臨床心理士の就職先・職場18選!どこで働く?就職できない噂や就職率も調査
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臨床心理士の資格取得を目指している方や、すでに資格取得された方の中には、「臨床心理士はどこで働けるのか」「就職が難しいというのは本当か」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
臨床心理士の就職先は、「医療・保健」「教育」「福祉」「司法・矯正」「産業・労働」「私設相談・大学等」の分野に大別されます。
本記事では、臨床心理士の主な就職先18選を紹介します。
あわせて、仕事内容や働き方、就職率の実態、「就職できない」と言われる理由、転職におすすめのタイミングについても詳しく解説するので、就職先選びの参考にしてください。
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臨床心理士の就職先18選!どこで働く?

臨床心理士を目指す方で、「臨床心理士とはどこで働く仕事なのか」と疑問を持っている方はいませんか。
臨床心理士の主な就職先は、「医療・保健」「教育」「福祉」「労働・産業」「司法・矯正」「私設相談・大学等」に分けられます。
以下は活動分野ごとの主な勤務先をまとめた表です。
| 活動分野 | 主な就職先 |
| 医療・保健分野 | ・病院・診療所(精神科・心療内科・小児科など) ・精神保健福祉センター・保健所・保健センター ・リハビリテーションセンター・老人保健施設 |
| 教育分野 | ・スクールカウンセラー(小中高等学校) ・教育相談機関・教育支援センター |
| 福祉分野 | ・児童相談所・児童福祉施設 ・療育施設・発達障害支援施設 ・女性相談支援センター・DV相談支援センター ・老人福祉施設・老人ホーム |
| 司法・矯正分野 | ・家庭裁判所調査官 ・少年鑑別所・少年院・刑務所 ・警察関係(科学捜査研究所・相談室など) |
| 産業・労働分野 | ・企業内カウンセラー(産業保健スタッフ) ・EAP機関(従業員支援プログラム) ・ハローワーク・職業訓練施設 |
| 私設相談・大学等 | ・私設の心理相談室(開業) ・大学教員・研究機関 ・オンラインカウンセリング・在宅勤務 |
【医療・保健分野】臨床心理士の職場・就職先
医療・保健分野は、臨床心理士が多く活躍している就職先であり、心身の不調を抱える人への心理的支援を行う領域です。
精神疾患を抱える方へのカウンセリングだけでなく、病気や障害に伴う不安へのケア、家族支援なども重要な役割となっています。
医療・保健分野における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- 病院・診療所(精神科・心療内科・小児科など)
- 精神保健福祉センター・保健所・保健センター
- リハビリテーションセンター・老人保健施設
病院・診療所(精神科・心療内科・小児科など)
病院・診療所(精神科・心療内科・小児科など)は、臨床心理士が多く働く就職先であり、医療分野の中心的な職場です。
精神科・心療内科では、統合失調症や認知症などの精神疾患を抱える患者への支援に多く関わります。
病院勤務の臨床心理士は、医師の指示のもとで心理検査やカウンセリングを実施し、その結果を主治医へ報告・共有する流れが一般的です。
また、医療機関では医師や看護師などと連携しながら支援を行うため、チーム医療の一員としての役割も欠かせません。
さらに、内科・外科・小児科などでも活動しており、病気やケガに伴う不安を抱える患者への心理的ケアを行います。
例えば、小児科での心理相談や、がん患者・高齢者に対する心理支援に関わるケースも少なくありません。
加えて、患者本人だけでなく、家族への心理的サポートや、医療スタッフへの助言・支援も重要な役割です。
精神保健福祉センター・保健所・保健センター
精神保健福祉センター・保健所・保健センターは、公的機関として地域住民の心の健康を支える臨床心理士の就職先のひとつです。
精神保健福祉センターや保健所などでは、公務員として勤務するケースが多く、地域住民の健康管理の一環として、アルコール依存症や薬物依存症などに関する相談・援助を行います。
また、ひきこもり支援や思春期の悩みに関する相談、乳幼児の発達に関する発達検査など、幅広い年代・課題に対応している点も特徴です。
