法政大学の総合型選抜にあたるのは、自己推薦入試と公募推薦入試、社会人入試です。

社会人入試を除くと、自己推薦入試と公募推薦入試の2種類になります。

社会人入試を含む2026年度の総合型選抜全体は、志願1,405名・合格365名で倍率3.8倍でした。

2024年度は2.3倍で、そこから2年続けて上がりました。

本記事では、法政大学の自己推薦入試と公募推薦入試の実施学部・倍率の推移・出願条件・選抜方法・過去問を解説します。

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法政大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

法政大学の総合型選抜(旧AO入試)の基本情報

法政大学の総合型選抜にあたるのが自己推薦入試と公募推薦入試、社会人入試で、2026年度の倍率は3.8倍でした。

自己推薦入試と公募推薦入試は2027年度に11学部で実施され、募集人員や出願できる区分は入試ごとに違います。

自己推薦入試と公募推薦入試の2種類

社会人入試を除くと、法政大学の総合型選抜は自己推薦入試と公募推薦入試の2種類です。

大学の注記によれば、総合型選抜には各種自己推薦・公募推薦入試と各種社会人入試が含まれます。

2つの違いは次のとおりです。

  • 自己推薦入試:学部・学科ごとに入試が分かれ、入試によっては既卒者も出願できる
  • 公募推薦入試:グローバル体験・商業学科等対象・理工学部の3つで、すべて現役生のみ・推薦書が必要

自己推薦入試には、英語外部試験利用自己推薦やキャリア体験自己推薦のように、学部ごとの名前が付いた入試も含まれます。

実施している学部・学科

法政大学の総合型選抜にあたる入試を実施しているのは11学部で、募集人員は入試ごとに分かれます。

2027年度の募集人員は次のとおりです。

学部・学科入試名募集人員出願できる区分
法学部 国際政治学科英語外部試験利用自己推薦5名既卒者も可
文学部 哲学科自己推薦3名既卒者も可(卒業5年以内)
文学部 日本文学科自己推薦20名既卒者も可(卒業5年以内)
文学部 英文学科英語外部試験利用自己推薦5名既卒者も可(卒業5年以内)
文学部 地理学科自己推薦10名現役生のみ
経営学部 経営戦略学科グローバル体験公募推薦若干名現役生のみ
国際文化学部分野優秀者10名既卒者も可
国際文化学部SA自己推薦30名現役生のみ
人間環境学部自己推薦20名現役生のみ
人間環境学部RSP方式(社会人対象)7名社会人のみ(入学時22歳以上)
キャリアデザイン学部キャリア体験自己推薦20名既卒者も可
キャリアデザイン学部商業学科等対象公募推薦2名現役生のみ
キャリアデザイン学部グローバル体験公募推薦3名現役生のみ
グローバル教養学部
(GIS)
自己推薦 春入学S基準7名既卒者も可
グローバル教養学部
(GIS)
自己推薦 春入学A基準33名既卒者も可
スポーツ健康学部自己推薦(理数系)10名現役生のみ
スポーツ健康学部自己推薦
(アスリート・トップアスリート系)
15名既卒者も可
現代福祉学部 福祉コミュニティ学科まちづくりチャレンジ自己推薦10名既卒者も可
現代福祉学部 福祉コミュニティ学科グローバル体験公募推薦2名現役生のみ
現代福祉学部 臨床心理学科グローバル体験公募推薦2名現役生のみ
情報科学部自己推薦18名現役生のみ
理工学部
(電気電子工・応用情報工・経営システム工・創生科)
公募推薦計16名現役生のみ

