測量士になるために、高卒の場合どこから始めればいいか、測量士補からどうやってなるのか悩んでいませんか?

測量士資格を取得するルートは、卒業した大学の種類や所持資格によって、測量士補から条件をクリアして測量士になるルートなど様々です。

皆さんに合った測量士へのルートを見つけやすくするために、どのようなルートがあるのか、それぞれ4つの取得ルートを紹介します。

関連コラム:測量士とは?仕事内容や年収は?必要な資格や難易度もご紹介

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測量士試験の受験資格は?

測量士の受験資格は、年齢・性別・学歴・実務経験などの一切が関係ないため、誰でも受験することができます

一方、目的を「測量士になる」こととした場合、必ずしも試験に合格せずとも測量士になる方法も存在します。

以下では、試験合格や実務経験を経ての登録など、主に4つの「測量士になる」ルートについてそれぞれ詳しく解説していきます。

測量士になるには?学歴・実務経験などに応じた4ルートを紹介

測量士になるには、国家試験の合格や養成施設の卒業など主に4つのルートが存在します。

  • 測量士の国家試験を合格して取得するルート
  • 大学・短大・高専の卒業をして実務経験を積むルート
  • 専門の養成施設を卒業するルート
  • 指定の測量士養成施設を卒業するルート

以下ではそれぞれのルートについて詳細に見ていきます。

1.測量士の国家試験を合格して取得するルート

測量士試験は、午前と午後で分かれています。

午前に、400点以上取ることで午後の試験を受けることができます。

トータルでは、1400点満点中910点で合格です。

問題が難しく難易度が高めですが、最短で測量士の取得ができます。

また、受験料は4,250円+諸費用ですので、他の方法と比べてリーズナブルです。

働きながら受験できるというメリットがあります。

測量士と測量士補の違いについては下記記事をご参照ください。

関連コラム:測量士補とは?基本情報と仕事内容、関連のある職種を紹介します

高卒から測量士になる場合

とにかく最短で目指したい、収入を得ながら目指したいという方は測量士試験に合格して取得するルートです。

測量士の受験資格は、年齢・性別・学歴・実務経験などの一切が関係ないため、誰でも受験することができます。

このことから、高卒でも測量士を目指すことが可能となります。

測量士補から測量士になる場合

独学、専門学校、大学などで測量士補を取得した後、更に深い知識も身に着けたい方はこちらのルートをおすすめします。

測量士補を持っている方に合わせた学科もあり、特定の分野について更に深く学習したい人に合ったルートです。

2.大学・短大・高専の卒業をして実務経験を積むルート

文部科学大臣認定の学校を卒業し測量士補を取得後に大学卒業で1年、短大・高専卒業で3年以上の実務経験を経て測量士への申請をして取得するルートです。

学業として測量を学ぶことができ、卒業後1年の実務経験で測量士を取得できるメリットはありますが、大学に入学から卒業までに400万円〜500万円程度掛かります。

また、卒業までの4年と実務経験1年でトータル5年も費やしてしまいます。

そのため、金額と期間の両方でハードルの高い方法です。

指定短大・指定高専で指定科目単位を取得して卒業する場合は、その後実務経験3年を積めば測量士になることができます。(測量法第50条第2号)

工業関係の短大で必要単位を取る、もしくは高専を卒業することで測量士補が取得できます。

測量士の取れる短大は、数が少なく卒業に3年かかり、実務経験と合わせると6年かかります。

実務経験年数についての注意点

大学や専門学校を経て測量士補資格を取得後の実務経験年数についてまとめておきます。

  • 実務1年 従事期間1年以上かつ従事日数が225日以上
  • 実務2年 従事期間2年以上かつ従事日数が450日以上
  • 実務3年 従事期間3年以上かつ従事日数が675日以上

従事日数として計上できるのは、測量実務に限ります。

作業現場への往復時間、休憩・休息時間、打ち合わせ、立会い等は、計上できません。

従事した実働時間数8時間で1日とします。(実働時間が1日4時間を2日従事した場合、従事日数は1日となります)

土日、祝日をお休みとして実務経験1年を満たすためには、期間にして少なくとも1年と1ヵ月以上の期間が必要になります。

高卒から測量士になる場合

高卒からの場合、測量に関する知識がないことや数字や計算問題に不安がある方、じっくり勉強して資格を取りたいという方は、大学・短大・高専の卒業をし、実務経験を積むルートがおすすめです。