精神科医療のような「治療」ではなく、悩みの早期発見や悪化予防といった予防的な支援が中心といえるでしょう。
さらに、精神保健福祉センターでは、相談対応に加えて、広報誌やイベントを通じた普及啓発活動にも携わっています。
加えて、心の不調を抱える方の自立や社会復帰に向けた支援を担う役割もあります。
リハビリテーションセンター・老人保健施設
リハビリテーションセンターや老人保健施設は、医療・福祉分野において臨床心理士がリハビリ支援に関わる就職先です。
リハビリテーションセンターでは、神経心理学や高次脳機能障害、発達障害、身体障害などに関する知識をもとに、患者の家庭復帰や社会復帰を支援することが中心です。
主な業務としては、脳外傷や脳血管障害の後遺症が疑われる患者に対して神経心理学的検査を実施し、認知機能の状態を把握することが挙げられます。
その結果を医師やリハビリスタッフ、家族と共有し、適切な支援につなげていく流れです。
また、入院生活への不安や障害の受容に伴う心理的な混乱に対し、面接を通じた心理的サポートを行うことも少なくありません。
さらに、認知リハビリテーションとして、課題訓練を通じた認知機能の回復支援や代償手段の活用を促し、患者自身ができること・難しいことへの理解を深める支援にも関わっている点も特徴です。
老人保健施設(老健)では、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職が中心となって機能回復支援を行います。
その中で臨床心理士が関わる場合は、認知機能や心理面の専門家として支援に加わるケースが一般的です。
高齢化社会の進行に伴い、今後も需要の拡大が見込まれる分野のひとつといえるでしょう。
【教育分野】臨床心理士の職場・就職先
教育分野での臨床心理士は、子どもや学生の発達や学業、生活面の課題に対して心理的支援を行います。
いじめや不登校、発達に関する悩みなどに対応しながら、本人だけでなく保護者や教職員への支援にも関わる点が特徴です。
教育分野における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- スクールカウンセラー(小中高等学校)
- 教育相談機関・教育支援センター
スクールカウンセラー(小中高等学校)
小中高等学校で働くスクールカウンセラーは、教育分野における代表的な就職先のひとつであり、学校現場で生徒の心のケアに関わる職場です。
公立の小・中・高等学校では、文部科学省によってスクールカウンセラーの配置が推進されており、教育分野は医療・保健に次いで臨床心理士が多く活躍する領域となっています。
主な業務は、生徒へのカウンセリングを通じた心理的支援です。
いじめや不登校、発達に関する悩みなど、多感な時期ならではの課題に向き合いながらサポートを行います。
また、生徒本人だけでなく、問題解決に向けて保護者への助言やサポートを行う点も重要な役割です。
さらに、教師との連携も欠かせません。
生徒の状況を共有しながら支援方針を検討するなど、学校全体で生徒を支える体制づくりにも関わっています。
出典:スクールカウンセラー・スクールロイヤーについて|文部科学省
教育相談機関・教育支援センター
教育相談機関・教育支援センターは、教育分野における臨床心理士の主な就職先のひとつであり、自治体や大学附属の機関で活躍できる職場です。
教育支援センターは、各市区町村の教育委員会が運営する公的機関であり、自治体によって運営されています。
教育相談機関・教育支援センターで働く臨床心理士は、相談支援業務と実習生の指導という2つの役割を担う職種です。
心理相談・援助活動として、子どもの発達、不登校、いじめ、対人関係、気分の落ち込みなど、年齢を問わず幅広い悩みに対応し、カウンセリングや助言を行います。
また、必要に応じてプレイセラピー(遊戯療法)や心理検査、発達検査を実施し、相談者の状態や特性を把握します。
さらに、相談内容に応じて、医療機関や他の専門機関への紹介・連携を行うケースも。
関係機関との連携を図りながら、より適切な支援体制を整えていくことが求められるでしょう。
大学附属などの教育相談機関では、公認心理師や臨床心理士を目指す大学院生の実習の場となっており、有資格者が実習生に対してカウンセリングやプレイセラピーの実務指導を行う役割も担っています。
【福祉分野】臨床心理士の職場・就職先
福祉分野における臨床心理士は、子どもから高齢者まで幅広い対象の生活課題に対し、心理的側面から支援を行います。
