看護学部の入試において、一般入試・推薦入試ともに小論文を出題範囲として課す大学は多くあります。

「そもそも小論文ってどのように書けば良いの?」と悩む方もいるのではないでしょうか。

このページでは、構成・評価基準といった小論文の基本的なルールから、看護学部の入試における小論文について、主な出題形式や過去の出題テーマを説明します。

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そもそも小論文とは?

「作文」とは書き方が全く違ってくる「小論文」。

はじめに、そんな小論文の基本的な知識を知るために、小論文と作文の違いについて説明します。

小論文

与えられた問題に対して、自分の意見・主張を述べ、その根拠・理由を論理的に示す文章のことを指します。

そのため小論文は作文よりも、与えられた問題に対する思考力や自分の意見・主張を的確に示すための説得力が求められます。

作文

指示されたテーマに対して、自分の体験・感想を述べた文章のことを指します。
また、「〜だと思います」のように、自分の意見を中心として文章が書かれます。

そのため、小論文とは違い、自分の感情が表れることが多いです。

小論文の構成

小論文の基本的な構成は以下の通りになります。

①序論(全体の10-15%)

はじめに問題を提起し、それに対する自分の意見・主張を明確に示します。

「〇〇(与えられた問題)について、私は〇〇だと考える」といったように、自分の意見・主張を簡潔に述べます。

②本論(全体の65-80%)

序論で述べた自分の意見・主張に関して、詳しく根拠や理由を説明する段落です。

ここで重要となるのが、「客観的に示す」ということです。

ただただ「自分はこう思うからである。」と書くのではなく、根拠となる事例を挙げたりと、文章に説得力を持たせることが大切です。

③結論(全体の15-20%)

序論・本論で書いたことを元にして、改めて自分の意見・主張をまとめます。
序論で書いた自分の意見・主張と食い違う点が無いようにしましょう。

小論文の評価基準

小論文には、以下のように評価基準となるポイントがあります。

内容部分

①文章が出題テーマに沿った内容になっているか

②自分の意見・主張が明確に述べられているか

③根拠や理由が論理的・具体的に説明されているか

④文章の構成が整っているか
 前の章でも述べた通り、「序論・本論・結論」の3つの構成に整えることが必要です。

⑤誤字・脱字・誤用をしていないか

表記部分

①話し言葉でなく書き言葉で書かれているか 
 語尾は「だ」「である」に統一しましょう。

②原稿用紙の使い方は正しいか

③正しい文字数で書かれているか
 指定された文字数の9割以上を埋めることがベストです。

④一文が長くなっていない
 一文が長すぎると、読み手にも伝わりづらくなってしまいます。一文は40-60字以内で収めることを心がけましょう。

⑤同じ言葉・表現の繰り返しが多くないか

⑥主語・述語が噛み合っているか

看護学部の小論文の出題形式

看護学部の小論文では、出題される形式は主に3つのタイプに分かれます。

①課題作文型

「○○について、考えを述べよ」といったように、与えられたテーマに対して自分の意見・主張を述べる出題形式です。


「尊厳死の法制化の可否について、考えを述べよ。」
「医療ミスを防ぐためにすべき対策について、考えを述べよ。」

②課題文読解型

与えられた課題文について、自分の意見を述べたり、要約をまとめたりなど、設問に答える出題形式です。


「課題文を読み、考えたことを述べよ。」
「課題文を読み、内容を200字で要約しなさい。」

③資料分析型

グラフ・表といった資料を読み取り、自分の意見を述べる出題形式です。


「グラフから読み取れる内容を説明し、意見を自由に論じなさい。」

以上のタイプの小論文において出題されるテーマの例は、次の章にて紹介します。

看護学部の小論文の出題テーマ

看護学部の小論文にて出題されるテーマは、看護・医療関連のものはもちろん、社会問題といった看護・医療には直接関連しないようなものまで、様々なものがあります。

出題傾向は大学によって異なってくるので、志望校の過去問から研究し、それに沿った対策を行うことが必要です。

以下が出題されたテーマの一例となります。

①看護・医療関連

・医療従事者としての責任
・チーム医療
・延命治療
・臓器移植
・医療事故
・iPS細胞
・尊厳死
・介護問題
・治療用ロボット

②社会

・情報化社会
・環境問題
・いじめ
・あおり運転
・少子高齢化
・SNS問題
・18歳選挙権

③その他

・コミュニケーション
・家族、友情
・今までで頑張ったこと
・看護師を目指す理由
・将来の夢

看護学部の入試で出題される小論文のパターンは、大学によって異なってきます。

実際に受ける予定の大学の過去問を見て、しっかりと対策を練ることが大切になってきます。

また、普段から看護や医療に関わる問題やニュースに目を通しておくと尚更良いでしょう。

そして、慣れるようになるまで小論文を書く練習をし、先生など他の人にチェックをしてもらい、より良い小論文が作れるように努めましょう。

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