ドイツ語技能検定試験5級はどのような試験なのでしょうか。

「つい最近ドイツ語を学び始めた」「これから学ぼうとしている」など、このコラムを読んでいる方はドイツ語に興味を持っていることと思います。

はじめて語学を勉強するとなると、試験内容や求められるレベルについてわかりにくいものです。

そこで今回は、ドイツ語技能検定試験5級の試験の内容や難易度について解説します。

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ドイツ語技能検定試験5級とは?

公益財団法人ドイツ語学文学振興会によるドイツ語技能検定試験5級において、求められているレベルは以下の通りです。

  • 初歩的なドイツ語を理解し、日常生活でよく使われる簡単な表現や文が運用できる。
  • 挨拶の表現が適切に使える。自分や他人を簡単に紹介することができる。
  • 広告やパンフレットなどの短い文の中心的な内容が理解できる。
  • 必要に応じて簡単な数字やキーワードを書き取ることができる。
  • 対象は、ドイツ語の授業を約30時間(90分授業で20回)以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人。
  • 語彙550語。

※参考:各級のレベルと内容 | 独検について | ドイツ語技能検定試験 Diplom Deutsch in Japan

ドイツ語技能検定試験5級の試験で求められていることは、非常に初歩的な動詞や冠詞類の活用変化、および簡単な日常会話の理解です。

ドイツ語技能検定試験5級との合格率は?

ここで、過去の合格率について見てみましょう。

  夏季試験 冬季試験
受験者
(人)
合格者
(人)
合格率
(%)
受験者
(人)
合格者
(人)
合格率
(%)
2019 663 653 98.49 711 683 96.06
2020 中止 431 419 97.22
2021 476 466 97.90 408 402 98.53
2022 473 461 97.46 423 405 95.74
2023 474 454 95.78 418 388 92.82