虐待や発達障害、DV、高齢者の孤立など、多様な問題に対応しながら、本人だけでなく家族や関係機関への支援にも関わる点が特徴です。
福祉分野における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- 児童相談所・児童福祉施設
- 療育施設・発達障害支援施設
- 女性相談支援センター・DV相談支援センター
- 老人福祉施設・老人ホーム
児童相談所・児童福祉施設
児童相談所・児童福祉施設は、子どもと家庭を支える福祉分野における臨床心理士の代表的な就職先のひとつです。
児童相談所では、虐待や家庭環境の問題など複雑な背景を持つ子どもに対して心理的ケアを行い、必要に応じて心理療法やアセスメントを実施します。
また、子ども本人への支援に加え、保護者への相談支援や助言を行うケースも少なくありません。
児童福祉施設では、児童養護施設や児童発達支援センターなどにおいて、家庭での生活が難しい子どもや発達に課題のある子どもに対して、心理面からの支援を行います。
具体的には、カウンセリングやプレイセラピーを通じた関わり、行動観察や発達検査に基づくアセスメント、個別支援計画の作成などを担当します。
さらに、子ども本人への支援だけでなく、保護者への助言や施設職員へのサポート、関係機関との連携を通じて、子どもを取り巻く環境全体を支える役割もあります。
療育施設・発達障害支援施設
療育施設・発達障害支援施設は、発達障害のある子どもから成人までを対象に、個別支援を行う福祉分野の就職先のひとつです。
主な業務として、カウンセリングや心理・発達検査を通じて認知特性や課題を把握する「心理アセスメント」を行い、その結果をもとに個別支援の方針を立てます。
また、プレイセラピーや認知行動療法、集団療法などを用いた心理的支援や、発達段階に応じた療育指導を行う点も特徴です。
さらに、本人だけでなく保護者へのカウンセリングや助言を行い、日常生活での関わり方や支援方法を共に考える役割も担っています。
加えて、保育園や学校、企業などの関係機関と連携し、環境調整や支援方法の共有を行うケースも少なくありません。
個別支援計画書の作成をはじめとした書類業務も重要な仕事のひとつ。
支援の質を維持・向上させるうえで欠かせない業務です。
女性相談支援センター・DV相談支援センター
女性相談支援センター・DV相談支援センターは、DVや性暴力、生活困窮など困難な状況にある人を支援する福祉分野の就職先のひとつです。
女性相談支援センターは都道府県に設置された公的機関であり、家庭内暴力や性暴力、経済的問題など幅広い悩みに対応しています。
主な業務として、電話や面談による相談対応に加え、行政手続きや弁護士相談への同行支援などのサポートが挙げられます。
一方で、各都道府県が運営する男女共同参画センター(配偶者暴力相談支援センター)などで働くカウンセラーは、主にDVに関する悩みを持つ人への支援を行います。
被害者への心理的ケアだけでなく、安全確保や避難に向けた具体的な情報提供に携わる点も特徴のひとつでしょう。
相談者が安心して新たな生活を築けるよう、多角的な支援を行っています。
また、「今すぐ離れて実家に戻るべき」「2人きりで絶対に会わない」など、命を守る観点から強い助言や行動の指示を行う場合もあります。
老人福祉施設・老人ホーム
老人福祉施設・老人ホームは、高齢者の生活を支える福祉分野において、臨床心理士がメンタルケアに関わる就職先のひとつです。
高齢化の進行に伴い、老人福祉施設や老人ホームの施設数や利用者は増加しており、入居者への心理的支援のニーズも高まっています。
また、集団生活による人間関係の悩みや孤立感、家族や職員に本音を打ち明けにくい状況など、高齢者特有の心理的課題を抱えるケースも少なくありません。
主な業務として、入居者の話を丁寧に傾聴し、不安や孤独感の軽減を図るメンタルケアを行います。
心理的な支援を通じて、安心して穏やかな生活を送れるよう支援する点も重要な役割です。
さらに、入居者本人だけでなく、家族や施設職員との関わりを通じて、生活環境全体を支える役割を担う場合もあります。
【司法・矯正分野】臨床心理士の職場・就職先
司法・矯正分野における臨床心理士は、非行や犯罪に関わる人の心理的側面を評価し、更生や社会復帰に向けた支援を行います。
心理検査や面接を通じて問題の背景を分析しながら、再犯・再非行の防止や社会復帰に向けた支援に関わる点が特徴です。
