ドイツ語技能検定試験2級にチャレンジしている、あるいは興味をお持ちではありませんか。

おそらく多くの方が、数年にわたりドイツ語を学ばれ、かつ初歩的な文法はマスターされていることでしょう。

とはいえ、今のままで大丈夫かなと、不安をお持ちになることは自然なことです。

そこで今回は、ドイツ語技能検定試験2級の試験内容や対策・勉強方法についてお話しします。

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ドイツ語技能検定試験2級とは?レベルは?

公益財団法人ドイツ語学文学振興会によると、ドイツ語技能検定試験2級の合格に必要なレベルは以下のとおりです。

  • ドイツ語の文法や語彙についての十分な知識を前提に、日常生活に必要な会話や社会生活で出会う文章が理解できる。
  • やや長めの文章の主旨を理解し、内容についての質問に答えることができる。
  • 具体的・抽象的なテーマについてのインタビューや短い記事の内容を聞き取ることができる。
  • 短いドイツ語の文を正しく書くことができる。
  • 対象は、ドイツ語の授業を約180時間(90分授業で120回)以上受講しているか、これと同じ程度の学習経験のある人。
  • 語彙3000語。

※参考:各級のレベルと内容 | 独検について | ドイツ語技能検定試験 Diplom Deutsch in Japan

ドイツ語技能検定試験2級において必要な能力は、ドイツ語文法や語彙の幅が広くかつ十分な理解力です。また、正しく文を書ける必要があります。

ドイツ語技能検定試験2級の合格率は?

まず、過去の合格率について見てみましょう。

  夏期試験 冬期試験
受験者(人) 合格者(人) 合格率(%) 受験者(人) 合格者(人) 合格率(%)
2019 866 375 43.30 1061 690 65.03
2020 中止 755 452 59.87
2021 620 326 52.58 760 334 43.95
2022 556 203 36.51 675 343 50.81
2023 584 258 44.18 717 283 39.47

