結論からいうと、2級建築施工管理技士の受検資格は以下のとおりです。

試験受検資格
第一次検定・試験実施年度に満17歳以上となる者 
第二次検定・2級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験3年以上
・1級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験1年以上
・一級建築士試験合格後、実務経験1年以上
※出典:2級建築施工管理技術検定のご案内

本コラムでは、2級建築施工管理技士の受検資格についてわかりやすく解説します。

条件を満たす実務経験の具体例や実務経験なしで2級建築施工管理技士になる方法についても触れるため、興味がある方はぜひ参考にしてください。

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2級建築施工管理技士の受検資格【令和6年改正後】

2級建築施工管理技士の受検資格

2級建築施工管理技士の受検資格は令和6年度の施工管理技術検定より改定されました。

第一次検定は受検年度末で17歳以上、第二次検定は第一次検定合格後の一定期間の実務経験などで受検可能となりました。

第一次検定(旧:学科試験)の受検資格

第一次検定の受検資格は、試験実施年度に満17歳以上となる者です。

※出典:2級建築施工管理技術検定のご案内

第一次検定の受検資格は「年齢のみ」となります。

試験実施年度に満17歳以上であれば、誰でも検定に挑戦可能です。

例えば令和8年度に申請する場合、生年月日が平成22年4月1日以前の人は条件を満たしています。

ただし受検資格は変更される可能性があるため、受検する際には必ず一般財団法人建設業振興基金で受検の手引を確認しましょう。

第二次検定(旧:実地試験)の受検資格

第二次検定の受検資格は、以下のとおりです。

  1. 2級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験3年以上
  2. 1級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験1年以上
  3. 一級建築士試験合格後、実務経験1年以上

※出典:2級建築施工管理技術検定のご案内

第二次検定を受けるには、2級もしくは1級建築施工管理技術検定の第一次検定に合格しなければなりません。

建築施工管理技術検定ではなく、一級建築士試験の合格でも条件を満たせます。

また試験の合格に加えて、定められた年数の実務経験も必要です。

2級の第一次検定の合格者は3年以上、1級の第一次検定もしくは一級建築士試験の合格者は1年以上の実務経験を積めば第二次検定を受検できます。

ただし、第二次検定も第一次検定と同様に受検資格が変更される可能性があるため、事前に一般財団法人建設業振興基金で受検の手引を確認しておきましょう。

第二次検定は新旧どちらの受検資格でも受検可能

2級建築施工管理技士の第二次検定は、令和10年度までであれば新受検資格・旧受検資格のいずれかを選択して受検できます。

制度改正に伴う経過措置として設けられているもので、受検資格の変更によって不利益が生じないよう配慮された制度です。

なお、この措置は期間限定であり、令和11年度以降は原則として新受検資格へ一本化される予定です。

そのため、令和10年度までは自身にとって有利な受検資格を選択できます。

例えば、旧受検資格では学歴や指定学科の区分によって必要な実務経験年数が定められているため、人によっては新受検資格よりも早い段階で第二次検定を受検できる可能性があります。

一方、新受検資格は学歴に左右されず受検計画を立てやすい点が特徴です。

第一次検定合格後に必要な実務経験を積むことで受検資格を得られるため、制度がシンプルで分かりやすくなっています。

第二次検定の受検を検討している方は、自身の経歴や今後の受検スケジュールを踏まえ、どちらの受検資格を利用するのが最短ルートになるか確認しておくとよいでしょう。

2級建築施工管理技士の受検資格が緩和!新旧の違いを比較

2級建築施工管理技士の試験は、令和6年度の検定から受検資格が緩和され、従来と比べて受検しやすくなりました。

特に大きな変更点は、「学歴による受検資格の区分がなくなったこと」と、「実務経験の起算時期が変更されたこと」の2点です。

旧受験資格と新受験資格の比較は下記のとおりです。

制度条件必要な実務経験年数
旧受験資格大学卒(指定学科)卒業後1年以上
大学卒(指定学科以外)卒業後1年6カ月以上
短大・高専卒(指定学科)卒業後2年以上
短大・高専卒(指定学科以外)卒業後3年以上
高校卒(指定学科)卒業後3年以上
高校卒(指定学科以外)卒業後4年6カ月以上
その他8年以上
新受験資格2級第一次検定合格合格後3年以上(建設機械種目は2年以上)
1級第一次検定合格合格後1年以上