枠が大きいのは、GISのA基準33名と国際文化学部のSA自己推薦30名になります。

一方で経営学部経営戦略学科は若干名、商業学科等対象公募推薦と現代福祉学部2学科のグローバル体験公募推薦は各2名です。

人間環境学部のRSP方式は社会人リフレッシュ・ステージ・プログラム入試の略で、入学時に22歳以上の社会人が対象です。

国際文化学部のSA自己推薦は、SA(スタディ・アブロード)プログラムでの留学を前提にしています。

同じ学部の分野優秀者は、言語文化や地域研究などの分野で優れた成果を持つ受験生が対象です。

情報科学部は2027年度に公募推薦入試から自己推薦入試へ名称が変わりました。

総合型選抜の倍率と3年間の推移

法政大学の総合型選抜の倍率が最も高いのは2026年度の3.8倍、最も低いのは2024年度の2.3倍です。

大学が公表しているのは選抜方法ごとの全学合計で、学科別の内訳は出ていません。

全学合計の志願者数と合格者数、倍率は次のとおりです。

年度志願者数合格者数倍率(志願÷合格)
2024年度960名415名2.3倍
2025年度1,124名394名2.9倍
2026年度1,405名365名3.8倍

表の数値には社会人入試も含まれ、2026年度は秋学期入学入試が反映されていないと大学が注記しています。

志願者数が960名から1,405名へ増えたのに対し、合格者数は415名から365名へ減っています。

学校推薦型選抜等(指定校推薦・付属校推薦など)は、2026年度に志願2,505名・合格2,504名でした。

この区分に公募推薦入試は含まれません。

一般選抜は2026年度に志願111,240名・合格18,654名で6.0倍です。

総合型選抜の3.8倍は一般選抜の6.0倍を下回りますが、両者は出願条件も受験者集団も別です。

試験日と出願期間

法政大学の自己推薦入試と公募推薦入試の出願期間は、入試ごとに9月から10月の間に分かれます。

2027年度の日程は次のとおりです。

入試出願期間第2次選考
現代福祉学部 まちづくりチャレンジ
自己推薦
9月22日〜10月2日11月8日
人間環境学部 RSP方式9月22日〜10月2日11月8日
経営学部・現代福祉学部
グローバル体験公募推薦
9月22日〜10月2日11月8日
理工学部 公募推薦9月22日〜10月2日11月29日
文学部 哲学科・日本文学科・地理学科
自己推薦
9月29日〜10月9日11月15日
文学部 英文学科
英語外部試験利用自己推薦
9月29日〜10月9日11月15日
人間環境学部 自己推薦9月29日〜10月9日11月15日
国際文化学部
分野優秀者・SA自己推薦
9月29日〜10月9日11月15日
キャリアデザイン学部
キャリア体験自己推薦・商業学科等対象公募推薦・グローバル体験公募推薦
9月29日〜10月9日11月15日
法学部 国際政治学科
英語外部試験利用自己推薦
9月29日〜10月9日11月29日
スポーツ健康学部 自己推薦10月6日〜10月16日11月29日
情報科学部 自己推薦10月13日〜10月23日11月29日
GIS 自己推薦 春入学S基準9月1日〜9月10日なし
GIS 自己推薦 春入学A基準10月6日〜10月16日なし

GISを除く入試の第2次選考日は、11月8日と11月15日、11月29日の3つに分かれます。

参考:法政大学|2027年度 自己推薦入試・公募推薦入試 入学試験要項

法政大学|自己推薦入試・公募推薦入試

法政大学|情報公開(修学上の情報)

法政大学の総合型選抜(旧AO入試)の出願条件

法政大学の総合型選抜の出願条件は、自己推薦入試と公募推薦入試で分かれ、学部・学科ごとにも違います。

社会人入試にあたる人間環境学部のRSP方式は、ここには含めていません。

自己推薦入試の出願条件

法政大学の自己推薦入試は入試ごとに出願条件が違い、評定の基準がある入試では3.2以上から4.0以上まで分かれます。

入試主な出願条件
文学部 哲学科卒業5年以内。評定3.8以上、連続180日以上の留学経験、国際バカロレアのいずれか
文学部 日本文学科卒業5年以内。評定3.8以上、連続180日以上の留学経験、国際バカロレア、入学時20歳以上で就労経験ありのいずれか
文学部 英文学科卒業5年以内。実用英語技能検定準1級以上などの英語外部試験(出願開始日から遡って2年以内の受験)
文学部 地理学科現役生のみ。評定4.0以上で、地理探究または地学が4.5以上
法学部 国際政治学科実用英語技能検定CSE2.0スコア2304点以上などの英語外部試験
国際文化学部 分野優秀者評定3.5以上。語学検定、全国レベルの大会での入賞、国際バカロレア、情報系の資格などのいずれか
国際文化学部 SA自己推薦現役生のみ。評定3.5以上で、外国語のいずれか1言語が4.0以上
人間環境学部現役生のみ。評定3.5以上、または国際バカロレア
キャリアデザイン学部
キャリア体験自己推薦
評定3.8以上(卒業後5年を過ぎた社会人は不問)。キャリア体験や実績をアピールできること
現代福祉学部
まちづくりチャレンジ自己推薦
評定3.8以上。まちづくりの経験・実績と、それを証明できる推薦者(学校関係者を除く)
スポーツ健康学部 理数系現役生のみ。評定4.0以上で、数学と理科1科目が4.0以上。数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜Cを履修
スポーツ健康学部
アスリート・トップアスリート系
アスリートは評定3.2以上・英語3.0以上で全国大会出場など。トップアスリートは国際大会の日本代表経験
情報科学部現役生のみ。数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜Cを履修(ディジタルメディア学科志望は物理基礎・物理も)
GIS 春入学S基準IB Diploma・GCE A Level・SATなどのいずれかと、TOEFL iBT 90点以上(旧形式)または5.0以上(新形式)・IELTS 7.0以上などの英語スコア
GIS 春入学A基準英語外部試験スコアの提出(スコアは問わない)。日本国外の課程の修了者はIB Diplomaなどの資格も必要

