衛生管理者の資格は、業種や地域を選ばずどんな企業でも役立ちます。
試験合格後のキャリアを考えるときに、資格を活かして働いた場合の年収が気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、衛生管理者の年収について解説します。
今自分が所属している会社の業種や今後転職を検討している業種と見比べながら、参考にしてみてください。

衛生管理者の仕事とは

衛生管理者の仕事として、代表的なものは下記の通りです。

• 健康に異常がある者の発見及び処置
• 作業環境の衛生上の調査
• 作業条件、施設等の衛生上の改善
• 労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備
• 衛生教育、健康相談その他の労働者の健康保持に関する必要な事項
• その事業の労働者が行う作業が他の事業の労働者が行う作業と同一の場所において行われる場合における衛生に関し、必要な措置
• その他衛生日誌の記載等職務上の記録の整備等

救急箱の準備から有害業務に当たる際のチェックリスト作成まで幅広く、業務の内容は多岐に渡ります。

しかし、衛生管理者業務だけに従事するケースはほとんどありません。
他の仕事と兼任して担当することが多く、メインの業務は業種・職種によって異なります。

その内容や元々の待遇によって年収差も大きいと把握しておきましょう。

関連記事：衛生管理者の仕事って？具体的な業務内容を解説

衛生管理者の年収例

衛生管理者の年収は、衛生管理者と兼任するメイン業務の内容や元々の待遇により差が大きいのが特徴です。

具体的には、300～800万円程度の間であることが一般的とされています。

以下では、例として衛生管理者資格を必要とする求人の一部を抜粋して紹介します。

想定年収（年収例）	業種・職務内容	第一種・第二種	他歓迎資格など
300万円以上	経理・総務	第一種・第二種	社会保険労務士など
400万円以上	介護施設・クリニック受付	第一種・第二種	介護士・看護師など
500万円以上	建築の施工管理技術者	第一種	宅建、一級建築士など
600万円以上	工場	第一種	フォークリフト免許など
700万円以上	保健師	第一種	人間ドックアドバイザーなど

有害業務を伴う仕事や、フォークリフト免許・クレーン運転士など特殊な免許が必要な仕事は、年収が高くなる傾向にあると分かります。

また、保健師など衛生管理者以外の国家資格が必須である仕事は、700～800万円程度稼げることが多いです。

反面、事務職である経理・総務などは300万円程度からのスタートになる可能性があります。

どの業種でも必ず必要な仕事であるため、その分就職や転職のハードルは低いかもしれません。

目指す仕事やイメージしているキャリアと照らし合わせながら年収を想定していきましょう。

求人の探し方のポイント

衛生管理者の資格を活かした仕事に就きたい場合、適した求人を探していく必要があります。
下記のような代表的な探し方を抑えておくことがおすすめです。

必要資格や歓迎要件をチェックする

求人要項の必要資格や歓迎要件の欄に「衛生管理者」の記載があった場合、書類選考や面接時に有利になる可能性が高いです。

企業側が明確に衛生管理者を求めていると分かるため、このような求人には積極的に応募していきましょう。

フリーワード欄に「衛生管理者」と入れて検索する

企業によっては、必要資格や歓迎要件欄以外で衛生管理者資格について言及している場合があります。

「衛生管理者」と入力して検索すれば、求人要項本文に記載されている単語も拾ってくれるため、試してみましょう。

「衛生や安全の管理をお願いします」などの表記ブレも狙いながら、単語ごとに区切って検索するのもおすすめです。

「衛生管理者　求人」とGoogleやYahoo!で検索する

検索エンジンを使い、「衛生管理者　求人」などとで検索してみるのもよいでしょう。

求人サイト・転職サイト・転職エージェント・派遣会社など、さまざまな募集媒体から条件に合った求人を探すことができます。

使用する媒体に強いこだわりがなかったり、職種ごとの年収相場を知ってから応募したい人におすすめの方法です。

まとめ

衛生管理者の年収は、メインとなる仕事によりさまざまです。

しかし、事務職から専門職・資格職まで幅広く衛生管理者の需要があります。

従業員を50人以上雇用している全ての会社で必置の資格ですので、取得しておいて損はありません。

今後のキャリアアップを目指している人は、是非挑戦してみましょう。