です。

輸出入に関する仕事が大半であるため、通関業務に精通する通関士の需要は大いにあると考えられます。

また商社やメーカーでも、通関士の需要があります。

メーカーは他社から原材料を仕入れて製品を生産する企業。

一方の商社は、国内外の企業から製品を仕入れて販売することで利益を得る企業です。

仕事の内容は多少異なりますが、海外から物品を仕入れることもあるため通関士を求める企業もあります
通関士の就職先については、以下の記事でも詳しく解説しています。

通関士の将来性は?

通関士の将来性は明るいものだといえます

その理由はいくつか挙げられます。

  • 輸出入の件数は増加傾向にある
  • 資格に対する信頼性が高い
  • 難関資格で、そもそも資格保有者が少ない

通関業務の専門家である通関士が求められるシーンは、増える一方です。
しかし資格取得の難易度も高いため、通関士の人数はそれほど多くありません。

一度通関士の資格を取得しておけば、長く活躍できるでしょう。

加えて「通関士資格は就職に有利になるのか?」の見出しでも解説したとおり、通関士の資格があると貿易関連業界への就職もしやすくなる可能性があります。

そのため通関士の資格は、積極的に取得を目指すとよいでしょう。

「AIの発展によって仕事がなくなるのでは」と思う方もいるかもしれません。
しかし、通関業務においては、人間ならではの対応が求められる箇所がいくつもあります

たとえAIが発展したとしても、通関士の需要がなくなることはないと考えられます。

通関士の将来性については、こちらの記事もご覧ください。

通関士を目指す方へ

通関士試験の受験に、年齢や国籍、学歴・経歴の制限はありません
たとえ大学生であっても受験可能で、合格すれば通関士の資格も取得できます。

また通関士は活躍の場が多く、通関業者はもちろん貿易会社や商社・メーカーへの就職にも有利に働く可能性があります。

輸出入の件数は増える一方で、通関士は今後も長く活躍できる存在だといえるでしょう。

しかし、通関士資格は国家資格で、合格率も10%台の難関試験です。
合格のためには、綿密な事前学習が欠かせません

アガルートでは、通関士資格取得を目指す大学生の方に向けた講座を用意しています。
通関士資格取得に向けて、じっくりと学習してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者 加藤 佑喜講師

【保有資格】
・通関士
・貿易実務検定®A級
・通関ビジネス実務検定™C級
・STC Advanced
・銀行業務外国為替3級
・EPAビジネス実務検定C級
・日商ビジネス英語検定2級等

【経歴】
大阪の専門学校や大学にて通関士試験、貿易実務の対面・オンライン講座を担当。約15年間、高校生までの個別指導、塾講師を経験。

頑張る人にはしつこいくらいに応援するタイプです。苦手な部分は目をそらさせません!できる限り、難しくない表現での解説を心掛けております。

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