保育士は子どもの成長を支え、社会に大きな役割を果たすやりがいのある仕事です。

しかし、「どの専門学校に通えばいいの?」「社会人でも働きながら保育士を目指せるの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

実は、専門学校には昼間課程・夜間課程・通信課程といった通い方の種類があり、自分のライフスタイルに合わせて学べる仕組みが整っています。

さらに、就職サポートや実習先の充実度も学校によって異なるため、しっかり比較して選ぶことが大切です。

この記事では、保育士を目指せるおすすめの専門学校や、社会人でも無理なく学べる方法、学校選びのポイントをわかりやすく解説します。

保育士を目指せるおすすめの専門学校は?

保育士を目指せるおすすめの専門学校を5つご紹介します。

専門学校大原学園京都保育福祉専門学院東海こども専門学校茨城音楽専門学校ひまわり幼児教育専門学院
設置コース・2年制保育士(実践)コース
・2年制保育士(キャリア)コース
・2年制保育士(公務員)コース
・2年制保育士(幼稚園教諭)コース
・2年制幼稚園教諭コース
・保育士・幼稚園教諭こども遊び専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こども音楽専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こどもスポーツ専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こども心理専攻コース
・2年制保育科・こども学科・インストラクターコース・保育士コース
学費・入学金:200,000円
・1年次:1,100,000円
・2年次:1,100,000円
・入学金:170,000円
・前期:500,000円
・後期:500,000円
※前期・後期は1年分の学費です
・入学金:200,000円
・1年次:855,000円
・2年次:855,000円
・初年度納入金:1,200,000円
・学費総額:2,100,000円
・入学金:50,000円
・前期:300,000円
・後期:300,000円
・施設維持費:200,000円
・施設設備費:200,000円
※前期・後期は1年分の学費です

大原学園

出典:大原学園 専門学校

大原学園(例えば「大原こども専門学校」など)の保育士・幼稚園教諭系コースは、実践重視のカリキュラムと資格取得支援体制が整っている点が大きな特徴です。

学校が附属幼稚園を運営しているケースもあり、学内実習や乳児保育の体験などを通じて、理論だけでなく現場感覚を養える授業が組み込まれています。

生徒は午前中に共通科目を学び、午後は保育技術、音楽表現、子ども理解といった専門科目や選択科目を選べるなど、目標や関心に応じた学び方が可能。

卒業時には、保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許を併取得するコースも用意されており、幅広いキャリアを描けるようになっています。

学費については、昼間2年制の保育士・幼稚園教諭系で入学金が200,000円、1年次・2年次合計で2,200,000円必要です。

ただし、この金額には授業料・教材費・維持費・実習・演習費などが含まれており、資格試験の受験料、健康診断費用、学外研修費、交通費などは別途実費負担になることが多い点に注意が必要です。

また、学費減免制度や特待生制度、奨学金制度の活用も可能で、学校によっては入学金・授業料を最大で2年間免除できる制度を設けていることもあります。

名称大原学園
設置コース・2年制保育士(実践)コース
・2年制保育士(キャリア)コース
・2年制保育士(公務員)コース
・2年制保育士(幼稚園教諭)コース
・2年制幼稚園教諭コース
・保育士・幼稚園教諭こども遊び専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こども音楽専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こどもスポーツ専攻コース
・保育士・幼稚園教諭こども心理専攻コース
学費(※一例)・入学金:200,000円
・1年次:1,100,000円
・2年次:1,100,000円
出典:保育士・幼稚園教諭系大原こども専門学校大宮

京都保育福祉専門学院

出典:京都保育福祉専門学院

京都保育福祉専門学院(通称「京都ほせん」)は、京都・滋賀エリアで2年間で保育士資格と幼稚園教諭二種免許を同時取得できる専門学校です。

実践重視を掲げ、授業の半分以上を演習・実習系科目にあて、児童館や障がい児支援施設、認定こども園など複数の現場で体験を重ねながら学ぶカリキュラムを整えています。

また、学校法人が運営する姉妹の保育園・こども園との連携により、授業で施設見学や実践演習を行う機会も豊富。

学費に関しては、2026年度入学生の場合、入学金は約17万円で、授業料・施設費・実習費を合わせた1年間の納入額は約100万円とされています。

また、教育訓練給付金や高等教育の修学支援新制度の対象校となっており、家庭の経済状況に応じて授業料免除・減額や給付型奨学金の利用も可能。

学費のみならず通学支援として、通学に90分以上かかる学生に対して毎月1万円の家賃補助制度を設けている点も、遠方からの進学者にとって魅力的です。

全体として、京都ほせんは「実践重視」「資格併取得」「サポート制度の充実」を軸に据えた学校であり、授業内容・制度・経済支援制度が揃っている点が強みといえるでしょう。

