会社を適正に運営するために必要な資格は、衛生管理者だけに限りません。例えば、社労士(社会保険労務士)なども、会社の裏から支える重要な資格です。

今回は、衛生管理者と社労士のダブルライセンスについて解説します。

重複する知識もある資格であるため、更なるキャリアアップを目指している方は参考にしてみましょう。

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衛生管理者と社労士の共通点と違い/相性は良い?

衛生管理者と社労士は、ダブルライセンスの相性が良い資格として知られています。

下記では、その理由や業務上の共通点について解説します。

衛生管理者と社労士の共通点

衛生管理者と社労士は共に従業員の安全・健康を守るための専門知識を有する専門家です。

具体的には、「労働安全衛生法」に詳しい人材だと言えるでしょう。
どちらの資格試験も労働安全衛生法に関する知識は必出であり、法律制定の意義・目的や職場でのルールづくりについて詳しいことが求められます。

また、「労働基準法」に関する知識も必須です。
職場の安全環境のみならず、従業員の雇用条件や労働条件にも配慮し、過労予防や怪我・疾病発生時の適切な対処が求められます。

重複するポイントが多いという点で、ダブルライセンスの相性が良いとされているのです。

ただし、どちらかの資格を持っていると、もう片方の資格で有利になるという優遇措置はありません

衛生管理者と社労士の違い

一方で、衛生管理者と社労士は完全にイコールの資格ではありません。

衛生管理者試験は労働安全衛生法および労働基準法が中心となって問われ、法令に関する深い知識が必要とされます。

社労士試験は上記の項目に加え、雇用保険法・労働保険徴収法・労働者災害補償保険法などの労働関係法案や、健康保険法・国民年金法・厚生年金保険法など社会保険関連法案に関す知識も必須です。

より幅広い知識が問われるのが社労士であり、従業員の安全・健康だけでなく、社会保障や労務管理に関するエキスパートである必要があるのです。

また、50人以上の会社であれば衛生管理者資格保有者の設置が必須であるのに対し、社労士の必置義務は設けられていません
そのため、顧問社労士事務所を設けるなど、外部に社労士業務を委託している企業も多いです。

関連記事:衛生管理者とは?50人以上の会社に必ず必要になる資格の取得方法と役割

衛生管理者⇒社労士のメリットと注意点

ここでは、衛生管理者資格保有者が社労士試験を受験するメリットや注意点を解説します。

今後資格の取得を検討している方は、ぜひ目を通してみてください。

衛生管理者が社労士を受けるメリット

大きなメリットとして、衛生管理者が保有する労働衛生分野に関する知識の強化・補強につながる点が挙げられます。

社労士試験でも衛生管理者の試験範囲にある労働基準法や労働安全衛生法の分野に関する出題がおこなわれるため、今の知識を活かしながらダブルライセンス取得を狙えるでしょう。

実際に職場のルールづくりや制度運用で役立つことも多く、現場・法律の両観点から会社の適正運営を図れます。

衛生管理者が社労士を受ける際の注意点

注意点として、社労士試験の難易度の方が高く、合格までにそれなりの準備期間が必要なことが挙げられます。

衛生管理者試験の合格率は、第一種の場合44~50%程度、第二種の場合52~60%程度です。

一方社労士試験の合格率は6~7%であり、数ある国家試験のなかでもかなり難関の部類に入ります

また、衛生管理者試験は毎月複数回実施されていますが、社労士試験は年に1度しかおこなわれておらず、受験チャンスが少ないことにも注意が必要です。

長期スパンで勉強プランを立て、場合によっては複数年チャレンジするなど、計画性が必要になってくるでしょう。

社労士⇒衛生管理者のメリットと注意点

反対に、社労士が衛生管理者試験を受験するメリットや注意点を解説します。

ダブルライセンスを狙うひとは、参考にしてみましょう。

社労士が衛生管理者を受けるメリット

衛生管理者は、常時50人以上の従業員を雇う会社が必ず設置すべき人材です。

そのため常に一定の需要があり、社労士事務所勤務から一般企業に転職する際にも役立つでしょう。キャリアチェンジを検討している方は、取得しておいて損のない資格です。

また、出題範囲が重複している労働基準法や労働安全衛生法に関する知識を活かして受験できるため、関連法令分野での高得点が期待できます。

初見で1から勉強するより、効率のよい学習ができるでしょう。

社労士が衛生管理者を受ける際の注意点

衛生管理者試験は、社労士試験と比べると難易度が易しめです。

毎月複数回試験がおこなわれることもあり、問題なく合格できる人の方が多いでしょう。

しかし、油断して受験することによる不合格も多いものです。

あらかじめ受験要項や必出単元に目を通し、復習も兼ねてしっかり勉強しておく必要があります。

関連記事:衛生管理者試験に何度も落ちる…原因と対策は?

どちらかにする?ダブルライセンスにする?

衛生管理者資格取得に向いているのは、一般企業での勤務を考えている人です。

50人以上従業員がいる会社では衛生管理者資格保有者の必置義務があるため、業種・職種を選ばず活躍することができるでしょう。

社労士資格取得に向いているのは、労務管理・社会保障のエキスパートとして、高いスキルを得たい人です。

社労士事務所勤務をしたり、ゆくゆく独立・開業したりする人も多く、自分のキャリアを大きく支える資格として役立ちます。

社労士として開業する場合は別ですが、衛生管理者と社労士の資格を両方得ておけば、更に高い専門性が得られます。

合格率の違いなども鑑みて、まずは衛生管理者資格の受験から始め、勉強の方法を学んでいくことがおすすめです。

関連コラム:社労士とは?仕事内容や将来性・需要は?意味ない資格なのかも解説

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監修者情報

この記事の監修者

渡辺 瞳

ライター兼学習プランナー。

総務人事部にて勤務経験9年。
衛生管理者の資格を取ったうえで安全衛生委員会を取り仕切っている。

現在は総務・労務・経理などバックオフィス系や教育系を中心に多数の記事の執筆・監修業にも従事している。

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