「FP1級の難易度や合格率がどの程度なのだろうか」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

FP1級は2級よりも遥かに難易度が上がるので、しっかりと対策しなければ合格できません。
しかし、難易度が高い分、FP1級に合格できれば自分の価値を大きく高めることができるでしょう。

こちらのコラムでは、FP1級(1級FP技能検定)の難易度や合格率について解説していくので、レベル感を把握するのに役立ててください。

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FP1級はすごい難しい?合格率とその推移

FP1級に合格するには、学科と実技両方に合格しなければならないため、両試験の合格率を掛け合わせた数字が実際の合格率となります。
そのため、実質的なFP1級の合格率は7%~18%といったところでしょうか。

きんざい・FP協会共に実技試験の合格率は非常に高いですが、これは学科試験の合格者だけが実技試験を受けているためです。
学科試験の合格率はかなり低いことから、「FP1級は実技試験に到るまでが難しい」ことも見て取れます。

まずは学科試験との対策を入念に行いましょう。

試験結果:2023年1月試験によると、2023年1月のきんざい学科試験(最新)の合格率は10.38%。受験者数が6,146人、合格者数が638人です。

試験結果:2023年2月1級実技試験によると、2023年2月実施のきんざいの実技試験(最新)の合格率は86.07%。受験者数が754人、合格者数が649人です。

また、実施試験結果データによると、2022年9月実施の日本FP協会の実技試験(最新)の合格率は99.0%。受験者数が1,201人、合格者数が1,126人です。

次に、近年のFP1級試験の合格率について見ていきましょう。

※学科試験は「きんざい(金融財政情報研究会)」のみ、実技試験は「きんざい」と「FP協会(日本FP協会)」で実施されています。

学科試験(きんざい)合格率
2023年1月10.38%
2022年9月12.28%
2022年5月9.39%
2022年1月6.67%
2021年9月13.03%
2021年5月20.05%
2021年1月9.95%
※2020年5月は中止
実技試験(きんざい)合格率
2023年2月86.07%
2022年6月85.98%
2022年2月85.88%
2021年9・10月85.16%
2021年6月85.27%

※参考:一般社団法人 金融財政事情研修会 ニュースより

実技試験(FP協会)合格率
2022年9月99.0%
2021年9月93.8%
2020年9月97.7%
2019年9月93.0%

※参考:日本FP協会 FP技能士の取得者数 及び 試験結果データより

きんざいのFP1級実技試験

きんざいとFP協会の実技試験は形式が異なっているので、自分が対応しやすい方を選ぶと良いでしょう。

きんざいにおけるFP1級の実技試験は面接形式
面接前にあらかじめ渡された問題に則り、面接官を顧客に見立てて適切なファイナンシャルプランニングを行います。

なお、きんざいの実技試験は、不動産分野と相続・事業承継分野からの出題が圧倒的に多い点が特徴です。

他の分野からの出題が全く無いわけではありませんが、出題パターンが似ているため、比較的対策しやすいと言えるでしょう。
「面接はどうしても苦手で…」という方で無ければ、問題なく合格できるはずです。

FP協会のFP1級実技試験

一方、FP協会におけるFP1級の実技試験は筆記形式です。

出題範囲はFP1級学科試験で学んだ範囲全てなので、対策するべき点は多いと言えます。

とはいえ、合格率を見ても分かるように、しっかりと勉強していれば十分に合格できる試験なので、過度に気張る必要はありません。
問題は簡単な計算問題や語句の穴埋め問題がほとんどで、問題そのものの難易度も高くないので、きんざいの学科試験に合格できた方であれば問題ないでしょう。

合格率の比較から見るFP1級の難易度

中小企業診断士
(1次試験合格率×2次試験合格率)
3~8%
社労士6~7%
FP1級
(学科試験合格率×実技試験合格率)
7~18%
行政書士11~15%
宅建士15~17%
管理業務主任者20~23%

以上のように、FP1級のトータルの合格率は7~18%程度なので、合格するのは非常に難しいことが分かります。
「6~14人に1人程度しか合格できない」というレベル感を押さえておき、丁寧にコツコツと勉強を継続していきましょう。

FP1級と合格率が近いのは行政書士です。

しかし、FP1級はFP2級に合格した人しか受験できません。
一方、行政書士には受験資格がありません。

そのため、実際にはFP1級は合格率以上に難しいと考えておいた方が良いでしょう。

合格まで険しい道であることは確かですが、長期に渡って努力を継続すれば合格を掴み取れる難易度なので、諦めずに粘り強く勉強することが重要です。

勉強時間の比較から見るFP1級の難易度

管理業務主任者300時間
宅建士300~400時間
FP1級450~600時間
行政書士600~1000時間
社労士1000時間
中小企業診断士1000時間

FP1級に合格するために必要な勉強時間の目安は、450~600時間程度とされています。
※あくまで目安です

仮に1日に2時間勉強した場合、勉強期間に換算すると6ヶ月~10ヶ月程度となります。
勿論、まとまった勉強時間が確保できる状況にあれば、目安よりも短い期間で合格を狙うこともできるでしょう。

しかし、金融や保険業界などで働く社会人が仕事と並行しながら勉強を進める場合、当初の予定よりも勉強期間が長引いてしまうことは十分にあり得ます。

そのため、ギリギリの勉強計画を立てるのではなく、アクシデントが起きてもリカバリーできるような、ゆとりのある計画の作成を心掛けてください。

FP1級の難易度を大学入試の偏差値に例えると?

