ドイツのプロサッカーリーグであるブンデスリーガ、クラッシック音楽、あるいはドイツビールなど、身の回りにあるドイツ文化から興味をお持ち、勉強したいと決心した方もいらっしゃるでしょう。

難しいと言われているドイツ語を勉強するためには、どのように取り組めばよいのでしょうか。

そこで今回は、初心者の方に向けたドイツ語の勉強法について分かりやすく紹介します。

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ドイツ語初心者が勉強する前にやること

はじめに、ドイツ語の学習開始前にやっておくことを解説します。

ドイツ語が難しいといわれる3つの理由を知る

一般的に、中学や高校で習ってきた英語に比べて、ドイツ語は難しいと言われています。本当にそうでしょうか。

ドイツ語が難しいと思われる理由をいくつか挙げてみます。

  • 「Ö」(ウムラウト)や「ß」(エスツェット)と、見慣れない文字がある
  • 名詞が男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれており、冠詞が必要なうえに活用を伴う
  • 動詞の人称変化が複雑

これらは英語にない、あるいは英語よりバリエーションが多いため、覚えるだけでも大変そうと思われるようです。

それはこれまで英語を習ってきた経緯も手伝い、ある程度英語に慣れているからにすぎません。

実際ドイツ語は、現在進行形がないなど文法のルールが単純であり、ドイツ語に慣れてくると、英語が非常に難しく思えるようになります

つまり、英語も、ドイツ語も、ほかの言語も含めて、難しい言葉などなく、慣れているか・慣れていないかにすぎません

身近なドイツ文化に触れてみる

ドイツ語の学習をはじめるにあたって、身近なドイツ文化に触れるとよいでしょう。

毎年10月になると、オクトーバーフェストと呼ばれているドイツのビール祭りが、日本各地で開催されています。

また、モーツァルトやワーグナーなど、ドイツ語で書かれたオペラを鑑賞してみてはいかがでしょうか。

このほか、簡単な単語を覚えてみるとよいでしょう。

日本で日常的に使用されている「アルバイト」、「バームクーヘン」、「リュックサック」は、ドイツ語を語源としており、意外とドイツ語は身近にあります。

目的がある場合は学習スケジュールを組む

就職や留学など目的のある方は、3年でドイツ語技能検定準1級を取得するなど、大枠の目標を定めた上で、詳細なスケジュールを詰めていきます。

逆に、時間に余裕のある方は、時間を区切ることなく趣味のようにじっくり学習してもよいでしょう

ドイツ語にも英検のように「ドイツ語技能検定試験(独検)」があります。

この機会にドイツ語技能検定試験受験を検討してみてはいかがでしょうか。

※関連コラム:【2023年】ドイツ語技能検定とは?試験概要・試験日・レベル・合格率を解説

ドイツ語のオススメ勉強方法6選

ドイツ語にかぎらず、言語の習得には「読む」「聞く」「話す」「書く」の4つの技能が求められます

ここでは、以下のドイツ語のオススメ勉強方法6選について、この4つの技能を切り口に見ていきます

  • アプリ
  • 対面形式(マッチングサイトなど)
  • ラジオ講座
  • 予備校や語学学校
  • オンライン講座

アプリを使用した学習法

ドイツ語の学習アプリを、スマホなどにダウンロードして使用します。

ほとんどの場合無料であり、手軽に始められ、かつ移動中や空き時間など時間を有効活用しながら学習できます

初級から中級までカバーしており、文法の学習や、「読む」「聞く」を向上させるには十分でしょう。

ただ、「話す」が発音練習にとどまり、「書く」についても回答を覚える程度にとどまるデメリットもあります。