表の評定は、調査書にある全体の学習成績の状況のことです。

文学部の3学科は、卒業5年以内であれば既卒者も出願できます。

評定を出願条件にしていないのは、英文学科・国際政治学科・情報科学部・GISとトップアスリートです。

スポーツ健康学部は理数系とアスリート・トップアスリート系のどちらか1つにしか出願できません。

合格した場合の入学確約(専願)は、文学部の3学科と国際文化学部の2入試、人間環境学部で出願資格です。

キャリア体験自己推薦とスポーツ健康学部のアスリート・トップアスリート系も専願で、理数系は併願できます。

公募推薦入試の出願条件

法政大学の公募推薦入試は3つあり、どれも卒業見込みの現役生で、合格した場合の入学を確約できる人が対象です。

3つとも本人をよく知る者の推薦書が必要で、理工学部は所属する教育機関の教員が書くことが望ましいとされています。

グローバル体験公募推薦は、経営学部経営戦略学科・現代福祉学部・キャリアデザイン学部で実施されます。

日本国内の高校在学中に連続180日以上の留学経験があることが条件です。

経営学部経営戦略学科だけは、全体の学習成績の状況4.2以上と英語資格も求めます。

キャリアデザイン学部の商業学科等対象公募推薦は、商業に関する科目を置く高校の卒業見込み者が対象です。

全体の学習成績の状況4.0以上と、英語・数学・国語のいずれか1教科4.2以上が条件です。

さらに全国商業高等学校協会の検定で1級2科目以上と、英語の検定資格も求めます。

理工学部の公募推薦入試は、電気電子工学科など4学科で実施されます。

参考:法政大学|2027年度 自己推薦入試・公募推薦入試 入学試験要項

法政大学の総合型選抜(旧AO入試)の選抜方法

法政大学の総合型選抜は、第1次の書類審査に合格した人が第2次選考に進む2段階が基本です。

第2次は、筆記試験と面接を受ける入試と面接だけの入試に分かれます。

社会人を対象とする人間環境学部のRSP方式は、ここには含めていません。

自己推薦入試の選抜方法

法政大学のGISを除く自己推薦入試は、第1次の書類審査の合格者だけが第2次選考に進み、内容は学科ごとに違います。

入試第2次選考
文学部 哲学科小論文(60分)と面接
文学部 日本文学科国語(75分)と面接
文学部 地理学科地理(90分)と面接
文学部 英文学科面接
法学部 国際政治学科オンライン面接
国際文化学部
分野優秀者・SA自己推薦
面接
人間環境学部小論文・英語(各60分)と面接
キャリアデザイン学部
キャリア体験自己推薦
小論文(60分)と面接
現代福祉学部
まちづくりチャレンジ自己推薦
小論文(60分)と面接
スポーツ健康学部筆記試験(60分)と面接
情報科学部数学(90分)と面接
GIS 春入学S基準・A基準第2次選考なし(書類審査。対象者に面接の場合あり)

