東洋大学の総合型選抜は、基礎学力テスト型入試・AO型推薦入試・自己推薦入試の3方式に分かれています。

2026年度は3方式合わせて志願19,898名・合格4,828名でした。

志願者の94%が選んだのは、2教科の筆記試験を中心に選考する基礎学力テスト型入試です。

AO型推薦入試と自己推薦入試は専願で、提出課題や当日の試験内容は学科ごとに異なります。

本記事では、東洋大学の総合型選抜の3方式の違い・学部ごとの倍率・出願条件・選抜方法・過去問を解説します。

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東洋大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

東洋大学の総合型選抜で実施される3方式は、併願できるかどうかと当日に課される試験が違います。

基礎学力テスト型・AO型推薦・自己推薦の3方式

東洋大学の総合型選抜は、併願できる基礎学力テスト型入試と、専願のAO型推薦入試・自己推薦入試の3方式です。

2027年度の基礎学力テスト型入試は、国語または数学と英語の筆記試験に調査書等と事前課題小論文を加えて判定します。

他大学とも東洋大学の他学部・学科とも併願できます。

AO型推薦入試の多くの学科では、課題論文や課題レポートの提出と、当日のプレゼンテーションや面接などが選考の中心です。

自己推薦入試では、志望理由書などの書類選考に、学科ごとの小論文や面接などを組み合わせて選考します。

出願後に入試方式は変更できないため、選び直しはききません。

実施している学部

東洋大学の総合型選抜のうち基礎学力テスト型入試は全学部で実施され、学科・方式ごとに募集人員が設定されています。

AO型推薦入試は、昼間に授業を行う第1部(昼間部)の学部だけで実施されます。

対象は次の学部です。

  • 文学部
  • 経済学部
  • 国際学部
  • 国際観光学部
  • 情報連携学部
  • 健康スポーツ科学部
  • 理工学部
  • 総合情報学部
  • 環境イノベーション学部
  • 生命科学部
  • 福祉社会デザイン学部

自己推薦入試は、第1部(昼間部)と第2部・イブニングコース(夜間)で実施する学部が違います。

第1部で実施するのは次の学部です。

  • 文学部
  • 経済学部
  • 社会学部
  • 福祉社会デザイン学部
  • 健康スポーツ科学部
  • 総合情報学部
  • 食環境科学部
  • 環境イノベーション学部
  • 生命科学部

第2部・イブニングコースで実施するのは次の学部です。

  • 文学部
  • 経済学部
  • 社会学部
  • 国際学部
  • 法学部

募集人員はAO型推薦入試で差が大きく、2027年度に最も多いのは国際観光学部国際観光学科の35名となっています。

2027年度に開設される環境イノベーション学部も、AO型推薦入試で10名を募集します。

ただし環境イノベーション学部には過去の実績がなく、倍率の目安がありません。

学部ごとの倍率

東洋大学の基礎学力テスト型入試 第1部で倍率が最も高いのは国際観光学部の5.8倍、最も低いのは理工学部の2.2倍です。

国際観光学部に経営学部の5.7倍、経済学部の5.6倍が続きます。

以下は2026年度の基礎学力テスト型入試 第1部の学部別の実績です。

学部(第1部)志願者数合格者数倍率
文学部3,001名669名約4.5倍
経済学部2,766名493名約5.6倍
経営学部2,830名493名約5.7倍
法学部1,226名265名約4.6倍
社会学部2,536名499名約5.1倍
国際学部649名173名約3.8倍
国際観光学部846名147名約5.8倍
情報連携学部402名129名約3.1倍
福祉社会デザイン学部885名239名約3.7倍
健康スポーツ科学部614名113名約5.4倍
理工学部1,113名499名約2.2倍
総合情報学部555名143名約3.9倍
生命科学部492名130名約3.8倍
食環境科学部400名99名約4.0倍
第1部 合計18,315名4,091名約4.5倍

