ファイナンシャルプランナーはお金に関する専門家。

その幅広い知識は、仕事だけでなくプライベートでも活かせるため、数ある国家資格の中でも人気の高い資格となっています。

保険の見直しや子どもの教育費など家計管理を行う主婦の中には、ファイナンシャルプランナーの資格取得を検討している方もいるのではないでしょうか。

今回は、ファイナンシャルプランナーが主婦にとって役立つ資格なのか、そして独学でも合格は可能かどうかお話していきます。

ファイナンシャルプランナー資格の概要

ファイナンシャルプランナーは、金融・年金・保険・税・不動産・相続など幅広い知識を持つことを証明する資格です。

仕事内容としては、プロの視点から人生のマネープランの設計や適切なお金の使い方や貯め方のアドバイスなどを行います。金融業界や不動産業界など、業種・職種を問わず幅広い分野で多くの資格保有者が活躍。

ファイナンシャルプランナーの資格には、国家資格のファイナンシャルプランニング技能士1級~3級(FP技能士)と、民間資格のAFP、CFPがあります。

ファイナンシャルプランナー資格の入門編であるFP技能士の3級は、(実質的に)受検資格がありません。誰でも受検可能なため、国家資格の中でも毎年屈指の受検者数を誇ります。

FP技能士試験は年3回実施されており、受検機会が多いのも魅力のひとつ。3級、2級の学科試験はマークシート方式なので、対策しやすくなっています。

3級でもお金に関する知識を十分に得られ、実生活に役立てられます。さらに2級・1級へとステップアップすることで、転職や昇給、独立などビジネスチャンスにもつながるでしょう。

※関連コラム:ファイナンシャルプランナーの資格とは?仕事内容は?FPになるには?

ファイナンシャルプランナーは主婦にとって役立つ資格?

ファイナンシャルプランナーは、主婦にとってさまざまな面で役立つ資格だといえます。

FPの勉強を通して身につけた知識を活かし、控除制度を利用して節税したり保険の見直しを行ったり無駄な支出を減らせるため、家計管理にも役立つというわけです。

事実、日本FP協会が行ったアンケートによると、CFP・AFP認定者で主婦・主夫として登録している人のうち、「FP知識を家計管理に活用している」と答えた人は46.7%にものぼりました。

家計管理への活用状況割合
おおいに活用している7.9%
活用している38.8%
どちらともいえない25.9%
あまり活用できていない21.2%
活用していない6.2%
参考:「主婦・主夫の FP 資格活用度調査」調査結果

また、子どもの教育資金・マイホームの購入やライフイベントに向けて毎月どのくらい積み立てれば良いかなど、自分の家庭に適した計画を立てられるようになります。

先ほどの日本FP協会のアンケートでは、自身や家族のために役立てているFP分野(複数回答可)で最も多かったのは「ライフプランニング」、その次が「金融資産運用設計」でした。

役立てているFP分野割合
ライフプランニング65.0%
リタイヤメントプランニング29.3%
金融資産・運用設計44.0%
保障・補償設計34.1%
不動産運用設計13.1%
タックスプランニング37.8%
相続・事業承継設計36.5%

また、FP関連の知識が役に立ったと思うライフイベントは「老後・相続」で57.9%、住宅の購入が30.7%でした。
若い世代では住宅の購入や子どもの教育(23.4%)などの身近なところで役立ち、40代・50代では老後や相続などの不安の解消に役立つ傾向があります。

資格取得者の満足度は総じて高く、CFP・AFP資格取得は74.4%の人が取得したことに満足感を持っていました。(満足している56.9%、とても満足している17.9%)

資格取得したことの満足度割合
とても満足している17.5%
満足している56.9%
どちらともいえない19.9%
あまり満足していない4.6%
満足していない1.2%

その理由は「関連知識が増え、お金に関わる悩みが軽減した」が72.5%でトップ。
「家族友人等から資格を取得していることを評価された」が35.4%、「貯金や資産が増えた」が20.6%となっています。

お金は生涯において欠かせないものであるため、知識があって困ることはありません。
ファイナンシャルプランナー資格を取得すると、お金に関する悩みを軽減できたり、ライフイベントに向けてしっかりとした資金計画を立てることができます。

ファイナンシャルプランナーは、主婦でも十分に役立つ資格だと言えるでしょう。

ファイナンシャルプランナーは主婦でも独学で合格できる?

ファイナンシャルプランナー3級の合格率は約40~80%と高く、人気資格のために市販のテキストも充実しているため、独学でも学習は十分に可能です。
勉強に慣れていない人でも比較的短期間で取得できます。

ファインシャルプランナー資格に興味がある方は、まずは3級を取得してみることで、お金に関する全体像を把握でき、家計管理など実生活に役立てていくことができるでしょう。

お金に関して更に深い知識を身に着け、仕事や副業などで資格を活かしたい方は、ファイナンシャルプランナー2級以上を目指していきたいところです。

ファイナンシャルプランナー2級は合格率が40%程度に下がります。
身に着ける知識も深く、出題形式もかわるため、3級と比較し難易度がぐっと上がります。

学習期間もしっかりと確保する必要があるでしょう。

先ほどの日本FP協会のアンケートによると、AFP・CFPを取得している主婦・主夫がファイナンシャルプランナー2級に合格した時の学習期間は、「3ヵ月から4か月程度」が28.7%、「5ヶ月から6ヶ月程度」が29.7%、「7ヶ月以上1年未満」が23.8%でした。

主婦・主夫となってから学習した人の1週間あたりの学習日数は、3日から4日が最も多い(36.3%)ですが、毎日勉強をしている人も22.9%います。

ファイナンシャルプランナー2級は、主婦の方でも3ヶ月から半年の期間、1週間に最低でも3日以上の学習機会を設けることで、合格が見えてくると言えるでしょう

ファイナンシャルプランナー2級の学習は、独学も可能ですが通信講座などの利用もおすすめです。

試験を熟知した講師による教材は、合格に必要な点を重点的に学ぶことが出来、つまづきやすい点もしっかりとフォローしてくれます。

教材選びにかかる時間や、法改正などにアンテナを張る労力も削減できるため、時間のない方にも最適です。
忙しい主婦の方でも、効率良く勉強を進めることができるでしょう。