第1次の書類審査の対象は、主に調査書と志望理由書です。

文学部の哲学科と日本文学科では、面接の評価に出願書類の審査結果も含まれます。

人間環境学部の面接は、自己PRと学部への適性などについての質疑応答です。

国際バカロレアの資格で出願した人は、人間環境学部の英語の試験が免除されます。

スポーツ健康学部の筆記は、理数系が理数系の総合問題、アスリート・トップアスリート系が小論文です。

法学部国際政治学科のオンライン面接では、5分ほどの自己プレゼンテーションをプレゼンテーションソフトを使わずに行います。

英文学科と国際文化学部の入試について、大学は面接の方式と内容を公表していません。

公募推薦入試の選抜方法

公募推薦入試の3つは、どれも第1次が推薦書・調査書・志望理由書による書類審査で、第2次の内容は入試ごとに違います。

法政大学のグローバル体験公募推薦の第2次は小論文(60分)と面接で、3学部に共通です。

経営学部経営戦略学科だけは、第1次で英語外部試験のスコア証明書も審査されます。

キャリアデザイン学部の商業学科等対象公募推薦は、第2次が面接だけです。

この入試の志望理由書は、1,000〜1,200字以内を本人が自筆で書きます。

理工学部の公募推薦も第2次は面接だけです。

面接の中で、高等学校段階までの学習内容についてその場で考えを組み立てて説明してもらうことがあります。

理工学部が学科ごとに示す提出推奨書類は、検定の合格証明書やコンテストでの活躍を証明する書類などです。

これらの書類は、書類審査と面接審査に使われます。

理工学部の志望理由書は400〜600字の本人自筆です。

参考:法政大学|2027年度 自己推薦入試・公募推薦入試 入学試験要項

法政大学の総合型選抜の過去問

法政大学は、筆記試験がある入試の過去問題を2024年度から2026年度まで公開しています。

課題文は著作権の関係で掲載されず、示されているのは出典情報だけです。

以下では、2026年度の国語・地理・数学・小論文から、大学が作成した設問を1問ずつ引用します。

人間環境学部の英語とスポーツ健康学部の筆記は、ここでは扱いません。

国語

法政大学文学部日本文学科の国語は、現代文に加えて古文・漢文・小論文を出題範囲に含みます。

2026年度は現代文・古文・漢文・小論文の4題構成で、古文は『源氏物語』、漢文は『韓非子』からの出題でした。

最後の小論文はア〜エの4つのテーマから1つを選ぶ形式で、ウのテーマは次のとおりです。

ウ 文芸創作をするとき、物理・化学・生物など自然科学の知識はどのように有効活用できるか。
具体例を挙げながら考えを述べなさい。

地理

法政大学文学部地理学科の地理は、自然環境を扱う[I]と、貿易など国家間の関係を扱う[II]の2題構成でした。

2026年度の[I]は、鹿児島・那覇・石垣島の気候や八重山諸島の島々を題材にした問1〜問7です。

図表を使わずに答える問7は次のとおりです。

問7 八重山諸島の民家の多くは平屋造りで,家屋の周囲を石垣と防風林が囲っており,気候学的に理にかなった住まいとなっている。
この,「気候学的に理にかなっている」とは,どういうことか説明せよ。

数学

法政大学情報科学部の数学は大問7つで、解答に至る途中の計算もすべて解答用紙に書く形式でした。

出題範囲は数学Ⅰから数学Ⅲ、数学Aから数学Cまでで、2026年度は情報科学部公募推薦入学試験の名称で実施されました。

1問目の[I]は次のとおりです。

[I]不等式 log₂(x − 2) + log₂(x − 5) ≧ 3 を満たす実数 x の範囲を求めよ。

小論文

法政大学経営学部のグローバル体験公募推薦の小論文は課題文が無く、万博を題材にした2問でした。

同じ2026年度でも、文学部哲学科の小論文はプラトン『ソクラテスの弁明』の一節を読んで答える形式です。

経営学部の前文と1問目の(1)は次のとおりです。

「万博」は世界中から多くの人や技術が集まるイベントで、地球規模のさまざまな課題に取り組むために世界各地から英知が集まる場である。
2025年の大阪・関西万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマになり、持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献と、日本の国家戦略Society5.0の実現をめざした。
Society5.0は科学技術の高度化により経済の発展と社会課題の解決を図る構想である。
(1)もし今後世界各地で開催される万博に関わるとしたら、自身のこれまでの体験がどのように活かせるか述べなさい。

参考:法政大学|入学試験ガイダンス(過去問題)

まとめ

法政大学の総合型選抜にあたるのは、自己推薦入試と公募推薦入試、社会人入試です。

公募推薦入試はすべて現役生のみで、自己推薦入試も地理学科や人間環境学部、情報科学部などは現役生に限られます。

自己推薦入試は、第2次で筆記を課すかどうかと、その科目が学科ごとに違います。

公募推薦入試の第2次は、グローバル体験が小論文と面接で、ほかの2つは面接だけです。

倍率は2024年度の2.3倍から2026年度の3.8倍まで、2年続けて上がりました。

総合型選抜について、
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