ドイツ語技能検定試験(独検)とは、いったいどのような試験なのでしょうか。

大学に入ってドイツ語を学び始めた方、あるいは社会人になってドイツ語にチャレンジしている方の中には、おそらく興味をお持ちの方が多いでしょう。

そこで今回は、ドイツ語技能検定試験について詳しく解説します。

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ドイツ語技能検定試験(独検)とはどんな検定?

ドイツ語技能検定試験とは、ドイツをはじめオーストリアやスイスで公用語として用いられているドイツ語の能力や学習してきた成果を客観的に測定する検定試験です。

公益財団法人ドイツ語学文学振興会により年2回、夏と冬に実施されており、毎年平均して約13000人の小学生からご高齢の方までの幅広い年齢層の方がチャレンジしてきました。

1992年11月に第1回ドイツ語技能検定試験(1級2級3級4級)が実施され、約20年以上毎年開催されています。

ドイツ語技能検定試験、通称「独検」のドイツ語名称は「Diplom Deutsch in Japan」、英語名称「German Diploma in Japan」。

レベルは、5級、4級、3級、2級、準1級、1級へと、6段階にレベル分けされており、数字が小さくなるほど難易度が上がります。

試験結果については、点数や平均点は公開されておらず、受験者には合否のみが通知されます。

なお、受験資格は設けられておらず誰もが受験可能であり、また一つ上の級との併願が可能です。

ひとつの級のみを受験する場合は、試験時間は午前か午後のいずれかですが併願の場合は終日受験することになりますので注意しましょう。

ドイツ語技能検定試験の試験日

ドイツ語技能検定試験の5級・4級・3級・2級は夏期試験、冬期試験と年2回受けることができます。
準1級および1級は、冬期試験のみのため年1回受けることが可能です。

ドイツ語技能検定試験日【2024年夏】

区分日程
出願期間(郵送)令和6年4月1日(月)〜令和6年5月17日(金)※消印有効
出願期間(インターネット)令和6年4月1日( 月 )~令和6年5月16日(木)
試験日令和6年6月23日(日)
ドイツ語技能検定試験日【2024年夏】

※受験の際に特別な措置が必要な方は出願の「特記欄」にその旨記載し、郵送で出願を行ってください。
※受験要項・願書は3月上旬にサイトに掲載予定
※郵送の場合は、5月17日必着で出願しましょう

実施級:ドイツ語技能検定試験2級、3級、4級、5級

ドイツ語技能検定試験日【2024年冬】

区分日程
出願期間(郵送)令和6年9月1日(金)〜令和5年10月18日(金)※消印有効
出願期間(インターネット)令和6年9月1日(金)~令和5年10月17日(木)
試験日(全級一次試験)令和6年12月31(日)
試験日(1級・準1級二次試験)令和7年1月26日(日)予定
ドイツ語技能検定試験日【2022年冬】

※受験の際に特別な措置が必要な方は出願の「特記欄」にその旨記載し、郵送で出願を行ってください。
※郵送は9月15日(金)必着

実施級:ドイツ語技能検定試験1級、準1級、2級、3級、4級、5級

※参考:実施要領 | 受験案内 | ドイツ語技能検定試験 Diplom Deutsch in Japan

ドイツ語技能検定試験の5級から2級までは、一次試験(筆記試験)のみ実施されます。

準1級・1級になると一次試験に二次試験(口頭試験)が加わり、二次試験は一次試験合格者のみ受験することが可能です。

ドイツ語技能検定試験準1級・1級受験者で、一次試験高得点、二次試験不合格者は翌年の一次試験が免除されます。

試験当日の時間割

ドイツ語技能検定試験は受験するレベルによって時間が変わるため注意が必要です。

開場着席筆記試験休憩着席聞き取り試験
5級9:209:4010:00-10:4010:40-10:5510:5511:00-11:20頃
4級13:2013:4014:00-15:0015:00-15:1515:1515:20-15:50頃
3級9:209:4010:00-11:0011:00-11:1511:1511:20-11:50頃
2級13:2013:4014:00-15:2015:20-15:3515:3515:40-16:15頃
準1級9:209:4010:00-11:3011:30-11:4511:4511:50-12:30頃
1級13:2013:4014:00-16:0016:00-16:1516:1516:20-17:10頃

