【保育士試験】言語実技を解説!採点基準や不合格理由・台本作りのコツなど
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言語実技は、保育士の実技試験の中でも、高い表現力が求められる科目です。
「消去法で言語実技を選んだが、うまく話せる自信がない」
「台本の作り方や試験中の振る舞いがわからない」
などとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、言語実技の内容や課題の選び方などを紹介します。
不合格になる理由や、タイムオーバーしたときの対処法などにも触れているので、言語実技の受験を控えている方は参考にしてみましょう。
関連コラム:保育士実技試験の実技はどれがいい?合格率や落ちる人の特徴、不合格理由も解説
目次
2025年保育士試験 言語実技の内容と課題
保育士試験における言語実技試験では、子どもに向けた物語の読み聞かせを行います。
試験当日に3つの課題の中からひとつが指定され、一般的なストーリーを暗記したうえで、3分にまとめて表現する試験です。
本番では、3歳の幼児15人に見立てた椅子が設置され、子ども達に向けて語りかける場面を想定します。
令和7年の課題は以下のお話でした。
実技試験(前期)概要|一般社団法人全国保育士養成協議会・実技試験(後期)概要|一般社団法人全国保育士養成協議会
- 「ももたろう」(日本の昔話)
- 「おむすびころりん」(日本の昔話)
- 「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
言語実技試験では、子どもを飽きさせない表現技術が求められます。読み方の工夫はもちろん、適度なジェスチャーを交えることが必須条件です。
また、保育士に求められる声の出し方や、子どもの聞く姿勢を引き出す話術なども重要なポイントとなります。
お話を行う際は、立っていても座っていても構いません。自分が表現しやすい姿勢で行いましょう。
なお、実技試験では以下の点に注意が必要です。
- 開始合図があったら、まず最初に子どもに向かうことを想定して題名を伝える
- 絵本・台本・人形・小道具の使用は一切不可
- 3分間はタイマーによって計測され、途中での退出は不可
保育士試験 言語実技の採点基準とは
保育士試験の言語実技においては、「保育士として必要な基本的な声の出し方・表現上の技術・幼児に対する話し方ができること」が求められます。
実際の採点基準は公表されていませんが、これらのポイントを押さえた対策を行うことで、合格に近づくでしょう。
保育士業務では、子どもたちにとって聞き取りやすい発声方法や、興味を惹きつける話術が求められます。そのため、はっきりと抑揚のある読み方が効果的です。
また、場面に合わせた身振り手振りを取り入れ、子どもたちが最後まで楽しめるような工夫をアピールしましょう。
入退室時の挨拶などもチェックされているため、試験終了まで気を抜かず取り組むことが重要です。
保育士試験 言語実技の台本作りのコツ
言語実技試験では、お話を3分間で完結させるための台本作りが肝心です。
市販のテキストなどに掲載されている台本を使う方法もありますが、自分で作成した台本の方が覚えやすいという方も多くおられます。
ここでは、台本作りのコツやポイントについて紹介します。
あらすじをまとめる
まず、選んだ課題のお話を読み込み、大まかなあらすじをまとめます。この段階では、重要な場面だけを抜き出し、シンプルな構成にすると良いでしょう。
絵本の読み聞かせとは異なり、イラストなどで情報を補足することができないため、伝わりやすい文章を心がけましょう。
表現を工夫する
続いて、子どもが楽しめるような表現を付け加えていきます。擬音の表現や、子どもが感情を込めやすい話言葉を取り入れるのがおすすめです。
また、複雑なセリフや、3歳児にとってなじみが薄い単語が含まれている場合は、わかりやすいものに置き換えましょう。
時間を調節する
3分間で話す文字数の目安は、600文字〜800文字だと言われています。台本全体の文章量を見直し、短すぎる・長すぎる場合は調整しましょう。
台本は暗記しなければならないため、長すぎると覚えるのに時間がかかってしまう場合があります。実際に台本を読み上げ、3分の間にバランスよく収まっているかどうかをチェックするのがポイントです。
保育士試験 言語実技で不合格になる理由や落ちた人の特徴とは
言語実技で不合格になる理由のひとつとして、注意事項の確認不足が挙げられます。
例えば、開始合図に続いて最初にお話の題名を言わなかった場合は、試験の注意事項を確認していないとみなされるでしょう。
また、自作の台本や、人形・イラスト・小道具などを本番に持ち込んでしまった場合、試験そのものが失格となります。
なお、指定された課題以外を行った場合も採点の対象外となってしまいます。1~3のどの課題を指定されても話せるように準備しましょう。
言語実技は、楽器演奏や絵を描くことが苦手な方に選ばれやすい科目ですが、事前の確認や対策が不十分な場合は、不合格になってしまう場合があります。
言語実技で落ちる人の特徴
保育士に必要な条件を満たしていないと判断された人は、落ちる可能性が高いです。
聞き取れないほど声が小さかったり、身振り手振りが全くなかったりすると、合格は難しいでしょう。
また、早口で話しがちな人や、笑顔を作るのが苦手な人も要注意です。
緊張してしまいやすい方は、大勢の子どもたちに明るく語りかける自分をイメージし、繰り返しトレーニングを行うことがおすすめです。
実技試験は、各科目における「求められる力」を判断されるだけでなく、保育士としての適性を測る場でもあります。
試験内容を正確に遂行することも大切ですが、保育士として適切な態度をとることを重要視しましょう。
保育士試験 言語実技のよくある疑問|試験中は立つ?座る?タイムオーバーしたら?など
ここでは、保育士試験の言語実技におけるよくある疑問について解説します。
試験中は立つ?座る?
言語実技の試験では、立っても座っても構わないとされています。
本番では、床に置いた椅子を子どもに見立てて語りかけるため、座っている方が目線を合わせやすいと感じる方が多いでしょう。
また、試験当日は、座った状態から開始するよう指示される場合があります。立って話すことを希望する方は、一旦着席し、開始の合図があってから立ちましょう。
タイムオーバーしたり、時間が余る時はどうすれば良い?
言語実技では、3分間の時間計測が行われます。
話の途中でタイムオーバーしてしまった場合は、そのままお話を続けず、途中で終了しましょう。
そのまま話し続けても評価の対象にならないばかりか、「ルールを守れない人」として、試験官からの印象を低下させてしまいます。
また、3分より早く話し終えた場合も、途中で退室することはできません。時間が来るまで、なるべく明るい表情を保ったままその場で待機しましょう。
間違えたり失敗した時の対処法
お話の途中でセリフを間違えたり、ペース配分に失敗してしまったりする場合もあるでしょう。試験本番で失敗すると、動揺してしまう人がほとんどです。
しかし、実技試験では、お話の正確性よりも、表現力や保育士にふさわしい印象などが評価されると言われています。そのため、失敗しても慌てず、堂々とした態度でお話を続けましょう。
【保育士試験】言語実技についてまとめ
本コラムでは、保育士実技試験における3分野のうち、言語実技について解説しました。
言語実技は事前に課題が発表されるため、比較的対策を立てやすい科目です。
しかし、明確な採点基準が公表されておらず、うまくできたと思っても不合格になる受験者も存在します。
言語実技の受験にあたっては、言語実技において求められる力や、期待される態度などを適切に把握しましょう。試験の注意事項を遵守し、しっかりと頭に入れておくことも重要です。
本コラムを参考に言語実技に臨み、保育士試験合格の夢を実現させましょう。
その他保育士試験の日程や時間割など、保育士試験の概要については以下コラムで解説しています。あわせて参考にしてください。