武蔵大学の総合型選抜(旧AO入試)は、4学部で9つの方式に分かれています。

経済学部は課外活動重視型と商業系資格重視型、社会学部はゼミ力重視方式とメディア・クリエーション方式です。

人文学部は4つの方式、国際教養学部はAO型を実施します。

選考は原則として一次が書類審査、二次が筆記試験と面接です。

評価比率は学科・方式ごとに%で公表され、2027年度の募集人員は全学で113名です。

本記事では、武蔵大学の総合型選抜の実施学部・倍率・出願条件・評価比率・過去問を解説します。

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武蔵大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

武蔵大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

武蔵大学の総合型選抜の評価比率は一次選考・二次選考のそれぞれで示され、方式ごとに配分が違います。

それぞれの方式の特徴や倍率について詳しく解説します。

9つの方式

武蔵大学の総合型選抜入試で募集要項が公開されている方式は、4学部で合わせて9つです。

学部・学科ごとの方式は、次のとおりです。

  • 経済学部 課外活動重視型:部活動や生徒会などの課外活動の成果で出願
  • 経済学部 商業系資格重視型:簿記や情報処理などの資格で出願
  • 人文学部 語学力・文化理解力重視方式:英語英米文化学科と日本・東アジア文化学科で実施
  • 人文学部 語学力重視方式:ヨーロッパ文化学科で実施
  • 人文学部 学科適性重視方式:ヨーロッパ文化学科で実施し、学科適性理由書を提出
  • 人文学部 テーマ追究方式:日本・東アジア文化学科で実施し、課題レポートを提出
  • 社会学部 ゼミ力重視方式:英語4技能の資格と将来計画書で出願する専願の方式
  • 社会学部 メディア・クリエーション方式:創作活動のオンラインポートフォリオを提出
  • 国際教養学部 AO型:国際教養学科の3専攻すべてで募集

国際バカロレア資格の取得者等を対象とするIB型は、別の募集要項で募集されます。

実施している学部

武蔵大学の総合型選抜は4学部12学科・専攻で実施され、募集人員は合計113名です。

学部学科・専攻募集人員(2027年度)
経済学部経済学科15名
経済学部経営学科15名
経済学部金融学科15名
人文学部英語英米文化学科8名
人文学部ヨーロッパ文化学科8名
人文学部日本・東アジア文化学科8名
社会学部社会学科 社会学専攻12名
社会学部メディア社会学科 メディア社会学専攻10名
社会学部メディア社会学科 情報社会デザイン専攻5名
国際教養学部国際教養学科 経済・経営・国際関係専攻5名
国際教養学部国際教養学科 ビジネスデータサイエンス専攻2名
国際教養学部国際教養学科 グローバルスタディーズ専攻10名

経済学部の学科選択は志望順位制で、第三志望まで記入できます。

合格する学科は志望順位と二次選考の成績で決まるため、第一志望の学科になるとは限りません。

2027年度には専攻の改組がありました。

国際教養学科の経済経営学専攻が、経済・経営・国際関係専攻とビジネスデータサイエンス専攻の2つに分かれました。

社会学部のメディア社会学科には、情報社会デザイン専攻が加わっています。

学部ごとの倍率

倍率が最も高いのはメディア・クリエーション方式の4.6倍で、最も低いのは社会学科ゼミ力重視方式の1.3倍です。

表はIB入試を除く武蔵大学の2026年度の実績です。

学部学科・専攻方式志願合格倍率(志願÷合格)
経済学部―課外活動重視型332名83名4.0倍
経済学部―商業系資格重視型41名18名2.3倍
経済学部計―373名101名3.7倍
人文学部英語英米文化学科語学力・文化理解力重視方式88名42名2.1倍
人文学部ヨーロッパ文化学科語学力重視方式35名18名1.9倍
人文学部ヨーロッパ文化学科学科適性重視方式53名23名2.3倍
人文学部日本・東アジア文化学科語学力・文化理解力重視方式64名28名2.3倍
人文学部日本・東アジア文化学科テーマ追究方式13名5名2.6倍
人文学部計―253名116名2.2倍
社会学部社会学科将来計画書方式(GDS)18名4名4.5倍
社会学部社会学科ゼミ力重視方式(専願制)16名12名1.3倍
社会学部メディア社会学科将来計画書方式(GDS)11名3名3.7倍
社会学部メディア社会学科メディア・クリエーション方式23名5名4.6倍
社会学部メディア社会学科ゼミ力重視方式(専願制)14名8名1.8倍
社会学部計―82名32名2.6倍
国際教養学部経済経営学専攻―29名19名1.5倍
国際教養学部グローバルスタディーズ専攻―90名50名1.8倍
国際教養学部計―119名69名1.7倍
大学合計――827名318名2.6倍

社会学部のなかで見ると、専願のゼミ力重視方式だけ倍率が低い結果でした。

なお2027年度の募集要項には、社会学部の将来計画書方式(GDS)が載っていません。

試験日と出願期間

武蔵大学の2027年度入試の日程は次のとおりです。

項目日付
一次選考の出願2026年9月1日〜9月10日
一次選考書類審査(グローバルスタディーズ専攻のみ9月27日に筆記試験)
二次選考の出願2026年9月25日〜10月2日
二次選考2026年10月11日(経済学部の課外活動重視型のみ10月10日または10月11日)