2023年ドイツ語技能試験2級の冬季試験は、受験者717人に対し、合格者283人、合格率39.47%でした。

また、2023年ドイツ語技能試験2級の夏季試験は、受験者数584人に対し、合格者258人、合格率44.18%という結果でした。

過去5年間の実績を見ると、合格率は36.51%から65.03%と試験により振れ幅は大きいものの、平均では約47%となっています。

3級の平均合格率約56%と比較すると、若干厳しめといえるぐらいです。

中級レベルのドイツ語を学んできた実績があれば、3級の受験時に2級を併願で受験してみてはいかがでしょうか。

また、ドイツ語会話の授業を受けるなど、会話もある程度こなせる方は、2級と準1級の併願(冬期試験のみ)をおすすめします。

試験の出題傾向と対策方法

これから、ドイツ語技能検定試験2級の出題傾向や対策について、過去問題のサンプルを紐解きながら解説します。

筆記試験の出題傾向と対策

筆記試験は、アクセントや文法問題4問と、読解問題3問の計7問です。

3級までの試験と比べて、読解問題の文字の量が格段に増えています。

また、選択問題だけでなく単語を記入する問題が加わっています

問題1:単語の語形変化、単語のアクセント、発音の問題

語形変化の方法が異なる単語やアクセントが異なる単語、および簡単な会話文における強調箇所を選択します。

単語の語形変化は、「gesund → Gesundheit」のように、日頃から語尾を意識しながら単語をセットで覚える方法もあります。

また、アクセントについては、複合語は前の語句に、あるいは分離動詞は分離前綴りにアクセントがあるなどの基本ルールは最低限理解しておきましょう。

問題2:前置詞および語順の問題

短い文章の空白に入れる正しい前置詞を選択する問題や、正しい語順を選択します。

前置詞そのものや動詞との結びつきを覚えることも大切ですが、問題文が何を伝えようとしているのかを理解すると、意外と簡単に解ける場合もあります。

また、語順の問題は2級で初出題であり、かつ準1級でも出題されるため、問題集に頻出するような枠構造や回答のキーとなる副詞をマスターしておくとよいでしょう。

問題3:単語の穴埋め問題

先に示された文と同じ意味になるように、単語を記入する問題です。

難易度はそれほど高くはないものの、記述問題のため、正しく書けるかが重要になってきます。

問題集を解く時に、ただ回答を記述するだけでなく文全体を書く習慣をつけましょう。

問題4:語彙力を問われる問題

文章に適切な動詞や前置詞、副詞、名詞、あるいは疑問代名詞などを選択します。

ここでは、熟語や成句のほか、接続法1式、接続法2式、関係代名詞、関係副詞など幅広い理解が必要です。

苦手な文法問題を何度も繰り返すなど、満遍なくレベルを上げます。

問題5:文章の読解問題

小問題が2つあり、それぞれの文章を読み、3つの選択肢の中から内容に合う文を選びます。

なお、選択肢はドイツ語で書かれています。

文章を読んで、選択肢の中で誤っている箇所を探すと比較的容易に解けます。

問題6:文章の読解問題

文章を読んで、単語の穴埋めや言い換え、下線部の内容説明、文章全体の理解の質問に答えます。

読解力だけでなく、単語量も必要です。

問題7:日常会話の穴埋め問題

日常会話文において、欠落した部分に当てはまる文を、用意された選択肢から選び出します。

会話のシチュエーションや内容の正しい理解が必要です。

いずれの読解問題も、とにかく正しくかつ速く読めることが重要となります。

例えば、ドイツ語の長文を読んだ際、「1回読んだだけでは難しいが、2回読むとだいたいわかる」というようなことはありませんか。

2級においてはそのレベルでもなんとか間に合いますが、準1級では明らかに能力不足です。

1回で文章を理解できるようになるように、ドイツ語の文章をたくさん読むことです。

ドイツ語の新聞などを読む習慣をつけましょう。

聞き取り試験の出題傾向と対策

聞き取り試験は、大きく分けて2問です。

第1部:会話の内容を答える問題

約15〜20秒の日常的な会話が、2回読み上げられます。

文章の内容に適したものを3つの選択肢の中から選びます。

第2部:会話の内容に関する質問に答える問題

スピーチが、約2分読み上げられます。

次に、スピーチの内容に関する質問および解答の選択肢が読み上げられ、3つの選択肢の中から正しい回答を選択します。

質問および選択肢は2回読み上げられますが、初めのスピーチは1回しか読み上げられません。

聞き逃すと解答できなくなるため、メモをしっかりとりましょう。

また、第1部、第2部ともあらかじめ選択肢や問題文を確認して、会話の内容を予測し、かつ選択肢や質問に関連する部分に注意して聞く練習を行うと効果的です。

聞き取り試験が速いと感じる方には、ドイツのニュース番組などを毎日視聴することをおすすめします。

ドイツ語技能検定試験2級の勉強方法

最後に、ドイツ語技能検定試験2級の学習方法について見ていきましょう。

おおよその勉強時間

公益財団法人ドイツ語学文学振興会が示したレベルの中で、90分授業で120回以上のドイツ語の受講経験が目安となっています。

大学や語学学校に通っている場合は、授業に加えて予習、復習をしっかりこなしていきましょう。

90分授業120回以上を時間に換算すると、大学で週2回受講する場合、2年(60週)必要です。

ご自宅のみのドイツ語学習で同等の経験を得るには、毎日1時間の学習を、2年続けるイメージです。

独学での勉強方法

2級の合格には、ドイツ語の初級文法のみならず中級文法も含めて、総合的な理解が必要です。

問題集を1冊決めて、不得意な分野がなくなるまで繰り返しましょう。

通信講座を利用した勉強方法

ドイツ語の通信講座を利用する場合も、講座のカリキュラムに絞って学習し、苦手な文法を克服して満遍なく理解します。

読解力および聞き取り能力を向上させる

長文の読解力や聞き取り能力を向上させるために、独学の問題集や通信講座のテキストと向き合う時間とは別に、ドイツ語の新聞や本を読み、かつニュースなどの番組を視聴する時間を確保します。

始めの頃は、ちょっとしたニュースを読むにも時間がかかり、ニュースを聞いても速すぎると感じるかもしれません。

しかし、毎日続けることにより、体がドイツ語に慣れてきます。

ニュースを読む場合は、文章量ではなく、毎日10分ずつなど時間で区切ります。

最初はたった数行しか読めなくとも、続けることにより自分でも驚くくらい10分で読める分量が増えていきます。

少し時間を必要としますが、確実にドイツ語を身につける近道です。

まとめ

ドイツ語技能検定試験2級の出題傾向を見て、出題される文法の幅の広さや、読解の文字量に圧倒された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いわゆる中級レベルである2級は、これまでの級とは異なり、ドイツ語の総合力を試される第一歩です。

ぜひ、臆することなく前に進みましょう

しかしながら、ドイツ語技能検定試験の級が進むにつれて、気軽に相談できる仲間が少なくなるのも2級あたりからです。

そこで、気安く相談できる環境を整えることも、ドイツ語の習得に大切な要素となります。

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