本を使用した学習法

ドイツ語の参考書や問題集を用いて学習する方法です。
アプリが登場する前は、本を使用した学習法が中心でした。

学習方法は大きく変わらないものの、購入費用が必要であり、かつ場所をとるため、手軽さではドイツ語の学習アプリより劣ります。

しかし、本の種類はアプリより豊富です。

「聞く」や発音を練習するために、CDなどの付録がついている参考書を探すとよいでしょう。

また、あたり外れが心配という方もいらっしゃいますが、あたり外れはあくまでも個人的な感想です。
まずは1冊をきちんとやり込むことから始めましょう。

対面形式の学習法

マッチングサイトなどを利用して、ドイツ語話者と対面で学習する方法です。

ネイティブの方と直接会話を行うことにより、特に「話す」「聞く」の技能向上に効果を発揮します。
また、相手がOKすれば、「書く」についても学習できます。

ただネイティブの方は、先生ではありません
文法についての質問は可能ですが、教え方が上手いかどうかは未知数です。

また、ドイツ語話者の出身地により、試験に出てくるようないわゆる標準ドイツ語ではなく、方言や地域のルールを教えられる可能性があります。

ラジオ講座を使用した学習法

ラジオ講座を使用して、ドイツ語を学習する方法です。

アプリや本と同様、文法の学習や発音練習、ならびに「読む」「聞く」の技能向上に適しています。

テキスト費用もあまり高くなく、定期的に授業形式で学習できます。
また、ドイツ語講師による解説がある点が、アプリや本と大きく異なります。

ラジオ講座は手軽ですが、「話す」「書く」の技能向上に向いていないことや、講師による解説のみの一方通行であり、聞いても理解できない事柄がある場合、手詰まりになる可能性があります。

予備校や語学学校を使用した学習法

予備校や語学学校に通い、ドイツ語を学習する方法です。

ドイツ語講師による授業を受け、「読む」「聞く」「話す」「書く」をバランスよく習得できます。

わからない文法などを、直接質問できる点もメリットです。

学習に際し授業料に交通費が加わり、ある程度の出費を覚悟しなければなりません
また、授業に出席する時間を確保する必要があります。

オンライン講座を使用した学習法

オンライン講座を使用した、ドイツ語を学習する方法です。

カリキュラムに沿って学び、「読む」「聞く」「書く」をバランスよく習得できます。
質問コーナーが用意されていれば、講座でわからない部分の解消に活用するとよいでしょう。

「話す」技能については、どこまで対応しているのか講座により異なります。

授業料を必要とするものの、予備校や語学学校とは異なり自宅で学習できる点がメリットです。

講座により、授業の時間が固定されている、あるいは24時間いつでも受講可能と異なるため、生活パターンに合わせて選択します。

ドイツ語を楽しく勉強する方法

初めてドイツ語を学ぶ場合、参考書や授業だけでは息が詰まってきますね。

そこで、ドイツ語の学習が少しでも楽しくなるような方法を紹介します。

動画やテレビ番組を観る

今日では、インターネット経由で、ドイツ語の動画やテレビ番組を視聴できます。

中には、耳が聞こえない人のためにドイツ語の字幕がついた動画やテレビ番組もあり、正しく聞けたかどうかなど活用方法が広がります。

視聴する際に、自分の興味のあるジャンルを選ぶことが、より楽しめるコツです。
バラエティー、料理番組、ドラマ、コメディー、ユーチューバーの旅番組など、お好きな番組を探しましょう。

動画サイトや番組を探す場合、検索サイトでドイツ語検索を設定し、例えば「reisen(旅行)」で検索すると、旅行にまつわるさまざまなドイツ語のサイトが表示されます。

