ネイリスト技能検定試験3級では、ネイルケアやネイルアートに関する基本的な知識が問われます。

試験のカギを握るのが、テーブルセッティングです。テーブルセッティングでは、用具・用材を置く位置や品名ラベルの表示、ウェットステリライザーの状態など厳しくチェックされます。

セッティングが間違ってい多場合は、減点もしくは失格の対象となるため、正しいやり方を頭に入れておくことが大切です。

今回は、事前審査で減点されない正しいテーブルセッティングの方法を紹介します。

経験豊富な講師によるオンライン個人レッスンあり

講義動画はすべての手順を収録

講師が選定したこだわりの用具つきコースもご用意

実技試験で行われる10分間の事前審査

ネイリスト技能検定試験・実技試験では、階級を問わず10分間の「事前審査」があります。事前審査のチェック項目は、テーブルセッティングやハンドモデルの爪の状態など。

事前審査での減点は、実技試験にも大きく影響するためテーブルセッティングを完璧にしておきましょう。

事前審査のチェックポイント

・ネイル用具や用材が衛生的に処理されているか。

・用具や用材がトレイ内にセットされているか

・品名ラベルが貼ってあるか

・ウェットステリライザーにキューティクルニッパーの刃先が浸るくらいのエタノールが入っているか

・ウェットステリライザーにキューティクルニッパーやピンセット、ウッドスティック、メタルプッシャーなどがセットされているか

「公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター」のテーブルセッティング規定で写真付きで紹介されているため、事前に確認しておきましょう。

ネイリスト技能検定試験3級の正しいテーブルセッティング

ネイリスト技能検定試験3級のおけるテーブルセッティングでは、衛生的に処理された用具や用材がトレイの上に規定通りセッティングされていることがポイントとなります。

ここからは、規定通りの正しいテーブルセッティングについて解説します。左利きの方は、左右反対でセッティングしましょう。

中央部にセットする道具

テーブルの中央部分にタオルを敷いたら、その上にペーパーをセット。ペーパーがタオルからはみ出しても減点対象にはなりません。

ペーパーが汚れたらすぐに取り替えられるよう複数枚重ねてセットしておくと、施術がスムーズです。

モデル側の中央には、アームレストを置きます。アームレストは、モデルの肌が触れるため衛生面を考慮しタオルをかけておきましょう。

中央部にセットするタオルの注意点

  • テーブルにマットを敷く場合、マットの上にタオルとペーパーを必ず敷く
  • バスタオルも使用可能。タオルの上に必ずペーパーを敷く
  • マットやタオルの上にペーパーだけセットするのはNG

右側にセットする道具

ネイリストから向かって右側に、用具・用材をセッティング。用具や用材はすべてトレイに入れておきましょう。

トレイ内の並べ方は自由ですが、使用頻度が高いものを手前に置いておくと取り出しがスムーズです。

右側トレイ内にセットする用具・用材

  • 消毒剤
    消毒用エタノール やその他の消毒剤をスプレーボトルに入れる
  • ウェットステリライザー
    アルコールで変質しない容器にコットンを敷く。 キューティクルニッパーの刃先が浸るくらいの消毒剤を入れたら、ウッドスティック・ピンセット・キューティクルニッパー・メタルプッシャーなどをセット。これらの用具が全て入っていない場合、失格となる
  • ファイル立て
    エメリーボード・ファイルを入れる
  • テキストが入る
    エメリーボード・ファイルを入れる
  • コットン
    必ず蓋付き容器に入れる
  • テキストが入る
  • ポリッシュリムーバー
    メンダポンプに入れて配置する
  • 液体ソープ
  • キューティクルクリームまたはリムーバー
    オイル類は使用禁止
  • ポリッシュ類
    ベースコート・トップコート・赤ポリッシュ・アート用カラーポリッシュ
  • 絵の具・筆など
    フラットアートに使う絵の具や筆がトレイに収まらない場合、トレイを2つ使用。右側には、ゴミ袋もセットする