旧受検資格では、大学・短期大学・専門学校・高校の指定された学科を卒業しなければならない条件が設けられていました。

指定学科以外の学歴でも受検は可能でしたが、実務経験が3〜4年6か月以上必要だった形です。

一方、新受検資格では学歴や指定学科による区分が撤廃され、第一次検定の合格を基準として受検資格が定められています。

学歴に左右されず受検計画を立てられるようになったため、以前よりも制度がシンプルになったといえるでしょう。

また、実務経験の起算時期にも違いがあります。

旧受検資格では卒業後に積んだ実務経験が対象でしたが、新受検資格では第一次検定合格後の実務経験のみが算入されます。

そのため、第一次検定に合格する前の実務経験は算入されない点に注意が必要です。

2級建築施工管理技士の受検資格は実務経験なしでも取得できる?

2級建築施工管理技士は、最終的な資格取得には実務経験が必要です。

そのため、実務経験なしの状態で「2級建築施工管理技士」を取得することはできません。

ただし、第一次検定であれば実務経験がなくても受検できます。

新受検資格では、受検年度末時点で17歳以上であれば、学歴や実務経験、指定学科の修了有無に関係なく受検が可能です。

また、第一次検定に合格すると「2級建築施工管理技士補」の資格を取得できます。

2級建築施工管理技士補とは、建築工事における責任者を補佐する役割を担うための資格のことです。

建築業界全体で高齢化が進んでいることや、主任技術者や監理技術者などの人材不足などを背景に設置されました。

2級建築施工管理技士補でも施工管理の資格保有者として認められ、就職や転職に有利になるメリットがあります。

また、工事の現場で責任のある立場を任されるチャンスも広がるでしょう。

実務経験がない方は、まず2級建築施工管理技士補として実務経験を積み、受検資格を得てから第二次検定合格を目指しましょう。

2級建築施工管理技士に必要な実務経験とは?何年かかる?

2級建築施工管理技士の第二次検定を受検するには、実務経験を積まなければなりません。

新受検資格では、2級第一次検定に合格した場合は3年以上(建設機械種目は2年以上)、1級第一次検定に合格した場合は1年以上の実務経験が必要です。

なお、実務経験として認められる期間は第一次検定合格後から起算されるため、合格前の実務経験は原則として算入されません。

受検に必要な実務経験の具体例と実務経験証明の書類について解説します。

必要な実務経験の具体例

下記は、実務経験として認められる工事種・工事内容の具体例です。

  • 建築一式工事
    事務所ビル建築工事、共同住宅建築工事など
  • 大工工事
    大工工事、型枠工事、造作工事など
  • とび・土工・コンクリート工事
    とび工事、足場仮設工事、囲障工事、(PC、RC、鋼)杭工事、コンクリート工事、地盤改良工事など
  • 鋼構造物工事
    鉄骨工事、屋外広告工事など
  • 鉄筋工事
    鉄筋加工組立て工事、ガス圧接工事など
  • タイル・レンガ・ブロック工事
    コンクリートブロック積み工事、レンガ積み工事、ALCパネル工事、サイディング工事など
  • 左官工事
    左官工事、モルタル工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事
  • 石工事
    石積み(張り)工事、エクステリア工事など
  • 屋根工事
    屋根葺き工事など
  • 板金工事
    建築板金工事など
  • ガラス工事
    ガラス加工取付け工事など
  • 塗装工事
    塗装工事など
  • 防水工事
    アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事
  • 内装仕上工事
    インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内部間仕切り壁工事、床仕上工事、畳工事、ふすま工事、家具工事、防音工事など
  • 建具工事
    金属製建具取付工事、金属製カーテンウォール取付工事、サッシ取付工事、シャッター取付工事、木製建具取付工事など
  • 熱絶縁工事
    建築断熱工事など
  • 解体工事
    建築物解体工事

※出典:2.建築施工管理に関する実務経験について

注意点として、道路やトンネル工事などを含む土木一式工事、電気設備などの電気工事は受検資格を満たす実務経験に含まれません。

そのほか、エレベータ設備工事などの機械器具設置工事や給排水設備工事の管工事なども認められない工事とされています。

また必要な実務経験として記載するには、従事した立場も重要です。

建築工事において、以下のいずれかの立場で従事した場合に実務経験として認められます。

  • 施工管理
    受注者(請負人)の立場で施工を管理(工程管理、品質管理、安全管理などを含む)した経験
  • 設計監理
    設計者の立場での工事監理業務の経験
  • 施工監督
    注者側の立場で現場監督技術者としての工事監理業務の経験