第2部・イブニングコースは志願369名・合格279名で1.3倍にとどまり、第1部全体の4.5倍とは水準が違います。

専願の2方式は母数が小さく、学科単位で倍率が大きく振れる点に注意が必要です。

AO型推薦入試では国際観光学部国際観光学科に志願216名が集まり、合格51名で4.2倍でした。

自己推薦入試の社会学部第1部社会学科は志願54名・合格6名の9.0倍です。

第2部・イブニングコースも含めた方式別の2026年度の実績は次のとおりです。

方式志願者数合格者数倍率
基礎学力テスト型入試18,684名4,370名約4.3倍
AO型推薦入試563名185名約3.0倍
自己推薦入試651名273名約2.4倍

試験日と出願期間

東洋大学の総合型選抜で最も早いのは10月実施のAO型推薦入試・自己推薦入試で、出願期間は9月7日から9月10日です。

以下は2027年度入試の日程です。

方式・実施時期出願期間試験日
AO型推薦・自己推薦
(10月)
9月7日〜9月10日10月18日
AO型推薦・自己推薦
(11月)
11月2日〜11月5日11月22日
AO型推薦・自己推薦
(12月)
11月27日〜12月2日12月13日
基礎学力テスト型入試10月29日〜11月4日11月29日

AO型推薦入試と自己推薦入試の試験は、10月18日・11月22日・12月13日の3日に行われます。

どの日に受けるかは学科・型ごとに決まっています。

情報連携学部情報連携学科のINIAD MOOCs型は、10月と12月の2回実施する型です。

同じ学科ではAO型推薦入試のINIAD特別スカラシップ型も12月13日に行われ、2027年度の募集人員は2名です。

参考:東洋大学|過去の入試について(入試結果)

東洋大学|入学試験要項

東洋大学の総合型選抜(旧AO入試)の出願条件

東洋大学の総合型選抜は、2027年度の3方式とも全体の学習成績の状況を一律の出願資格にはしていません。

学校推薦入試(総合評価型)が学科ごとに全体の学習成績の状況の基準を課しているのとは対照的です。

3方式の間で違うのは、専願かどうかと学科ごとに付く追加条件です。

基礎学力テスト型入試の出願条件

基礎学力テスト型入試は、東洋大学の専願のみを対象とした入試に出願していなければ、大学入学資格だけで出願できます。

出願資格は「大学入学資格を有する者、または2027年3月31日までに有する見込者」だけです。

他大学と併願でき、東洋大学の中でも学部の枠を越えて複数の学部・学科・入試方式に出願できます。

ただし受験する科目によっては、学部・学科の間で併願できない組み合わせもあります。

専願のみを対象とした入試には学校推薦入試(総合評価型)も含まれ、原則としてこれらとは併願できない決まりです。

例外は10月18日実施分で不合格だった場合で、このときは基礎学力テスト型入試に出願できます。

反対に基礎学力テスト型入試を受験すると、専願のみを対象とした入試の出願は受理されません。

10月実施のAO型推薦入試などの結果は基礎学力テスト型入試の出願締切の直前に出て、不合格なら出願できるのは数日です。

AO型推薦入試の出願条件

東洋大学のAO型推薦入試の出願資格は、その学科を第一志望とし、合格した場合に入学を確約できる者と定められています。

出願書類に学校長の推薦書は含まれず、全体の学習成績の状況も出願資格になっていません。

2027年度は一部の学科・型に、次の追加条件が付きます。

学部・学科・型追加の出願条件
文学部国際文化コミュニケーション学科
国際観光学部国際観光学科
実用英語技能検定1,800点以上、GTEC840点以上、TEAP(4技能)195点以上、IELTS4.5以上のいずれか
経済学部総合政策学科実用英語技能検定1,800点以上、GTEC840点以上、TEAP(4技能)195点以上、IELTS4.0以上のいずれか
国際学部
グローバル・イノベーション学科
指定の英語資格・検定試験で英語能力を客観的に証明できること
国際学部国際地域学科
ジャンル・セレクト入試のジャンルA
英語の学習成績の状況4.2以上、実用英語技能検定1,980点以上、GTEC960点以上、TEAP(4技能)225点以上、IELTS5.0以上のいずれか
情報連携学部情報連携学科事前適性審査で学部の定めた基準を満たすこと(コンピュータ・サイエンス型は自作ソフトウェアのGitHub公開も必要)
健康スポーツ科学部健康スポーツ科学科 アスリート型
総合情報学部総合情報学科 心理・スポーツ情報専攻
義務教育修了後(または過去2年間)にスポーツの分野で顕著な活躍をしたと自認すること