大学偏差値試験
東大、京大68~司法試験・予備試験
早慶上智65~67不動産鑑定士・司法書士・弁理士・FP1~3級
マーチ60~64FP1級(のみ)・土地家屋調査士・中小企業診断士・社労士・行政書士
技術士二次試験・通関士・マンション管理士・ケアマネジャー
日東駒専55~56技術士一次試験・宅建・測量士・管理業務主任者・社会福祉士
インテリアコーディネーター
※東進ハイスクールの大学偏差値一覧を参考に、弊社が独自に編集

勉強時間の観点からFP1級試験の難易度を大学入試の偏差値に例えると、数字としては偏差値60前後という結果になりました。

この観点からFP1級は、大学入試で言うと、所謂MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)と同程度ということになります。

その一方、FP1級にはFP2級合格が必要であるなどの受験資格があり、FP2級にはFP3級合格が必要であるなどの受験資格があります。

以上より、FP1級取得には実質的に「FP2・3級の勉強も必要になってくる」と考えると、これらの資格の勉強時間も合わせた勉強時間で測定すべきということになります。

この勉強時間の観点から資格試験の難易度を大学入試の偏差値に例えると、数字としては偏差値65前後という結果になりました。

この観点からFP1級の「実質的な難易度」は、大学入試で言うと、所謂早慶上智~MARCHと同程度ということになります。

※以上の偏差値の数字は、あくまで弊社が勉強時間などの観点から独自に算出したものであり、測定方法によって結果は変化し得ます。

FP1級の合格点

試験合格点
学科(きんざい)120点以上(200点満点)
実技(きんざい)120点以上(200点満点)
※2回の面接が行われ、各100点満点
実技(FP協会)60点満点(100点満点)

※参考:ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級1級FP技能検定(実技試験:資産設計提案業務)

以上のように、いずれの試験も全体の6割の得点で合格できます。

学科試験はマークシート方式。
四答択一式で50問が出題されます。

FP1級の難易度を、FP2級・FP3級と比較

①FP1~3級の「合格率」比較

FP1級7~18%
FP2級20~60%
FP3級40~80%

例年の合格率を比べてみると、綺麗に1級が一番難しく、3級が一番簡単であるという結果となりました。

FP資格はFP2級(やAFP)を保有していると最低限「ファイナンシャルプランニングの知識を有している」と見なされやすいとの声も。

特に金融系大企業の場合、所謂「ジョブローテーション」があり、(特にFP資格が役立つとされる)個人営業から法人営業や人事総務などへの異動となることもあります。

その中で、「最低限FP2級は取得したが別部署に異動後はFP資格の勉強はしていない」という人もいるようです。

これらのことを踏まえると、FP1級の受験者の母集団は、まさにファイナンシャルプランニングを「極めよう」とする人が多くなると考えられます。

そのため、体感以上にFP1級の難易度は高いと考えられることに注意する必要もあります。

②FP1~3級の「勉強時間」比較

FP1級450~600時間
FP2級150~300時間
FP3級30~100時間

勉強時間で比べてみても、綺麗に1級が一番難しく、3級が一番簡単であるという結果となりました。

さらに、前述の通りFP1級は実務経験やFP2級合格などの、FP2級は実務経験やFP3級合格「受験資格」が設けられています。

そうした「受験資格取得に要する時間」も加味すると、FP1級に必要な勉強時間は、実質的にはFP1級+FP2級+FP3級で630~1,000時間と考えても良いかもしれません。

人によってはFP1級取得まで1,000時間かかると考えると、その難易度の高さが伺えるでしょう。

FP1級とFP2級の違いとは?

FP1級では全分野で専門的な知識が要求されるため、FP2級と比べると問題の難易度が格段に上がります。

3級から2級に挑む場合はスムーズに対策できますが、2級から1級に挑む際に挫折してしまう方は少なくありません。

しかし、難易度が高い分、FP1級を取得している人材は貴重です。
当然、FP2級よりもFP1級保有者の方が顧客から信頼を得やすく、社会的にも高く評価されるでしょう。

まずはCFPを取得するというのも一つの手

FP1級の試験には学科試験と実技試験があります。

一方、CFP(CERTIFIED FINANCIAL PLANNER)資格という、日本FP協会が認定しているFP資格があります。

CFPもFP1級も、どちらも日本のFP資格の中では最難関とされており、保有しているとFPに関する高い知識や技能を客観的に証明できるでしょう。

そして、CFP6課目合格者もしくはCFP認定者は、FP1級の学科試験が免除となります。

そのため、特に「最終的にCFPとFP1級のダブルライセンス」を目指す人は、まずCFPの合格を目指すというのも一つの手となっています。

自分にあった方法で合格を目指していきましょう。

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