皆さん、こんにちは。アガルートアカデミー通関士試験講座、担当の加藤佑喜(ゆき)です。

今回は、通関士試験で最初に受ける科目である「通関業法」の勉強法についてお話します。

  • 一番量が少ない科目
  • 一番簡単な科目

といった印象や感想が多い科目ですが、あなどってはいけません!!

しっかり準備をしないと足元をすくわれてしまいます。

本番は何が起こるか分かりません。

「これでもか!」くらいの気持ちで挑みましょう。

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通関士試験の通関業法とはどんな科目?

まずは、通関業法とはどんな科目なのか解説します。

「通関業法」とは

はじめに、通関業法の条文を読んでみましょう。

初めて読む方は「こんな感じなんだ」と思ってもらえると良いです。

通関業法 第一条

この法律は、通関業を営む者についてその業務の規制、通関士の設置等必要な事項を定め、その業務の適正な運営を図ることにより、関税の申告納付その他貨物の通関に関する手続の適正かつ迅速な実施を確保することを目的とする。

出典:e-Gov

漢字が並んでいることで文章に少し堅さを感じますね。

少しだけ柔らかくしてみましょう。

通関業法は、通関業者の業務の範囲や義務などを定めることで関税の納付や通関手続きをスムーズに、そして正しく行うことを目的としているものである。

こんな感じでしょうか。(※実際、補足することはあっても、全ての条文をこの様に言い換えて学習することはありません。)

つまり、この通関業法という科目では、営業上のルールやそれに違反した場合の罰則、禁止事項や権利について学習をします。

他の科目と比較すると文章が短めであり、他の科目とあまり結びつきがなく単体で学習を進められることが簡単と言われる理由の1つでしょう。

ただし、範囲が狭い分、細かい部分まで問われることがあるで注意が必要です。

通関業法の出題数と目指すべき点数

通関業法は45点満点です。

その内訳は、以下のようになっています。

  • 語群選択式5問(1問につき5つの語句を選択。各語句ごとに1点)の全25点
  • 選択式5問(各2点)の全10点
  • 択一式10問(各1点)の全10点

合格基準は60%ですので27点以上でクリアです。

過去問題集では3科目全てにおいて80%以上を目指すことをおすすめしていますので36点辺りを目指しましょう。

基準ギリギリの準備では不安が残ってしまうためです。

できる限り余裕をもっておきましょう。

通関業法の出題傾向と頻出分野

次に、通関業法の出題傾向や頻出問題について見ていきましょう。

➀直近の出題傾向

通関業法の試験内容はここ数年(第55回~第50回)大きな変化は感じられません。

第55回では非常に細かい部分の出題がありましたが、そこを落としてしまったとしても、基礎を十分に固めている場合には致命傷とはならなかったでしょう。

見たことの無い問題に動揺しない為にも、5年分の過去問には取組むようにしておくと良いでしょう。

3年分を取り組んでいる頃には、どれだけ似た問題が出題されているかに気付くことができるはずです。

②頻出問題

前述の「通関業法とは」という意義から考えても、

  • 通関業の許可及び営業所の新設
  • 通関士の設置、審査等
  • 監督処分や懲戒処分

この辺りは毎年のように出題されています。

問題を解きながら、「よく見かけるな」といった意識をもつことも大切です。

(ただ、勘ぐりすぎにはご注意を。全体をまんべんなく学習しましょう。ヤマ張りはあてになりません。)

③法改正部分

法改正があっても、必ずしも出題がされるとは限りません。

いくつも出題されるということでもないので、まずは基本的な問題がしっかり理解できているかを確認してからでOKです。

独学の人は書籍記載の案内、講座受講生は各講座からの案内があるまでは基礎に集中しましょう。

特に独学でかなり古い問題を解く際には、その当時の法令での問題のままになっている可能性もありますので、気を付けて学習を進めて下さい。

通関業法の勉強法

最後に、通関業法で点数を取るための勉強法についてお伝えします。

ここで勘違いしてはいけないことがあります。

ラクして点を取る方法はありません。

どの科目、どの試験勉強においても言えることですが、体系的に、「なぜそうなるのか」といった流れを理解するように努めましょう。

暗記に頼ることには限界があります。

その点に注意しながらお読み下さい。

➀勉強開始時期は最初でも、後回しでも可能な科目

通関業法は、他の科目と分離して勉強しやすい科目です。

量の少なさからみても、初学者には非常に取り組みやすい科目です。

関税法で学習する言葉が少しは用いられていますが、最初の第一歩に適した科目と言えます。

関税法と同時進行で進められる人はそれもOKですし、1科目ずつとお考えであれば、まずは通関業法のみを時間をかけ過ぎない程度に1周してみましょう。

その後は、なるべく早く過去問にチャレンジしながらテキストを2周目、3周目と繰り返しましょう。

※同時進行、ペースについては以下の表もイメージとして参考にして下さい。

後に学習することも可能ではありますが、ある程度時間の余裕は必要ですので、本試験の2~3カ月前までにはスタートさせましょう。

②語群選択式の5問は過去問でパーフェクトを目指す!