左側にセットする道具

ネイリストから向かって左側には、ガーゼやタオルといったネイルケアに使用する用具をセッティングします。

用具の直置きは、減点対象となるため必ずトレイの上にセットしましょう。

また、試験官が見やすい位置に受験票を置きましょう。

左側トレイ内にセットする用具・用材

  • フィンガーボール
    お湯の中に液体ソープを少量入れておく(直置き可)
  • トレイ
    ケア用ネイルブラシ・ガーゼ・タオルを置く
  • 水を入れた容器
    ケアする際にガーゼを湿らせるための水(直置き可)
  • アート用水入れ
    フラットアートを描く際に使用する水(直置き可)
  • ネイルブラシ
    ケア用のネイルブラシはトレイにセットし、消毒済みの物を使用
  • ガーゼ
    衛生的に処理されているガーゼを使用しトレイにセット
  • タオル
    衛生的に処理されているタオルを使用しトレイにセット
  • 携帯用ポット
    ケアをする際に使用するお湯は携帯用ポットで持参。継ぎ足しができるようテーブルに置く
  • 受験票
    試験官に見えるように置く

テーブルセッティングで減点・失格対象になる行為

用具・用材が衛生的ではない

汚れている用具・用材は、減点対象となります。

「ウッドスティックは汚れていないか」「ファイルは使い古しのものではないか」「ファイル立ての底は汚れていないか」など、セットする前に細かくチェックしておきましょう。

用具・用材に品名ラベルが貼られていない

用具・用材には、必ず品名ラベルを貼って使用します。ラベルが貼られていないものやアルファベット表記のものは、減点対象です。

品名ラベルを必ず貼る品目

・ウエットステリ
・ライザー
・コットン
・消毒剤
・ポリッシュリムーバー
・液体ソープ
・キューティクルクリーム・キューティクルリムーバー
・ベースコート・トップコート・ポリッシュ
・プレプライマー

用具・用材の忘れもの

用具・用材の忘れ物は失格対象となるため、試験前日は忘れ物がないか入念にチェックしましょう。

また、事前審査後にほかの受験者と用具・用材の貸し借りや試験官の許可なく無断で用具・用材の出し入れを行うことも原則禁止となっています。

使用禁止のものがセットされている

使用禁止のものをセットした場合、当然ながら失格となります。

たとえば、トレイやフィンガーボール、その他の容器はプラスチック・金属製のものを使用しなければなりません

また、網目状のトレイやアルコールで変色するウェットステリライザーは使用禁止です。

このほか、ネイリスト検定試験の実技試験では以下の用具も使用禁止となっています。

  • ストーンプッシャー
  • セラミックプッシャー
  • ネイルマシーン
  • 革製バッファー
  • 爪磨きシート
  • オイル
  • グリセリン
  • 食品容器
  • 台所用品
  • アートシール
  • ドットペン

ウェットステリライザーの状態

ウェットステリライザーの底にコットンを敷きます。

ニッパーの刃先が浸る程度の消毒液を入れたら、「ウッドスティック・ピンセット・キューティクルニッパー・メタルプッシャー」を全てセット。全てが揃っていない場合、失格となります。

ちなみに、アルコールで変質するウェットステリライザーは使用禁止です。

ゴミを持ち帰らない

使い終わったコットンやガーゼは、必ず持ち帰りましょう。ゴミを持ち帰らなかった受験者は、減点となります。

まとめ

ネイリスト技能検定試験3級は、ネイルケアやネイルアートに関する基本的な知識を習得する試験です。

試験では、用具・用材の使い方を理解できているか、衛生的に用具・用材を正しく使えているかが重要となります。

これらの基本を押さえておけば、ケアレスミス防止につながり合格に一歩近づくのではないでしょうか。

経験豊富な講師によるオンライン個人レッスンあり

講義動画はすべての手順を収録

講師が選定したこだわりの用具つきコースもご用意