和歌山県立医科大学医学部は、和歌山県和歌山市に拠点を構える医科大学です。

教育方針として知識の習得だけに偏らず、医師としての技術や人間性を重視した教育を行うことを目標としています。

例えば、入学後には身体の構造や機能、臓器別の分野を横断的に学習できるカリキュラムが早い段階で組み込まれているのが特徴です。

そのような和歌山県立医科大学の特色に惹かれ、再受験から医師を目指そうと考えている方もいるのではないでしょうか。

そこで本コラムでは、和歌山県立医科大学が再受験に寛容なのか解説します。

再受験から合格するポイントも紹介しているので、受験対策の参考にしてみてください。

和歌山県立医科大学医学部は再受験に寛容なのか

和歌山県立医科大学は再受験に「比較的寛容」です。

詳細は以下の項目でも詳しく解説しますが、22歳以上の合格者数がほかの大学よりも多く、合格率が飛びぬけて高いことが理由です。

自分が狙う大学が再受験に寛容かどうかは、22歳以上の合格者数の実績や合格率から判断できます。

近畿エリアでは、奈良県立医科大学や京都府立医科大学も再受験に対して比較的寛容なため、選択肢のひとつに入れても良いかもしれません。

和歌山県立医科大学医学部が再受験に寛容といえる理由①

以下では、和歌山県立医科大学が再受験に寛容といえる根拠を説明します。まずは、年齢別の合格者数を見ていきましょう。

〇和歌山県立医科大学医学部：年齢別合格者数

年度	現役生(18歳)	19歳	20歳	21歳	22歳以上
H30	44名	36名	11名	4名	6名
H29	42名	32名	14名	6名	7名
H28	25名	44名	11名	9名	12名
H27	34名	37名	14名	7名	9名

上記は、平成27年から平成30年までの年齢別の合格者数ですが、注目すべきは再受験者が多い22歳以上の数字です。

平成30年は6名ですが、平成28年は12名となっています。公立大学の医学部では再受験の合格者数が1桁を推移することも珍しくはありません。

そのため、10名を超える年がある和歌山県立医科大学は再受験に比較的寛容だと判断できます。

和歌山県立医科大学医学部が再受験に寛容といえる理由②

和歌山県立医科大学が再受験に比較的寛容である理由は、22歳以上の合格者数が多いだけではありません。

次に22歳以上の受験者数と合格率を見ていきましょう。

〇和歌山県立医科大学医学部：22歳以上の受験者数と合格率

年度	受験者数	合格率
H30	32名	18.8%
H29	31名	22.6%
H28	30名	40.0%
H27	31名	29.0%

上記は、平成27年から平成30年までの22歳以上の受験者数と合格率ですが、毎年高い合格率を挙げています。

平成28年の合格率は40.0％と、ほかの公立大学ではなかなか見られない数字です。

平成27年は29.0％、平成29年も22.6％と、3～4人に1人は合格を手にしています。

一般的に再受験者の合格率が10％以上あれば寛容性が高いと判断できるため、和歌山県立医科大学が再受験に比較的寛容であることがわかります。

和歌山県立医科大学医学部の入試情報

和歌山県立医科大学に再受験で合格できる偏差値はどの位なのでしょうか。以下では、和歌山県立医科大学の偏差値や2024年の倍率を紹介します。

2025年の試験科目についても解説するので参考にしてみてください。

偏差値	62.5～65
倍率（2024年度）	・志願倍率：4.44倍 ・実質倍率：2.90倍
試験科目（大学入学共通テスト）	国語200、地理歴史公民50、数学200、理科200、外国語200、情報50【計900】
試験科目（個別学力検査）	理科250、数学250、英語200、面接、調査書【計700】

和歌山県立医科大学の偏差値は62.5～65です。

公立大学の医学部は65以上がボリュームゾーンとなっているため、和歌山県立医科大学はほかの公立大学医学部に比べると、難易度は易しめといえるでしょう。

2024年の実質倍率は2.90倍です。公立大学医学部では実質倍率が10倍を超えることも珍しくなく、2.90倍という数値は十分に合格を目指せると考えられます。

試験は大学入学共通テストと個別学力検査で、大学入学共通テストの合格点は630点以上です。

確実に突破を目指すなら700点を目標にしておくと良いでしょう。

和歌山県立医科大学医学部に再受験で合格するポイント

和歌山県立医科大学で再受験するなら目指すは「一発合格」でしょう。

以下では、和歌山県立医科大学に再受験で一発合格するためのポイントを3つ紹介します。

英語は記述問題対策を行う

和歌山県立医科大学の英語は、標問と難問の混合型で英文和訳や内容説明が中心です。

試験時間は120分と長めに設定されていますが、英文の抽象度が高いことや記述量の多さには注意が必要です。

記述問題に慣れていないと時間オーバーになってしまう恐れがあるため、記述問題をスピーディーに解く練習をしておきましょう。

医療分野のテーマも度々出題されますが毎年ではありません。

哲学的な文章や一般的評論分野も出題されるため、幅広いテーマに対応できる柔軟力が問われるでしょう。

数学は難問対策が鍵

数学の難易度は標準からやや高めと、十分な試験対策を講じておく必要があります。

例年通りであれば、小問が2～4問程出題される傾向が高めです。

ただし、問題が進むごとに計算に時間がかかったり、難しい論証が求められたりと、得点に差が付きやすくなります。

毎年数学は個人の得点差が付きやすく、数学が苦手な方は50点を取ることも難しいかもしれません。

計算に時間を要する問題が多いため、時間配分にも注意が必要です。

再受験者は二次面接を行う場合がある

面接は面接官2～3人で行う個人面接です。時間は10～15分程と一般的ですが、浪人生や再受験者には二次面接を行うこともあります。

過去の二次面接では面接官が増えていたケースがあるようですが、時間は10分程と短めです。.

ただし、二次面接を行うことにネガティブな意図はなく、志望動機や経歴について深く聞かれる場合がほとんどです。

再受験であっても、自分の考えをしっかり述べることで問題なくクリアできるでしょう。

和歌山県立医科大学医学部の再受験まとめ

本コラムでは和歌山県立医科大学の再受験について解説しました。

和歌山県立医科大学は、22歳以上の合格者数や合格率などを総合すると、再受験に対して「比較的寛容」と判断できます。

ただし、英語が記述問題中心であったり、数学は一部難問が含まれていたりと、和歌山県立医科大学の試験傾向を掴んで対策を立てることが大切です。

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