司法・矯正分野における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- 家庭裁判所調査官
- 少年鑑別所・少年院・刑務所
- 警察関係(科学捜査研究所・相談室など)
家庭裁判所調査官
家庭裁判所調査官は、司法分野において家庭内の問題や少年事件に関わる国家公務員として、臨床心理士の知識を活かせる就職先のひとつです。
家庭裁判所調査官は、心理学・社会学・社会福祉学などの専門知識を用いて、家庭内の紛争や非行少年の問題解決に関わる職種です。
主な業務として、当事者や関係者への聞き取りや心理テストなどを通じて、問題の背景や原因を多角的に分析する「調査・分析」を行います。
また、調査結果や改善に向けた意見を報告書にまとめて裁判官へ提出し、必要に応じて審判に関わるケースも少なくありません。
少年事件では、「試験観察」として対象者の変化を見守りながら、カウンセリングや指導を通じて更生を支援する役割も担うでしょう。
国家公務員として安定した働き方が可能である一方、全国転勤がある点や、当事者の深刻な問題に向き合う精神的な負担もあります。
その反面、人の更生や家庭問題の解決に深く関わることができる仕事です。
社会的意義が大きく、やりがいを感じやすい職種といえるでしょう。
少年鑑別所・少年院・刑務所
少年鑑別所・少年院・刑務所は、司法・矯正分野において臨床心理士が非行や犯罪に関わる人の更生支援に携わる就職先のひとつです。
これらの施設では、国家公務員である「心理技官」として勤務するケースや、非常勤の「処遇カウンセラー」として関わるケースもあります。
いずれも、再犯・再非行の防止と社会復帰の支援を目的としている点が特徴といえるでしょう。
少年鑑別所では、家庭裁判所から送致された少年に対して面接や心理検査を行い、非行の背景や特性を分析して報告書を作成する「鑑別業務」を担います。
また、地域向けの相談支援や関係機関への助言など、予防的な役割も重要な業務です。
刑務所などの刑事施設では、受刑者の心理状態や生育歴をもとに処遇方針を検討する調査業務や、性犯罪・薬物依存などに対する認知行動療法に基づく改善プログラムの実施に関わっています。
さらに、少年院では、法務教官と連携しながら心理面接や検査、プログラムを通じて少年の立ち直りを継続的に支援します。
長期的な視点で更生を支える専門職としての役割を担える職業といえるでしょう。
警察関係(科学捜査研究所・相談室など)
警察関係(科学捜査研究所・相談室など)は、犯罪被害者支援や捜査支援に関わる司法分野の就職先のひとつです。
各都道府県警察の被害者支援部門などには心理職が配置されており、犯罪被害に遭った方や、その家族・遺族に対して心理的支援を行います。
主な業務として、カウンセリングに加え、事件発生直後からのアウトリーチ支援や危機介入を行うなど、緊急性の高い現場での対応が挙げられます。
また、遺体対面時の支援や、事情聴取・裁判への付き添いなど、警察関係ならではの支援を行う点も特徴。
さらに、警察官や検察官、弁護士、医療機関などと連携しながら、被害者の状態に応じた支援体制を整える役割も担っています。
加えて、犯罪被害者が受ける精神的負担を軽減するため、「二次被害」を防ぐ視点も重要です。
治療者という立場だけではなく、回復を支える伴走者として関わる役割も求められています。
【産業・労働分野】臨床心理士の職場・就職先
産業・労働分野における臨床心理士は、働く人のメンタルヘルスや職場適応を支える心理的支援を行います。
近年は職場でのストレスやメンタルヘルス不調が社会的課題となっており、企業や就労支援機関で心理支援の需要が高まっている点も特徴です。
産業・労働分野における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- 企業内カウンセラー(産業保健スタッフ)
- EAP機関(従業員支援プログラム)
- ハローワーク・職業訓練施設
企業内カウンセラー(産業保健スタッフ)
企業内カウンセラー(産業保健スタッフ)は、企業の健康管理部門などで従業員のメンタルヘルスを支える就職先のひとつです。
企業では従業員のメンタルサポートが重要な経営課題であり、厚生労働省の調査では68.3%の従業員が強いストレスや不安を感じていることが明らかになっています。
主な業務として、従業員に対する個別カウンセリングを行い、ストレスや人間関係の悩み、軽度のうつ症状などに対応します。