語群選択式は全部で25点あります。

通関業法の合格基準は27点です。

もうお分かりですよね。語群選択式の5問をクリアすれば後ろの問題にかなりの余裕が生まれます。

アガルートの通関士試験講座のテキストのチェック問題にはあえて語群を用意しておらず、空欄補充という形をとっています。

つまり、それに慣れると語群のある本試験の方が簡単に思えるようになります。

独学者、それ以外の人も、過去問を解く際にはあえて語群を隠して解くという工夫をしてみましょう。

本試験の方が簡単に思えることでしょう。

③選択式は全て〇✕問題として読みましょう

選択式問題は、正しいもの(誤っているもの)を全て選びなさいという形式です。

答えが2つになるときもあれば、3つになるときもあります。稀に4つになることもあります。(ただ、その場合は一度疑ってみて下さい。)

心理戦ではありませんので、同じ番号の解答が連続することもあり得ますので左右されない様にしましょう。

1つ1つの問題が正しいのか、そうでないのかを判断していくことに集中しましょう。

加えて、普段の学習においては、誤っているものについては正しい内容を答えられるように準備しておきましょう。

④択一式も全て〇✕問題と考えよう。勘では正解しない

この問題の特徴は、正しいもの(誤っているもの)を1つ選択することになりますが、正しいもの(誤っているもの)が無い場合には0をマークするという部分が注意点です。

つまり、単なる5択ではありません。

しっかり理解していないと正解できないので気を付けて下さい。

こちらも選択式と同様に、誤っている部分を説明できる様に準備をしておきましょう。

⑤定期的な復習は必須!!

くどいようですが、範囲が狭いからといって通関業法を甘く見てはいけません。

学習初期の頃は数日に1回、週に1回程度は復習を行いましょう。

最低でも月に1回は振り返らないと、必ず忘れます!!

最終的には、「人に説明ができるようになるまで」を目標にして下さい。

「誤った問題は、テキストを読み返して自分で正しい答えを探し出す」試験勉強はひたすらこの繰り返しです。

まとめ

いかがでしょうか。

ここまでご覧いただきありがとうございます。

通関業法は本試験で最初に受ける科目です。

ほとんどの皆さんが緊張すると思います。(私の場合は最初の3問は手の震えが止まりませんでした。笑)

年に1回の試験ということで、プレッシャーが凄いことでしょう。

しかし、スタートが肝心ですので、ここで手応えを感じて次の関税法等に挑みたいところです。

本来の力を発揮できるように、一問一問大事に読み解いていきましょう。

この科目は独学でも十分合格に到達できる科目ではありますが、不安な方や他の科目に難しさを感じていらっしゃる方は、ぜひアガルートアカデミーの通関士試験講座をご検討下さい。

当講座では、全ての単元の動画をご用意しています。

間違いやすい部分はしっかり念押し、過去問の解説についてはテキストの記載部分まで見直しのアドバイスを入れてあります。

過去問テキストは、各年度ごとに何問目でどんな内容が出題されたのかをわかりやすく目次に記載していますので、目次を見れば類似問題にすぐ取り掛かることが可能です。

少しでも多く皆さんの合格のサポートができることを楽しみにしております。

頑張りましょう。

関連コラム:通関士試験に合格するための勉強時間は?勉強法のポイントや学習順も解説

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この記事の著者 加藤 佑喜講師

【保有資格】
・通関士
・貿易実務検定®A級
・通関ビジネス実務検定™C級
・STC Advanced
・銀行業務外国為替3級
・EPAビジネス実務検定C級
・日商ビジネス英語検定2級等

【経歴】
大阪の専門学校や大学にて通関士試験、貿易実務の対面・オンライン講座を担当。約15年間、高校生までの個別指導、塾講師を経験。

頑張る人にはしつこいくらいに応援するタイプです。苦手な部分は目をそらさせません!できる限り、難しくない表現での解説を心掛けております。

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