社会福祉学部の総合型選抜とは、人を支えたいという思いを、制度と現場の両面から語れるかどうかを評価する入試です。

一般選抜のように学力だけで測るのではなく、支援への関心をどれだけ具体的に描けるかが問われます。

大切なのは、優しさや同情そのものではなく、その思いを社会のしくみと結びつけて説明できる力です。

本記事では、社会福祉学部の選考で問われる内容と、思いを制度の視点で語る志望理由書の書き方を、例文とともに解説します。

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社会福祉学部の総合型選抜で問われる内容

社会福祉学部の総合型選抜で問われる内容

社会福祉学部の総合型選抜は、志望理由書を軸に、小論文と面接を組み合わせて進みます。

選考全体で見られているのは、支援したいという思いを個人の善意にとどめず、制度や支援のしくみと結びつけて語れるかどうかです。

それぞれの選考で問われる力を、順番に整理していきましょう。

志望理由書

社会福祉学部の志望理由書で評価されるのは、支援に触れた経験を制度や社会の課題へつなげて描けているかどうかです。

提出書類のなかでも重要となるのが志望理由書で、体験・気づき・学びたい分野・将来の専門職を一続きの流れとして構成します。

たとえば祖父の介護で感じた不便を、バリアフリーや地域包括ケアという社会のしくみの話へ広げていくと、思いに奥行きが出ます。

支援を必要とする人への関心に加え、制度と現場の両面から支えようとする姿勢も欠かせません。

字数は800字から1,200字ほどで、一つの経験を制度の視点で掘り下げると内容に厚みが生まれます。

小論文・課題レポート

社会福祉学部の小論文では、社会の課題を制度と当事者の両面から考える力が問われます。

頻出のテーマは、高齢化と介護、障害者支援、子どもの貧困、地域包括ケアなどです。

同情や感想で終わらせず、支援のあり方や制度を踏まえて論じる姿勢が求められます。

出題形式は、資料を読み取って自分の意見をまとめるものが中心です。

日頃から社会福祉に関わるニュースや現場の話題に触れ、なぜその課題が起きているのかを考える習慣が力になります。

制度の側と当事者の側、両方の目線を持てると、説得力のある論述に近づきます。

面接・プレゼンテーション

社会福祉学部の面接では、志望理由書に書いた動機や関心を掘り下げる質問が中心となります。

書いた内容について、自分がどこまで考えを深めたかを言葉で語れるかが見られています。

頻出の質問は「なぜ社会福祉学部を選んだのか」「関心のある社会福祉分野」「ボランティアや支援の体験」などです。

体験そのものを話すだけでなく、そこで抱いた疑問を今どう捉え直しているかまで語れると、考えの深さが伝わります。

自身の体験と将来像を結びつけて整理しておくと、想定外の質問にも落ち着いて答えられます。

大学が評価する社会福祉学部の志望理由書を作るコツ

評価される志望理由書は、支援に触れて生まれた個人的な思いを、制度と現場の視点で語り直せています。

ここからは、その語り直しを3つの段階に分けて具体的に見ていきます。

体験を掘り下げ、大学の学びとつなぎ、将来の専門職まで伸ばす流れを押さえておきましょう。

支援に関わった体験を掘り下げる

志望理由書を作るうえで、まずは支援に触れた体験を丁寧に思い返すところから始めましょう。

家族の介護やボランティアなど、支援に関わったときに感じた違和感や課題を書き出してみてください。

なぜあの人は困っていたのか、どうすれば防げたのかという問いが、説得力ある志望動機につながります。

一つの体験を深く掘るほど、次の段階で制度や大学の学びとも結びつけやすくなります。

大学独自の実習や資格制度に触れて志望度を示す

書き出した問題意識は、その大学ならではの実習や資格制度に重ねると志望理由に厚みが出ます。

どの大学の社会福祉学部でも共通して学ぶ内容だけでは、この大学で学ぶ必然性が伝わりません。

公式サイトや募集要項を調べ、社会福祉士など取得できる資格や、実習先、専攻領域を挙げましょう。

自分の問題意識と大学の実習環境が重なる部分を見つけると、志望理由が具体的になります。

社会福祉学部の学びと将来の専門職をつなげる

掘り下げた問題意識は、将来どの立場で向き合いたいかまで描くと、志望理由の説得力が増します。

社会福祉学部の学びを活かせる進路は、社会福祉士や精神保健福祉士、行政職員、施設職員まで多方面にわたります。

大切なのは、目指す専門職の立場から、社会福祉学部の何を学びたいのかを具体的に示すことです。

学びと将来像が結びつくと、その場しのぎではない筋の通った志望理由になります。

進路が定まっていなくても、これから支えたい相手と向き合いたい課題を語れれば熱意は十分に伝わります。

社会福祉学部の志望理由書の例文

ここまでの流れが実際の文章でどう形になるか、例文で確かめてみましょう。

身近な体験が社会の課題や制度への関心へ、さらに将来の専門職像へと広がっていく流れに注目してください。

私は中学生の頃、車いすを使う祖父の外出に付き添うなかで、段差や周囲の視線に困る姿を目にしてきました。高校では社会福祉施設でのボランティアに参加し、利用者の話に耳を傾けることの大切さを実感しました。この経験から、支援を必要とする人が安心して暮らせる社会を支えたいと考えるようになりました。貴学の社会福祉学部を志望する理由は、現場での実習が豊富で、社会福祉士の資格取得まで見据えた学びができる点に魅力を感じたからです。入学後は地域福祉と相談援助を専門的に学び、将来は生活に困難を抱える人に寄り添う社会福祉士として働きたいと考えています。

まとめ

社会福祉学部の総合型選抜で評価されるのは、支援したいという思いを制度と現場の視点で語り直す力です。

まず、自分が支援に触れて感じた課題を一つ選び、そこを起点に志望理由を組み立てましょう。

その問題意識を大学の学びや将来の専門職へ広げていくと、説得力のある志望理由ができあがります。

本記事の例文も参考にしながら、あなた自身の問題意識を軸に、支援への思いを書き上げてください。

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