また、一次予防(未然防止)から二次予防(早期対応)、三次予防(復職支援)まで、段階に応じた支援を行う点も特徴です。
さらに、本人の同意を前提として、上司や人事部門、産業医などと連携しながら、職場適応や復職支援を行います。
加えて、メンタル不調の部下への関わり方に悩む管理職への助言も重要な役割です。
メンタルヘルス教育や研修の企画・実施を通じて、従業員がストレスを適切に管理できるよう支援するなど、予防的な取り組みにも関わっています。
出典:令和6年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省
EAP機関(従業員支援プログラム)
EAP機関(従業員支援プログラム)は、企業外部または内部から従業員のメンタルヘルスを支援し、組織の生産性向上にも貢献する就職先のひとつです。
臨床心理士は、心理学の専門知識を活かし、従業員の悩みやストレスに対してカウンセリングを行い、問題の整理や解決に向けた支援を行います。
主な業務として、悩みを抱える従業員への個別カウンセリングを行い、課題の背景を把握したうえで、相談者自身が主体的に解決へ向かえるよう支援します。
また、人事担当者や管理職、産業保健スタッフからの相談に応じることも重要な業務です。
職場環境の改善に向けたコンサルテーションを行うなど、組織全体への支援に携わる機会も少なくありません。
さらに、メンタルヘルス研修やセミナーの実施、事故や災害など緊急時のクライシスケア(危機介入)を行う場合もあります。
個人支援と組織支援の両面から関われる点は、EAPならではの特徴といえるでしょう。
EAPには、企業内に常駐する「内部EAP」と、社外の専門機関として支援する「外部EAP」があります。
内部EAPは、従業員や人事の相談に対応しながら、職場環境の改善に直接関わりやすい点が特徴です。
一方、外部EAPは、複数企業の従業員を支援する社外機関であり、社内に相談しづらい内容でも利用しやすい特徴があります。
ハローワーク・職業訓練施設
ハローワーク・職業訓練施設は、就労支援分野において臨床心理士が求職者のメンタル面をサポートする就職先のひとつです。
これらの機関では、就職活動や復職に不安や悩みを抱える求職者に対して、カウンセリング(面接)や心理検査を通じた支援を行います。
主な業務として、職場の人間関係の悩み、ストレス対処、将来への不安、面接への苦手意識など、仕事に関連する幅広い相談に対応しています。
また、求職者の自己理解を深めながら就労に向けた課題整理を行い、復職支援や職場定着に向けたサポートを行う点も特徴です。
さらに、心理面から継続的に支援を行いながら、求職者が自分に合った働き方や就労環境について考えられるようサポートする役割も担っています。
【私設相談・大学等】臨床心理士の職場・就職先
私設相談・大学等における臨床心理士は、個人へのカウンセリングから研究・教育まで幅広い活動を行います。
心理相談やメンタルケアだけでなく、心理学に関する研究や後進の育成に関わる点も特徴です。
私設相談・大学等における臨床心理士の主な職場は、以下の通りです。
- 私設の心理相談室(開業)
- 大学教員・研究機関
- オンラインカウンセリング・在宅勤務
私設の心理相談室(開業)
私設の心理相談室(開業)は、臨床心理士が独立して運営し、自由度の高い形でカウンセリングを提供できる就職先のひとつ。
私設の心理相談室は、個人または組織として独自に心理相談室(カウンセリングルーム)を開設・運営する形態です。
主な業務として、クライアント自身の悩みや、家庭・学校・職場での問題など幅広い相談に対応し、課題の解決に向けて継続的な支援を行います。
また、問題解決だけでなく、クライアントの自己理解や人間的成長を支援する役割を担う点も特徴です。
さらに、対面カウンセリングに加えて、オンラインやメール、訪問など、多様な形式でサービスを提供するケースもあります。
相談内容や支援方法を柔軟に設定しやすく、臨床心理士自身の専門性や得意分野を活かした活動を行いやすい働き方といえるでしょう。
大学教員・研究機関
大学教員・研究機関は、研究・教育を中心に臨床心理士が専門性を高めながら活躍できる就職先のひとつです。
大学や研究所に所属し、心理学に関する研究や調査を主な業務としつつ、将来的には講義や実習指導を通じて後進の育成に関わる役割を担います。
また、大学や研究機関では、学生相談室や臨床心理センターが併設されているケースも多く、学生や教職員、地域住民に対するカウンセリングを行う場合もあります。