名称京都保育福祉専門学院
設置コース・2年制保育科
学費(※一例)・入学金:170,000円
・前期:500,000円
・後期:500,000円
※前期・後期は1年分の学費です
出典:保育科入学金・学費

東海こども専門学校

出典:東海こども専門学校

東海こども専門学校は、静岡県浜松市に立地し、「こども学科」内に保育士コースと幼児教育・保育コースを設けており、自分の目指す進路に合わせて学び方を選べる柔軟性が魅力となっています。

カリキュラムは実技と理論をバランスよく組み合わせていて、特に「ピアノ」「制作」など保育現場で即戦力となるスキル習得に重点を置いています。

また、ミズモト学園グループ校との協力体制を生かし、食育や小児歯科、障がい児保育、心理カウンセリングなど、保育の枠を超えた学びを取り入れているのが特徴です。 

学費については、2025年度のこども学科の入学手続き時に20万円、1年次・2年次にそれぞれ約86万円が必要になります。

ただしこの金額には教材費・実習費・諸費用などが別途上乗せされることが多く、さらに幼稚園教諭免許を取得するために豊岡短期大学通信教育部との併修をする場合は別途費用がかかる点にも留意が必要です。 

全体として、東海こども専門学校は、実践力を重視したカリキュラムと学際的な学びを融合しつつ、ライフスタイルに応じてコースを選べる柔軟さを備えている学校といえるでしょう。

名称東海こども専門学校
設置コース・こども学科
学費(※一例)・入学金:200,000円
・1年次:855,000円
・2年次:855,000円
出典:こども学科について入学要項

茨城音楽専門学校

出典:茨城音楽専門学校

茨城音楽専門学校は音楽科と音楽療法科を擁する専門校であり、音楽の専門性を生かしながら、在学中に保育士資格を目指せるカリキュラムを導入している点が大きな特徴です。

音楽科ではプレイヤー、インストラクター、クリエイターなどのコースがあり、ピアノ・電子オルガン・管楽器・ギター・ドラム・ボーカルなど多様な専門楽器を専攻できます。

また、音楽療法科では日本音楽療法学会認定の資格取得を念頭に置いた科目を履修し、障がい児施設や高齢者施設などでの実習を通じて実践力を養う教育も行われています。 

学費面では、2025年度の音楽科の初年度納入金が約120万円(入学金含む)とされ、 音楽療法科では125万円前後になる場合も。

全体として、茨城音楽専門学校は「音楽+保育」の両立を図れるユニークな学びの場と言えるでしょう。

名称茨城音楽専門学校
設置コース・インストラクターコース
学費(※一例)・初年度納入金:1,200,000円
・学費総額:2,100,000円
出典:コース紹介学校法人 茨城音楽学園

ひまわり幼児教育専門学院

出典:ひまわり幼児教育専門学院

ひまわり幼児教育専門学院(新潟県新潟市東区)は、「保育実習=実践力」という理念を掲げ、現場経験を重視した学びを重ねられる環境が整えられています。

学内には6つのグループ園・実習園があり、在学中から子どもたちとの交流や保育体験の機会が多く用意されているのが特徴です。

独自のカリキュラムとして、ミュージカルやダンスなどの表現活動を通じて表現力やコミュニケーション力を養う授業が組み込まれており、子どもと関わるうえで必要な感性も育てられる仕様となっています。

学科構成は、2年制の保育士コースおよび保育士・幼稚園教諭併修コースがあり、卒業と同時に保育士資格と幼稚園教諭資格を取得できるカリキュラムが提供されている点が大きな魅力。

