介護福祉士を目指したいと考えているものの、どの専門学校を選ぶべきか迷ってはいませんか。

学費や教育内容、就職支援など、検討すべき要素は多く、判断に悩む方も少なくありません。

また、働きながら資格取得を希望される方にとっては、夜間課程や学費支援の有無も重要な検討材料となるでしょう。

本コラムでは、介護福祉士を目指せる専門学校の特徴を紹介するとともに、学校選びのポイントや進学のメリットについて解説します。

進学を検討されている皆さまの判断材料となる内容をまとめました。

学校名	おすすめポイント
大原学園	2年間で国家資格「介護福祉士」受験資格を得られる実践的コースを開設。 基礎から応用まで段階的に学べるカリキュラムが整備されています。
関西社会福祉専門学校	介護福祉科のみを専門とする単科校で、 アットホームな環境と2113時間を超える濃厚なカリキュラムにより、 “現場に強い”人材育成を重視。
名古屋福祉専門学校	少人数制で教員との距離が近く、「介護食士」「レクリエーション介護士」など 複数の資格も目指せるトリプルライセンス取得支援が特徴。
筑波医療福祉専門学校	医療・福祉両分野に強みを持ち、 喀痰吸引等研修の基礎を修了できる「医療的ケア」授業を導入。 就職率も高く、地域での就職を目指す方に適しています。
尾道福祉専門学校	地元・中国地方に根ざした教育体制で、少人数制＋奨学金制度・特待制度が手厚く、 学費負担を抑えて学びたい方にとって魅力的な選択肢です。

介護福祉士を目指せる専門学校は？

介護福祉士を目指すにあたり、どの専門学校で学ぶかは非常に重要な選択です。

学費やカリキュラム、就職サポートの内容は学校ごとに異なり、自分の目標やライフスタイルに合った環境を選ぶことで学習効率や将来のキャリア形成が大きく変わります。

ここでは、全国各地にある以下の代表的な専門学校5校を紹介し、それぞれの特徴やカリキュラム、費用面について解説します。

• 大原学園
• 関西社会福祉専門学校
• 名古屋福祉専門学校
• 筑波医療福祉専門学校
• 尾道福祉専門学校

大原学園

※引用：大原学園

大原学園は全国にキャンパスを展開する大規模な専門学校グループで、福祉分野においても確かな実績を誇ります。

介護福祉士養成課程では、介護技術だけでなく、高齢者心理や福祉制度に関する知識を体系的に学ぶことが可能です。

特に実習の充実度が高く、介護施設や病院での現場経験を多く積める点が強みです。

カリキュラムには、介護過程や生活支援技術、医療的ケアなどの科目が組み込まれており、国家試験合格を視野に入れた対策授業も行われます。

また、就職指導にも力を入れており、履歴書の添削や面接練習、全国規模での求人情報提供が受けられるため、幅広い地域での就職活動が可能です。

大原学園のコース＆学費詳細

コース名	内容・特徴	修業年限
介護福祉士（実践）コース	基礎から応用まで段階的に学び、 豊富な実習を通じ実践力を養成。国家資格合格を目指す。	2年
介護福祉士（キャリア）コース	より高度な専門知識・技術を習得し、キャリアアップ も視野に入れたカリキュラム。	2年
集中資格取得コース	社会人や転職者向けの短期集中型。 効率的に国家試験合格を目指す。	個別 設定
社会人講座（実務者研修・受験対策）	現職者・経験者向けの国家試験対策講座。 通学または通信で選択可能。	個別 設定

学費は年間およそ120万円（別途入学金20万円）で、奨学金制度や分割払いの選択肢も用意されています。

項目	1年次合計	2年次合計	2年間総合計
入学金	200,000円	－	200,000円
授業料	680,000円	680,000円	1,360,000円
教材費	80,000円	80,000円	160,000円
維持費	220,000円	220,000円	440,000円
実習・演習費	200,000円	200,000円	400,000円
合計	約1,180,000円	約1,180,000円	約2,360,000円