2024年ドイツ語技能試験5級の冬季試験は、受験者418人に対し、合格者388人、合格率92.82%でした。

また、2023年ドイツ語技能試験5級の夏季試験は、受験者数474人に対し、合格者454人、合格率95.78%という結果でした。

過去5年間の実績を振り返って見ると、合格率はおおむね95%を超えており、普通に学習していればまず合格します。

なお、個人の得点や合格点は、公表されていません。

ちなみに4級の合格率は、約70%であり少し厳しめになっています。

4級で足下をすくわれないためにも、5級をただ単に合格するのではなく、満点をとるつもりで受験するとよいでしょう

また、1年間ドイツ語を学んできた実績があれば、4級と併願してみてはいかがでしょうか。

※関連リンク:ドイツ語技能試験4級とは?合格率・試験の傾向と対策・勉強法を解説

試験の出題傾向と対策方法

それではさっそく、ドイツ語技能検定試験5級の出題傾向や対策について見ていきましょう。

筆記試験の出題傾向と対策

過去問題のサンプルから傾向と対策を解説します。なお、筆記試験は、選択問題のみです。

問題1、2:動詞の人称変化、冠詞などの格変化の問題

動詞、冠詞、代名詞などの正しい変化形などを選択する問題です。

初歩的な動詞、冠詞、人称代名詞の変化形を、マスターするだけで十分です。

出題される単語の数が限られているため、問題集に出てくるような動詞は必ず覚えましょう

問題3: 単語の問題

簡単な単語の意味を理解しているかどうかを問う問題です。

4つの選択肢の中から、仲間はずれを選択します。

ベッドや机、パンなど日常生活における身近なものをはじめ、問題集に出てくるような単語は最低限マスターしましょう。

問題4:単語のアクセント、発音の問題

単語の正しいアクセントや発音、および簡単な会話文における強調箇所を選択します。

新しい単語は、必ず音を耳で確認して発音する習慣をつけると、正しい単語のアクセントや発音が身につきます

音の確認には、電子辞書の発音機能などを活用するとよいでしょう。

問題5、6:簡単な日常会話の問題

会話のシチュエーションを選択する、および日本語から正しいドイツ語の文を選択します。

出題される日常会話の場面は、買い物をはじめホテルやレストラン、あるいは友人との会話など、初歩的かつ短いものが中心です。

問題集に出てくるようなフレーズを身につけていれば、全く問題はありません。

問題7:文章の読解問題

文章を読み、4つの選択肢の中から内容に合う文を選びます。

4つの選択肢から正しいものを探すより、明らかに誤っているものを消去する方が解きやすい場合もあります。

読解の問題は、単語量と正確に読める能力が問われます。

10分程でよいのでドイツ語の文章を読む習慣をつけましょう。

聞き取り試験の出題傾向と対策

聞き取り試験は、大きく分けて三つあります。

第1部:簡単な文章の内容を答える問題

人物紹介や、日用品などの説明文が、約7秒読み上げられます。

文章の内容に適したものを4つのイラストの中から選択します。

第2部:重要な語句の聞き取り問題

自己紹介の文章が、約30秒読み上げられます。

次に、文章中にある重要な語句に関する質問が読み上げられ、正しい回答を選択します。

重要な語句に関する質問は2回読み上げられますが、初めの自己紹介の文章は1回しか読み上げられません。

適宜メモをとるなどしましょう。

また、地名や場所を選択する問題が複数用意されており、地名を聞き取るだけでなく、そこが生まれた場所なのか、現在生活している場所なのかまで、聞き取ることを求められます。

第3部:会話の内容を聞き取る問題

簡単な日常会話が、約10秒読み上げられます。

会話が行われているシチュエーションを選択肢から選びます。

ドイツ語技能検定試験5級の聞き取り問題は、速くはありません。

聞き取り問題は慌てることなく重要になるキーワードをしっかり聞き取るために、あらかじめ選択肢を確認しましょう。

また、何についての会話なのかを予想し、かつ選択肢にまつわる部分に注意して聞くようにしましょう。

ドイツ語技能検定試験5級の勉強方法

ここでは、ドイツ語技能検定試験5級の学習方法についてお話しします。

おおよその勉強時間

公益財団法人ドイツ語学文学振興会が示したレベルの中で、90分授業で20回以上のドイツ語の受講経験が挙げられています。

大学や語学学校に通う場合は、授業に併せて予習、復習をしっかり行うだけで十分です。

大学において90分授業で20回以上をクリアするためには、2単位必要となります。

通期(30週)でドイツ語を2単位取得する場合、標準学修時間は90時間であり、1週間あたりでは3時間です。

この時間を目安に独学するならば、30分くらいのドイツ語学習を1年継続するとよいでしょう。

独学での勉強方法

5級の場合、出題される単語や語句、あるいは日常会話の範囲が限られているため、まずは問題集を1冊買って何度も繰り返すことをおすすめします

そして、大切なことは、問題集と向き合う時間に加えて、ドイツ語に慣れるために日常生活にドイツ語を取り入れることです。

お風呂に入るたびにドイツ語で1から100まで数える、通勤通学時に単語帳をめくるなど、ライフスタイルに見合った工夫をしましょう。

通信講座を利用した勉強方法

ドイツ語の通信講座を利用する場合は、色々な参考書に手を出すのではなく、講座のカリキュラムに絞って学習しましょう。

初歩的な動詞や冠詞、および人称変化を習得するためには、通信講座で学ぶだけでは不十分です。

復習に力を入れ、反復練習を繰り返します。

ドイツ語に慣れるために、何度も繰り返して発音するなど、空き時間をうまく活用するテクニックが必要です。

独検5級を目指す方へ

ドイツ語技能検定試験5級の合格率を見ると、ここ3年では96%を超えており、非常に優しい試験といえるでしょう。

5級の受験について、少し気が楽になったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしながら、例えば動詞の場合、単語だけでなく人称変化も覚えなくてはならないように、ドイツ語を初めて学ぶ方にとって、覚えなくてはならないことの多さが最初の壁です。

最初の壁を楽に乗り越えるためにも、気軽に何でも相談できる仲間や駆け込み寺のような場所を確保しておくとよいでしょう。

アガルートでは、「学習方法を詳しく知りたい」、「ドイツ語検定についてもう少し理解したい」など、さまざまな質問に答える受講相談を行っています。

お電話やメール、Zoomを活用した対面相談の中から、利用しやすい方法を活用ください。

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