学生相談室では、学業や進路、対人関係、性格、経済的な不安、不眠などの心身の問題まで幅広い相談に対応。
「少し話を聞いてほしい」といった相談に応じるほか、必要に応じて保護者からの相談に対応するケースもあります。
さらに、心理検査やストレスチェックの実施、箱庭療法などの心理療法を提供する場合もあるでしょう。
加えて、相談内容の秘密保持やプライバシー保護も重要な役割です。
大学、短期大学、専門学校、研究機関、大学附属の臨床心理センターなどが主な勤務先であり、研究・教育と臨床の両方に関われる点が特徴といえます。
オンラインカウンセリング・在宅勤務
オンラインカウンセリングは、時間や場所にとらわれず柔軟に働ける臨床心理士の就職先・働き方のひとつです。
パソコンやスマートフォン、インターネット環境があれば自宅などで業務が可能であり、ライフワークバランスを保ちやすく、ブランクからの復帰にも適しています。
臨床心理士の業務委託として働くケースもあり、働く時間や担当件数を調整しやすい点も特徴です。
主な業務として、ビデオ通話を用いた対面に近いカウンセリング、電話相談、メール・チャットによるカウンセリングなど、非対面での多様な支援方法があります。
また、対面での支援とは異なり、声のトーンや文章表現から相手の状態を読み取るスキルが必要です。
さらに、所属する機関によっては、医療機関と連携しながら、心理アセスメントや治療計画の補助、リワーク支援や社会復帰に向けた情報提供などを行う場合もあります。
臨床心理士は就職できない・難しい?就職率の実態
臨床心理士は就職できない職業ではありません。
専門性を活かして、多くの人が医療・教育・福祉分野などへ就職しています。
臨床心理士の就職率について公式な数値は公表されていないものの、指定大学院修了者の多くが就職しており、中には就職率がほぼ100%に近い大学院もあります。
一方で、「臨床心理士は就職が難しい」と言われることも事実です。
理由のひとつとして、臨床心理士の求人は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会のホームページなどで、会員向けの非公開形式で掲載されるケースが多い点が挙げられます。
また、大学院や指導教員のネットワークを通じた紹介で採用が行われる場合も多く、一般公開される求人情報が限られている点も要因でしょう。
そのため、就職を有利に進めるには専門性を高めることが重要です。
近年は、公認心理師などの関連資格を併せて取得することで、就職や転職で強みになるケースも増えています。
出典:臨床心理士やその仕事について|川崎医療福祉大学 臨床心理学科
臨床心理士からの転職!おすすめのタイミング
臨床心理士からの転職は、求人が増える時期や自身のスキル・状況に応じたタイミングを見極めることで成功しやすくなります。
転職に適したタイミングとして、主に年度替わりや臨床経験を積んだ時期などが挙げられます。
まず、1月〜3月の年度替わりは求人が最も増える時期であり、選択肢が広がる一方で競争も激しくなるため、事前準備が重要です。
また、臨床経験3〜5年程度のタイミングは、基礎的なスキルが身につき、即戦力として評価されやすくなるため、キャリアアップを目指した転職に適しています。
さらに、担当ケースの終結や引き継ぎがスムーズに行える時期を選ぶことも重要です。
職業倫理の観点からも、利用者への支援に配慮しながら転職を進めることで、採用側からの信頼にもつながります。
加えて、公認心理師の取得や学会発表など、専門性や実績が高まった直後は市場価値が上がるため、より良い条件での転職を狙いやすい時期です。
夏〜秋の閑散期は、求人自体は少ないものの、競争率が低く、経験者にとって有利に働くケースもあります。
まとめ
臨床心理士の就職先は、「医療・保健」「教育」「福祉」「司法・矯正」「産業・労働」「私設相談・大学等」など幅広く、多様な分野で専門性を活かせます。
また、近年はメンタルヘルスへの関心が高まっており、病院や学校だけでなく、企業や福祉施設などでも心理的支援の需要が拡大しています。
臨床心理士の資格取得を目指している方や、すでに資格を取得している方は、自身の興味や働き方に合った分野を選ぶことが重要です。
就職率の実態や転職のタイミングも踏まえながら、自分に合ったキャリア形成を目指しましょう。
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