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関西社会福祉専門学校

※引用：関西社会福祉専門学校

大阪府に位置する関西社会福祉専門学校は、介護分野に特化した教育を行っている専門学校です。

地域との結びつきが強く、多くの福祉施設と提携しているため、実習先の選択肢が豊富にあります。

学生は在学中から現場の雰囲気を肌で感じながら、即戦力となる技術を身につけることができるでしょう。

カリキュラムは、介護過程の展開や福祉サービス論、障害者支援など多岐にわたり、専門知識と実技をバランスよく習得できるよう構成。

また、国家試験に向けた模擬試験や演習も行われています。

関西社会福祉専門学校のコース＆学費詳細

コース名	内容・特徴	修業年限
介護福祉科（介護福祉士養成コース）	厚生労働省の規定1,850時間以上の教育時間に加え 独自科目を含み2,113.5時間、国家試験対策含む	2年

学費は2年間で約190万円（入学金20万円含む）であり、日本学生支援機構の奨学金や教育訓練給付金の対象にもなっています。

※初年度学費は約1,040,000円、2年次学費は約840,000円です。

開校以来、就職率は100％。

卒業後は大阪を中心とした関西圏での就職に強みを持っています。

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名古屋福祉専門学校

※引用：名古屋福祉専門学校

少人数教育と東海地方での就職実績に強みを持つ専門学校です。

学生数を抑えているため、一人ひとりに丁寧な指導が行き届き、学習面・生活面での相談がしやすい環境となっています。

教員との距離が近く、安心感を持って学びを進められる点も魅力でしょう。

カリキュラムは基礎的な介護技術から応用的な医療的ケアまで幅広く、「介護食士」「レクリエーション介護士」といったカリキュラムも提供しています。

認知症ケアに関する授業や演習も組み込まれており、実践的な技術習得が期待できる教育内容。

現場経験豊富な講師が授業を担当し、演習や実習を通じて実践的な力を養える体制です。

知識を学ぶだけでなく、現場で即役立つスキルを積み上げられる点が特徴といえます。

名古屋福祉専門学校のコース＆学費詳細

コース名	内容・特徴	取得可能資格・特徴	修業　年限
介護福祉学科	2年制で、基礎から専門までの介護を学ぶ。 1年次は生活支援技術、医療的ケア、コミュニケーション等の基礎を学習。 2年次からは4つの専門コースに分かれて深堀り。	介護福祉士資格取得を目指す。 介護食士、 レクリエーション介護士 なども取得可能。	2年
福祉・スペシャリストコース	2年次から選択。 福祉住環境コーディネーターや准サービス介助士、防災介助士、 認知症介助士などの資格取得を目指す。	福祉住環境コーディネーター （3級・2級）等	2年

学費は2年間で220万円程度（一般入試・専願）で、分納制度や奨学金を利用すれば経済的な負担を抑えることも可能です。

初年度の概算はおよそ106万円です。これは入学金が10万円、授業料が約96万円です。

卒業後は愛知県、岐阜県、三重県など東海エリアを中心に医療機関や福祉施設への就職に強みを発揮。

地元でのキャリア形成を希望する人にとって心強い選択肢です。

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筑波医療福祉専門学校

※引用：筑波医療福祉専門学校

茨城県にある筑波医療福祉専門学校は、医療と福祉の両分野に強い教育機関です。

介護福祉学科では、最新の介護機器を用いた実習や地域包括ケアを学ぶ機会が豊富にあり、現代のニーズに即した教育が特徴。

病院や施設と連携してカリキュラムを作成しており、現場のニーズを反映した教育内容が整備されています。

学びの内容は介護の基礎から応用的な医療的ケアまで幅広く、特に「医療的ケア」の授業を履修することで喀痰吸引等研修の基礎研修を修了できる仕組みとなっています。

さらに、体育実技を取り入れた独自カリキュラムを通じて、体力やコミュニケーション力といった人間力の育成にも注力。

卒業後ただちに現場で必要とされる実践的スキルが身につくカリキュラムです。

筑波医療福祉専門学校のコース＆学費詳細

コース名	内容・特徴	目標資格	修業年限
介護福祉科（2年制）	実践を重視したカリキュラムで、 介護福祉士資格取得をサポート。	介護福祉士資格	2年
介護福祉士実務者研修	国家資格「介護福祉士受験資格」 を得るための研修。	介護福祉士受験資格取得	約6ヶ月

