「保育士試験の勉強時間はどれぐらい確保したらいいんだろう?」
「保育士試験の勉強をするためのスケジュールはどう作ったらいいの?」

このような悩みを抱えている方はいませんでしょうか。

保育士試験は、筆記試験と実技試験に分かれており、両方合格することで保育士資格を取得できます。

しかし筆記試験は9科目に分かれており、全科目で6割以上の得点が必要となるため、難易度が高いと言われています。

試験範囲も広いため、独学で勉強しようとしている方にとって勉強時間の確保やスケジュール管理は大切です。

本コラムでは、保育士試験の勉強に必要な時間やスケジュールについて解説するほか、限られた時間で勉強するためのポイントも紹介します。是非最後までお読みください。

保育士試験の合格に必要な勉強時間は90~150時間

保育士試験の合格に必要な勉強時間は、90時間〜150時間と言われています。
1日1時間勉強した場合、約3〜5ヶ月で到達できる計算になります。

ただし上記の時間はあくまで目安です。
科目の得意不得意や、どのくらい集中できるかによっても勉強時間は変わってくるでしょう。

保育士試験の勉強において大切なのは、継続することです。
時間を確保し、毎日少しずつでも勉強する習慣を身に付けましょう。

保育士試験の科目ごとの勉強時間は?

筆記試験の科目と勉強時間

勉強時間を120時間とした場合、各科目にあてる勉強時間は以下がおすすめです。

科目勉強時間
保育の心理学13時間
保育原理11時間
子ども家庭福祉13時間
社会福祉13時間
教育原理11時間
社会的養護13時間
子どもの保健20時間
子どもの食と栄養17時間
保育実習理論9時間
※勉強時間を120時間とした場合

上記の表は、勉強時間を120時間とした場合、それぞれの科目に割り振る平均を13時間として計算しています。

筆記試験の勉強時間に関して、子どもの保健や子どもの食と栄養は、暗記が多い科目のため時間を多めにしており、保育実習理論は、保育に関する一般常識が多いので短めにしました。

