総合型選抜(旧AO入試)は不登校でも合格できる?注意点も解説
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総合型選抜(旧AO入試)は、不登校の経験があっても出願要件を満たしていれば受験できます。
出願条件として定められているのは、高校卒業見込みや評定平均が中心だからです。
欠席日数そのものを条件にしている大学は限られており、欠席日数は調査書に記載されるものの、評価全体の一部にすぎません。
本記事では、不登校から総合型選抜で合格するコツと、出願前に確認しておきたい注意点を解説します。
目次
不登校でも総合型選抜(旧AO入試)は受験できる

不登校の経験があっても、出願要件を満たしていれば総合型選抜は受験できます。
総合型選抜は、学力試験の点数だけで合否を決める入試方式ではありません。
志望理由書・面接・小論文・プレゼンテーションなどを組み合わせ、受験生の意欲や適性を多面的に評価します。
文部科学省の大学入学者選抜実施要項でも、詳細な書類審査と丁寧な面接を組み合わせて評価する方式です。
実際の出願条件を見ても、定められているのは高校卒業見込みや評定平均が中心になります。
欠席日数そのものを出願条件にしている大学は限られています。
ただし、調査書には学年ごとの欠席日数が記載されるため、欠席が大学に伝わらないわけではありません。
それでも、調査書は評価全体の一部にすぎません。
小論文や面接の得点比率が高い方式であれば、書類で不利になった分を十分に取り返せます。
不登校から総合型選抜で合格するための5つのコツ
不登校の経験がある受験生でも、取り組み方しだいで合格は十分に狙えます。
欠席日数を消すことはできませんが、それ以外の評価材料を積み上げる余地は大きく残されているためです。
ここでは、出願までに取り組むべき5つのコツを順に紹介します。
今日からの出席実績を積み重ねる
まず取り組みたいのは、今日からの出席実績を積み重ねることです。
調査書には学年ごとの欠席日数が記載されるため、高校3年生の出席状況が安定していれば、現在は改善していると示せます。
総合型選抜の出願は、多くの大学で9月以降に始まります。
新学年が始まる4月から出願までの数か月間の出席が、そのまま調査書に反映される計算です。
過去の欠席は変えられませんが、直近の数か月は今から積み上げられます。
教室に入るのが難しい場合でも、あきらめる必要はありません。
保健室登校や別室登校を出席として扱う高校もあるためです。
出席の扱い方は高校ごとに異なるので、まず担任に確認してみてください。
調査書の配点が低い大学を選ぶ
志望校を選ぶ段階で、調査書の配点が低い方式を狙う方法も有効です。
大学によって調査書の扱いは大きく異なり、点数化する大学もあれば参考程度にとどめる大学もあります。
確認する場所は、募集要項の選考方法や配点の欄です。
配点の内訳が公表されている場合は、書類・小論文・面接それぞれの点数を見比べてください。
例えば小論文200点・面接100点・書類50点の配点であれば、当日の試験で挽回できる余地が大きくなります。
逆に書類の比重が半分を占める方式では、欠席日数の影響を受けやすくなるでしょう。
小論文やプレゼンテーションの配点比率が高い方式を選べば、欠席日数が合否に与える影響を抑えられます。
配点は年度ごとに変わるため、出願する年度の募集要項で確認しましょう。
小論文や面接の得点で挽回する
総合型選抜では当日の試験や面接の比重が大きく、書類で不利になった分を得点で取り返せます。
小論文で得点力を上げる方法は、志望学部に関連するテーマの過去問を解くことです。
書きっぱなしにせず、高校の先生など第三者に添削してもらう反復を組み込んでください。
目安として、週に1本のペースで出願までに10本前後を仕上げると、書く型が身につきます。
添削で指摘された点を次の1本で直し切ると、上達の速度が上がるでしょう。
面接については、質問への回答を暗記する準備をおすすめしません。
想定外の質問が来たときに、答えられなくなってしまうためです。
志望理由と自分の経験を結びつけて話せる状態にしておくと、質問の角度が変わっても対応できます。
欠席期間の学びを活動実績にまとめる
学校に通えていなかった期間の取り組みも、評価材料になります。
読書・独学・オンライン講座の受講・資格取得・創作活動などが該当します。
地域やオンラインコミュニティでの活動も、活動報告書やポートフォリオに残しておきましょう。
記録するときは、いつ・何を・どれくらいの期間続け・何を得たかを書いてください。
「2年生の6月から1年間、独学でプログラミングを学んだ」のように期間を明記します。
「簡単なアプリを3本制作した」と成果に数字を入れると、さらに評価につながります。
小さな取り組みでも続けていれば自己分析の材料になるため、今から始められることがないかも、あわせて探してみましょう。
不登校の経験を志望理由に活かす
不登校の経験そのものが、学びたいテーマのエピソードとして志望理由書に活かせます。
教育・心理・福祉・情報などの分野では、自分が困難を感じた経験が深掘りできるテーマになるためです。
重要なのは、経験を苦労話として語らないことです。
そこから生まれた問題意識・大学での学習計画・卒業後の展望までを、一本の線でつないでください。
例えば「学校に通えなかった時期にオンライン教材で学習を続け、学びの場が教室以外にもある可能性を実感した」と書き出します。
続けて「貴学の教育学部で不登校児童への学習支援を研究し、卒業後は多様な学びの場をつくる仕事に就きたい」とつなげる形です。