数字や計算問題もじっくり覚えることができ、3年以上かけてじっくり勉強ができます。

しかし、入学金などが高いのがデメリットです。

さらに学習中は、収入もないので金銭面ではデメリットだらけでしょう。

測量士補から測量士になる場合

測量士への申請に必要な実務経験に差があるのが特徴で、学校を卒業後に測量士補を取得して、日中の学科1年で測量資格を申請するルートもあります。

3.専門の養成施設を卒業するルート

国土交通大学校専門課程普通測量研修特定の専門学校の測量学科等で測量士補を取得後に、2年の実務経験を経て測量士への申請をして取得して、測量士になることができます。(測量法第50条第3号)

全国に9校ある測量士補養成施設です。

勉強と実技の両方が学ぶことができ、測量専門学校は、1年で卒業できる学校と2年かかる学校があります。

1年で卒業して、2年の実務経験、最短だとトータル3年で測量士を取得できます。

また、夜間の学科では、平日の日中は授業が無いため、日中に働きながら通えるのが特徴です。

デメリットとしては、1年の学習期間と学習にお金が掛かってしまうことがあげられます。

高卒から測量士になる場合

勉強だけでなく実技も学びたい、早く確実に測量士を取得したいという方におすすめなのは専門の養成施設を卒業、実務経験を積むルートです。

測量士に必要な勉強から実技まで学べます。

さらに、最短1年で測量士を取得できます。

こちらも、大学や短大に比べて安いですが、費用の面で大きな問題があり、同じく学習中は収入がありませんので金銭面ではデメリットです。

測量士補から測量士になる場合

日中の学科で1年、夜間の学科で2年の課程で測量士補資格を取得した後、測量事務所等での2年分の実務経験を行い、測量士への申請を行います。

夜間の学科では、平日の日中は授業が無いため、日中に働きながら通えるのが特徴です。

4.指定の測量士養成施設を卒業するルート

国土交通大学校専門課程普通測量研修特定の専門学校の測量学科等で測量士補を取得後にさらに特定の専門学校で測量を学ぶことによって測量士への申請をして取得することができます。

測量士養成専門学校は全国で2校しかありません。

ここでは、勉強と実技の両方を学ぶことができ、実務経験なしで測量士が獲得できます。

1年で確実に測量士になれるため、費用を工面できる方はこちらがおすすめです。

2校の測量士養成専門学校は、愛知県の東海工業専門学校金山校と東京都の中央工学校です。

色々なルートがありますが、社会人の方であっても取りやすい環境が整っています。

高卒から測量士になる場合

しっかりと勉強を行い、尚且つ最短で測量士の資格取得をしたい場合は、高校卒業後測量士養成専門学校に通うことにより、1年で測量士になることができます。

測量士補から測量士になる場合

更に深い内容まで知識をつけたい方におすすめのルートとなります。

すでに測量士補の資格を取得していれば、日中の学科1年で測量士資格を申請することができるため、時間に余裕ができます。

関連記事:測量士補試験の合格率の推移&「簡単」とされる難易度なのに合格者が少ない理由

測量士の合格率・難易度について

測量士試験の合格率は例年10%前後となり、測量士補は直近30~40%前後となります。

令和5年の合格率は以下のとおりです。

受験者数合格者数合格率
測量士3,667人379人10.3%
測量士補13,480人4,342人32.2%
出典:令和5年測量士・測量士補試験の実施状況等について

測量士の難易度は、合格率から見て例年10%程度と高い傾向です。

これは、「測量技術」という高度に発達した分野で、最新の知見が必要であることや、実際の測量実務に則した問題が出題されることにあり、地理や数学などの知識が必要なことから、知識を使って測量の問題を解けるようにする必要があります。

