【介護福祉士国家試験】「社会の理解」の基本情報と勉強法
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今回は「社会の理解」の基本情報と勉強法を解説します。
社会の理解は法律や制度関係の知識が問われるため、苦手に感じる人も多いと思います。
しかし、実際は基本的な部分を理解し、対策すれば難しい科目ではないです。
例年の出題傾向なども解説していくので、焦らずに勉強しましょう。
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▶資料請求して特典を受け取る介護福祉士国家試験「社会の理解」科目とは?
令和7年度の介護福祉士国家試験では、「社会の理解」は全部で12問出題されました。法律や制度などの出題が多い科目です。
法律関係や制度に関する問題が多くでるため、現場で得た知識や経験が活かせる科目ではなく、難しい部類に入ります。
本科目が、介護福祉士国家試験の科目になっている理由は、要介護者やその家族が置かれている状況を理解することに繋がるためです。
現在、介護を取り巻く社会の状況は複雑になっており、従来の考え方では対応できないような事例も出てきています。
そのような状況の中で、介護職員は1人ひとりに合ったケアを提供していかなければなりません。
そのためには、常に社会でどのようなことが起きているのか気を配り、備える必要があるのです。
本科目で得た知識は、利用者のアセスメントに役立ち、より良いケアを提供するのに役立ちます。
また将来的に、事業所の相談員やケアマネジャーになるために、必須の科目とも言えるので、キャリアアップのためにも本科目を学びましょう。
関連コラム:【科目別】介護福祉士国家試験問題の出題傾向と勉強の優先度
「社会の理解」の勉強法
ここからは「社会の理解」の勉強法や、学習する際のポイントを解説していきます。
「社会の理解」大項目・中項目・小項目
初めに科目の大項目・中項目・小項目について説明します。
介護福祉士国家試験では、各科目に大項目、中項目、小項目という項目が設定されています。
以下は社会の理解の大項目・中項目・小項目をまとめた表です。
| 大項目 | 中項目 | 小項目(例示) |
| 1 社会と生活のしくみ | 1)生活の基本機能 | ・生活の概念 ・家庭生活機能(生産・労働、教育・養育、保健・福祉、生殖、安らぎ・交流など) |
| 2)ライフスタイルの変化 | ・雇用労働の進行、女性労働の変化、雇用形態の変化 ・少子化、健康寿命の延長 ・余暇時間 ・ワーク・ライフ・バランス ・生涯学習、地域活動への参加 |
|
| 3)家族 | ・家族の概念 ・家族の構造と形態 ・家族の機能と役割 ・家族の変容 ・家族観の多様性 |
|
| 4)社会、組織 | ・社会、組織の概念 ・社会、組織の機能と役割 ・グループ支援、組織化 |
|
| 5)地域、地域社会 | ・地域、地域社会、コミュニティの概念 ・地域社会の集団、組織 ・地域社会の変化(産業化、都市化、過疎化など) |
|
| 6)地域社会における生活支援 | ・生活支援と福祉 ・自助・互助・共助・公助 |
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| 2 地域共生社会の実現に向けた制度や施策 | 1)地域福祉の発展 | ・地域福祉の理念 ・地域福祉の推進 |
| 2)地域共生社会 | ・地域共生社会の理念(ソーシャル・インクルージョン、多文化共生社会など) | |
| 3)地域包括ケア | ・地域包括ケアの理念 ・地域包括ケアシステム |
|
| 3 社会保障制度 | 1)社会保障の基本的な考え方 | ・社会保障の理念(意義、目的) ・社会保障の概念(機能、役割、範囲) |
| 2)日本の社会保障制度の発達 | ・日本の社会保障制度の基本的な考え方、憲法との関係性 ・戦後の緊急援護と社会保障の基盤整備 ・国民皆年金、国民皆保険 ・社会福祉六法 ・社会福祉基礎構造改革 |
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| 3)日本の社会保障制度のしくみの基礎的理解 | ・社会保障の構成(社会保険、公的扶助、社会福祉、公衆衛生など) ・社会保障の財源 ・社会保障の実施運営体制(社会福祉事務所、保健所など) ・民間保険制度 |