国際学部国際地域学科のジャンル・セレクト入試では、追加条件が付くのは出願時に選ぶA・B・CのうちジャンルAだけです。

ジャンルAの4.2以上は英語1科目の成績で、全体の学習成績の状況を問う条件ではありません。

自己推薦入試の出願条件

東洋大学の自己推薦入試は学校長の推薦を必要とせず、全体の学習成績の状況の基準も設けていない専願の入試です。

出願資格として、その学科を第一志望とし、合格した場合に入学を確約できることが求められます。

2027年度に追加の条件を課すのは、経済学部第1部経済学科と総合情報学部第1部総合情報学科(システム情報専攻)です。

経済学科は、英語と数学の両方の要件を満たす必要があります。

英語は、実用英語技能検定1,800点・GTEC840点・TEAP(4技能)195点・IELTS4.5のいずれか以上です。

数学は実用数学技能検定の条件を満たすか、事前適性審査で学部の基準を満たす必要があります。

システム情報専攻では、ITパスポートなどの情報処理技術者試験の合格と、英語資格による英語能力の証明の両方が求められます。

参考:東洋大学|入学試験要項

東洋大学の総合型選抜(旧AO入試)の選抜方法

東洋大学の総合型選抜は、基礎学力テスト型入試が筆記試験と書類、専願の2方式が書類と学科別の試験で合否を決めます。

配点は方式ごと・学科ごとに募集要項で示されており、書類選考の比重も学科によって違います。

基礎学力テスト型入試の選抜方法

東洋大学の基礎学力テスト型入試は、英語と国語または数学の筆記試験に、調査書等と事前課題小論文を合わせて判定します。

2027年度の2教科均等配点は250点満点です。

内訳は英語100点・国語または数学100点・調査書等30点・事前課題小論文20点です。

ほかに、最高得点の科目や英語・国語・数学のいずれかを2倍にする350点満点の型もあります。

調査書等と事前課題小論文の合計は、2026年度の20点から2027年度は50点に増えました。

事前課題小論文は併願しても提出は1本だけで、採点は学科(専攻)ごとの基準です。

教科出題範囲
英語英語の出題範囲は英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲと論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで、リスニングは出題されません。
国語国語は「現代の国語」と「言語文化」で、漢文は出題されません。
数学数学は数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cが範囲ですが、単元はさらに絞られています。数学Aは「図形の性質」と「場合の数と確率」、数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」だけです。

英語は英語外部試験のスコアがあれば、当日の得点に換算できます。

換算得点実用英語技能検定GTECTEAPIELTS
100点2,3041,1803096.0
90点2,1501,0502535.5
80点1,9809602255.0

利用を申請した場合でも、試験日当日に英語科目を受験することは可能です。

換算したスコアと当日の得点のうち、高いほうが判定に採用される仕組みです。

ただし利用申請は初回出願の際に一度しか行えず、2回目以降の追加出願から足すことはできません。

AO型推薦入試の選抜方法

東洋大学のAO型推薦入試は、課題論文などの書類選考と当日のプレゼンテーションなどを学科ごとの配点で評価します。

情報連携学部は事前適性審査で学部の基準を満たすことが出願資格で、当日は面接などを行います。

2027年度の主な学科の配点は次のとおりです。

学部・学科書類選考プレゼンほか満点
経済学部 総合政策学科30点70点100点
文学部 教育学科
(初等教育専攻)
100点100点200点
文学部 国際文化コミュニケーション学科100点100点200点
国際学部 国際地域学科
(ジャンル・セレクト)
50点100点150点