学費は年間 約106万円（別途、入学金・テキスト・教材費・検定料・行事費・実習費等あり） が目安。

入学金の10万円は、入試区分によって全額免除の特典あり。

奨学金制度や教育訓練給付金の対象にもなっており、経済的支援の利用も可能です。

卒業生の多くは茨城県を中心とした病院・福祉施設に就職しており、地元でのキャリア形成に適した進路選択となるでしょう。

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尾道福祉専門学校

※引用：尾道福祉専門学校

地域密着型の教育と実習重視のカリキュラムが大きな特色。

介護福祉士のほか社会福祉士や保育士を養成する学科も設置しており、幅広い福祉教育のノウハウを持つ学校です。

学内実習に加えて地域の病院や施設と連携した現場実習を多く取り入れていることが特徴。

介護予防、地域福祉、チームケアといった現場で欠かせないテーマを包括的に学べる内容となっており、基礎技術の習得にとどまらず、多職種連携の視点を養える構成です。

少人数制の授業が中心であるため、学生一人ひとりの理解度に応じた丁寧な指導を受けられる環境。

尾道福祉専門学校のコース＆学費詳細

コース名	内容・特徴	目標資格	修業年限
介護福祉科	高齢者福祉や介護技術を実践的に学び、 介護福祉士資格取得を目指す。	介護福祉士資格	2年制

学費は合計180万前後、年間およそ90万円（入学金含む）と比較的抑えられており、地元から進学する学生にとって経済的負担が軽減されやすい水準といえます。

さらに、交通費支援や奨学金制度といったサポートも整っており、安心して学業に専念できる体制です。

卒業後は広島県内をはじめ、中国地方の医療機関や福祉施設への就職実績が豊富。

地域に根差して学び、将来は地元で貢献したいと考える学生にとって、心強い進学先といえるでしょう。

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介護福祉士の専門学校を選ぶ3つのポイント

介護福祉士を目指して専門学校進学を検討する際、数ある学校の中から自分に合った環境を選ぶことが合格や就職につながる大切な要素となります。

ここでは特に重要な以下の3つの視点を解説します。

• 学費
• 就職率・資格試験合格率
• 実習先・カリキュラムの充実度

学費

まず確認すべきは学費の総額です。

入学金に加えて授業料や施設費、実習費などを合わせると、年間で80〜120万円前後かかる学校が多く見られます。

2年間通えば200万円を超える場合もあり、経済的な負担は決して小さくありません。

そのため、奨学金制度や教育訓練給付金の利用が可能かどうかを調べておくと安心でしょう。

さらに、分納制度や分割払いに対応しているかどうかも、無理のない支払い計画を立てるうえで重要な要素です。

学費が比較的に抑えられる学校は？

今回紹介した学校の中では、以下の2校が学費を抑えた運営を行っており、コストパフォーマンスの面で優れているといえます。

• 筑波医療福祉専門学校
  医療と福祉のバランスが取れた教育内容を提供していながら、比較的低価格な学費設定が特徴です。奨学金制度や教育訓練給付金の対象校でもあり、経済的支援を活用しやすい点が魅力です。
• 尾道福祉専門学校
  学費が控えめでありながらも、地域と連携した実践的な教育を提供しています。少人数制指導や奨学金・交通費補助制度も整っており、金銭的な負担を軽減したい方に適した選択肢です。

就職率・資格試験合格率

卒業後の進路を考えるうえで、就職率と国家試験合格率は欠かせない指標です。

専門学校の就職率はおおむね95％以上に達しており、なかには100％に迫る実績を持つ学校もあります。

背後には介護人材への強い需要があり、安定した就職先につながりやすい環境といえるでしょう。

近年の国家試験の合格率はおおむね70〜80％で推移していますが、学校によっては80〜100％に達する実績を持つ場合もあります。

また、希望する地域での就職が可能か、また特養や老健、病院など進みたい施設への就職実績があるかも重要な確認事項です。

学校別の就職率・資格試験合格率

学校名	就職率	資格試験合格率
大原学園	約95%以上	高い資格合格率（各資格により異なるが90%以上の実績多数）
関西社会福祉専門学校	非公開	非公開
名古屋福祉専門学校	約97%	85%以上
筑波医療福祉専門学校	約96%	非公開
尾道福祉専門学校	約95%	非公開

