ネイリスト技能検定試験2級・実技試験の課題であるチップラップ。

チップの装着がうまくいかなかったりきれいな形にファイリングできなかったり、苦戦している人も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、チップラップの採点基準を踏まえながら上手に仕上げるコツについて解説します。

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ネイリスト技能検定試験2級・チップラップの採点基準

チップラップは、ネイリスト技能検定試験2級・実技試験の課題のひとつです。

チップが正しく装着されているか」「仕上がりの長さ・形・カーブは適切か」といった細かい採点基準が設けられています。

※関連コラム:チップラップとは?試験の採点ポイント・手順・やりがちなNG例を徹底解説

サンディングからはじめ、チップが正しく装着されているか

チップラップは、必ずサンディングからはじめてください。サンディングを行わなかった場合は減点対象となります。

また、モデルの爪に合ったチップが正しく装着されているかも併せてチェックしましょう。

サイズが合っていなかったり、曲がっていたりするケースも減点になります。

ラップ剤はしっかりとカバーしているか

ラップ剤がストレスポイントの端まで届いていなかったり、はみ出していたりするのも減点となる可能性が高いため、適切なサイズを貼ることがポイントです。

仕上がりの長さ・形・カーブは適切か

フリーエッジの長さは5mm程度、形はラウンドに整えるように決められています。

また、Cカーブは10%が目安となっており厚みも左右均一にしなければなりません。

表面に凸凹やバブルがないか

「表面に凸凹がなく滑らかになっているか」「バブル(気泡)が入ってないか」確認しましょう。

光沢のある仕上がりか

シャイナーで光沢を出して仕上げましょう。

きちんとダスト処理がされているかどうかも、審査員がチェックするポイントです。

グルーなどがはみ出していないか

キューティクルやサイドウォールにグルー・レジンがはみ出していないか確認してください。

チップラップを上手に仕上げる7つのコツ

1. チップ選び・仕込み

チップラップを試験本番でスピーディ且つきれいに仕上げるためには、チップ選びと事前の仕込みがとても重要です。

モデルの爪のCカーブをチェックし、サイズと深さの合うナチュラルハーフチップを用意しましょう。薄めのチップだと調整しやすいかもしれません。

その度、爪の丸みに合わせてコンタクトゾーンの厚み削り、トップエンド部分のファイリングや深さの微調整を行います。

また、シルクなどのラップ材も爪の幅に合う大きさにカットして四つ角を落としておくと見栄えが良くなります。

シルクは、素手で触りすぎると透けやすくなってしまうためピンセットを使って慎重に行うことが大切です。

2. プレパレーション

手指消毒が完了したら、フリーエッジをカットし爪の表面をウォッシャブルファイルでサンディングします。

3. チップ装着

爪にチップを装着します。爪に接する部分にのみグルーを塗布したら、真ん中からトップエンドにかけてチップを付けましょう。

このとき、爪とチップの間に空気が入らないよう少し強めに上から押さえましょう。

グルーが硬化したら、指に対してまっすぐ装着できているか確認してください。

4. チップカット・段差埋め

フリーエッジは5mm程度と決まっています。

ファイリングすることを考慮して、7mm程度残してカットするとよいでしょう。カットしたら先端をラウンドに整えます。

その後に行う段差埋めでは、チップを装着したラインが完全に消えるまで削ってください。

自爪を削らないよう指でガードしながら削るのがポイントです。

5. シルク装着

プレプライマーを塗布してからラップ材を装着します。硬化後、はみ出したシルクを削る際は毛羽立たないように慎重にファイリングしてください。

粘土の低いグルーを使うと仕上がりがきれいになります。自爪が透けないよう、シルク繊維の隙間にもしっかりとグルーを浸透させましょう。

6.  アプリケーション

チップラップには、「レジン&アクティベーター」と「フィラー&グルー」2種類の方法があります。

ネイリスト技能検定試験2級では、レジン&アクティベーターを用いるケースがほとんどです。

レジンは、粘度の高いものを使用すると塗布の回数が少なくスムーズに施術できます。

一度目は少量を薄く伸ばし、二回目以降ではハイポイントができているか横から確認しながら厚めに塗布しましょう。

気泡ができてしまった場合は、硬化後に気泡と周りを削ってから再度レジンをのせてください。

7. ファイリング・仕上げ

長さと形を整えたら、先端・サイドストレート・表面を削っていきます。

先端にかけて細くなっていたり、太くなっていたりバラつきがないようまっすぐ削ることを意識してください。

全体に凸凹がなくなったら、バッファーとシャイナーで光沢が出るまで磨いていきます。

ダストブラシでダストオフし、ウェットガーゼで爪の裏面まできれいに拭き取ったら完成です。

チップラップの注意点

正しい形にファイリングできていない

以下は、チップラップの理想的な形です。

・ハイポイントが全長の真ん中にある
・先端に向かってサイドがまっすぐにのびている
・厚みやCカーブが均一である

正面やサイド、先端などさまざまな位置からフォルムを確認し正しい形に整えましょう。

スピーディ且つきれいに仕上げるためには、ファイルの角度や圧のかけ方、ストロークが重要です。コツを掴めるまで何度も練習しましょう。

アプリケーションの厚みが足りない

チップラップの先端の厚みは、クレジットカード1枚分と言われています。

レジンを重ねる回数が足りないと、厚みが出ずに減点の対象となってしまうことがあります。2〜3回重ね塗りをして、厚みを作るようにしましょう。

ただし、レジンを一度にのせすぎるとサイドに流れたり、硬化しにくくなったりするため、適量を塗布して足りない場合は硬化後に再度重ねていくと良いでしょう。

ラップ材をしっかりカバーするという意味でも、アプリケーションの厚みは意識したい点です。

傷や凸凹が残ってしまう

粗いファイルを使うと、表面に傷が残り仕上がりに影響します。目の細かいファイルを使い、表面を滑らかにしましょう。

まとめ

チップラップは、ネイリスト技能検定試験2級の実技試験のなかでも高度な技術が求められる課題です。

採点基準をしっかりと確認したうえで練習に取り組み、苦手を克服していきましょう。

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