参考:武蔵大学|総合型選抜入試(募集要項)

武蔵大学|入試結果

武蔵大学の総合型選抜(旧AO入試)の出願条件

武蔵大学の総合型選抜に評定平均値の基準はありません。

既卒者が出願できないのは、経済学部だけです。

専願なのは社会学部のゼミ力重視方式だけで、ほかの方式は他大学と併願できます。

ただし武蔵大学の総合型選抜入試の中では併願できず、出願時に学部・学科・方式を1つ指定します。

経済学部の出願条件

武蔵大学経済学部の課外活動重視型と商業系資格重視型は、どちらも2027年3月までに卒業見込みの者だけが対象です。

課外活動重視型では、募集要項が出願資格の例を4つ挙げています。

  • 学校公認の部活動で、都道府県レベル以上の大会やコンクール等で顕著な成績をあげたチームや個人
  • 生徒会や文化祭活動で重要な役職を務め、顕著な成果をあげた者
  • 部活動以外の運動競技・芸術活動等で、都道府県レベル以上の大会等で顕著な成績をあげた者
  • ボランティア組織などに所属し、積極的な貢献を行い顕著な成果をあげた者

商業系資格重視型の対象資格は、次のとおりです。

  • 日商簿記検定試験2級以上
  • 全国商業高等学校協会検定試験で、簿記実務検定試験1級を含む3種目以上
  • 全国経理教育協会簿記能力検定試験1級以上
  • 情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験

人文学部の出願条件

武蔵大学の人文学部は4つの方式を実施し、どの方式も既卒者が出願できます。

学科と方式ごとの提出物は、次のとおりです。

  • 英語英米文化学科 語学力・文化理解力重視方式:英語の資格・検定試験のスコア
  • ヨーロッパ文化学科 語学力重視方式:英語・ドイツ語・フランス語のいずれかのスコア
  • ヨーロッパ文化学科 学科適性重視方式:学科適性理由書
  • 日本・東アジア文化学科 語学力・文化理解力重視方式:英語・中国語・韓国語のスコア
  • 日本・東アジア文化学科 テーマ追究方式:課題レポート

外国語のスコアは、2024年10月以降に受検したものに限られます。

英語以外のスコアを出せるのは、ヨーロッパ文化学科と日本・東アジア文化学科の語学系の方式です。

社会学部の出願条件

武蔵大学社会学部はゼミ力重視方式とメディア・クリエーション方式の2つで、どちらも既卒者が出願できます。

方式ごとの提出物は、次のとおりです。

  • ゼミ力重視方式:英語4技能の資格・検定試験の結果と将来計画書
  • メディア・クリエーション方式:これまでの創作活動をまとめたオンラインポートフォリオ

将来計画書は、入学後に何を学びどう進むかを出願者が書く書類です。

英語4技能の資格・検定試験の結果は、2024年10月以降に受検したものに限られます。

ポートフォリオのコンテンツは応募者のオリジナルに限られ、引用する場合はその旨の明記が必要です。

明記がない場合は剽窃とみなされ、失格になります。

国際教養学部の出願条件

国際教養学部の総合型選抜の方式はAO型で、高等学校等を卒業した者と2027年3月までに卒業見込みの者が出願できます。

2027年度のAO型は3専攻で募集し、共通の出願資格に加えて次の条件を満たすことを求めます。

  • 経済・経営・国際関係専攻:ロンドン大学とのPDP履修の意思と、英語の資格スコア
  • ビジネスデータサイエンス専攻:ロンドン大学とのPDP履修の意思と、英語の資格スコア
  • グローバルスタディーズ専攻:英語の資格スコア

PDPは、ロンドン大学と武蔵大学の両方の学位取得を目指すパラレル・ディグリー・プログラムです。

英語の基準は3専攻とも同じで、実用英語技能検定ならCSEスコア2184以上です。

スコアは、2024年10月以降に受検したものに限られます。

国際バカロレア資格の取得者等を対象とするIB-DP型・IB-MYP型は、別の募集要項で募集されます。

参考:武蔵大学|総合型選抜入試(募集要項)

武蔵大学の総合型選抜(旧AO入試)の選抜方法

武蔵大学の総合型選抜では原則として、一次の書類審査のあとに二次で筆記試験と面接を受けます。

例外は国際教養学部のグローバルスタディーズ専攻で、一次にも筆記試験があります。

筆記試験のある選考では、辞書・事典類の持ち込みと使用が認められていません。

経済学部の選抜方法

武蔵大学経済学部の課外活動重視型と商業系資格重視型は、どちらも二次が筆記試験(総合問題)と個別面接です。

一次の書類審査で評価されるものは、方式で分かれます。

  • 課外活動重視型:課外活動の成果と志望理由を評価し、商業系の資格があれば加点
  • 商業系資格重視型:資格の取得状況と志望理由を評価し、課外活動の実績があれば加点