※出典:2.建築施工管理に関する実務経験について

建築工事の施工に直接かかわらない業務の経験は、実務経験として認められません。

例えば、建築工事の経験が10年以上あっても、現場の作業員としての実績しかない場合は「実務経験なし」と判別されるため注意してください。

実務経験証明の書き方

第二次検定に申し込む際は、基本情報を記載するA票と実務経験を記載するB票を提出します。

B票である実務経験証明書に記載する項目・内容は以下のとおりです。

  • 証明者
    現在勤務している会社の事業主による証明
  • 在籍期間中の受検種目に関する実務経験の内容
    建築施工管理に関する経験のうちの代表的な工事種別(業種)、担当した代表的な工事内容、工事現場での従事した立場など
  • 実務経験のうち1年以上の指導監督的実務経験の内容
    工事における地位職名、工事で自分が行った具体的業務内容、従事した期間など

実務経験証明書には、記載内容の証明者として勤務先の代表者の記載が求められます。

実務経験のごまかしは危険

実務経験の内容は、ごまかしや不正をせず正しく書きましょう。

記載の不正が発覚した際には、合格の取り消しや受検禁止などのペナルティがあるため注意が必要です。

また受検者や証明者の理解不足により、実務経験に認められない工事内容にもかかわらず記載してしまうケースが発生しています。

間違った内容で提出してしまうと、不正の意識がなくてもペナルティが課されることがあります。

受検を申し込む際には、受検の手引をしっかり読んで、自分の実績が要件に満たしているかの確認が重要です。

新受験資格で2級建築施工管理技士を取得する最短ルート

新受検資格制度において2級建築施工管理技士を最短で取得したい場合は、1級建築施工管理技士の第一次検定を活用するルートがおすすめです。

新制度では学歴要件が撤廃されたため、受検年度末時点で19歳以上であれば1級建築施工管理技士の第一次検定を受検できます。

さらに、1級第一次検定合格後は1年以上の実務経験を積むことで、2級建築施工管理技士の第二次検定を受検できるため、実務経験年数を最も短縮できるルートといえるでしょう。

▼最短ルート①

  1. 1級建築施工管理技士第一次検定に合格する
  2. 1年以上の実務経験を積む
  3. 2級建築施工管理技士第二次検定に合格する

一方、2級建築施工管理技士の試験から段階的に取得を目指す方法もあります。

受検年度末時点で17歳以上であれば、学歴や実務経験を問わず第一次検定を受検可能です。

ただし、第二次検定の受検には、第一次検定合格後に3年以上(建設機械種目は2年以上)の実務経験が必要であるため、取得までの期間は1級第一次検定を活用するルートより長くなります。

▼最短ルート②

  1. 2級建築施工管理技士第一次検定に合格する
  2. 3年以上の実務経験を積む
  3. 2級建築施工管理技士第二次検定に合格する

実務経験は第一次検定合格後からカウントされるため、できるだけ早い段階で第一次検定を突破することが、2級建築施工管理技士の取得への近道となります。

まとめ

本コラムでは、2級建築施工管理技士の受検資格を解説しました。

コラムの要点は、以下のとおりです。

  • 第一次・第二次検定で受検資格が異なる
  • 第一次検定は満17歳以上の年齢条件のみで、実務経験は求められない
  • 第二次検定では2級もしくは1級の第一次検定、一級建築士試験の合格に加えて、一定の実務経験が求められる
  • 令和6年度の検定から受検資格が緩和されて受けやすくなった
  • 必要な実務経験として認められるためには、工事の種類・工事内容・従事した立場の各要件を満たさなければならない
  • 受検申込時には実務経験証明書を提出する
  • 実務証明書の不正・ごまかしを行うと、合格取り消しや受検禁止などのペナルティが課される
  • 実務経験がない場合は第一次検定で2級建築施工管理技士補の資格を取得し、実務経験を積む必要がある

2級建築施工管理技士の試験は受検資格が設けられていますが、令和6年度の緩和により以前より受検しやすくなりました。

第一次検定は17歳以上であれば誰でも受検可能なため、興味がある方はぜひ挑戦してみましょう。

また、建築工事に直接かかわっている方は、第二次検定の受検資格である実務経験の要件を満たしている可能性が高いです。

2級建築施工管理技士は国家資格のため、取得できるとスキルの証明やキャリアアップに役立ちます。

受検資格を満たしている方は、ぜひ第二次検定にも挑戦してみてください。

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