ドイツ語技能検定試験の種類とレベル(難易度)

ここでは、5級から1級まで、それぞれの検定内容やレベルについて解説します。

なお、いずれの級も自らの答案の点数をはじめ、合格点数は公表されていません。

ドイツ語技能検定試験5級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験5級は、ドイツ語の授業(90分)を20回以上受講するか、30時間以上の学習経験を有する人が対象となります。
また、目標とされる語彙量は550語です。

初歩的なドイツ語文法を理解しており、自己紹介や他人の紹介、あるいは道案内などの日常的な会話や簡単な表現が行えるレベルが求められます。

広告やパンフレットなど、短いドイツ語の文章を理解し、かつその中から必要な情報を選び出す能力が問われます。

自己紹介やシンプルな会話を聞き取れ、簡単な数字やキーワードを書き取れる必要があります。

試験時間は、筆記試験40分、聞き取り試験約20分。
筆記試験8題、聞き取り試験3題程の問題があります。

検定料は、単願で4,500円(税込)、5級と4級の併願で9,000円(税込)です。

ドイツ語技能検定試験4級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験4級は、ドイツ語の授業(90分)を40回以上受講するか、60時間以上の学習経験を有する人が対象となります。
また、目標とされる語彙量は1000語です。

基礎的なドイツ語を理解しており、初歩的な文法を駆使して、家族や学校、あるいは職業について、日常的な会話や表現が行えるレベルが求められます。

簡単な手紙や短い文章の理解ができ、その中から重要な引き出せる能力が問われます。

自己紹介や簡単な会話の内容を聞き取れるとともに、質問に答えられ、かつ数字やキーワードを書き取る能力が求められます。

試験時間は、筆記試験60分、聞き取り試験約25分。
筆記試験9題、聞き取り試験3題程の問題があります。

検定料は、単願で5,500円(税込)、4級と3級の併願で12,000円(税込)です。

ドイツ語技能検定試験3級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験3級は、ドイツ語の授業(90分)を80回以上受講するか、120時間以上の学習経験を有する人が対象となります。
また、目標とされる語彙量は2000語です。

基礎的なドイツ語ならびに初級文法全般を理解しており、身近な場面におけるほとんどの会話に対応できる能力が問われます。

簡単な内容のコラムや記事、あるいは手紙などの文章を、読むことができる能力が必要です。

短い文章の会話を聞き取れ、かつ簡単な質問に答えられるとともに、重要な語句や数字を把握することが求められます。

試験時間は、筆記試験60分、聞き取り試験約30分。
筆記試験8題、聞き取り試験3題程の問題があります。

検定料は、単願で7,500円(税込)、3級と2級の併願で16,000円(税込)です。

ドイツ語技能検定試験2級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験2級は、ドイツ語の授業(90分)を120回以上受講するか、120時間以上の学習経験を有する人が対象となります。
また、目標とされる語彙量は3000語です。

ドイツ語ならびに文法にまつわる知識を十分に有しており、日常生活における会話や、社会生活で出会う文章を理解できるレベルが求められます。

やや長めの文章を理解し、内容に関する質問に答えられる能力が問われます。

具体的あるいは抽象的なテーマについてのインタビューや会話を、聞き取る能力が必要です。

また、2級は短い文章で十分ですが、正しいドイツ語の文章を書く能力が問われます。

試験時間は、筆記試験80分、聞き取り試験約30分。
筆記試験7題、聞き取り試験2題程の問題があります。

検定料は、単願で9,500円(税込)、2級と準1級の併願で20,000円(税込)です。

2級と準1級を併願する場合は冬期試験でしか受験できないため注意しましょう。

ドイツ語技能検定試験準1級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験準1級は、ドイツ語の授業を数年以上にわたって継続的に受講し、日常生活あるいは業務レベルでドイツ語に習熟しているか、同等の能力がある人が対象となります。
また、目標とされる語彙量は5000語です。

