1級ファイナンシャル・プランニング技能士(以下、FP1級)とCFPのどちらを受験しようか悩んでいませんか。

試験課目の内容や取得方法、受験の条件など、資格が違えばわからないことも多いですよね。

このコラムでは、それぞれの資格の違いや難易度について現役CFPが解説します。

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FP1級とCFPの違い~試験内容や出題範囲など

①資格としてのFP1級とCFPの違い

FP1級は厚生労働省が認定する国家資格であり、試験に合格したあとは更新の必要はなく、永久に資格を保有することができます。

対して、CFPは日本FP協会が認定する民間資格であり、2年ごとの継続更新が必要です。

継続更新のためには、日本FP協会が認定する所定の研修などを受講することにより、更新の都度30単位以上取得していかなければなりません。

CFP資格を取得したあとは、FP協会の主催するイベントや勉強会への参加、さらに相談員などで活躍できます。

②試験としてのFP1級とCFPの違い

FP1級の試験内容は学科と実技にわかれ、学科合格者のみ実技試験に進むことができます。

学科試験の出題範囲は、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継の6課目からなります。

午前に基礎編として試験時間150分間で4択問題50問を、午後に応用編として150分間で記述式5題15問となる、1日で5時間をこなすハードな試験です。

また、FP1級の実技試験は、きんざいとFP協会がそれぞれ実施するものがあり、FP1級学科合格者とともにCFP6課目合格者が受験できます。

対して、AFP認定者のみが受験できるCFP試験は学科のみとなり、FP1級の学科試験と同じ6課目からの出題です。

ただし、FP1級の学科試験とは違い課目ごとの試験となり、課目合格を狙った受験も可能です。

1課目あたり試験時間120分で、4択問題50問が出題されるため、2日間に分けて実施されます。

FP1級とCFPはどっちが難しい?難易度を解説!

まず、合格率の観点から見ていきます。

課目ごとの受験ができるCFP試験は、6課目まとめての一括受験も可能で、その場合の合格率は5〜10%程です。

一方で、FP1級の学科試験合格率と実技試験合格率は7〜18%程となっています。

CFP6課目平均の合格率が36.7%であることを考えると、CFP一括受験が最もハードルが高いといえるでしょう。

続いて、どちらが難しいか、比較しながら考えてみます。

筆者の感覚ではありますが、FP1級とCFP6課目のどちらが難しいかは、勉強に対する向き合い方や受験生のタイプにより異なります。

FP1級の実技は、きんざい、FP協会どちらの試験を受ける場合であっても比較的合格率が高いため、難易度比較はFP1級の学科試験とCFP6課目試験の比較になるでしょう。

FP1級の学科は1月、5月、9月と年3回のチャンスはあるものの、1日の試験で合格、不合格が決まります。

対してCFPは、6月と11月の年2回行われ、1課目ずつの合格であってもAFP認定期間中の受験なら何年かかっても有効であるため、課目合格を積み上げていくことができます。

苦手な課目がある場合は、FP1級の方はほかの課目でカバーできる可能性があり、CFPの場合は苦手課目であっても必ず50問の試験をクリアしなければなりません。

また、FP1級の学科は6割取れれば合格である絶対基準であるのに対して、CFPは難易度により合格点が変動する相対基準です。

従って、FP1級の学科試験は6割取れる学習をすればいいのですが、CFPは課目の難易度によっては、6割を切ることも7割近い合格率になることもあります。

すべての課目で一定水準の学力を保ちつつ学習していかなければならない点では、相対基準といえども、CFPの方が取得に対してプレッシャーがかかるかもしれません

FP1級とCFPの両方取得(ダブルライセンス)を目指す際の順番は?

①まずは双方の「受験資格」を満たそう

先にも少し触れましたが、FP1級には学科試験と実技試験があり、双方ともクリアして初めてFP1級資格の取得となります。

FP1級の受験における学科の受験資格は、FP2級合格後1年以上のFP実務経験を積んだ方か、FP実務経験が5年以上ある方が対象となります。

また、CFPには、AFP認定者という受験資格要件があり、過去にAFP認定者であったとしても受験資格はなく、再度AFP認定を取得しなければなりません。

よって、継続的にAFP認定者として資格を維持していくことで、CFPの受験資格が得られるということになります。

FP1級とCFPの両方取得(ダブルライセンス)を目指す場合、まずは双方の受験資格を満たしておくことが必要です。

さらに、AFP認定のためには、FP2級の合格者であることが必要となるため、AFP認定を得ていると、FP1級とCFP双方の受験資格が得られていることとなります。

免除制度を活用するならCFP→FP1級がおすすめ

FP1級を取得する場合には、少し別のルートも考えられます。

CFP6課目合格者もしくはCFP認定者は、FP1級の学科試験が免除となります。そのため、FP1級の実技試験の合格により、FP1級としての資格を得ることが可能です。

FP1級とCFPのダブルライセンスを目指す場合には、まずCFP6課目に合格し、FP1級の実技試験にも合格することが最短ルートとなります。

逆に、FP1級を取得してからCFP資格取得を狙う場合は、学科試験をFP1級とCFPの2度受験しなければならず、かなりの遠回りとなります。

また、AFP認定がない場合は、さらに認定取得からと手間がかかるため、順序としてはCFP→FP1級が良いでしょう。

まとめ

FP1級とCFPの違いについて、試験内容や出題範囲、難易度を見てきました。

それぞれの資格取得に辿り着くまでに多様なルートがありますが、両方ともFP上位資格として位置づけられる難易度が高い資格でもあります。

自身のキャリアプランに照らし合わせて、双方の取得の可能性を見出してみてはいかがでしょうか

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この記事の執筆者:furuichi

CFP6課目と1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)を1年かけて独学で取得。

独学と通信講座を中心に、独特の勉強方法を確立したことにより、CFP以外にもマンション管理士や宅地建物取引士の資格を取得。

特に不動産や金融分野に強みを持つ。

現在はベンチャー企業のCFOとしての活動の傍ら、週末や夜間を利用して、ファイナンシャルプランナーやマンション管理士、さらにライターとして幅広く活動している。

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