測量士の試験概要

測量士の試験概要は以下となります。

受験資格測量士に受験資格はありません。
試験科目測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
多角測量
汎地球測位システム測量
水準測量
地形測量
写真測量
地図編集
応用測量
地理情報システム
出題数午前:択一式(5択)(出題数28問)
午後:必須1題と選択4題のうち2題選択(各設問数4問)
試験日例年5月中旬の日曜日
試験時間例年10時~16時 休憩は1時間(12:30~13:30)
合格基準・午前の択一式の点数が700満点中、400点以上
・午前の点数と午後の点数の合計が14000満点中、910点以上
願書申込受付・申込期間例年1月中
試験日例年9月の中旬頃に実施
受験地北海道、宮城、秋田、東京、新潟、富山、愛知、
大阪、島根、広島、香川、福岡、鹿児島、沖縄
試験手数料4,250円(収入印紙)プラス63円(切手代)
合格発表日例年7月上旬の午前9時から合格通知・合格証交付

測量士・測量士補の免許登録について

測量士・測量士補になるためには、資格と免許登録が必要となります。

測量士又は測量士補になろうとする場合には、以下の測量法第50条各号又は第51条各号のいずれかに該当する者が、国土地理院に備える測量士名簿又は測量士補名簿に登録の申請をしなければなりません。

【測量士】

・測量法第50条第1号
大学であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者で、測量に関し一年以上の実務の経験を有するもの

・測量法第50条第2号
短期大学又は高等専門学校であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該短期大学等を卒業した者で、測量に関し三年以上の実務の経験を有するもの

・測量法第50条第3号
測量に関する専門の養成施設であって第51条の2から第51条の4までの規定により国土交通大臣の登録を受けたものにおいて一年以上測量士補となるために必要な専門の知識及び技能を修得した者で、測量に関し二年以上の実務の経験を有するもの

・測量法第50条第4号
測量士補で、測量に関する専門の養成施設であって第51条の2から第51条の4までの規定により国土交通大臣の登録を受けたものにおいて高度の専門の知識及び技能を修得した者

・測量法第50条第5号
国土地理院の長が行う測量士試験に合格した者

【測量士補】

・測量法第51条第1号
大学であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者

・測量法第51条第2号
短期大学又は高等専門学校であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該短期大学等を卒業した者

・測量法第51条第3号
測量法第50条第3号の登録を受けた測量に関する専門の養成施設において一年以上測量士補となるのに必要な専門の知識及び技能を修得した者

・測量法第51条第4号
国土地理院の長が行う測量士補試験に合格した者

引用元:測量士及び測量士補登録に関する案内

測量士補登録申請書の提出方法

測量士補として登録を行う場合、登録申請書と登録通知書送付用封筒が必要になります。

書類自体は国土地理院のホームページからダウンロードすることができ、測量士補の登録免許税として15,000円が必要になるため、登録申請は収入印紙か現金どちらかで支払いましょう。

なお、審査が終わるまでには約50日かかるため、資格を取得した後は早めに登録手続きを済ませておくことをおすすめします。

測量士補の登録しないとどうなるか?

測量士補に登録しなかった場合、測量士補として働くことができません。

登録を行わずに測量士補の業務をすることは違法となります。

そのため、測量士補試験に合格した後、測量士補として仕事をする予定がある場合はすぐに登録しておくといいでしょう。

測量士の仕事内容について

測量士の仕事内容は、主に外業と内業の2つです。

外業は建設や土木工事の現場で実際に測量する業務となり、内業は予算管理や機器調達、測量計画などのデスクワークが全般。

また、測量には公共系と民間系の事務所があり、測量後に何を建築するかの違いがあります。

例えば、公共系だと道路やトンネル・公共の建物を建築する業務となり、民間系では家と家の境目を測るなどの測量を行います。

測量士補と測量士の違いは?

測量士補・測量士ともに国家資格となり、基本測量や公共測量を行います。

大きな違いとしては以下となります。

測量士:測量に関する企画を作製し、または実施する
測量士補:測量士の作製した計画に従い測量に従事する

測量士補は測量士の指示や計画がないと業務を行うことが出来ません。

測量士補の業務としては、現場で測量を行い、事務所に戻りデータを処理するといったことがメインとなります。

まとめ

測量士になるために、高卒からどのようになるのか、測量士補からどのようになるのかを紹介しました。

それぞれケース別でも紹介しましたが、複数のルートがあるため、自分の状況にあった方法で測量士を目指してください。

また、アガルートの通信講座を利用すれば、合格特典で全額返金やお祝い金、割引制度もあるため、実質費用をなるべくかけずに受講できるメリットがあるため、こちらも選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか?

関連記事:測量士は独学で合格できるのか?勉強方法や勉強時間についても解説!

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