管理業務主任者試験で出題される法律の中で、とくに「民法」で戸惑っている方も多いのではないでしょうか。

民法は独特の用語やルールが多く、学習に時間が掛かり過ぎてなかなか先に進めない受験生もいるかもしれません。

このコラムでは、民法の世界観を素早く身に着けるコツ、管理業務主任者試験の傾向に合わせた学習法をお伝えします。

民法を効率的に身に着けたい方は、ぜひ参考にしてください。

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【管理業務主任者試験】民法とは?

管理業務主任者試験では、例年、民法その他法令が約10問出題されています。

国土交通省は管理業務主任者試験で出題される民法の範囲を次のように考えています。

  • 「契約」
  • 契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの

「契約」とは、法的に保護される約束のことです。

例えば、「今日の午後3時に喫茶店に行こう」と友達と約束しても、この約束に拘束力はありません。
友達が仮に約束を破った場合、道義的な問題は生じますが、損害賠償請求したり約束を果たせと要求したりすることはできません。

これに対して、法的に保護される約束が「契約」です。

民法では、「契約」全般のルールだけでなく、売買契約や賃貸借契約など、契約の内容ごとの細かなルールも定めています。

管理業務主任試験では、この「契約」のルールが出題されています。

また、マンション管理委託契約を締結する観点から必要な民法の様々なルールも出題範囲です。

マンション管理費の滞納は法的にはどのような問題が生じるか、
マンションの1室に抵当権が設定されていたらどうなるのか、
相続が起きたらどうなるのか、
などについて問われます。

マンション管理に直結しているわけではありませんが、管理業務主任者として周辺の知識は必要とされるためです。

具体的にどのような形式で問われるかについては後述します。

管理業務主任者試験の民法の出題傾向

管理業務主任者試験の民法を攻略するためには、一般的に言われている傾向だけでなく、「試験では何を求められているのか」を知ることが大切です。

一般的な傾向を3つ、具体的な問題の傾向を2つお伝えしますので、学習の参考にして下さい。

1、出題数

管理業務主任者試験は、全部で50問出題されます。

そのうち10問ほどが民法その他法令から出題されているので、民法の管理業務主任社試験でのウエイトは高くなっています。
基礎的な知識を問う問題が多く、得点源とすることが可能です。

2、他の科目と比べての難易度

民法は一見すると抽象的な概念があったり、難解な法律上の言い回しがなされたりなどの理由で、「他の科目より難しい」と感じる人もいるようです。

一方、建築設備や会計などよりも、民法の方が分かりやすいと思う方もいます。
社会全般のルールを定めたものが民法ですので、他の科目と比べるとイメージがしやすいところもあります。

3、マンション管理士試験との違い

同じマンション管理に関する実務を担う専門職として、マンション管理士という資格があります。

管理業務主任者試験の民法の難易度は、マンション管理士試験で出題される民法よりも基礎的な問題が多く易しいとされています。

4、出題の仕方の傾向

民法は、ルールを暗記するだけでなく、過去問で問われる程度の事例に対応できるようにしておきましょう。

ストレートに知識を問う問題だけでなく、A、Bなどの人物を設定した事例問題も出ています。

また、横断的に知識を問う問題もあります。

判例(裁判の判決理由)が問われる問題は難しく感じますが、しっかりと基本を固めておけば大丈夫です。

5、出題頻度が高い項目

マンションの管理費滞納を解消するためのルール、消滅時効や債務不履行のルールは要注意項目です。

他には、委任契約、請負契約、不法行為、賃貸借、相続等、マンションを管理するうえで必要な基本的な知識が問われています。

抵当権や保証、代理、意思表示など、他の不動産系資格で問われる内容も出題されています。

※関連コラム:マンション管理士試験・管理業務主任者試験の勉強方法~傾向と対策~

管理業務主任者試験における民法の効率的な勉強法

民法は1,050条もある財産に関する基本法です。
人の契約に関する能力から、土地の権利の性質、債権の効力や相続等、民法が定めるルールは多岐にわたります。

全範囲を均等に学習したり、じっくりと理解しようとすると、学習は進まず、管理業務主任試験の傾向に沿わなくなってしまうでしょう。

前述した通り、管理業務主任者試験に合格するための学習法を見極めることが重要です。

まずは、民法の頻出項目を優先して学習してください。

1つの項目で留まってしまうのではなく、テキストをどんどん読み進めていくと良いでしょう。

民法は、ビーズのようにつながっているルールがたくさんあります。
1つ1つのルールだけ見ると輪郭がはっきりしなくても、全体を見ると明確になる内容が多いのが民法の特徴です。

また、民法は、日常的な常識とかならずしも一致しないルールがあるので、驚いて考え込まないようにしてください。

1か所で立ち止まってしまうと、他の科目の学習や過去問演習ができなくなってしまいます。
真面目な方ほど民法の学習で行き詰ってしまいがちです。

テキストと過去問を並行して学習し、効率よく民法を身に着け、管理業務主任者試験の合格を勝ち取ってください。

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この記事の監修者

工藤美香講師

不動産会社への入社をきっかけに、不動産関連資格の学習を開始。

何事も諦めないをモットーに、不動産会社での実務やモデル業と学習を両立させ、マンション管理士試験、管理業務主任者試験、宅建試験、賃貸不動産経営管理士試験全てにストレートで合格。

学習の継続のしやすさに重きを置き、要点の分かりやすいコンパクトな講義、受講生目線に立った使いやすいテキストの制作に心血を注いでいる。

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