経済学部総合政策学科では書類が3割にとどまり、文学部の2学科では半分を占めます。

総合政策学科の課題論文は3,000字以上4,000字以内で、生成AIを使った場合は使い方の説明が要ります。

国際観光学部国際観光学科の課題レポートは、観光立国推進基本計画(第5次)が示す12の視点から1つを選んで論じる形式です。

国際学部国際地域学科のジャンル・セレクト入試は、出願時に選んだジャンルで当日の試験が決まります。

ジャンルAは英語面接、ジャンルBはプレゼンテーション・質疑応答、ジャンルCはディスカッションです。

自己推薦入試の選抜方法

東洋大学の自己推薦入試は、学科・型ごとに書類選考と当日の試験の組み合わせ、配点が決まっています。

多くの学科は、書類選考に小論文と面接を加えて評価します。

多くの学科の出願書類は、調査書と自己推薦入試推薦書、志望理由を1,000字以内で書く様式1です。

自己推薦入試推薦書は、資格・特別な経験や活動歴を志願者本人が記入する本学所定用紙です。

社会学部第1部社会学科は志願理由書を3,000〜4,000字で書くなど、書類が違う学科もあります。

2027年度は社会学部第1部社会学科だけが2段階選抜です。

第一次は10月18日の書類選考で当日の試験がなく、通過者が11月22日に小論文と面接を受けます。

福祉社会デザイン学部子ども支援学科は、面接を行わずグループディスカッションを課す学科です。

配点は書類選考50点・小論文100点・グループディスカッション100点の250点満点です。

参考:東洋大学|入学試験要項

東洋大学の総合型選抜の過去問

東洋大学の総合型選抜は、2027年度の入学試験要項に3方式の事前課題の設問を載せています。

基礎学力テスト型入試の事前課題小論文は全学部・学科で同じ1問で、AO型推薦入試と自己推薦入試は学科ごとの設問です。

以下では、事前課題小論文と、経済学部総合政策学科の課題論文、文学部哲学科の志望理由書から設問を1問ずつ引用します。

事前課題小論文

基礎学力テスト型入試の事前課題小論文は、建学の精神を1つ選び、大学での学びと結び付けて400字以内で述べる課題です。

東洋大学が示した2027年度の設問は次のとおりです。

東洋大学の建学の精神の中から1つを選び、選択した建学の精神を冒頭に記載しなさい。
続けて、選択した建学の精神をどのように理解したかを簡潔に述べたうえで、それを踏まえて東洋大学でどのような学びをしたいと考えているかを、自らの経験と関連付けながら400字以内で述べなさい。

課題論文

東洋大学のAO型推薦入試のうち、経済学部総合政策学科の課題論文は「年収の壁」と働き方や制度・政策の関係を問う内容です。

2027年度の全5問のうち、政策担当者の立場で2つの案を比べる4問目は次のとおりです。

⑷ あなたは、政策担当者として、「130万円の壁(社会保険の扶養認定基準)」による就業調整や人手不足に対して、以下のいずれか一方を選んで推進する立場になったとします。
①「壁」となる年収基準を130万円から引き上げ(例:178万円など)、社会保険料が免除される範囲を拡大する。
②「壁(第3号被保険者制度など)」そのものを段階的に撤廃し、全ての労働者が自らの収入に応じて社会保険に加入・負担する仕組みへ移行する。
①と②のそれぞれが労働市場(特に賃金、労働供給、雇用のあり方)に与える影響について、メリット・デメリットを比較した上で、あなたが政策担当者の立場なら、どちらを選択するか、その理由とともに説明してください。

志望理由書

東洋大学の自己推薦入試の志望理由書は、多くの学科で様式1に、学科ごとに示された観点に沿って志望理由を書く課題です。

2027年度の文学部哲学科の設問は次のとおりです。

哲学科を志望した理由を以下の点を中心として1,000字以内で書いてください。
●哲学科を自己推薦入試で志望する理由
●入学後に主に学びたいと思っているテーマ
●卒業後の志望

参考:東洋大学|入学試験要項

まとめ

東洋大学の総合型選抜は3方式に分かれ、2026年度は志願者の94%が基礎学力テスト型入試でした。

2027年度は、専願のみを対象とした入試と基礎学力テスト型入試を原則として併願できません。

例外は、10月18日の入試で不合格だった場合だけです。

3方式とも全体の学習成績の状況を一律の出願資格にはしておらず、AO型推薦入試と自己推薦入試では学校長の推薦も要りません。

基礎学力テスト型入試の倍率は第1部が国際観光学部の5.8倍から理工学部の2.2倍までで、第2部は1.3倍です。

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