経験からの学びを自分が今後やりたいことに変換できると、志望理由に説得力が生まれます。
不登校の人が総合型選抜を受けるときの注意点
不登校の経験がある場合、出願前に確認しておきたい点がいくつかあります。
確認を怠ると、対策が間に合わなくなったり、出願そのものができなくなったりするおそれがあるためです。
ここでは、押さえておきたい注意点を3つ紹介します。
卒業に必要な単位を取れているか確かめる
最初に確かめるべきなのは、卒業に必要な単位を取得できているかです。
総合型選抜の出願条件は高校卒業見込みであるため、卒業見込みが立たなければ出願そのものができません。
高校の単位認定には、各教科の出席時数と定期考査の成績が関わります。
現時点で何単位を取得済みで、卒業までにあと何単位必要かを担任に確認してください。
不足がわかった場合でも、補習やレポート提出で単位を補える制度がある高校もあります。
制度を利用するには時間が必要になるため、気づいた時点ですぐ相談しましょう。
募集要項に欠席日数の条件がないか調べる
出願前に、志望校の募集要項に欠席日数の条件が書かれていないかを調べてください。
大学や学部によっては、出願資格の欄に欠席日数や出席状況の条件を明記している場合があるためです。
見るべき項目は、出願資格・出願要件・提出書類の3か所です。
志望校の公式サイトから最新年度の募集要項を開き、順に目を通してください。
条件が明記されていない場合でも、対策の組み立て方は変わりません。
調査書は提出書類に含まれるため、欠席日数は大学側に伝わる前提で準備を進めましょう。
面接で不登校の理由を聞かれると想定して備える
面接で不登校の理由を聞かれる可能性は、あらかじめ想定しておきましょう。
調査書に欠席日数が記載されている以上、大学側が事情を確認したいと考えるのは自然なためです。
質問されること自体は、不合格を意味しません。
回答を準備するときは、欠席していた事実を隠したり言い訳を並べたりしないでください。
当時の状況を簡潔に説明し、現在は改善していることと大学で学びたい意欲を伝える構成にします。
例えば「2年生の時期に体調を崩し、登校が難しい状態が続きました」と事実から入ります。
続けて「3年生からは通学できるようになり、現在は欠席なく通っています」と現状を述べる流れです。
体調や診断に関わる事情がある場合は、診断書などの資料を提出できるかを高校や大学に確認してみてください。
出席日数や単位が足りないときの対処法
卒業見込みが立たない場合や、出席状況の改善が難しい場合でも選択肢は残されています。
進路を高校の卒業だけに限定せず、複数の道を並行して検討する姿勢が大切です。
ここでは、状況に応じた3つの対処法を紹介します。
通信制高校に転入して出席実績を作り直す
出席日数の確保が難しい場合、通信制高校への転入が現実的な選択肢になります。
通信制高校はレポート提出とスクーリングで単位を修得する仕組みのため、毎日通学しなくても卒業を目指せるためです。
転入した場合、調査書に記載される欠席日数は在籍している通信制高校の基準で扱われます。
全日制高校での欠席が、そのまま記載される形にはなりません。
ただし、転入の時期によって卒業見込みの時期が変わる点には注意が必要です。
在籍期間や修得済み単位の引き継ぎについては、転入先の高校に直接確認してください。
総合型選抜の出願に間に合うかどうかも、あわせて相談しておきましょう。
高卒認定試験の受験を検討する
高等学校卒業程度認定試験に合格すれば、高校を卒業していなくても大学受験資格が得られます。
試験は年に2回実施され、令和8年度は8月と11月に予定されています。
科目ごとの合格が積み上げ方式で認められる点も、負担を抑えられる仕組みです。
一度にすべての科目に合格する必要はなく、複数回に分けて受験できます。
高校で修得済みの単位がある場合は、受験科目の免除を申請できます。
免除の要件は文部科学省が公表しているため、単位修得証明書とあわせて確認してください。
ただし、総合型選抜では調査書の代わりに別の書類提出を求められる場合があります。
高卒認定での出願を受け付けていない方式もあるため、出願前に志望校の募集要項で出願資格を確認しましょう。
一般選抜との併願も視野に入れる
総合型選抜だけに絞らず、一般選抜との併願も視野に入れておきましょう。
総合型選抜は募集人数が限られており、志望校の方式によっては出願自体が難しい場合もあるためです。
一般選抜は当日の学力試験で合否が決まるため、調査書の比重が小さくなります。
欠席日数が結果に影響しにくい点は、大きな利点だと言えるでしょう。
両立させるには、出願前と出願後で時間配分を変える方法が現実的です。
4月から8月までは、一般選抜に向けた基礎学習に7割ほどの時間を充てます。
9月から11月の出願・選考の時期は、小論文と面接の対策に比重を移してください。
総合型選抜の結果が出た12月以降は、再び学力試験の対策に戻す流れになります。
まとめ
総合型選抜は、不登校の経験があっても出願要件を満たしていれば受験できます。
直近の出席実績を積み上げ、調査書の配点が低い方式を選び、小論文や面接の得点で挽回する方法が有効です。
欠席期間の学びも、記録に残せば活動実績として評価につながります。
単位が足りない場合は通信制高校への転入や高卒認定も検討し、進路の選択肢を広げておきましょう。
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