そこからドイツ語を覚えるのも一つの方法です。

ドイツ語の音楽を聴く

ロックやクラシックなどドイツ語の音楽を聴くと、より気軽にドイツ語に触れられます。

ドイツのロックを探す場合は、検索サイトで「deutsch rock」と検索するとよいでしょう。

このほか、毎年年末に開催されているベートーヴェンの「第九」の合唱に、参加してみてはいかがでしょうか。

歌詞はドイツ語であり、レッスン中にドイツ語の歌詞の歌い方や歌詞の意味を受けられます

日独協会のイベントに出向いてみる

おおむね各都道府県に「日独協会」があります。

地域により力の入れ具合に差はありますが、学習会や交流イベントを開催しており、参加してみるとよいでしょう。

【実践】ドイツ語を勉強する時のポイント

ここでは、ドイツ語の学習に際し、学習方法やポイントについて具体的に解説します。

ノートの取り方・ポイント

単語用、日記用、文章書き取り用など、用途に分けてノートを用意します。

単語用ノートには、ページを縦に分割して使用し、初めて出会うたびに単語とその意味を書き留めておくとよいでしょう。

ノートを縦に分割して書き留めておくと、時間がある時に片方を隠しながら単語学習に使用できます。

文章書き取り用は、ただひたすらドイツ語の文章や参考書の問題文を書き取るだけであり、ノートというより使い捨ての雑用紙でも十分です。

単語の覚え方・勉強法・ポイント

名詞を覚える際は、かならず「der」「die」「das」の冠詞とセットで覚えましょう

ドイツ語技能検定5級レベルの基礎的な動詞は、活用を含めて単語帳などを用いてしっかり覚えます。

基礎的な動詞以外は、出現回数が少ないこともあり、せっかく覚えてもすぐに忘れるため、覚えるというよりドイツ語の文章を書いて体に身につける方法がおすすめです。

このほか、例えば「くだもの」や「文具」のようにグループ化して言葉を集めて、言葉遊びをしながら覚える方法もあります

文法の覚え方・勉強法・ポイント

初歩的な文法は、とにかく覚えることです。

参考書を一通り学んだだけで、身につくものではありません。
一通り学んだのちに、初級の問題集を何度も繰り返しましょう。

中級レベル以降になると、単語と同じようにドイツ語の文章を書いて体に身につける方法をとります。

リスニングの勉強ポイント

リスニングの基本は、いわゆるドイツ語耳を鍛える、つまり耳を慣らすことです。

興味のある分野の動画やテレビ番組を、毎日30分〜1時間、視聴する習慣をつけましょう。

なお、いきなりネイティブのスピードではなく、ドイツ語初心者向けや少し早いかなと感じる速度から始めます

また、ドイツ語技能検定試験の問題集を解いて、試験のやり方に慣れておきます。

アウトプットする(話す・書く)時のポイント

アウトプットは、文章を書く、あるいは発音練習など一人で行うものと、相手と行うものがあります。

一人で文章を書くことは、ドイツ語で文章を組み立てる練習や、単語や文法を覚える方法として最適です。

最初は1行ずつでよいので、毎日日記をつけるとよいでしょう
また、仮想で自己紹介や道案内や名所案内などを繰り返すと、自然とドイツ語のフレーズが身につきます。

ネイティブの方と会話を行う時は、間違えや失敗を気にすることなく、思いついた単語やフレーズを話しましょう。

ほとんどのネイティブの方は、親切に間違えている箇所を訂正してくれます。
この間違えることこそが、ドイツ語を習得する近道です。

挫折せず継続して勉強するポイント

ドイツ語だけでなく、外国の言葉をマスターするためには、とにかく継続することです。
ここでは、継続するコツをお話しします。

目指す自分を想像する・目標を立てる

誰もが、ドイツ語を学ぼうとした動機をお持ちです。

その動機を、例えば「5年後にドイツの◯◯大学に留学する」など、より具体化して、数年後の自分を想像します。

また、その目標をポスターに書いて貼る、あるいは身内や友人に宣言しましょう。
公言して退路を断つことも、継続するひとつの方法です。

勉強のスケジュールを立てる

ドイツ語の勉強スケジュールを立てる際は、3年単位、5年単位など大まかなアウトラインを決めます
そしてそのアウトラインに基づき、1年単位や半年単位の細かな学習スケジュールを策定しましょう。

