「活躍の場を広げたい」「市場価値を高めたい」など、ダブルライセンスの取得を考えるきっかけは人それぞれ。

社会のニーズが多様化している昨今、今後もアクチュアリーとして活躍していくにはプラスαの専門性が必要です。

その代表的な選択肢として挙げられるのが、ダブルライセンス。

今回は、人気の高いアクチュアリー×公認会計士について解説します。

アクチュアリーと公認会計士の難易度を比較!

アクチュアリー試験と公認会計士試験は、どちらも同じくらいの難しさだといえます。

アクチュアリーと公認会計士、両試験ともに合格率10~20%前後です。

公認会計士資格の取得に必要な勉強時間は約3,500時間、アクチュアリーは資格取得までに8年近くかかります。

そのため、いずれも難易度が高い試験といえるでしょう。

アクチュアリー試験の難易度は?

アクチュアリーは、生命保険商品・損害保険商品といった金融商品の設計を行う専門家。

保険会社で働きながら資格を取得するケースが一般的です。

アクチュアリーになるには、公益社団法人 日本アクチュアリー会が実施しているアクチュアリー資格試験に合格しなければなりません。

試験は、第1次試験と第2次試験の2部構成となっています。

第1次試験は数学、生保数理、損保数理、年金数理、会計・経済・投資理論です。

第2次試験では生保・損保・年金の各コースからひとつ選択して受験します。

統計や確率といった数理分野の専門知識が必要不可欠です。

合格基準は、各科目60%(満点のうち)が基準で、委員会が相当と認めた点数が合格ライン。

特定の科目においては最低ラインを超えていない場合、総得点で合格基準を満たしていても不合格となります。

また、日本アクチュアリー会正会員になるためには複数の研修を修了する必要があり、一般的には7年ほどかかるといわれています。

ちなみに、過去5年間の合格率は以下の通りです。

第1次試験】

年度 2025年 2024年 2023年 2022年 2021年 平均合格率
数学 30.1% 29.7% 20.1% 14.1% 12.4% 21.3%
生保数理 29.4% 46.2% 35.6% 19.7% 28.5% 31.9%
損保数理 26.0% 17.3% 44.5% 21.5% 31.8% 28.2%
年金数理 19.4% 67.1% 15.3% 33.3% 47.7% 36.6%
会計・経済・投資理論 45.3% 18.9% 24.5% 32.8% 17.7% 27.8%
参照:試験結果

第2次試験】

年度 2025年 2024年 2023年 2022年 2021年 平均合格率
生保1 17.7% 26.3% 18.5% 14.1% 17.6% 18.8%
生保2 17.7% 20.7% 13.3% 15.8% 15.5% 16.6%
損保1 17.8% 15.4% 10.4% 15.3% 16.4% 15.1%
損保2 21.5% 24.5% 22.4% 10.5% 24.3% 20.6%
年金1 19.0% 19.7% 20.6% 6.9% 10.0% 15.2%
年金2 27.1% 14.3% 23.1% 17.4% 20.0% 20.4%
参照:試験結果

合格率をみると、第1次試験は科目により約15~40%、第2次試験は約10~20%で推移しています。

10人中1〜2人しか合格できないことを考えると、資格を取得するのは想像以上の狭き門です。

公認会計士試験の難易度は?

公認会計士試験は、会計監査に必要な幅広い知識を問われる試験です。

試験は短答式試験と論文式試験があります。

短答式試験では、財務会計論・管理会計論・監査論・企業法の4科目、論文式試験になると会計論・監査論・企業法・租税法・選択科目の5科目が出題されます。

会計知識のほか、企業法や租税法といった法律に関する知識も必須です。

過去5年間における、公認会計士試験の合格率は以下の通りです。

願書提出者数最終合格者数合格率
2025年度22,056名1,636名7.4%
2024年度21,573名1,603名7.4%
2023年度20,317名1,544名7.6%
2022年度18,789名1,456名7.7%
2021年度14,192名1,360名9.6%
引用:公認会計士・監査審査会/過去の試験結果等

勉強時間の目安は、約3,500時間といわれています。

公認会計士は、アクチュアリーと比較すると2倍以上の勉強時間が必要です。

1日3時間勉強した場合、試験合格までに約3年間はかかるという計算になります。

アクチュアリーと公認会計士のダブルライセンスを持つメリットとは

アクチュアリーと公認会計士のダブルライセンスを取得することで、より価値の高い業務を扱えるようになります。

アクチュアリーの主な業務である統計等に基づく制度設計と、公認会計士が行うPBO計算(退職給付債務の計算)やDDなどは業務内容が被る部分があるようです。

これらの仕事をワンストップで行えるのは、ダブルライセンスを持っているからこそです。

まとめ

アクチュアリーと公認会計士、資格取得の難易度はどちらも同じくらい高いといえます。

計算・データ分析が好きな方はアクチュアリー、経営に興味があり論理的思考力が高い方は公認会計士というように、自分の得意を活かせる資格を取得してみてはどうでしょうか。

仕事に慣れてきたら、次のステップとしてダブルライセンスを目指すのも選択肢のひとつです。