実習先・カリキュラムの充実度

介護福祉士養成課程では、実習の内容とカリキュラムが学びの質を大きく左右します。

また、実習提携先が多い学校ほど、多様な現場を経験できる機会が広がります。

さらに、国家試験対策講座や演習授業がカリキュラムに組み込まれているか、実習中に学生をフォローする体制が整っているかも重要なポイントです。

安心して学びを進めるためには、これらの条件を比較しながら判断する必要があるでしょう。

専門学校で介護福祉士を目指す3つのメリット

介護福祉士を志す際に専門学校を選ぶメリットは以下の3つです。

• 実践力が身に付く
• 国家資格に直結したカリキュラムがある
• 就職に強いサポート体制がある

それぞれについて詳しく解説しましょう。

実践力が身に付く

大学や短大が学問として福祉や介護を幅広く学ぶ場であるのに対し、専門学校では現場で役立つ実技や対応方法に重点が置かれています。

校内には介護ベッドや車椅子といった設備が整備されており、基礎から応用までの介助技術を実際に体験しながら学ぶことが可能です。

さらに、現場経験の豊富な講師から直接指導を受けられるため、教科書の知識だけでは身に付きにくい実践的なノウハウを習得できる点も強みといえるでしょう。

国家資格に直結したカリキュラムがある

専門学校を卒業すると、介護福祉士国家試験の受験資格が自動的に得られる点は大きな利点です。

授業には試験対策が組み込まれており、模擬試験や演習授業を通じて知識の定着と弱点克服を図る仕組みが整っています。

そのため合格率は比較的高い傾向を示し、安心して試験準備を進められる環境です。

さらに、学校のスケジュールに沿って学習を進められるため、独学に比べ計画的かつ効率的に国家資格取得を目指せる点も魅力といえるでしょう。

就職に強いサポート体制がある

専門学校では、履歴書の書き方指導や模擬面接など、就職活動に直結する支援が体系的に行われています。

加えて、学校が病院や福祉施設と連携しているため、求人情報が豊富に集まることも特徴です。卒業生のネットワークや業界とのつながりを活かすことにより、希望条件に合った就職先を選びやすくなります。

こうしたサポート体制は、介護人材の需要が高い現状と相まって、安定した就職を可能にしているといえるでしょう。

働きながら通える介護福祉士の専門学校はある？夜間は？

結論から言えば、働きながら通える専門学校は存在し、夜間課程や通信課程を設けている学校もあります。

これにより、昼間は仕事や家庭の事情に時間を割き、夕方から夜にかけて学習を進めることが可能です。

また、こうした専門学校の中には、社会人や転職希望者の事情に配慮し、カリキュラムや実習スケジュールを柔軟に調整できる体制を整えているところもあります。

例えば、実習を複数の期間に分けて行えるようにしたり、土日や長期休暇を利用した集中講義を導入している学校もあり、学業と仕事の両立を支援しています。

さらに、多くの専門学校で費用面での不安も軽減できる制度があります。

奨学金制度のほか、社会人を対象とした教育訓練給付金を活用することで、授業料の一部を国から支給してもらえる場合があります。

加えて、学校によっては分納制度や分割払いに対応しているケースもあるため、経済的負担を抑えつつ学習を継続することが可能です。

このように、働きながらでも学びやすい環境は整いつつあります。

自身の生活スタイルや将来設計に合わせ、夜間課程や通信課程を検討すれば、資格取得への道はより現実的なものとなるでしょう。

まとめ

このコラムで紹介したおすすめの介護福祉士を目指せる専門学校は以下の5校です。

• 大原学園
• 関西社会福祉専門学校
• 名古屋福祉専門学校
• 筑波医療福祉専門学校
• 尾道福祉専門学校

介護福祉士を目指す上で、最も大切なことは自分に合った専門学校を選ぶことです。

学費の総額や奨学金制度、就職率や国家試験合格率、さらに実習やカリキュラムの内容など、確認すべき点は多岐にわたります。

専門学校は、現場で通用する実践的な力を養いながら、国家資格取得を目指せる環境が整っている教育機関です。

履歴書の書き方指導や模擬面接といった就職支援も充実しており、卒業後の進路選択においても安心感があります。

夜間課程や通信課程を備えた学校も存在するため、働きながら資格を目指す人にとっても有効な選択肢となるでしょう。

自身のライフスタイルや将来の方向性を踏まえ、最適な学びの場を選ぶことが、介護福祉士としての第一歩となります。