また、保育原理、教育原理の2科目については、共通する内容が多くあるため時間を揃えています。

その他、子ども家庭福祉、社会福祉、社会的養護は福祉の分野で関連性がありますので、共通する内容を合わせて覚えるなど工夫して勉強するのもいいでしょう。

上記の時間はあくまで目安となりますので、ご自身の得意不得意によって勉強時間を調整してみてください。

実技試験について

保育士試験では筆記試験に合格した後、実技試験を受けることができます。
そのため、筆記試験の後の期間で実技試験の対策をする方が多いです。

実技試験の選択分野は以下の通りです。

  1. 音楽に関する技術
  2. 造形に関する技術
  3. 言語に関する技術

上記3つの分野から2分野を選択し、弾き歌いや絵画制作、子供の前を想定したお話などを試験管の前で行います。

自分に合った分野を選び、十分に対策しておきましょう。

保育士試験のおすすめ勉強スケジュール例

ここでは、勉強期間を120時間=4ヶ月間(16週間)とした場合のスケジュール例を紹介します。是非参考にしてみてください。

1週目~2週目:参考書、保育所保育指針を読み解く

勉強を始めた最初の2週間は、参考書を読み科目ごとの内容を理解するインプットの時期です。

保育士試験では、保育士に関する法律や制度、歴史について問われます。

参考書を読み、それぞれの科目に関する内容を全体的に把握しておくと次のステップに取り掛かりやすくなります。

法律や制度は改定されたり新たに策定されたりしますので、参考書を購入する際は、最新のものを選ぶようにしましょう。

そして、保育士試験は保育所保育指針から多く出題されます。合わせて保育所保育指針も、勉強をはじめた1週目から2週目の間に読んでおきましょう。

3週目~6週目:過去問を解く

過去問を解き間違えたところは、問題の解説や参考書などを活用し、内容を理解しておきましょう。

このインプット(参考書を読む)とアウトプット(問題を解く)を繰り返すことで、より記憶に定着していきます。

過去に出題された保育士試験の問題は、過去問集やインターネットに公開されています。過去問を解きながら、試験の傾向をつかんでいきましょう。

例えば、3週目から6週目の間に3年分の過去問を3周するといったような、目標を立てておくと勉強のスケジュールの管理がしやすくなります。

7週目~10週目:模擬の試験や問題を解く

過去問を解くことに慣れてきたら、模擬試験や模擬問題集を解いてみましょう。

模擬試験や模擬問題集は、過去に出題された保育士試験の傾向を研究し作成されたオリジナルの問題が用意されています。

自分自身の知識がどこまで定着できているか把握できますので、模擬試験や模擬問題集に挑戦してみましょう。

模擬試験で間違えた内容も復習しておくことで、さらに勉強に深みが増していきます。

11週目以降:総復習

11週目以降は総復習の時期です。

これまで勉強してきた過去問や模擬問題などを再度解き直し、苦手な科目や分野を解消できるようにしましょう。

限られた勉強時間で保育士試験に合格するためのポイント

保育士試験に合格するためには、ある程度の勉強時間が必要になります。

ここでは、限られた期間内で保育士試験に合格するためのポイントを紹介します。

スケジュールを立てる

保育士試験の勉強を効率良くするためには、スケジュール管理をしておくことがポイントです。

スケジュール管理をしておくことで、ご自身の進捗状況を把握できるため、勉強したい科目の時間を増やしたり、苦手な科目の対策に時間を充てることができるようになります。

またスケジュールを立てておくと、家事や仕事をしていると急な用事ができ、勉強の時間が確保できないときでも時間の調整が可能になります。

隙間時間を活用する

限られた期間で効率良く勉強するためには、隙間時間を活用することも大切です。

普段の生活の中で、毎日まとまった勉強時間を確保することが難しい方もいるでしょう。

毎日まとまった時間を確保することが難しい方は、「1日30分の勉強を2回する」、「1日15分の勉強を4回する」など時間を分けて勉強する方法があります。

例えば、朝に少し早めに起きて勉強し、お昼に参考書を読み、夜に今日勉強したことをまとめるといった方法も隙間時間を活用した効率よく勉強できる方法と言えるでしょう。

予備校や通信講座を活用する

「勉強の仕方がわからない」、「勉強している内容が理解できない」など不安な方は、予備校や通信講座を活用するのも有効な方法と言えるでしょう。

保育士試験の勉強を独学で行う場合、自分の勉強方法が正しいのか把握することは困難です。

予備校や通信講座で提供される講座や教材は、保育士試験に関する情報がまとまっていたり、講師から保育士試験に関する勉強のポイントを教えてもらうことができます。

オンライン対応の通信講座の場合、パソコンやスマートフォンなどで講座や教材を確認できるため、通勤中や休憩時間などの隙間時間で勉強することができるのもポイントです。

特に、小さいお子さんを育児中の方には、オンライン対応の通信講座がおすすめです。これは、寝かしつけの最中や子どもが寝たあとの暗い部屋の中でも、スマートフォンさえあれば、学習を進めることができるからです。

保育士試験の勉強時間はどのくらい必要?まとめ

保育士試験に合格するために必要な勉強時間は90時間から150時間と言われており、まずは勉強するための時間を確保することが大切です。

保育士試験の勉強範囲は広く、暗記科目もあることから、限られた期間で効率良く勉強することが必要になります。まずは勉強時間を確保し、隙間時間を活用しながら学習を進めていくことがポイントです。

独学に自信がない方は、必要に応じて予備校や通信講座の利用も検討しましょう。

以下のコラムでは、保育士試験の対策を独学で行うメリットやデメリットについても解説しています。ぜひ参考にしてください。

関連コラム:保育士試験の独学合格は可能?資格取得の難易度や勉強法など解説

勉強は、インプットとアウトプットの学習を繰り返し行うことで、記憶が定着して問われていることが理解しやすくなります。

本コラムで紹介したポイントを参考にしながら、保育士試験の合格を目指しましょう。

この記事の監修者:西川 萌 講師

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幼稚園児2人と未就園児2人の4人の子どもを育てながら、保育士試験に一発合格。現在は、育児のかたわら、都内の認定子ども園に勤務。

現役保育士・幼い子どもの育児中であることを強みに、分かりやすい解説を心がけています。

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