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| 4)現代社会における社会保障制度の課題 | ・人口動態の変化、少子高齢化 ・社会保障の給付と負担 ・社会保障費用の適正化・効率化 ・持続可能な社会保障制度 ・地方分権、社会保障構造改革 |
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| 4 高齢者福祉と介護保険制度 | 1)高齢者福祉の動向 | ・高齢者の福祉の動向と課題 |
| 2)高齢者福祉に関する制度 | ・高齢者の福祉に関する法律や制度の歴史的変遷 ・高齢者の福祉に関する法律や制度の概要 |
|
| 3)介護保険制度 | ・介護保険制度の目的 ・介護保険制度の実施体制(国、都道府県、市町村の役割など) ・保険者と被保険者 ・財源と利用者負担 ・利用手続き(申請、認定、契約、不服申し立てなど) ・保険給付サービスの種類・内容 ・サービス事業者・施設 ・地域支援事業 ・地域での支援体制(地域包括支援センター、地域ケア会議など) ・介護保険制度におけるケアマネジメントと介護支援専門員の役割 |
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| 5 障害者福祉と障害者保健福祉制度 | 1)障害者福祉の動向 | ・障害児・障害者の福祉の動向と課題 |
| 2)障害者の定義 | ・各法における障害児・障害者の定義 | |
| 3)障害者福祉に関する制度 | ・障害者の福祉に関する法律や制度の歴史的変遷 ・障害者の福祉に関する法律や制度の概要 |
|
| 4)障害者総合支援制度 | ・障害者総合支援制度の目的 ・障害者総合支援制度の実施体制(国、都道府県、市町村の役割など) ・児童福祉法の実施体制(国、都道府県、市町村の役割など) ・財源と利用者負担 ・利用手続き(申請、認定、契約、不服申し立てなど) ・自立支援給付・障害児施設サービスの種類と内容(介護給付、訓練等給付、自立支援医療、補装具、障害児通所支援、障害児入所支援など) ・サービス事業者、施設 ・地域生活支援事業 ・地域での実施体制(協議会など) ・障害者総合支援制度におけるケアマネジメントと相談支援専門員の役割 |
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| 6 介護実践に関連する諸制度 | 1)個人の権利を守る制度 | ・社会福祉法における権利擁護のしくみ ・個人情報保護に関する制度 ・成年後見制度 ・消費者保護に関する制度 ・児童・障害者・高齢者の虐待防止に関する制度 ・DV防止法 |
| 2)地域生活を支援する制度 | ・バリアフリー法 ・日常生活自立支援事業 ・高齢者住まい法 ・災害時に関する制度(災害時要配慮者支援) |
|
| 3)保健医療に関する制度 | ・医療保険制度 ・高齢者保健医療制度(特定健康診査など) ・生活習慣病予防、その他健康づくりのための施策 ・難病対策 ・結核・感染症対策 ・HIV/エイズ予防対策 ・薬剤耐性対策 |
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| 4)介護と関連領域との連携に必要な制度 | ・医療関係法規(医療関係者、医療関係施設) ・行政計画(地域福祉計画、老人福祉計画、障害者福祉計画、医療介護総合確保推進法に規定する計画など)の関連性 |
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| 5)貧困と生活困窮に関する制度 | ・生活保護法の目的 ・保護の種類と内容 ・保護の実施機関と実施体制 ・生活困窮者自立支援法の概要 |
基本的な問題は、ここから出題されることが多いですが、決してここに記載がある事項しか出題がないわけではないので、あくまで出題の目安程度に捉えましょう。
特に社会の理解は、その年にあった社会問題などを、踏まえて問題が出題されるので注意が必要です。
1.具体的な勉強法
法律関係や制度からの出題が多く、法律の範囲や制度の対象者などを理解していないと問題を解くことができません。