学費面では、保育士コースの初年度納入金がおよそ1,250,000円(諸経費込み)と案内されており、入学金・授業料・施設維持費を含んだ額になりますが、教材費や実習演習費などの諸経費は別途かかる点に注意が必要です。

また、「学費優待制度」が多数設けられており、自宅外通学者を対象に授業料一部免除、自宅外通学支援や友人紹介、社会人特典など複数の減免制度が存在しています。

制度を活用すれば学費負担を軽減可能で、実践重視+サポート制度を兼ね備えた学校といえるでしょう。

名称ひまわり幼児教育専門学院
設置コース・保育士コース
学費(※一例)・入学金:50,000円
・前期:300,000円
・後期:300,000円
・施設維持費:200,000円
・施設設備費:200,000円
※前期・後期は1年分の学費です
出典:入学案内入所のご案内

社会人が働きながら保育士を目指す方法

社会人が働きながら保育士を目指すなら本記事でご紹介した専門学校に通うことをおすすめします。

専門学校には昼間課程だけでなく夜間課程や通信課程が設けられており、ライフスタイルに合わせて学び方を選べる点が大きな魅力。夜間課程であれば日中は仕事を続けながら夕方以降に授業を受けられ、2年から3年で資格取得を目指せます。

通信課程の場合は、テキストや映像教材を使って自宅学習を進めつつ、必要に応じてスクーリングや実習を行うスタイルで、時間に融通が利くため子育てや仕事との両立に向いています。

また、社会人経験者向けの学費支援制度を利用できるのも強みです。

教育訓練給付金制度を活用すれば、学費の一部が国から支給される場合があり、経済的な負担を軽減しながら学習を進めることが可能。

さらに、夜間や通信課程を持つ学校の多くは、社会人学生が続けやすいようにカリキュラムを工夫しており、短期間で効率的に必要な単位を修得できる体制を整えています。

働きながら保育士を目指すことは決して簡単ではありませんが、時間の使い方や制度を上手に活用することで実現できます。

無理のないペースで学びを継続し、資格取得後にはキャリアチェンジや再就職といった新しい可能性が広がるでしょう。

保育士を目指せるおすすめ専門学校に関するよくある質問

保育士を目指せるおすすめ専門学校に関するよくある質問に回答します。

通信専門学校でも保育士になれますか?

厚生労働大臣指定の保育士養成施設として認可されている通信専門学校であれば、卒業と同時に保育士資格を取得できます。

通信制の専門学校は働きながらでも通えるため、社会人におすすめです。

学費が最も安い専門学校はどこですか?

本記事でご紹介した中だとひまわり幼児教育専門学院が最も学費が安いです。

専門学校総学費
ひまわり幼児教育専門学院1,650,000円
茨城音楽専門学校1,910,000円
東海こども専門学校2,100,000円
京都保育福祉専門学院2,170,000円
大原学園2,400,000円

まとめ

保育士を目指す方法はいくつもありますが、専門学校で学ぶことには大きなメリットがあります。

実践的なカリキュラムを通じて現場で役立つスキルを身につけられるほか、就職サポートの手厚さや豊富な実習先との連携により、資格取得後すぐに自信を持って働ける環境が整っています。

さらに、専門学校は多くが2年制課程であり、効率よく学んで短期間で資格取得を目指せるのも大きな魅力といえるでしょう。

通学スタイルも昼間課程だけでなく、夜間課程や通信課程といった多様な選択肢が用意されており、自分のライフスタイルに合わせた学び方が可能です。

特に社会人や子育て経験者がキャリアチェンジを考える際には、夜間や通信の制度を利用することで、働きながら無理なく学習を続けられる道が開けます。

また、学費面においても奨学金制度や教育訓練給付金といった支援を活用すれば、経済的な負担を抑えて進学できる点は心強いポイントです。

学校ごとにカリキュラムや学費、立地、サポート体制には違いがあるため、自分の生活環境や将来設計に合わせて比較検討することが大切です。

今回紹介した専門学校はいずれも特色があり、保育士を目指す方の強い味方となるでしょう。

専門学校での学びは、資格取得というゴールだけでなく、子どもと関わる喜びややりがいを見つける第一歩でもあります。

自分に合った学校を選び、未来のキャリアに向けて一歩踏み出してみてください。