とはいえ、途中で予想外に手間取る場合もあります。

そのような場合は、無理をして詰め込むのではなく、思い切って「5年で準1級合格」を「6年で準1級合格」に見直すとよいでしょう。

自分のペース・やり方で勉強する

スケジュールの話と関係しますが、あくまでも自分のペースを守ることが、ドイツ語学習を継続させる秘訣です。

学習ペースが早すぎて、心身が追いつかなくなるようであれば、割り切ってペースダウンしましょう。

語学の習得に必要な時間および習得方法は人により異なります
また、ある人のやり方が、必ずしも自分に合うとは限りません。

ドイツ語技能検定合格体験記やブログがありますが、あくまでも参考にとどめておき、自分が無理なくできるオリジナルの方法を工夫します。

ドイツ語学習仲間を作る

ドイツ語学習仲間を作ると、スキルのアップや継続に効果を発揮します。
一人で悩むのではなく、相談し合う、あるいは励まし合うことでかなり気楽になります。

また、同じドイツ語学習仲間を作ることで、参考書や学習ツールなどの情報が豊富に手に入る点もメリットです

ドイツ語の勉強にオススメな本・参考書4選

最後に、初めてドイツ語を学習される方にオススメな本・参考書を、いくつか紹介します。

また、あれこれと手を出すのではなく、購入した本をじっくりやり込みましょう。

ニューエクスプレスプラス ドイツ語(CD付)-白水社

白水社から出ている「ニューエクスプレスプラス ドイツ語《CD付》」は全20課で構成されており、各課はドイツ語会話をベースに、日本語訳や慣用表現、および文法を丁寧に解説しています。

また、ドイツ語会話を学びながらも、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能が、バランスよく身につきます

ドイツ語の文章は、文の下に読み方をカタカナで補足してあり、ドイツ語に触れたことのない方にもおすすめです。

大学などで授業を受けるなどして、初歩的なドイツ語の文法を理解している、あるいはドイツ語の文章を読める方は、もの足らなさを感じるかもしれません。

価格は、定価2,200円(税込)です。

文法からマスター!はじめてのドイツ語-ナツメ社

ナツメ社から出ている「文法からマスター!はじめてのドイツ語」は表紙にウサギの絵のある、いかにも初心者向けらしいドイツ語入門書です。

出版社の内容紹介にて、「はじめてドイツ語を学ぶ人のための超入門書」とうたっているとおり、本当の初心者の方におすすめです。

ドイツ語の文法だけでなく、ドイツ語の文章を組み立てるポイントを、わかりやすく整理しており、最初の基礎固めには最適といえます。

価格は、定価1,430円(税込)です。

独検合格4週間neu(ノイ)5級-第三書房

参考書でドイツ語の基本を一通りマスターしたのちに、ドイツ語技能検定対策の本に取り組むとよいでしょう。

第三書房から出ている「独検合格4週間neu(ノイ)5級」は、「発音」「文法」「会話文」「読解」の出題分野別にまとめられており、1日1課、27日で完結し、最終の28日目には模擬テストが用意されています。

例題は、ドイツ語技能検定の形式に準じており、試験対策として最適です。

価格は、定価2,090円(税込)です。

独検過去問題集2022年版<5級・4級・3級>

ドイツ語技能検定を主催している公益財団法人ドイツ語学文学振興会編集による、公式の「独検過去問題集2022年版<5級・4級・3級>も販売されています。

実際に出題された問題に取り組めるとともに、詳しい解説がついている点がメリットです。

パソコンやスマホ、タブレットで使用できる電子書籍版と音声CDが付属した書籍版があります
電子書籍版は、単年度ごとの収録であり、書籍版は、3つの級1年分がセットです。

最後に

ドイツ語にまつわる話を色々と聞いて、「やっぱり難しいのかな」と、不安をお持ちになった方もいらっしゃるでしょう。

ドイツ語だけでなく、何事も習い始めの頃は難しいものの、思い切って第一歩を踏み出せば、意外とすんなりと前に進めます

そして、ドイツ語に慣れてきて、ほんのわずかでもドイツ語圏の人々と言葉で触れ合えることができたら、それはちょっとした感動です。

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