勉強方法としては、例年同じような問題も出題されるので、テキストを読み込み問題集を解いて、知識を深めるのがおすすめです。
ポイントとして、解けない問題があったら、分からない法律名や制度名を調べてその都度内容を確認してください。
内容を確認する際は、その法律や制度は
- いつ出来たのか
- 対象者は誰か
- 内容
など意識して確認すると、覚えやすいです。
また、問題を解く際は、時間を測って問題を解きましょう。
介護福祉士国家試験では、1問あたり約1分45秒のスピードで解く必要がありますが、慣れていないと焦ってしまい実力を発揮出来なくなってしまいます。
そのため、本試験でも慌てずに対応するためにも、過去問題を解く際には時間を測り、時間の感覚をつかむようにしてください。
また、直前期は“出るところ”に絞って確認するのが効率的です。『社会の理解』の絞り込みポイントはこの動画も参考にしてください。
2.頻出範囲
試験でよく出題される範囲について解説していきます。
介護保険制度
社会の理解で例年出題されるのが、介護保険制度です。
そのため入念に対策をしておく必要があります。
出題される問題に関しては、基本的な問題が出題されることが多いので、
- 保険者は誰か
- 被保険者の範囲(第1号、第2号被保険者の内容)
- 介護保険を利用するための手順
などしっかりと理解しましょう。
介護保険法の改定があると、変更点を問われる可能性が高いので確認しておいてください。
改正の主なポイントは以下の5点です。
- 感染症や災害への対応力強化
- 地域包括ケアシステムの推進
- 自立支援・重度化防止の取り組みの推進
- 介護人材の確保・介護現場の革新
- 制度の安定性・持続可能性の確保
上記5つの改定内容に関しては、内容も踏まえて目を通しましょう。
3.障害者の支援等
障害者関連の法律も例年出題されています。
2021年以降は、障害者総合支援法も改正されるため、変更点などについて理解しましょう。
障害者総合支援法で変わったところは以下の項目です。
1 障害者の重度化・高齢化を踏まえた障害者の地域移行・地域生活の支援。質の高い相談支援を提供するため報酬体系の見直し等
2 効果的な就労支援や障害児者のニーズを踏まえたきめ細やかな対応
3 医療的ケア児への支援などの障害児支援の推進
4 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの推進
5 感染症や災害への対応力の強化等
6 障害福祉サービス等の持続可能性の確保と適切なサービス提供を行うための報酬等の見直し
その他にも障害者関連では
- 障害福祉サービスを受けるための手順
- 各法律の障害者の定義
- ノーマライゼーション
などについても出題されることがあるので、知識をつけておきましょう。
4.共生型サービス
最近は「共生型サービス」に関する出題も続いています。
共生型サービスは、介護保険と障害福祉のサービスを同一の事業所で提供できるよう、
2018年にできたサービスです。
出題が多い、介護保険制度と障害者関連の両方が関連している制度なので対策が必要です。
勉強する際は、制度の趣旨やどのサービスが対象になるのかを、意識して勉強するといいでしょう。
共生型サービスは、地域包括ケアシステムを進めるため創設された制度でもあるため、併せて地域包括ケアシステムについても、勉強しておくとより理解が深まると思います。
5.まとめ
社会の理解では法律や制度などについて問われるため、設問などを読んでいると難しく感じると思います。
しかし、実際問われていることは、基本的なことが多いので、苦手意識を持たずに勉強していきましょう。
また、過去に出た問題と類似した問題も出題されるので、過去問を繰り返し解いて知識を深めましょう。
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この記事の監修者 遠藤 愛 講師
全くの異業種から介護の世界に飛び込み、訪問介護員として介護業界での勤務をスタート。住居環境・経済状況が様々なケースを担当。
現在は、医療ソーシャルワーカーとして、地域の在宅・施設の福祉職と協働しながら、数多くの高齢者・障害者とその家族への退院支援業務にあたる。