2027年度の総合問題の中身は、国語と数学です。

二次の評価比率は一次選考結果15%・筆記試験60%・面接25%で、筆記が最も重くなります。

大学が公開したサンプル問題では、国語が漢字の書き取り・文書要約・論述、数学が小問とデータの分析です。

人文学部の選抜方法

武蔵大学人文学部はどの方式も二次で筆記試験と面接を受け、評価比率は筆記試験50%と、出願書類及び面接50%です。

面接の形式は、方式で2つに分かれます。

  • 語学力・文化理解力重視方式、語学力重視方式、学科適性重視方式:グループ方式の面接
  • テーマ追究方式:個別面接で、課題レポートで特に強調したい点を5分程度発表

面接はどの方式も主に日本語で、英語英米文化学科では英語で質疑応答をすることもあります。

社会学部の選抜方法

社会学部のゼミ力重視方式とメディア・クリエーション方式は、どちらも二次が80分・800字程度の小論文と面接です。

武蔵大学社会学部の一次の評価比率は、方式で分かれます。

  • ゼミ力重視方式:英語資格書類50%、調査書・自己紹介書20%、将来計画書30%
  • メディア・クリエーション方式:オンラインポートフォリオ60%、自己紹介書20%、調査書・その他出願書類20%

二次の評価比率は、どちらの方式も小論文40%と面接60%です。

ゼミ力重視方式の面接はグループ面接で、ディスカッションを行います。

メディア・クリエーション方式の面接は、オンラインポートフォリオのプレゼンテーション面接になります。

国際教養学部の選抜方法

武蔵大学国際教養学部のAO型は専攻で試験が分かれ、一次に筆記試験があるのはグローバルスタディーズ専攻だけです。

受ける試験は、専攻で次のように分かれます。

  • グローバルスタディーズ専攻:一次はCBT方式90分の筆記試験、二次はグループ面接
  • 経済・経営・国際関係専攻:二次は英語小論文・数学基礎(各50分)と個別面接
  • ビジネスデータサイエンス専攻:二次は英語小論文・数学基礎(各50分)と個別面接

グローバルスタディーズ専攻の筆記試験は、英語の読む・聞く・書く力を問う内容です。

評価比率は、グローバルスタディーズ専攻が出願書類20%・筆記試験50%・面接30%です。

ほかの2専攻は、出願書類20%・筆記試験60%・面接20%になります。

面接はどの専攻も主に英語で行われます。

参考:武蔵大学|総合型選抜入試(募集要項)

武蔵大学の総合型選抜の過去問

武蔵大学は、2026年度の総合型選抜の試験問題を出題の意図とあわせて、大学サイトの過去問題のページで公開しています。

試験問題が掲載されているのは、経済学部・人文学部・社会学部と国際教養学部の経済経営学専攻です。

以下では、そのうち経済学部・人文学部・社会学部の設問を1問ずつ引用します。

経済学部

経済学部の課外活動重視型の総合問題は、推し活を扱う3つの問題文と2つの図表を読み、問1〜問5に答える形式でした。

2027年度からは出題形式が変わり、大学は国語と数学のサンプル問題を公開しています。

武蔵大学経済学部が2025年10月11日に実施した総合問題の問1〜問5のうち、問5は次のとおりです。

問5 推し活に関する個人支出が将来どのように広がっていくと考えられるか、具体例を挙げながら、問題文や設問の図表の内容を踏まえて、あなたの意見を600字程度で記述しなさい。
なお、問題文での記述にこだわらず、推しおよび推し活を広く捉えてもよい。
また、自身や知人等の身近な例を踏まえてもよい。

人文学部

武蔵大学人文学部の筆記試験は学科ごとに問題が異なります。

英語英米文化学科は、日本語の文章(A)と英語の文章(B)を読んで答える「外国語問題と日本語小論文」でした。

問1〜問9のうち、問9は次のとおりです。

【問9】(A)と(B)の文章を読み、これまでのハワイの観光開発にはどのような問題点があると感じましたか。
本文で言及される例を踏まえて、あなたの考えを600字程度で書きなさい。

社会学部

武蔵大学社会学部の小論文は、ゼミ力重視方式など3方式に共通の問題でした。

少子化に関する新聞記事の資料A〜Dを読んで論述する形式で、設問は次のとおりです。

日本における少子化に関する資料A~Dを読み、以下の問いについて、それぞれ論述してください。
(1)資料A~Dの内容について、500字前後で多面的に論じてください。
その際に、すべての資料の図表にふれたうえで、論じてください。
(2)上記をふまえ、少子化の原因や対策について、300字前後で論じてください。

参考:武蔵大学|2026年度 試験問題に関する情報(過去問題等)

まとめ

武蔵大学の総合型選抜は4学部で9つの方式に分かれ、一次が書類審査、二次が筆記試験と面接です。

専願は社会学部のゼミ力重視方式だけで、経済学部は現役生のみが対象です。

評価比率は、学科・方式ごとに%で公表されています。

経済学部は2027年度から筆記試験の形式が変わり、サンプル問題が公開されています。

まず志望学部・方式の評価比率を確認し、書類・筆記・面接のどこに時間を配分するか決めてください。

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