ドイツ語圏の国々において、十分に生活できるレベルの標準的なドイツ語を使いこなせるレベルが求められます。

新聞などの複雑な記事や論文を読め、比較的長い文章の要点を聞き取り、短いドイツ語の文章を正しく書ける能力も求められます。

また、自らの体験をはじめ、社会的なテーマについて口頭で自分の意見を述べる能力が必要です。

口頭試験では、発音とイントネーション、文章構成能力、描写能力などが審査されます。

準1級の受験者で、一次試験免除有資格者の場合、申請することによって翌年の一次試験が免除され二次試験のみ受験することが可能です。

試験時間は、筆記試験90分、聞き取り試験約35分、二次試験(口述試験)約8分です。
筆記試験7題、聞き取り試験2題程の問題があります。

検定料は、単願で11,500円(税込)、準1級と1級の併願で23,000円(税込)です。

ドイツ語技能検定試験1級のレベルと内容

ドイツ語技能検定試験1級は、ドイツ語と数年間にわたり恒常的に接しており、十分に使いこなせる人が対象です。

複雑なテーマに関する話題やインタビューの内容について正確に理解でき、複雑な日本語の文章をドイツ語に、ドイツ語の文章を日本語に翻訳する能力が求められます。

また、専門的なテーマについて書かれた文書を理解し、それについて口頭で意見を述べる能力が必要です。

二次試験の口頭試験では、発音とイントネーション、文章構成能力、テーマに則して意見を述べる能力、およびコミュニケーション能力が審査されます。

1級の受験者で一次試験免除有資格者の場合、申請することによって翌年の一次試験が免除され二次試験のみ受験することが可能です。

試験時間は、筆記試験120分、聞き取り試験約40分、二次試験(口述試験)約13分です。
筆記試験7題、聞き取り試験2題程の問題があります。

また、問いがドイツ語で書かれています。

検定料は、13,500円(税込)です。

ドイツ語技能検定試験の合格率

ドイツ語技能検定試験の受験者数、合格者数、および合格率は以下のとおりです。

  1級 準1級
受験者(人) 合格者(人) 合格率 受験者(人) 合格者(人) 合格率(%)
2023年 冬期 154 15 9.74% 356 97 27.25%
夏期
2022年 冬期 159 21 13.21% 349 109 31.23%
  2級 3級
受験者(人) 合格者(人) 合格率 受験者(人) 合格者(人) 合格率(%)
2023年 冬期 717 283 39.47% 1,143 460 40.24%
夏期 584 258 44.18% 921 605 65.69%
2022年 冬期 675 343 50.81% 1,059 634 59.87%
  4級 5級
受験者(人) 合格者(人) 合格率 受験者(人) 合格者(人) 合格率(%)
2023年 冬期 1,194 642 53.77% 418 388 92.82%
夏期 786 544 69.21% 474 454 95.78%
2022年 冬期 1,180 796 66.46% 423 405 95.74%

2023年ドイツ語技能検定試験5級の合格率は90%を上回っており、ほかの級と比較して合格しやすいといえるでしょう。

ただ、級が上がるにつれて合格率が低下しており、4級の合格率は約60%前後ですが、3級で約50%、2級で約45%、1級に至っては約10%と非常に狭き門になっています。

やはり、レベルが上がるほど、より多くの語彙量をはじめ、高度な読解力が求められているということでしょう。

また、この表からは、4級と3級、そして2級と準1級の間に、合格率の大きな差異がみてとれます。
この2ヶ所に、難易度の大きなギャップがあることを、理解しておくとよいでしょう。

※参考:年度別結果比較 | 独検について | ドイツ語技能検定試験 Diplom Deutsch in Japan

ドイツ語技能検定試験の受験を考えている方へ

ドイツ語技能検定試験は、上位の級に進むほど難易度が上がり、合格率も下がる傾向があります。

しかしながら、厳しい試験のクリアを目指すことで、より高度なドイツ語能力が身につけられるといえるでしょう。

合格するためには、ただ漫然と一通り学習するのではなく、自身の苦手箇所などを具体的に把握しながら学習するなど、より効果的に学習することが望まれます。

とはいえ、お一人で勉強していると、自分自身を客観的に把握することは難しいのではないでしょうか。

そこで、ドイツ語技能検定試験にまつわる疑問はもちろんのこと、学習方法などについてアガルートアカデミーの無料受講相談をご活用ください。

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