福岡県北九州市に本部を置く産業医科大学医学部。

西日本エリアに存在する大学では高い人気を誇る私立大学です。

大学名にもあるように、在学中は企業の産業医を目指せるコースが用意されています。

「産業医科大学医学部への再受験を考えている」

「再受験からの挑戦は厳しい？」

「再受験でも合格できる秘訣を知りたい」

そのような方のために、本コラムでは産業医科大学医学部の再受験に対する寛容度を解説します。

産業医科大学医学部への再受験を考えている方は、本コラムで情報取集をして受験対策に役立ててください。

産業医科大学医学部は再受験に寛容なのか

産業医科大学医学部は再受験に「厳しい」という見方が強めです。

以下の章でもデータと共に詳しく解説しますが、産業医科大学医学部を再受験した人の合格者数や合格率が低いことが理由のひとつと考えられています。

産業医科大学医学部を第一志望大学としている方は、高いハードルを越えなければならないことを覚悟しておきましょう。

産業医科大学医学部が再受験に寛容といえない理由①

以下では、産業医科大学医学部が再受験に厳しい理由を解説します。

まずは、文部科学省が公表している「年齢別合格者数」のデータを見ていきましょう。

〇産業医科大学医学部：年齢別合格者数

年度	現役生(18歳)	19歳	20歳	21歳	22歳以上
H30	21名	58名	36名	10名	3名
H29	20名	62名	31名	9名	9名
H28	23名	53名	24名	7名	11名
H27	24名	47名	14名	12名	23名

再受験が集中する22歳以上の合格者数は年によって波があることがわかります。

平成27年は23名の合格者がいますが、平成30年はわずか3名です。

受験者の実力によって左右される部分が多いものの、合格者数が安定していないことにより再受験に厳しいという見方が広まっているのかもしれません。

産業医科大学医学部が再受験に寛容といえない理由②

産業医科大学医学部が再受験に厳しい理由をもうひとつ紹介します。

次に「22歳以上の受験者数と合格率」のデータを見ていきましょう。

〇産業医科大学医学部：22歳以上の受験者数と合格率

年度	受験者数	合格率
H30	279名	1.1%
H29	254名	3.5%
H28	254名	4.3%
H27	289名	8.0%

22歳以上の受験者数は200名台と大勢が産業医科大学医学部を受験していますが、合格率はいずれの年も10％を下回っています。

合格者数がわずか3名しかいなかった平成30年の合格率は1.1％です。

同年の18歳の受験者数は325名、合格者数は21名、合格率は6.5％もありその差は歴然です。

産業医科大学医学部は、再受験者に厳しいハードルを設けていることが窺えます。

産業医科大学医学部の入試情報

以下では、産業医科大学医学部の入試情報を紹介します。

厳しいとわかっていても、再受験に挑戦しようと考えている方は参考にしてみてください。

倍率（2024年度）	・志願倍率：20.67倍・実質倍率：14.43倍
試験科目（一般選抜A・大学入学共通テスト）	国語60、地理歴史公民40、数学60、理科80、外国語60【計300】
試験科目（一般選抜A・個別学力検査）	数学200、理科200、英語200【計600】
試験科目（一般選抜B・個別学力検査）	数学200、理科200、英語200【計600】
試験科目（一般選抜C・大学入学共通テスト）	国語200、地理歴史公民100、数学200、理科200、外国語200【計900】
試験科目（一般選抜A・B・C）	小論文、面接

産業医科大学医学部の倍率は、志願倍率が20.67倍、実質倍率が14.43倍です。

いずれも2桁台という高い数値となっているため、厳しいハードルをクリアしなければならないでしょう。

一般選抜の試験科目は上記の通りです。

一般選抜Aは大学入学共通テストと個別学力検査、一般選抜Bは個別学力検査、一般選抜Cでは大学入学共通テストを実施します。

小論文と面接はすべての選抜で行われるため、選択した選抜方法に適した受験対策を講じましょう。

産業医科大学医学部に再受験で合格するポイント

再受験に厳しい産業医科大学医学部ですが、合格するためのポイントを知っておくことで確実に合格に近付くことができます。

以下では、産業医科大学医学部に再受験で合格するポイントを3つ紹介するので、参考にしてみてください。

一般選抜AもしくはCは共通テスト対策を行う

一般選抜Aの募集人員は約60名、一般選抜Cの募集人員は約5名です。

広い門戸が用意されている一般選抜Aを選択する受験生が多いと予想されます。

AもしくはCを選択した場合、大学入学共通テストで高得点を狙えるような対策を講じましょう。

産業医科大学医学部は再受験に対して厳しい側面があるため、最低でも全体点数の8割は獲得すること、勉強時間に余裕があれば9割を目指すのが得策です。

一般選抜AもしくはBは個別学力検査対策を行う

一般選抜Bの募集人員は約5名です。一般選抜AもしくはBを選択した場合、個別学力検査が実施されます。

教科は数学・理科・英語の3科目で、配点はそれぞれ200点ずつの計600点です。

中でも英語は例年難易度が高く、長文読解や自由英作文といった時間を要する問題が出題されます。

制限時間は100分と、ゆとりがありそうに思えますが、1題1題じっくり解いていると時間オーバーになり兼ねません。

日頃からスピーディーに解けるよう、読解力や英作文の作成スキルを磨いておきましょう。

面接：模擬面接で幅広い質問に答えられるようにしておく

産業医科大学医学部の面接は個人形式で、時間は15～30分程です。

過去には再受験に厳しい質問を投げかける面接官がいたという話もあるため要注意。

社会人として何を学んできたのか、得た経験からどのような医師になりたいのか、自分なりの意見を述べられるようにしておきましょう。

また、産業医科大学医学部のコース内容やカリキュラムに関する質問といった、同大学をどの位理解しているのか図る質問もあります。

産業医科大学医学部がどのような大学なのか、北九州市の地域医療についても調べておきましょう。

産業医科大学医学部の再受験まとめ

本コラムでは、産業医科大学医学部の再受験について解説しました。

産業医科大学医学部は再受験に厳しい側面があるため、第一志望大学にしている方は、人一倍努力を重ねていかなくてはなりません。

一般選抜にはA・B・Cの3種類があり、大学入学共通テストや個別学力検査と種類も異なるため、間違えないように対策を立てましょう。

厳しい試験を突破するためには予備校通いがおすすめですが、社会人の方は通学する時間を捻出することが難しいかもしれません。

そのような方は「オンライン型の予備校」を検討してみてはいかがでしょうか。

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